声劇台本

ディレクター「はい、映画『宇宙怪獣ギャンドス』のCM。感想コメントまで3秒前、2、1…（手で合図を送る）」観客「ギャンドス最高ー！！」ディレクター「はい、カット！」観客「…。」ディレクター「すみません。もう少し明るくお願いできますか？」観客「明るく？」ディレクター「映画CMの撮影なんでお願いします。」観客「あぁいうのってもっと若い子がやるものじゃないのかね？」ディレクター「大丈夫です。」観客「私がやっても違和感ないかね？」ディレクター「大丈夫

橘僕は空に愛されたかった深夜三時。うなされる声。橘ううん…んん…苦しそうに時折息を吐きながらうなされている。夢の中。上司おい、また先方に失礼を働いて契約破棄になったんだってな上司お前はどんだけ使えないんだ上司は？辞めたい？お前なんかな、どこの会社に行っても同じなんだよ上司この、無能が上司無能が声が入り交じり、ごちゃ混ぜになる。橘はっ！勢いよく飛び起きる。寝汗をびっしょりかいている。橘はあ…はあ…（息荒い）橘Ｍこ

アナウンサー「では、ここで先ほどの将棋の対局について、堀井八段の釈明会見が始まるようですので中継でお伝えします。」（映像が記者会見場に切り替わる）堀井八段「この度は誠に申し訳ございませんでした（深々と頭を下げる）」（たくさんのカメラのフラッシュ）堀井八段「（席につき）えー…、改めて今回の件について説明いたします。」記者「何故このようなことになったのですか？！」堀井八段「あ、すみません。質問は後ほど時間を取りますので、まずは経緯について説明致します。」（たくさんのカ

真子Ｍ私には、秘密がある夕方、夜間保育所へ娘を預ける真子。真子すみません、今日もよろしくお願いします保育士真子さん！こんばんは。はい、お預かりしますね。それにしても、こんな時間からお仕事なんてほんと大変ですね真子はい…まあ、毎日じゃないだけまだマシなのかなって思うようにしてます保育士勤め先からこんな遅くに急に呼び出されるなんて、然るべき所に訴えてもいいと思うんですけど…。真子さん、我慢しすぎじゃないですか？真子そのお陰でそれなりのお給料も貰えてますし、娘に苦

望月「（おみくじを見ている）…。」桜井「あぁ、俺、吉だったー！」望月「（おみくじを見ながら）ふーん…。」桜井「お前はどうだった？」望月「（おみくじを見ながら）うん…。」桜井「どうだった？」望月「（おみくじを見ながら）うん…。」桜井「おい！！」望月「ん？」桜井「おみくじどうだった？」望月「（おみくじを見せながら）『末代まで大吉』。」桜井「…ん？」望月「…『末代まで大吉』。」桜井「あー、末代までか…。」望月「うん…。」桜井「でも、よかった

遠藤「あぁ、柏木さんの事件ですか。ニュースで見ました。」警部「事件直前にあなたと柏木さんが言い争っている姿が目撃されているのですが。」遠藤「確かに柏木さんとはいろいろありました。でも、何もしてはいませんよ。」警部「失礼ですが、昨日の15時から16時の間、どこで何をされていましたか？」遠藤「アリバイですか？」警部「事件関係者全員に聞いています。お気を悪くなさらずに。」遠藤「いいですよ。動機は十分です

勇者「村長、今戻りました。」村長「おぉ、勇者よ！よくぞ戻ってきた！…して、あの忌まわしきドラゴンは討伐してきたのか？」勇者「いえ、ドラゴンと対面したところ、チョビヒゲだったので倒さずに帰ってきました。」村長「…。」勇者「…。」村長「…あ、ごめん。ちょっと考えさせてもらっていい？」勇者「どうぞ。」村長「…『ドラゴンと対面したところ、チョビヒゲだったので倒さずに帰ってきました』。…いや、いいよな。こいつの言ってることの方がおかしいよな。」勇者

