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ひとつ前の当ブログで、今年をあらわす漢字は「劣」じゃないかと書きました。政治、特に政権与党の劣化ぶりは目を覆うばかりで、そんな劣化を反映するように、「闇バイト」強盗など凶悪な事件が多発しました。一部にカネが集中し、政治家はそれをガメて、格差と分断が加速させていった状況と「犯罪」の凶悪化は無関係ではないと思います。ここでも、陰にかくれて甘いシルをすする奴と、刹那的に使いつぶされるコマになった実行犯というヒエラルキーができているのです。もちろん、「実行犯」も許されるべきでないことは言うまでもありま
2022年11月16日、東京都渋谷区で住所不定の大林三佐子さん(64)が頭を殴られて死亡しているのが見つかった。大林さんが発見された5日後の同月21日に近くに住む吉田和人(46)が傷害致死容疑で警視庁に逮捕された。事件の現場となった渋谷区幡ヶ谷の「幡ケ谷原町バス停」は京王新線の幡ケ谷と笹塚の両駅から数百メートル離れたちょうど中間地点にあり、周囲にはマンションやオフィスビルなどが建ち並ぶような場所だった。夜明け前で人影もまばらな16日午前5時頃、「いつもいる女性が倒れている」と近隣の住民
ひとつ前の当ブログで、3年前に渋谷のバス停で大林三佐子さんが頭を殴られ亡くなった事件のことを書きました。(当ブログでは、毎年この時期にこの事件について書いています)深夜に仮眠をとっていた大林三佐子さんを殴打したのは、近くに住むヨシダ和人という男です。に殴打され亡くなったのです。このヨシダは逮捕され、「目ざわりに思っていて、痛い思いをさせれば、いなくなると思って殴っただけで、まさか死ぬとは思わなかった」と動機を語ったといいます。「目ざわり」というこの言い方、本当に酷いものです。自分の周りに見たく
今日11月16日は、渋谷のバス停で仮眠をとっていた大林三佐子さんが殺されてしまった日です。当ブログでは、毎年この日にこの事件について書いています。2020年のこの日、大林三佐子さんという64歳の女性が頭を殴られ、外傷性クモ膜下出血で亡くなった事件です。大林さんは住む所もなく、バスが運行していない夜中から明け方にかけて、バス停に来て仮眠をとられていたのを、近所に住む男が、「目ざわりに思っていて、痛い思いをさせれば、いなくなる」という理由で思殴っただけで、ビニール袋にペットボトルを詰め、さらに石も
ひとつ前の当ブログに続いて、当ブログ2020年12月11日に書いたものを再録します。タイトルは「『やまゆり園』殺傷犯と優性思想議員」です。***ひとつ前の当ブログに書いたように、前首相のアベがコロナ感染が広がり始めた3月に「亡くなった方は高齢者や基礎疾患がある方に集中しています」から安心してくださいと発言しましたが、ちょうど3月の同じ頃、「津久井やまゆり園」で45人を殺傷した植松聖被告に対し、横浜地裁で判決が出ました。「死刑」というのは大
当ブログ2月1日「僕の2022年日本映画ベストテン」で1位にあげた『夜明けまでバス停で』(2022高橋伴明監督)のことを取り上げています。僕はこの映画を、昨年(2022年)の10月17日、新宿の「K’sシネマ」にて観たのですが、観終えて即座に思い出した小説があります。柳美里さんが書いた『JR上野駅公園口』(河出書房新社)です。「渋谷バス停」事件で殺された大林三佐子さんを「モデルとした主人公・三知子(板谷由香さん)は仕事をクビになり住む所を失います。映画の後半、三知子が彷徨い歩き、公園でホー
ひとつ前の当ブログに続き、僕が昨年2022年日本映画ベストテン1位にあげた『夜明けまでバス停で』(2022高橋伴明監督)について書いた当ブログ2022年11月19日の記事を再録します。タイトルは「『夜明けまでバス停で』は、映画による“権力”への大いなる抵抗」です。***ひとつ前の当ブログで書いたように、『夜明けまでバス停で』(2022高橋伴明監督)は完全に「政権にケンカを売って」いる映画です。モチーフにしている「渋谷バス停事件」が表す、「貧困」
