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朝日新聞出版新書1040は、数多くある軍記物の中で1,2を争う知名度を誇り、同時代史料の制約から歴史研究に利用せざるを得ない『平家物語』と『太平記』をいかに活用していくかを模索していく内容となります。軍記物は今で言う所の歴史小説や歴史漫画、歴史ゲームといったエンターテイメントの源流にあるもので、それだけに捜索や脚色も多く混じっており、本来歴史研究に使う事はご法度です。それでも利用せざるを得ないからこそ、そこに記された虚実を見極める必要があるのです。本書の構成は、『平家物語』『太
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉は松浦静山の言葉だが、桶狭間の戦いのようにラッキーな事はそうある話ではなく、敗者の事は数多ありそれを検証すべく試みた物は多々ある。ただ、敗者の敗因を分析する事は多くても、その人個人に内在するそれから見出す物は中々なく、立場や状況が変わっても自分のスタイルを変えるのは難しい事を思い知った。そして、世間に定着している説や話が結構陰謀論だったり、為にする話だということだという、近年の研究もわかる。
「真説豊臣兄弟とその一族」呉座勇一著幻冬舎新書今放映されている大河ドラマ「豊臣兄弟!」が面白い。やはり、秀吉ものは何かワクワクさせるものがあります。・・・というわけで、この本を読みました。でも、この本を読むと秀吉のイメージが変わります。詳しくは↓「真説豊臣兄弟とその一族」呉座勇一著幻冬舎新書|向後善之今放映されている大河ドラマ「豊臣兄弟!」が面白い。やはり、秀吉ものは何かワクワクさせるものがあります。・・・というわけで、この本を読みました。でも、この本を読むと秀吉のイメー
2026年も早くも3週間が過ぎました。皆さん、この年末年始どうのように過ごされましたでしょうか?私はと言えば、溜まっている仕事を淡々と処理する毎日を送ってました。そんなときはFMラジオを聴きながらというのがこれまでの定番でしたが今回は、少し前からよく観ているYouTubeチャンネルの「春木で呉座います。」を回しておりました。日本史研究者の呉座勇一さんと日本美術史研究者の春木晶子さんがトークする楽しいチャンネルです。その過去のライブ動画を見ていたら織
裏車掌です。2024年2月から一年間、ブログを更新し続けることができました。今後は不定期で本の紹介を中心に発信していくつもりです。よろしくお願いします呉座勇一氏の著作『日本史敗者の条件』は、歴史を学ぶ上で非常に興味深い視点を提供してくれる一冊です。本書では、勝者の物語ではなく、敗者の視点から日本の歴史を考察しています。著者は中世史の専門家であり、これまでの著作でもその知識を活かしてきましたが、本書では近世、近代、現代にまで視野を広げています。
日本の中世「保元・平治の乱」による平氏の台頭から戦国大名の登場まで。を、戦争を通して語る、という内容。旧来の学会で支配的な「階級闘争史観」を排して、なるべく客観的に見る、ということらしい。その辺の筆者の「歴史観」がどれほどのものかわからないが、自分的にこれまでほとんど知識のなかった室町時代についていろいろ詳しく書いてあるのがうれしい。戦争の日本中世史―「下剋上」は本当にあったのか―(新潮選書)Amazon(アマゾン)室町時代がいろいろぐだぐだで、ほとんどの時期
・近所の書店で黒田基樹氏の『徳川家康の最新研究』と一緒に購入する。・大河ドラマ『どうする家康』を見て戦国時代を生きた人々についてもっと知りたいと思い読む。・本書で取り上げている事柄川中島の戦い桶狭間の戦い三方ヶ原の戦い長篠の戦い関ヶ原の戦い大阪の陣豊臣秀吉の天下統一過程と「惣無事」について奇策や、謀略、画期的戦術による一発逆転という通俗的な印象と対極にある、地味で堅実に行われる戦国時代の合戦。私たちが学ぶべき対象は、天才的な閃きによる華麗な作戦という虚像ではなく、
