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30代の女性。PMS(月経前症候群)のため低用量ピル(ドロエチ)を服用していました。ある時期から膀胱炎を繰り返すようになり、ついにはESBL産生菌(抗生剤が効きにくいタイプの大腸菌)が検出されるまでに。効く抗生剤が限られ、治療選択肢がなくなってしまい、当院を受診されました。検査では、膀胱鏡や超音波検査には異常なし。しかし、腟pHが7.0とアルカリ性に傾いていることがわかりました。これは、健康な腟が保つはずの弱酸性(pH4.0〜4.5)から大きく外れており、腟内の防御機構が低下している
「腟のpHを測る」──おそらく多くの方にとって耳慣れない言葉だと思います。実際、腟pHの測定は大病院や一般の婦人科診療でもほとんど行われることがありません。しかし、実はこの腟pHという数値は、腟の健康状態を知るうえでとても重要な指標なのです。■なぜ腟pHを調べるのか?腟内は、健康な状態では弱酸性(pH約3.8~4.5)を保っています。この酸性環境をつくっているのは、主に腟内に存在する「ラクトバチルス(乳酸桿菌)」と呼ばれる善玉菌です。ラクトバチルスが乳酸を産生することで腟内が酸性に保たれ、
泌尿器科では日常的に前立腺肥大症、尿路結石、男性不妊などの良性疾患、前立腺がんや膀胱がんなどの悪性疾患を扱いますし、尿失禁や骨盤臓器脱の女性泌尿器科疾患の治療にもあたります。時には非常に稀な疾患に出会うこともあります。今回ご紹介するのは「尿道周囲膿瘍」という珍しい病態です。通常、尿道周囲膿瘍は経腟的にアプローチして切開・排膿されます。しかし今回の症例では、膿瘍がリング状に形成され、膀胱を押し上げるような形で存在しており、経腟的なアプローチが困難と他院で判断され、経過観察されていました。
繰り返す膀胱炎の背景にあった“腟のつらさ”「40代後半で子宮を摘出してから・・・」「そのせいで、パートナーとの性生活がなくなってしまった」そんな深い悩みを抱えた50代女性が、膀胱炎を繰り返すということで当院を受診されました。診察では、腟pHは7.5と高く、腟の健康指数も低値。カメラで腟内を観察すると、腟粘膜が菲薄化しており、カメラが触れるだけで出血するほど弱っている状態でした。「子宮を取っても元気な人もいるのに、どうして私は…」子宮を摘出すると、腟の奥を支える構造や血流(特に子宮動
「トイレが近い」「排尿時に痛い」「残尿感がある」――そんな症状で受診された患者さんの多くが、膀胱炎(尿路感染症)と診断されます。その原因の約80%を占めるのが、実は私たちの腸内に普通に存在する大腸菌(E.coli)です。大腸菌は悪者じゃない?大腸菌と聞くと「ばい菌!」というイメージを持つかもしれませんが、実際には多くの大腸菌は腸内の善玉菌の一部として共存しています。ところが、何らかのきっかけでこの大腸菌が尿道から膀胱へと入り込み、炎症を起こすことで膀胱炎が発症します。女性は男性より
反復性膀胱炎の原因として、尿道周囲膿瘍(periurethralabscess)が関与しているケースは比較的少なく、診断が遅れることが多い疾患です。特に、抗菌薬治療を繰り返しても改善しない尿路感染症の患者では、基礎疾患として尿道周囲膿瘍の存在を疑う必要があります。しかし、泌尿器科医でも治療経験が乏しく、標準的な治療法の認知度が低いのが現状です。本記事では、尿道周囲膿瘍の診断と治療について詳しく解説します。1.尿道周囲膿瘍とは?尿道周囲膿瘍は、尿道周囲の組織に細菌感染が生じ、膿瘍が形成され
