古装劇や書道のお手本、絵画などを通してかなり親しみを感じるようになった宋(北宋と南宋に分かれる)という時代、日本では平安時代にあたります。日本からの遣使は途絶えるのですが、僧侶や商人にとってはあい変らず憧れの先進国であり、良い商売相手だったし、文物はあい変らず流入していました。したがって平安時代は云われているほど国風文化一辺倒でも無かったことがわかります。僧の往来もあったし(『宋史』『扶桑略記』など)、商人が藤原道長に『文選』や『白氏文集』を贈ったり(『御堂関白記』)、藤原実資に書状と錦綾を贈っ