2年前に亡くなった父は笑劇派のファンで、よく一人でライブを観に行っていた。僕の芝居を面白いと言ったことは1回もなかったけど、笑劇派の芝居を観た後はいつもいい顔をしていた。座長の南平とは気づけば20年以上の付き合い。僕の書いた芝居に出てもらったり、T-1に出てもらったり、お互いこの町でなんとか芝居を続け、それなりに歳を重ねたが、しかし一つだけ叶っていなかったのが彼の舞台を僕が演出すること。その願いを、昨年、南平が叶えてくれようとした。「2023年に笑劇波は25周年を迎えます。その記念公演の演出を、