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吉村昭記念文学館で開催中の企画展「吉村昭の手紙」に伺いました。恩師の丹羽文雄に宛てた手紙もありますが、やはり惹きつけられたのは、180通以上あるという夫婦間の書簡です。その中でもとりわけ目にとまった2通があります。1通は、「二人とも、思った通りになったのだから」という、太宰治賞受賞作『星への旅』が刊行になった頃、夫が妻に宛てた手紙。もう1通は、「骨のないあなたがいとしくて」という妻が夫に宛てた手紙。どちらも津村節子著『果てなき便り』(文春文庫)に未収録です。180通以上ということは、未公開
吉村昭「羆嵐(くまあらし)」このGWのニュースで北海道で車を運転中に羆に襲われたことを報道してました。それで前々から気になってたこのドキュメンタリーな本を読みました。時は大正4年12月、北海道天塩山麓の開拓村を恐怖の渦に巻き込んだ一頭の羆。体長2.7m、体重383kgという巨大な羆が、二日間で6人もの人間を殺害。人の女性の味を覚えたその熊は更に獲物を求めて人里へ下りてこようとしていたのです。開拓村の村民だけでなく警察も出動するも、その恐怖に人間はなすすべもなかったのです。この羆を仕留めたの
3月末、某新聞に吉村昭氏の『星への旅』について書かれたコラムがありました。興味を引かれたのでメモをとりその後、いつもお世話になっている”ひばりブックス”さんに伺った折書架を見ると、ありました!(おぉ、さすが、ひばりさん)という思いでレジに持って行くと店主0氏から思いがけないお言葉…「よく見つけましたね。最近入れたんですよ」と近々トークイベントを予定されている島田潤一郎さんの関係で取り寄せたとのこと島田氏は、ひ
昨日の新聞に作家吉村昭さんの書斎が東京三鷹に開館する記事が…昔のBOSSに勧められて読んだ、“ポーツマスの旗“は日露戦争の講和条約締結、外相小村寿太郎を軸にした歴史小説。ロシア全権ウィッテ、仲裁のアメリカ大統領ルーズヴェルト。講話成立への不満から巻き起こった東京の騒擾事件〜BOSS曰く、竜馬がゆく→翔ぶが如く→坂の上の雲(司馬遼太郎)と“ポーツマスの旗“を読めば幕末から明治維新、日清日露戦争〜明治の日本という国、時代が良く分かると…言われたとおり、とても勉強になったこの本は、かなり古びれたけ
吉村昭愛読者の方が「吉村昭ゆかりの吉祥寺散歩」と題した動画をつくってくださいました。昨年『吉村昭と津村節子波瀾万丈おしどり夫婦』刊行前に、宣伝下手の著者を案じ、新刊プロモーションを兼ねた「大人の谷中・日暮里散歩谷口桂子著『食と酒吉村昭の流儀』から」を撮ってくださった方です。先月オープンした三鷹市吉村昭書斎に行かれると聞き、それならぜひ動画撮影をしてほしいとリクエストしました。こたえてくださり、うれしい限りです。願いごとがあれば、口に出していってみる。すばらしいダメもと精神!吉村さんが
4月3日にNHKで放送した「歴史探偵日露戦争知られざる開戦のメカニズム」を見たのです。内容はとってもわかりやすかったけど、物足りなかったかな〜どうして日露戦争が起きたか?というのを、近年分かった要素などを織り交ぜつつ紹介してました。なんか結局、相手とわかり合おうみたいなシメになってたのはどうかと思ったわ。国際関係のエグいとこをもっと掘り下げて欲しかったな・・・(そういう番組ではないと思うが)さて、先日読んだ陸奥宗光に続く外交の達人、小村寿太郎です。陸奥宗
テニスしたら、コートの脇にあるハナミズキ、周囲にあるツツジが鮮やかに色づいている。先週満開の桜咲くコートでテニスしたのだが、早くも百花繚乱の様子に驚く。この道路の先は氷川女体神社で、見沼用水と芝川が流れている。幕末高野長英はこの辺りに隠れ、追っ手を逃れて上州へ逃亡する。吉村昭の「長英逃亡」を思い起こす。ツツジは色鮮やかで、目を引く。去年は四月下旬に開花したように思うが、桜は遅く、ツツジは早いようだ。花にもそれぞれ事情があるのだろう。見沼用水は花筏だ!