2月1日の当ブログ「僕の2022年日本映画ベストテン」で、僕の独断と偏見の昨年の邦画ベストテンを選びました。1位にあげたのは『夜明けまでバス停で』(2022高橋伴明監督)です。この映画については当ブログ2022年11月19日に「強烈な内角攻めで政権にケンカを売っている『夜明けまでバス停で』」というタイトルで書いています。以下に再録します。***このところの当ブログで、大林三佐子さんが渋谷のバス停で殺害された事件をモチーフにした30分の短編映画『一瞬の雨
このところの当ブログで、2020年11月16日に起こった渋谷バス停の事件に着想を得た『夜明けまでバス停で』(2022高橋伴明監督)を取り上げています。劇中、大林三佐子さんをモデルとしている北林三知子(板谷由夏さん)が解雇され、住む所も追い出され、キャリーケースを引きながら街を彷徨います。空腹に耐えかねて、レストランのゴミ箱に捨てられている残飯に手を伸ばします。店の人に見つけられ、逃げるハメになります。実際の事件の大林三佐子さんは最後に所持していたお金は8円だったといいますから、満足に食事をと
ひとつ前の当ブログで書いたように、『夜明けまでバス停で』(2022高橋伴明監督)は完全に「政権にケンカを売って」いる映画です。モチーフにしている「渋谷バス停事件」が表す、「貧困」、「格差」、「派遣切り」、「社会的孤立」といった諸問題だけではなく、この映画には様々な問題が丸ごとグツグツと煮込んでいます。大林三佐子さんをモデルとした三知子(板谷由夏さん)とともに解雇されるのが、ルビー・モレノさんで、幼い子どもを抱えている彼女は店の客の食べ残しをビニール袋に入れて持ち帰ろうとします。その「残飯」
このところの当ブログで、大林三佐子さんが渋谷のバス停で殺害された事件をモチーフにした30分の短編映画『一瞬の雨』(2022秀嶋賢人監督)を取り上げました。フィクションの『一瞬の雨』ですが、中島ひろ子さんが演じた女性は、実際の大林さんと同じく「店頭販売」のバイトをしている設定でした。同じく、この事件をモチーフにした『夜明けまでバス停で』(2022高橋伴明監督)も内容はフィクションです。この作品で、大林三佐子さんを思わせる「北林三知子」を演じるのは板谷由夏さんです。三知子はアクセサリーを手作り
ひとつ前の当ブログの続きです。『一瞬の雨』(2022秀嶋賢人監督)は、大林三佐子さんをモデルとした早苗(中島ひろ子さん)が殺害されたニュースを観て、以前一緒に店頭販売の仕事をしていて優しくしてもらった女性(古田衣美さん)が回想するという形です。この女性が運よく就職が決まり、早苗に報告すると、早苗が「お祝いに遊びに行こう!」と言います。と言っても、お金もないのでどこかの無料の展望台(都庁かな?)です。そこから二人で下を眺めるシーンが印象的でした。「すごいね~こんなに狭い所にいろいろな人生があ
このところの当ブログで、2020年11月16日に渋谷のバス停で見知らぬ男に殴られ亡くなった大林三佐子さんのことを書いています。一昨日16日の当ブログに、この事件をモチーフにした『夜明けまでバス停で』(2022高橋伴明監督)を多くの人に観てほしいと書きました。同じモチーフを扱った短編映画もありました。『一瞬の雨』(2022秀嶋賢人監督)という作品で、今年の3月に公開されましたから、『夜明けまでバス停で』よりも先です。僕は公開2日目の3月20日(日)に前のめりで観に行きました。「下北沢トリウッ
このところの当ブログで、2020年11月16日に路上生活を送っていた64歳の女性・大林三佐子さんが殺された事件のことを書いています。大林さんは、深夜に仮眠をとっていたバス停のベンチの近くに住むヨシダ和人という男に殴打され亡くなったのです。逮捕されたヨシダは動機について「目ざわりに思っていて、痛い思いをさせれば、いなくなると思って殴っただけで、まさか死ぬとは思わなかった」と言ったと報道されました。「目ざわり」というこの言い方、何と醜く、酷いものでしょう。自分の周りに見たくない人やものがあったな