実況「会場は異様な熱気に包まれております。本日は宮本武蔵vs佐々木小次郎の決闘の模様を巌流島ホールから生中継でお届けします。実況は水野、解説は決闘の歴史に詳しい広瀬正明さんです。よろしくお願いします。」解説「お願いします。」実況「さて、広瀬さん。待ちに待った巌流島の決闘ということですが、開始早々ハプニングが起きてますね。」解説「はい。宮本武蔵の遅刻。」実況「すでに集合時間から2時間経過しているわけですが、宮本はまだホールに到着していません。」解説「時

システム音「新しいメッセージがあります。最初のメッセージ。」光秀「敵は本能寺にあり！！」システム音「2番目のメッセージ。」光秀「あ、明智です。すみません、さっきのメッセージ誤爆です。なんか操作してたらミスっちゃって、慌ててるうちに『敵は本能寺にあり』とか吹き込んじゃって…。なのでさっきのメッセージは忘れてください。」システム音「3番目のメッセージ。」光秀「いやこれさ、信長に聞かれる前にメッセージ消せばいいんじゃね？…これ消すのどうやるの？…あれ、なん

メロスが妹の結婚式に向かってから3日。約束の日没の直前、メロスは戻ってきた。メロス「はぁ、はぁ、はぁ…。王様、戻ってきました。セリヌンティウスを解放してください！」セリヌンティウス「…メロス。」王様「ま、まさか戻ってくるとは…。」メロス「処刑を受ける覚悟はできています。さぁ、セリヌンティウスを！」王様「む…、仕方ない。約束だからな。」メロス「ありがとうございます！」スマホのバイブ音「ウィーン！ウィーン！」メロス「あ、すみません（スマホで通話を始める

遊んだ帰り、夕方。人気の少ない駅のホーム。ベンチに座って話している二人。愛美あー楽しかった！今日は付き合ってくれてありがとね知花ううん、こちらこそ。誘ってくれてありがとう愛美うちら初めて遊んだけど、知花全然喋れるじゃん！学校ではあんなに大人しいのに知花あ、たしかに…なんでだろう愛美自分で気付いてなかったの？知花うん。たぶんきっと、愛美ちゃんに引っ張られたんだと思う愛美それは、いい意味で？知花もっ、もちろん！いい意味で！愛美あはは！

（講演会にて）『あなたは私たちの子供じゃないの。橋の下から拾ってきた子なのよ。』社長「両親から突然打ち明けられた告白。この言葉が私の人生を大きく変えたわけです。本当の生みの親に会いたい。その一心で私はものすごい時間勉強するようになりました。」秘書（早足で社長の元に駆け寄ってくる）社長「そして、28歳で会社を立ち上げ、35年一生懸命がんばってきたわけです。」秘書「（社長の耳元で）・・・社長。」社長「あのときの言葉がなければ今の私はなかったと言っていいでしょう。」

リスさん「位置について！」ウサギさんの心の声（フフフ・・・。相手はカメさん。この勝負、余裕だな。ある程度走ったところで居眠りでもしてやるか・・・。）リスさん「よーい・・・」ウサギさん・カメさん（構える）ピストルの音「パーン！」カメさん（ものすごいスピードで走り去る）ウサギさん「はっや！はっや！はっや！！待って待って待って！！寝かせろ寝かせろ寝かせろ！！ストップ！！一旦ストップ！！」（カメさんが戻ってきた）ウサギさん「あのね・・・、速い！」カメ

木こり「（泉のそばで木を切っている）ふんっ！ふんっ！」（木こり、勢い余って持っていた斧を泉に放り投げてしまう）木こり「あぁっ！大事な斧が・・・！！」（泉が光り出す）木こり「な・・・、なんだ？！」（泉の中から女神が姿を現す）木こり「あ・・・、あなたは・・・？！」女神「（ずぶ濡れで一点を見つめながら）ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・。」木こり「え・・・？」女神「（呼吸を整えている）ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・。」木こり「・・・あ、ずっと泉の底で息止めてたんですか？