先日はこちらに行って参りました。https://mitaka-sportsandculture.or.jp/zaidan/docs/yoshimura/三鷹市吉村昭書斎の開館について|公益財団法人三鷹市スポーツと文化財団mitaka-sportsandculture.or.jp自宅離れに書斎を造り、毎日その書斎へ出勤していたそうです😌毎朝8時に起きて、8時30分朝食9時~12時まで書斎12時に昼食13時~18時まで書斎夕飯を食べ、21時~お酒を嗜み0時には就寝という規
4月9日火曜。今日は午前6時から早朝稽古して、英語のシニアクラスを教えて、昼からはフリー。寒くて風の強い1日だった。桜が散っていく。寒いといっても10度以上あったのだが、それまでが20度超えていたからな。吉村昭の【落日の宴】を読了。幕末に勘定奉行などを歴任した超優秀な幕吏。ロシアのプチャーチンとの交渉でも日本の国益を守るため最大限の手腕を発揮した。吉村昭の小説は丹念に調べた史料を元に登場人物の行動、心情を微に入り細に入り描き、歴史の胎動を体感しながら読めるのだ。今日は図書館で吉村昭の【夜
初めて作ったプラモデルは、フジミ模型の1/550の戦艦陸奥でした。小6の誕生日か、クリスマスのプレゼントに伯母(父の2才上の姉)様にいただきました。何故、陸奥だったかと言えば、伯母が札幌市立女学校に在学中、小樽港に入港した陸奥を見学していたからです。その頃の陸奥は、前部煙突が屈曲していました。直立していた前部煙突の煙が風向きによっては、前檣楼(艦橋)にかかるため、後部煙突の方に屈曲させました。工事は1923年10月から翌年3月までかかったようです。伯母は、月一で来てました
先月開館した三鷹市吉村昭書斎の見どころを紹介した動画が公開になりました。これから行く予定の人にも、もう一度行きたいと思っている人にも。ガラス張りの空間に並んだ吉村夫妻の著作の数には圧倒されます。そのすみっこのほうの、関連本のところに、わたしの「吉村昭三部作」も並べていただいております。井の頭公園駅から徒歩3分。井の頭公園の桜は7日が満開、桜吹雪は10日だそうです。三鷹市吉村昭書斎施設のご案内(youtube.com)
吉村昭三部作が完結し、それに対する評価かどうかわかりませんが、日本文藝家協会から推薦入会をいただいて、さて、次。取材を始めています。いつもこの時期に「次作に向けてご奮闘を」という激励をくださるのは、文藝春秋元役員で小説家に転身した羽鳥好之さん。有難いお言葉です。わたしの場合、本が出来上がったときというのは、さほどうれしくないのです。文芸の老舗出版社から刊行となった三部作の三作目のときでさえ。できるかどうかわからない。いつもそこから始まる。ハラハラ、ドキドキ。万策尽きたと思っても、なんとか活路
吉村昭の短編小説「青い星」が心に刺さったのでご紹介します。「遠い幻影」に収録されています。定年退職した主人公は、かねてより望んでいた自分の足跡を辿る気ままな旅に出ます。その先で懐かしい再会もあり、戦死した兄の知られざる過去に触れることに・・・。戦死した兄の婚約者が兄の子供を産んでいることを知った主人公は、その婚約者と娘(主人公の姪)の営むトンカツ屋を探し出し訪ねるも、名乗り出ることなくトンカツを食して物語は終わります。吉村らしい簡潔で淡々とした筆致が冴え冴えとして気持ちの良い作品です。
三陸海岸大津波・吉村昭・チリ地震津波・・・地震のない津波・1960年チリ沖にM9.5という超巨大地震発生・・5月24日午前3時頃薄暗いため周囲の状況が分からないが・大船渡の漁師が海面異常に気が付いた・潮が急激に引
60年ぶりに交換した高校時代のバッチが出てきたと書いた後、偶然「題名のない音楽会」が60周年だと知った。黛敏郎の司会で、その生演奏を見て。聞いたことがあった。半世紀以上前のことだ。あの時一緒に見た彼はもうこの世にいない。随分年月が経ったと思わざるを得ない。今、開催中の企画展で、吉村昭の手紙を見てきた。想いを言葉にする=つきつめれば戦いであると若き日の吉村は,ツムラに書き送っていた。手紙に書かれた文字を見ていると、やはりメールの文字とは違うなぁとわかる。筆跡は個性そのものだし、