ご訪問ありがとうございます尿路感染症は女性に多く、閉経後の女性では何度も膀胱炎をおこす反復性膀胱炎を発症することがあります。閉経後の女性ではホルモンバランスの影響で腟内の乳酸菌が減少し細菌叢が変化すると膀胱炎の原因となる大腸菌が腟から膀胱に移行して腟内に大腸菌が定着し膀胱炎が治りにくくなるといわれています。このように大腸菌は、膣から膀胱に移行し反復性膀胱炎を引き起こす主な原因菌とされていますが反復性膀胱炎を発症した患者
毎月、膀胱炎になり、「抗生剤」「抗生剤」「抗生剤」の治療で・・・またなるかも、頻尿、残尿感、下腹部の不快感・・・などなどで、精神的にもまいっていた方です。一年前から局所ホルモン療法とレーザー治療を開始。膀胱炎の理由がわかり、1年間膀胱炎に悩まされなくて(泣)「嬉しいです😃」と言って頂きました。もう、陰部環境が整えば膀胱炎になることはないことは、こちらかは明白なのですが、一般泌尿器科診療や一般婦人科診療ではそこまで診断がいきつかないのが現状なのです。『繰り返す膀胱炎〜腟が菌
本日は、60代の方、一年前までは1ヶ月に1回以上膀胱炎を繰り返していらっしゃいました。いろいろな病院で治療されましたが、抗生剤が無いと言われるようになったの受診でした。腟年齢は80代、腟pH8など腟が菌のリザーバー状態でした。通常、陰部、腟内は良い細菌叢が発達していて、乳酸菌類の活躍により、乳酸菌が乳酸菌を産生する事により「強力な酸性」状態になっています。この酸性状態においては、膀胱炎の起炎菌(大腸菌など)は発育できません。つまり、尿道周囲に病原菌が生息できない状態になっています。
数年膀胱炎を繰り返し、耐性菌のため抗生剤が使えなくなっての受診でした。前医で、感受性のある抗生剤を使用し治療をしっかりして頂いていらっしゃったのですが、使える抗生剤が無いとの事でした。ご年齢的にもベストサポーティブケア(BSC)も選択肢の一つとなるかも知れませんが、まだまだお元気。腟ph8.5、尿道周囲粘膜の萎縮、腟粘膜萎縮、膀胱鏡、会陰超音波検査で膀胱腫瘍なし、尿道周囲膿瘍なし。GSMによる反復性膀胱炎の診断で、局所ホルモン療法、インティマレーザー治療開始となりました。1ヶ月後
何度も膀胱炎を繰り返し、薬剤感受性のある抗生剤を使用しても治らない。鬱になりそうとの相談でした。更年期以降の女性医師です。膀胱炎を治すことを考えておられ、膀胱炎治療のストラテジーは間違ってはおられませんが(泣)腟pH8.0(<4.0)、尿道周囲粘膜、腟粘膜の高度な萎縮により、乳酸菌類の働きが悪くなっていることは明らかでした。実際の写真や腟健康指数が低く、保湿、局所ホルモン投与やレーザー治療が良いことをお話ししました。粘膜の萎縮が進みやすい方とそうでない方の違いは、謎な部分もありますが、
12/14にヨガジャーナルに公開されました。「肩こり」「腰痛」「足がこる」「首こり」など「筋筋膜性疼痛症候群」として、「肩こりで頭痛、目の不調、嘔気など」経験されたり聞いたりすることは多いのでは?筋肉のこり(筋筋膜性疼痛)が関連痛として違う症状を起こす事が知られています。骨盤内の筋肉にも「こり」が生じる事があります。骨盤内の筋肉は触れる事ができないため、なかなか診断治療が進みませんでした。その尿もれ「腟のコリ」が原因かも?「腟コリ」改善で尿もれが治る!?【専門医に聞く】|ヨガジャ