ひとつ前の当ブログで、深夜、渋谷のバス停で眠っていた大林三佐子さんが殺された事件に「彼女は私だ」というプラカードをあげてデモをしている女性たちがいたことを書きました。200人近い人が代々木公園から静かな行進をしていました。それだけ、いつ自分が「社会的孤立」に追い込まれるか分からないと感じている人が多いのです。引き続き、再録します。当ブログ2021年5月12日「大林三佐子さんとヤマダ“たかり”真貴子」です。***このところの当ブログで、ゴールデンウイーク
ひとつ前の当ブログの続きです。当ブログ2021年5月12日「GW中に観た『事件の涙たどりついたバス停で~ある女性ホームレスの死~』(3)」を再録します。***ゴールデンウイーク中の5月1日に、NHKで放送された『事件の涙たどりついたバス停で~ある女性ホームレスの死~』の話を続けます。昨年11月に渋谷区のバス停で大林三佐子さんが見知らぬ男に突然殴られ命を奪われた事件を追った番組です。大林さんの2歳下の弟さんが、たった1枚あったという写真を見せてい
ひとつ前の当ブログの続きです。当ブログ2021年5月11日「GW中に観た『事件の涙たどりついたバス停で~ある女性ホームレスの死~』(2)」の再録です。***ひとつ前の当ブログの続きです。渋谷区のバス停で大林三佐子さんが見知らぬ男に突然殴られ命を奪われた事件に関する『事件の涙たどりついたバス停で~ある女性ホームレスの死~』という番組をGW中の5月1日に観た話です。コロナ禍もあり、短期契約の試食販売の仕事も失い、家賃が払えずアパートから出た大林さん
ひとつ前の当ブログに書いたように、2020年11月16日に渋谷のバス停で大林三佐子さんが殺害される事件がありました。その事件をモチーフにした『夜明けまでバス停で』(2022高橋伴明監督)が素晴らしいのです。モチーフにしていますが、「実話」の映画化ではなく、フィクションとしてドラマを構築しています。本当に多くの人に観てもらいたいです。実際の事件の詳細とその周辺については、2021年のゴールデンウイーク中にNHKのドキュメンタリー番組で取り上げていました。その番組について、当ブログ2021年5月
今日11月16日は、路上生活を送っていた大林三佐子さんが渋谷区のバス停で見知らぬ男に殴られて亡くなるという痛ましい事件が起こった日です。一昨年、2020年のことです。若い頃、故郷の広島市内の劇団で活動し、声優を目指していたという大林さん、そんな夢を持っていた一人の人間が年を経て非正規雇用という立場になり、仕事を失い、それでも必死に生きていた大林さんのことをせめて心にとどめておきたいと思います。当ブログ2020年11月22日「路上で亡くなった人にも人生があったのです」を再録します。*
昨年の11月16日元気堂から1.7kmほど甲州街道を新宿方面へ向かったバス停で石とペットボトルが入ったビニール袋で女性が殴られ死亡したという事件をご来店のお客様から伺いあまりにも近くで起こった殺人事件に震撼としました。64歳の被害者は路上生活をしていた女性。三佐子さんは、広島県の短大を卒業後アナウンサー養成所へ通いアナウンサーを目指していたそうです。赤いドレスを着た晴れやかな表情の三佐子さんアメリカに住む親戚の叔父さんを訪ねて渡米した時の写真だそうです
今日11月16日で、路上生活を送っていた大林三佐子さんが殺害される事件が発生してから1年を迎えました。大林三佐子さんのことを忘れないためにも、昨年当ブログで書いた文章を再録しています。続いては、2020年11月23日に書いた「『アナザー・デイ・イン・パラダイス』のメッセージ」の再録です。渋谷の路上で、頭を殴打されて亡くなった64歳の女性のことを書いています。同世代の僕もいつホームレスになって寒風にさらされながら彷徨うことになるか分からないし、このご時世、誰だって路上生活者になってしまわな