水戸旅行以後、改めて幕末の水戸について考えています。吉村昭氏の『桜田門外ノ変』は、実行隊長の関鉄之介の視点から描かれた小説です。同名の映画の原作でもあります。水戸の博物館や記念館、関係者の墓所や旧跡を訪れたことで、より一層、想像力がかきたてられます。良学舎/豊四季駅前学習塾小学・中学・高校柏流山おおたかの森野田(goodstudy.jp)
荒川区の吉村昭記念文学館で「吉村昭の手紙」と題する企画展が開かれています。この図録をいただいたのですが、読みごたえのあること、あること。恩師の丹羽文雄に宛てた手紙も登場します。荒川と三鷹。都内2ヶ所に記念施設がある作家は他にいないと思いますが、それぞれの持ち味をいかした展開を期待します。荒川の文学館に開催してほしい企画があります。ひとつは「吉村昭と食」。もうひとつは「吉村昭と俳句」。特に後者は、吉村氏の命日7月31日の「悠遠忌」を俳句の季語として定着させてほしいのです。芥川の河童忌、太宰
川路聖謨の半生を描いた吉村昭の『落日の宴』を家に置いてきてしまい、道場で読もうと思ったのに読めない。残念。この小説俄然面白くなってきた。川路聖謨のことは以前から気になっていた。彼についてはわからないことばかりだったが、吉村昭さんが小説で生き様を鮮明に浮かび上がらせてくれている。しかし、人の生き様は見事に千差万別、誰1人として同じではない。そして幸せの感じ方も人それぞれ。何にでも感謝し、何にでも幸せを感じれる人生を送れる人は間違いなく幸せである。そうではなくて、人と比較したり、境遇を嘆いた
今月開館となった三鷹市吉村昭書斎。吉村昭氏と津村節子氏の著作が並び、開館記念の企画は「三鷹で暮らした吉村昭」。『吉村昭と津村節子波瀾万丈おしどり夫婦』(新潮社)を書くために手に入る資料は集めましたが、吉村氏が町内会の広報誌で自らインタビュアーをつとめる連載をされていたことや、吉村司氏が講演で話された三鷹での日常ははじめて知るものでした。三鷹の街を歩いていると、月下美人が咲いたので、ご近所に声をかけて吉村氏がビールをふるまった光景などが目に浮かぶよう。「井の頭公園の春」と題した記録映画も吉村家
『長英逃亡』下巻にして完結。上巻はコチラ↓『長英逃亡上』岩手に行った時に、高野長英記念館に行ったんです。岩手県奥州市というところにあります。(めっちゃマイナーですよね)あんまりよく知らなかった・・・日本史の教科…ameblo.jp面白かったあ!!高野長英は宇和島藩主・伊達宗城公の庇護下に入っていたことを知っていたので、下巻ではそのエピソードがあるだろうと楽しみに読んでいました。どういういきさつで宇和島伊達家にご縁があったのだろう?牢を脱獄し、上州〜越後に入
岩手に行った時に、高野長英記念館に行ったんです。岩手県奥州市というところにあります。(めっちゃマイナーですよね)あんまりよく知らなかった・・・日本史の教科書に、渡辺崋山とともに「蛮社の獄」ペア(?)みたいな扱いで出てきた記憶がある。うおお〜〜なかなか壮絶な人生をおくった方である。そしてこの人ってばエキセントリックであるさてこれに触発されて、読んでみました。吉村昭さんの『長英逃亡』。あらためまして、高野長英とは。江戸時代の後期、長崎でシーボルトの
吉村さんはあとがきで、‘短篇を書くことはまことに苦しいが、私の生きる意味はそこにこそある’という。厳冬の日に滝に身を打たれるようなひきしまった気持になるとも。本書には7篇の短篇を収録。裏表紙には‘不可解な謎を秘めた人の生の奇妙な一面をみごとに掬い上げた文学作品に結実させた’とある。歴史小説しか読まない、とまではこだわっていないけれども、時制が現在の吉村さんの本を俺は読んだことがない。本書は表題作はもちろん戦中のはなしだろうので読み始めたのだが、意外や最初の篇は現在が舞台。その他も時制は
