ブログ記事3件
2011年のブログです*放送大学大学院の大場登先生の『ユングの「ペルソナ」再考』(2000・創元社)を読みました。大場先生の博士論文ということで、じーじに理解できるかなと不安を抱きながら読みましたが、丁寧な論文で最後まで一気に読んでしまいました(内容をどれだけ正確に理解できているかは別ですが…)。最近読んだ河合俊雄さんの『概念の心理療法』(日本評論社)でも同じような印象を持ちましたが、ユング心理学の場合、概念が固定化してしまうことが問題で、イメージや考えが常に流動的にな
2017年のブログです*木村敏さんの対談集『臨床哲学対話あいだの哲学木村敏対談集2』(2017・青土社)を読みました。とってもむずかしかったですが、とっても面白かったです(どこまで理解をできているかはやや不明(?)ですが…)。対談者は、坂部恵さん、中村雄一郎さん、柄谷行人さん、市川浩さん、中井久夫さん、村上陽一郎さんなどの、哲学者や思想家などをはじめとするそうそうたるメンバー。木村さんの「あいだ」の哲学を中心にすえて、人間の存在や精神病についての哲学的な議論が進
官能的な心の鍛え方――松浦理英子『最愛の子ども』論Ⅰ―1〈顔〉への倫理『最愛の子ども』には、倫理がある。それは、次のような部分に顕在化する感性をなす――。真汐がほんとうにこうした観光地の顔出しパネルが嫌いで、垢抜けない愉快な絵の一部になるのを苦痛に感じるたちだということを、わたしたちは知っていた。けれども、空穂がまわりに目配せをしてから真汐の肩と腕をがっちりとつかみ顔出しパネルの方へと押した時、いたずら心が暴発し、その場にいた者たちはいっせいに真汐に飛びかかって、素子
ゼミ合宿終わり。やっぱり上手く考えをまとめて喋れないので社会に適合出来ないし、自分のアイデアを過信するのでそもそも就活で死ぬ。一番面白かったこと。教授「濱田さんはお辞めになってから全く大学の方にいらっしゃらないですねぇ」https://www.amazon.co.jp/仮面の解釈学-坂部-恵/dp/4130130919ルネサンス美術の先生オススメの本。後半の言葉の話は民俗語源みたいな胡散臭さがあったが前半の見る/見られるに関する哲学的考察は非常に深い。和辻哲郎の存在論についての言及はすご