今日11月16日は、昨年、路上生活を送っていた64歳の女性・大林三佐子さんが近くに住む吉田和人という男に殴打され亡くなってからちょうど1年です。ひとつ前の当ブログでは、そのことについて昨年11月.22日の当ブログに書いた「路上で亡くなった人にも人生があったのです」を再録しました。引き続き、11月23日に書いた「今こそ、『男たちの旅路』の鶴田浩二さんの台詞を」を再録します。昨日、当ブログで取り上げた「路上生活者の女性が頭を殴られて死亡した」事件。今日の朝刊に続報が出ていました。「痛い思いを
昨年、路上生活を送っていた大林三佐子さんが渋谷区のバス停で見知らぬ男に殴られて亡くなるという痛ましい事件がありました。今日、11月16日で1年を迎えました。当ブログ2020年11月22日「路上で亡くなった人にも人生があったのです」を再録します。今日の新聞の社会面を見たら、「渋谷の女性死亡事件、近くの46歳逮捕」という記事が小さく出ていました。渋谷区のバス停で、路上生活者とみられる大林三佐子さんという64歳の女性が頭を殴られ、外傷性クモ膜下出血で亡くなった事件です。この女性は、バスが運行し
去年。2020年の11月16日。◆未明のバス停で◆◆理不尽な事件◆幡ヶ谷のバス停で寝泊まりする女性を襲った悲劇周囲が気にかける中で…東京・渋谷の暴行死事件:東京新聞TOKYOWeb<取材ファイル>東京都心の片隅にたたずむバス停で11月、路上生活者とみられる女性が男に頭を殴られて亡くなる事件があった。女性は春ごろ...www.tokyo-np.co.jp犯人は近所に住む男だった。◆事件記者の取材◆ひとり、都会のバス停で~彼女の死が問いかけるもの【NHK事件記者取材not
たまたま渋谷駅でのホームレス殺人事件の詳細をNHKで見た。私とそう変わらない女性。写真だと可愛い女性。結婚した相手が暴力を振り離婚をした女性。コロナ禍で仕事が無くなり家を失った女性。母親と弟がいたのに一人で解決して家を失った女性。いたたまれません。その他に父親から性暴力を受けて住む家が無くなった女性の話をしてました。今は自分の会社のことで精一杯ですが時間とお金に余裕があったらそういう人たちを何かの形で助けたいです。。
渋谷の路上で、頭を殴打されて亡くなった62歳の女性のことを書いています。同世代の僕もいつホームレスになって寒風にさらされながら彷徨うことになるか分からないし、このご時世、誰だって路上生活者になってしまわないと限らないのです。この62歳の女性、僕だったかもしれないし、あなただったかもしれないのです。以前も、ホームレスの人を少年が集団で襲って殺害したなんて事件はありました。冒頭に、それを想起させるシーンを持ってきた映画が、北野武の監督第1作『その男、凶暴につき』で、1989年の作品でした。バブル
昨日、当ブログで取り上げた「路上生活者の女性が頭を殴られて死亡した」事件。今日の朝刊に続報が出ていました。「痛い思いをさせればいなくなると思った」と殴った46歳の男は、近くで実家の酒店を営む母親を手伝っていたそうで、出頭した際も母親に付き添われていたとのこと。例えば、自分の母親(46歳の男の親だからそれなりの年齢だろう)が、見知らぬ人から「痛い思いをさせてやる」と何かされたら、どんな気持ちがするか、考えることが出来なかったのか。その想像力のなさに哀しみを覚えます。亡くなった62歳の女性につい
今日の新聞の社会面を見たら、「渋谷の女性死亡事件、近くの46歳逮捕」という記事が小さく出ていました。渋谷区のバス停で、路上生活者とみられる大林三佐子さんという64歳の女性が頭を殴られ、外傷性クモ膜下出血で亡くなった事件です。この女性は、バスが運行していない夜中から明け方にかけて、バス停に来て仮眠をとられていたそうです。殴った男は、近所に住む男で、以前から「目ざわりに思っていて、痛い思いをさせれば、いなくなると思って殴っただけで、まさか死ぬとは思わなかった」と供述したと書かれています。殺意はな