朝イチ友人から電話があった。森永卓郎さんの新刊で日航ジャンボ機墜落事故の真相が書いてあったがあの事故は確かに不自然過ぎるとずっと思っていた、と。アマゾンの日本の経済事情部門ベストセラー1位となっている。日本経済墜落は1985年8月12日の日本航空123便の事故の事実隠蔽に遡る、、、。書いてはいけないAmazon(アマゾン)1,386円よくこういう内容の本が出版されたと思ったがネット記事やアメブロの中でも出版前から日航機事件に関しては取り上げられていた。元日本航空客室乗務員の青山透
昨日は起きたら10cm以上積もっていたその後も止むことなくもう3月の後半なのに🐈くんを🏥連れていった時間前から並ぶのはいつものことん?(゚д゚)ハッ!臨時休業の札が!慌てて🏥サイト開いたら○日〜○日連日休業とあった_| ̄|○il||li自分の確認ミスにがっかり😞最近イレギュラーの休みなかったので油断した💦帰り、クルツ🐈は怒っているのか?🚘の中で話しかけても返事してくれなかった(笑)以後気をつけます。。はぃ1998年単行本発行12篇の短編集「梅の蕾」が
今日は朝2度稽古。昼からは私はなし。道場は初心者クラスを夜やっている。ビールと焼酎のお湯割りを飲んだ。後は寝るだけ。吉村昭の『ポーツマスの旗』を読了して寝よう。今日の稽古でもしきりに肩の力を抜くことを強調し、抜けばこんなことができると体感させてあげてた。技をやっているといろんな改善点が出てくる。その改善点を改善点と気がつくのが長年やっている証拠かな。
本日発売の「週刊新潮」3/21号、9日に開館となった三鷹市の吉村昭書斎が紹介されています。三鷹市の市長2代にわたって、11年かけて実現したプロジェクト。市ゆかりの作家をいかに大切にしているかが伝わってきます。
「婦人公論.jp」、最終回が配信になりました。「人生最後に読む本」と、ブログで評してくださった方もいます。未読の方はぜひこの機会に。ヤフーニュースのコメントで、三鷹市の書斎開館にふれていた方もいましたので、この時期の配信はよかったかもしれません。小説家・吉村昭「最も気持が安まるのは書斎」遺言通りに、骨壺は書斎に置いて。妻・津村節子の家には、今も夫婦の歯ブラシ2本が並ぶ吉村昭と津村節子波瀾万丈おしどり夫婦|教養|婦人公論.jp(fujinkoron.jp)
昨日、ひねった一首はゆるゆると老年ライダー峠越えへっぴり腰を山神も笑うというもの。このあと、うーん・・・とひねり直してみた。春という季節もちゃんと入れた方がいい。で、次のように変えた。春昼の峠超えんと老ライダーへっぴり腰を山神笑うや・・・依然、お粗末だが、春が入ったからいいかなあ。「トライク」とまで説明付きの一首にはならなかったんですけどね。ところで、吉村昭の『最後の敵討ち』の主人公は姓名をおさらいすると「臼井六郎」であると改めて知り、覚えた
先日地元・福島市内にある大型店ではない書店に行って品定めをしていたところ、平積みの棚に思い入れのある文庫本を発見。接近してみよう。吉村昭さんの「高熱隧道」(新潮文庫)である。装丁は新しいデザインもものだが、人気の流行作家たちの小説の中にある(もちろん吉村昭さんは大作家であるが)ことは嬉しい。ちょっと推理小説っぽい帯であるが。1月に人気番組「ブラタモリ」で2週に渡り黒部川第四発電所(通称・クロヨン)が紹介され、高熱隧道のことも語られたこともあって、傾斜角47°20|寿建設社長ブロ
こんにちは。先日、父から本を借りて読んだ本について父と話をしたら気をよくしてまた本を貸してくれました時期的にタイムリーな内容の本帯にも書かれているとおり明治29年、昭和8年の地震に伴う大津波とチリ地震の際に三陸にまで到達した津波🌊についての証言と記録が書かれています。凄まじい威力を持った津波のことが生々しく書かれていて津波に遭われた方の恐怖が伝わってきました。父は東日本大震災の直後この本が話題になった時に読んだようです。今日は東日本大震災のあった3月11日私が仕事