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月末恒例のヤツ・・いきます。ああ、あともう少しで久々の2冊だったんですけど・・。で、結局1冊のまま。『動乱の日本戦国史』(朝日新書921)著者:呉座勇一今回も数々の積読を無視して(笑)最新作を。あの呉座先生の著作です。因みに今作は氏の最新研究の披露ではなく、以下の戦国の人気トピックについてこれまでの通説および最新研究の状況を整理しているものです。なので、個々のトピックを突っ込んでまで知りたいとは思わないけど、大まかなことは押さえておきたい!みたいな人にはピッタリ!な
中世の政治・社会の中心にいた中世武士。本書は気鋭の中世史研究者が『葉隠』に代表される江戸時代のサラリーマン化した武士とは違う中世武士のメンタリティーを史料に残された著名な人物の発言から読み解こうとする論考です。とはいうものの、これらの「名言」と呼ばれるものは後世の創作であることが少なくありませんが、創作された当時の人々の価値観や認識を反映していると考えられ、中世武士の思考にアプローチする手段としては有効ということで虚実織り交ぜて論考の対象としています。中世は現代人が生きていける
春のこの時期、けっこう調子が悪いのです。季節の変わり目ではあるけれど、それを言うなら春夏秋冬。こと春先は具合が悪い。不調は毎年、ゴールデンウィーク頃まで続きます。三島由紀夫『金閣寺』によれば「人間が凶暴になるのは、こんなうららかな春の日」だそうで。変態さんも登場す、こんな春の日こそ心身のバランスが崩れるのかも知れません。さてワタクシは、ここのところ積読解消シリーズ。新しく本を買う金がないのもあるけれど、積読状態のがめっさ多くての。いま読んでいるのは高橋典幸
母親を陰謀論で失った(コミックエッセイ)Amazon(アマゾン)1,090円母親が反ワクチン陰謀を信じて、家族が困っている本が話題である。『母親を陰謀論で失った』ならば陰謀論とは何なのか?何故陰謀論に騙されるのか、以下識者の口を借りつつ考えてみたい。秦郁彦氏の論じる陰謀論の特徴として1因果関係の単純明快すぎる説明実際は複数の要因があるが、一要因に単純化する傾向。例は大東亜戦争コミンテルン陰謀説や日野富子悪女説など。2論理の飛躍状況証拠から憶測で論じてしまう。3結果か
平清盛「頼朝が首を切りて、我が墓の上に懸けよ」源頼朝「日本国第一の大天狗は更に他の者にあらず候か」北条政子「その恩、既に山岳より高く溟渤より深し」源義経「関東において怨みを成すの輩は義経に属すべし」北条義時「君の神輿に向いて弓をひくことはいかがあらん」後鳥羽上皇「およそ天下の事、今において御口入に及ばず」竹崎季長「虚誕を申し上げ候わば、勲功を捨てられ候て首を召さるべく候」後醍醐天皇「朕が新儀は未来の先例たるべし」足利尊氏「この世は夢のごとくに候」
最近YouTubeチャンネルを開設した若手中世史研究者による鎌倉幕府創始者の解説で呉座います。著者は元々大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の考証担当の予定でしたが、放送前に自身の問題で降板することとなり本書の出版も危ぶまれましたが、無事発行となりました。春木で呉座います。縁あって固い友情で結ばれた二人が手をとり、歴史と美術史を切り口に、知の交歓の楽しさを広げ、自由な議論と豊かなコミュニティの両立を目指す。ご意見・ご質問フォームhttps://forms.gle/NFmpTr9QswH
織田信長は革命児、豊臣秀吉は人たらしで徳川家康は狸親父。(帯コメントより)こうした戦国武将のイメージは後世、それもものによってはこの数十年の間に小説等で作られたものであることもあります。それらの源流は明治・大正期の講談や江戸時代の軍記物などが基になっています。これらのイメージの変遷は、特に歴史学に基づいた新たな発見があったわけではなく、当時の社会情勢を反映したものであるという一面があります。いわゆる「ぼくのかんがえたえいゆう」像を実在した人物に投影してるという事です。秀吉には