パンをくわえた女子高生「わーーー、遅刻遅刻ーーー！！」ぶつかる音「どーーーん！！」女子高生（ハガキをくわえたまま、倒れている）ポスト（女子高生の近くに設置されている）女子高生の心の声「え・・・」ポスト（受け口からパンが出ている）女子高生の心の声「これって・・・」ポスト（受け口からパンが出ている）女子高生の心の声「もしかして・・・」ポスト（受け口からパンが出ている）女子高生の心の声「入れ替わってるーーーー？！いやいやいや、こんな入れ替わり方ある？・

巡査（交番前に立って街の様子を見ている）バイキンマン「・・・ィキーーーーーン（空から落ちてくる）！！」巡査「うわっ！！なになに？！どうした？！」バイキンマン「（倒れた状態で）ぅ・・・うう・・・！！」巡査「おい、大丈夫か！おい！おい！！」バイキンマン「だ・・・、大丈夫・・・。」巡査「救急車を・・・（電話をかけようとする）」バイキンマン「待って・・・！救急車は・・・！！」巡査「いや、キズだらけじゃないか！！消毒もしないといけないし！！」バイキンマン「

（たけやぶの中、斜めに斬られた竹が光り続けている）（おじいさん、竹の前で倒れ込み）えーーーーっ？！タッチの差じゃん！さっきまでかぐや姫いたってことでしょ？！斬られた直後なんでしょ？！え、こんなことある？！『最近切ってないから、芝刈っておくか』と思ってきてみたら、かぐや姫がいた跡を見つけるって！ばあさんには絶対言えないよ。『だから定期的に芝刈りに行けって言ったのに！』って言われるもん。（スーッと竹が光らなくなる）え、ちょっと待って！これ、今、光が消えたってことはホントについさ

社員「今戻りましたー。」課長「お疲れさま。お得意先からの評判どうだった？」社員「はい。お得意先を出禁になりました。」課長「・・・。」社員「・・・。」課長「・・・ん？」社員「あ、『いい意味で』です。」課長「・・・。」社員「・・・。」課長「・・・ん？」社員「休憩とりまーす。」課長「待って待って待って！なに？出禁？」社員「はい。でも、『いい意味で』です。」課長「いい意味で出禁？」社員「ホント、悪い報告ではないので。」課長「で

魔人「お呼びでございますか、ご主人さま！」安美「・・・。」魔人「わたくし、ランプの魔人がご主人さまの願いを3つ叶えてあげましょう！」安美「・・・。」魔人「さぁ、どんな願いでもどうぞ！」安美「（小声で）・・・って！」魔人「はい？」安美「（小声で）・・・静かにして！」魔人「すみません、声が小さくて聞こえません！もう少し大きな声で・・・」木づちを叩く音「ドンドン！！」裁判長「傍聴人！静粛に！！」（法廷内の全員が冷たい目で安美と魔人を見ている）安美「（

夫・妻（夕ごはんを食べている）夫「あ、そうそう。」妻「ん？」夫「今日、アメフトチーム買ったから。」妻「・・・え？」夫（気にせずご飯を食べている）妻「・・・え、ごめん。・・・え、なに？」夫「アメフトチーム買ったから。」妻「・・・アメフト？・・・チーム？」夫「うん。」妻「・・・なんで？」夫「なんとなく。」妻「なんとなく？」夫「収益化を見込めると思って。」妻「え、ごめん。確認だけど、うちそんな収入あるんだっけ。」夫「ないない。

オレは呪いをかけられた。『そうですね』と言ったら死ぬ呪いを。インタビュアー「放送席、放送席。本日のヒーローインタビュー。見事、9回にサヨナラホームランを打ちました中山選手です。」中山「よろしくお願いします。」インタビュアー「えー、本日のゲームですけれども、振り返っていかがでしたか。」中山「そうで・・・っと！！」インタビュアー「どうしました？」中山「今、危なかったです。」インタビュアー「危なかったんですね。」中山「えー、苦戦しましたが、最後に自分の思い通

先生「テスト開始！」生徒「（試験用紙を見て）えーと・・・。」太郎くんはロケットを使い時速3万キロで宇宙に飛び立った。忘れ物に気づいたお母さんが5分後に2号機を使い時速4万キロで太郎くんを追いかけた。お母さんが太郎くんに追いつくのは何分後か？先生「（教室を周りながら）問題でわからないところがあれば質問するんだぞー。」生徒「あ、先生（手を挙げる）」先生「ん？どうした、質問か？」生徒「・・・この問題、わかりません。」先生「文書をよく読め。落ち着いて考えれば、

SPOON企画B撫子さんの「凸上がり生声劇」に提供させて頂いた作品です。「特別な日のメソッド」台本ひまり✳️ご使用の際には「#ひまり台本」をつけてご使用下さい。#ペア声劇台本#ひまり台本#SPOON企画#B撫子

鑑定士（手袋をつけて1枚の紙をまじまじと見ている）依頼人「・・・どうですか？」鑑定士「（紙を置いて）なるほど。」依頼人「・・・いかがですか？」鑑定士「これは大変古いものですね。」依頼人「どのくらい前の・・・？」鑑定士「450年ほど前・・・。時期的には戦国時代のものでしょう。」依頼人「そんなに古いものなんですか？！」鑑定士「おそらく信長のために書かれたものかと思います。」依頼人「えぇ？！すごい！！」鑑定士「（紙を指さして）ここを見てください。」依頼人

毎年恒例、6月末に行われた声劇企画「StrawberryFantasyvol.3」にて発表させて頂いた作品です。すれ違う男女の内なる想いを描いた作品です。ご利用の際は「#ひまり台本」を付けてお読みくださいませ。

【声劇台本】目次（一覧表）ご利用にあたって、一読お願い致します。◆ご利用について◆【ゲスな○○が刺されるまで】－－概要－－1人用の台本です。ゲスな人が恋人？を笑って、刺されます。●ゲスな男が刺されるまで男性用●ゲスな女の子が刺されるまで女性用【暗黒童話】－－概要－－ブラックな内容の物語です。●盲目の少女と手のない男3人用の声劇台本です。●暗い森のご馳走3人用の声劇台本です。人のお肉を食べる表現があります。【ハルとアキ】－－概要－－

※バッドエンディングになりますので注意※1人用の台本です。何となくのクズな女の子のセリフを考えた作品。復讐モノが好きなので、痛い目に合ってるところまでがセットです。＜登場人物＞女の子：10代後半～20代くらいの甘えた声の女の子。書き手が横浜人で「じゃん」とか多めなので、読み手によって、年代や口調は変えてください。＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊（イメージ：街中とか、人通りが多いところとか。基本どこでもOK）はぁ？？何それ、何言っちゃっ

※バッドエンディングになりますので注意※1人用の台本です。何となくのクズな男のセリフを考えた作品。復讐モノが好きなので、痛い目に合ってるところまでがセットです。＜登場人物＞男性：20代くらいの顔面に自信のある男。書き手が横浜人で「じゃん」とか多めなので、読み手によって、年代や口調は変えてください。＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊（イメージ：街中とか、人通りが多いところとか。基本どこでもOK）はぁ？？何それ、何言っちゃってんの？お

Ｓ死体埋めるの手伝って欲しいんだけどＲは？…何言ってんの？Ｓ死体、埋めるのを手伝って欲しいのＲ……なんの死体？Ｓ人の死体Ｒ……殺したの？ＳうんＲどうしてＳストーカーだったの。仕事終わりに毎日毎日家まで着いてくるから、うざったくなってＲ…そんだけ？Ｓそんで、いい加減にしろって言ったら口論になって、突き飛ばしたら当たり所が悪かったみたいＲ…それって正当防衛にならないの？隠す前に通報しなよＳじゃあ手伝ってくれないってこと？Ｒ手伝うも何も、正当

＃４のコントですが、独立しているので、＃１、＃２、＃３を読んでいなくても楽しめます。ちなみに、＃１はこちら！＃２はこちら！＃３はこちら！むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは山へ丑の刻参りに、おばあさんは川で洗濯に行きました。おばあさんが川で洗濯をしていると、ズボンのポケットから５０円玉が出てきました。おばあさんはそれをそっと自分の財布に収めました。一方、その頃おじいさんはおじいさん「（木にわら人形を打ちつけている）このや