歴史は面楽白い。794年、泣くよ鶯平安京、1192年、いい国創ろう鎌倉幕府(本当は1185年か!?)などと学んでいた学生時代には思えなかったのは、暗記科目としての文字の理解だけだったからです。成功者の行動を見ているとスッキリとして気持ちが良いものですが、特に歴史は失敗事例から得られるものが大きいものと思います。関ケ原の戦いで西軍の石田三成勢が負けるべくして負けたし、本能寺の変で明智光秀の謀反により織田信長は亡くなるべくして亡くなってしまった。つまり、歴史を学んでいくと、失敗するべくし
最近、コロナ感染者がまた急激に増えてきたし(第7波?)ウクライナ情勢もまだ終息の兆しは見えない・・・それに加えて、参議院選挙直前に安倍元首相が卑劣な凶弾に倒れるという痛ましい事件が起き、何とも言えぬ憂鬱な日々が続いていますね。読書するのも、イマイチ気分が乗らなかったんですがずっと前に購入していて中途半端に読んでいた、呉座勇一氏の【頼朝と義時】、どうにか読了しました。呉座氏はこの作品で頼朝と義時の人物像を描く、というより【吾妻鏡】などの史料をはじめ、多くの研究者の著書を詳しく精
最近読んだ本の記録です。5月に読んだ4冊の本について、覚書と感想などを残しておきます。・現代思想入門/千葉雅也(講談社現代新書)まずは哲学者千葉雅也さんによる現代思想の入門書から。千葉雅也さんについては過去に「動きすぎてはいけない」という本を読んだことがありますが、これはたいへん難解な本で、ドゥルーズについてのある程度の理解や哲学・思想書の読書経験がない人にとっては読みにくい本でした。その著者の入門書ということで少し身構えて読み始めましたが、ところがこの本はたいへん読みやすく、スイスイ
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を見ています。毎週楽しみにしています。テーマソングは、白黒の映像と共にドラマに素敵にマッチしています。放送が始まる前の緊張感、テレビの前でのワクワク感は身震いするくらいです。テレビの進行とともに、あらすじはほぼこの本のとおりに進んでいます。おおまかな内容は知っていても、実際に大河ドラマとともに歴史の詳細を分かっていけるのは面白いものです。さて、以前からぼくが好きな歴史上の人物は、「後白河法皇」です。天皇、上皇などを歴任し朝廷の権威を十分に理解し備え
池波正太郎原作の時代劇×「噂の!東京マガジン」コラボ清水国明&小島奈津子が出演決定...Yahoo!ニュース-Yahoo!JAPANBS-TBSで3月12日午後7時から放送の単発時代劇「池波正太郎原作武士とその妻」に、同局「噂の!東京マガジン」(毎週日曜、午後1時)から、レギュラーの清水...名だたる巨匠を数多く輩出している日本画の研究団体、日本美術院による公募展再...財経新聞院展は、横浜出身の岡倉天心が中心となり1898(明治31)年に創立した日本画の研究団体
こんばんは~昨日は大河ドラマの記事を書くのに深夜までかかり、かなりお疲れモード誤字脱字ほか、矢のところが弓になっていたり、入力ミスが朝になってから発覚翌日に何度も読み直して、直しております。毎週そんな感じで~正直キツいですが、興奮冷めやらぬうちに書きたい気持ちが強く、今のところ次の日に書く予定はありませんテンション下がってきたらそうなるかも~にしても。昨日はかなり感動したな~片岡愛之助さん、素晴らしかった宗時の出てくる鎌倉ものでは、彼はだいたいああいった役どころで。東国の世
呉座勇一さんの新著「頼朝と義時武家政権の誕生」(講談社現代新書)を読みました。以下、本書の覚書と感想などをまとめておきます。呉座勇一さんは日本中世史がご専門の歴史学者です。歴史系の書籍をよく読まれる読書人層の方々の中には、2016年に中公新書から出版された「応仁の乱」を読まれた方も多いのではないかと思います(自分も読みました)。この本はどういうわけか実証系の歴史本にしては異例のヒットを記録した本で、呉座勇一さんはこのヒットにより一躍有名になった方でもあります。そんな著者の新刊がこの「頼朝
日本史史料研究会監修、呉座勇一編の気鋭の南朝研究者15人の研究の成果を書き留めた一冊です。日本史上類を見ない2人の天皇が並立する時代という事もあり、戦前の政治イデオロギーや皇国史観の影響をもろに受ける時代であることに加え軍記物である『太平記』の影響を色濃く受けていることが問題となっています。『太平記』史観の最たるものは「新田氏は足利氏と源氏嫡流を争うライバルであった」という認識です。これに関しては以前取り上げた本書の著者の1人でもある谷口雄太氏の『<武家の王>足利氏』でも新田氏は仁
春日大社境内の神社で疫病の退散祈る鎮花祭コロナの終息祈願nhk.or.jp春日大社の境内にある水谷神社で行われた鎮花祭は、700年以上前の鎌倉時代に、神前に桜を供えて疫病の流行を封じたのが始まりとされる行事...累計650万本販売で映画化も発表!『ゴーストオブツシマ(GhostofTsushima)』の舞台・対馬っ...エキサイトニュース鎌倉幕府は苦戦するが、“神風”の語源ともなった暴風雨が二度の襲来の両方で元軍の船を襲い、これを潰走させた。学校では“文永の役”“弘安の役
森喜郎の「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」とか「河村さんの部屋に大変なおばちゃんがいる。女性と言うには、あまりにもお年だ」とかの発言が炎上したが、今の日本における女性差別とか男女格差はそれ以外にも溢れている。「東京新聞」は「総務省が30日発表した2月の労働力調査によると、女性の非正規労働者は前年同月比89万人減の1398万人で、減少幅は過去最大だった。全体の失業率は2・9%と横ばいだが、非正規女性の占める割合が高い飲食業や小売業などは依然厳しい。統計に表れない水面下での雇用悪
「論座」というサイトで最近の仲間内でもよく耳にするSNS用語を見つけた。SNS、FBでもよくいるのだが、「教えてください」という態度を取っていつまでも粘着してくる輩、リベラルサイトでわざとアンチリベラルな投稿を繰り返してサイトを乗っ取ってしまったり投稿者へ批判的なコメントをつけてきたりとにかく投稿者やグループ参加者を不愉快にしてくる、グループや個人への「アンチ」投稿者が存在する。そういうことを、高名な歴史学者でNHK番組も受け持ったような人がやっているご
若手の歴史学者として一般の言論界にも進出している呉座勇一・国際日本文化研究センター(日文研)助教授が、気に入らない学者に対して誹謗発言をツイートしていたことが問題視され、NHKは2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の考証係を降板させた。学説にまではびこる安易な陰謀論を排した歴史研究を訴えてきた助教授だが、自分自身は稚拙な謀り事に取り組んでいたわけだ。日本中世史が専門の呉座助教授は3月20日、武蔵大学の北村紗衣准教授への謝罪声明をツイート。シェイクスピアや舞台芸術史を専門とする畑違いで住
日文研、呉座勇一氏を厳重注意女性蔑視ツイートで謝罪「研究者として到底容認されない発言」https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2021/03/24/kiji/20210324s00041000440000c.html日文研、呉座勇一氏を厳重注意女性蔑視ツイートで謝罪「研究者として到底容認されない発言」-スポニチSponichiAnnex芸能国際日本文化研究センターは24日、ツイッターで女性文学者を中傷する投稿をしていた、助
呉座勇一氏、大河ドラマ時代考証を降板SNS巡り引責:朝日新聞デジタルNHKは23日、来年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の時代考証を担当する一人、国際日本文化研究センター助教の呉座勇一氏が降板したと発表した。NHKによると、呉座氏は自身のツイッターでの投稿内容の一部…www.asahi.comいや、チラッと見てたのですが、あまりにも酷くて正視できませんでした。呉座勇一先生、長きにわたる北村紗衣先生への陰口が続々発掘され、謝罪まとめました。更新日:3月21日15時34分togetter.c