アメリカ旅行で、アメリカに到着して膀胱炎。膀胱炎が治りきらず、10分毎の頻尿。急遽日本に帰国して、泌尿器科、婦人科いろいろな薬も効果なし。台上診で内閉鎖筋を触れるだけでも高度な痛み。腟pH8.5フライトでの長時間の坐位姿勢、GSM(腟pHがアルカリ)なるべくしてなったとご理解頂けました。MPPS(腟こり)の治療とGSM治療です。変な病気じゃないかと、不安が不安を呼んでいたご様子でした。何かをキッカケにしっかりと治療方針がたったと安心感に繋がった様子でした。
10年間ピル(エストロゲンとプロゲステロン)を服用されていた方6ヶ月間に毎月、膀胱炎を繰り返すために受診。腟pH7.0膀胱、腟の細菌培養🦠で多剤耐性大腸菌(ESBL)婦人科の先生にご協力頂き、プロゲステロンのみのピルに変更。腟内に乳酸菌投与で治療を行いました。腟pHは5.5まで低下、ここ3ヶ月間は再燃なく腟pHは4.5以下が正常ですが、膀胱炎のメカニズムは腟pHだけでなく、尿道周囲や尿道内の防衛機能もなんらか影響している可能性がありそうです。膀胱炎を繰り返される方はピル内服
泌尿器科クリニックで膀胱炎が治らず、大病院で治療されているも、急性腎盂腎炎になり入院。その後も膀胱炎を繰り返し、過活動膀胱の診断で加療されていました。50代女性。GSM(閉経関連尿路性器症候群)は、もうもう考慮に入れておかないと^^陰部、腟粘膜の萎縮により、乾燥が進み乳酸菌の活性が低下陰部環境がアルカリ化するため大腸菌などが生きやすくなる!膀胱炎のメカニズムが教科書になりますように(笑)
婦人科疾患のシンポジウムで、反復性膀胱炎のレーザー治療の安全性と効果についてお話ししました。膀胱炎を繰り返す方に、ガイドラインでは、抗生剤の予防投与は有効となっているが、長期投与は耐性菌など膀胱炎の治療が難しくなって行くこと。更年期以降のホルモン低下によるGSMに関連しし、陰部の細菌叢に変化がおこり、膀胱炎を繰り返す原因になる事、腟が細菌のリザーバーとなることなど前置きしました。レーザー治療の結果は、90%以上の方が6ヶ月間再発が無かったこと、陰部(腟粘膜)の改善が得られた事を報告し
本日は30代、最近、性生活の度に「膀胱炎になる」方。陰部のケアについてお聞きしたところ、排尿後毎回洗浄、お風呂でも「しっかり」洗浄!、洗剤はアルカリ性使用。陰部はPH5.75とややアルカリ尿道周囲膿瘍なし間質性膀胱炎所見なし1.陰部の潤い2.酸性を保つこの2つのケアを説明。耐性菌も出現しており、膀胱炎にならない防衛作戦をご説明し、実践して頂くことに。骨盤底筋は全く動かすことが出来ないため、出産前にしっかりと骨盤底筋が上手くなっておいた方が良いこと説明しました。骨盤底か
反復性膀胱炎、慢性膀胱炎は何故?【症状】頻尿、切迫感、尿失禁、尿臭などなどなかなか治癒しない耐性菌(抗生剤が効かなくなった)【検査】尿検査(感染状況確認)エコー、膀胱鏡(感染の原因を確認)尿流量検査、残尿測定(排尿状態の確認)【一般泌尿器科医が意識している事】膀胱がん、結石、膀胱憩室、間質性膀胱炎など鑑別できていれば、なかなか泌尿器科医としては合格ライン【専門家】陰
本日は20代の方が膀胱炎で1年以上抗生剤で治療され、抗生剤を飲むと少し良くなっており、半年前からは全く効果が無くなったとのことでした。膀胱内は問題なし、排尿機能も問題なし、尿道周囲膿瘍なし、全て問題ありません。両側内閉鎖筋にかなりの圧痛があり「筋筋膜性骨盤疼痛症候群:MPPS」でした。筋肉も薄く硬くなっており、かなり期間運動もできていなかった事も症状悪化に繋がったのだと思います。骨盤底筋の動きは全く出ず、筋肉の廃用が進んでいました。筋膜リリースである程度の症状は良くなりま
講演中の質疑応答や講演後にメールでのご質問など、しっかりと診療に向き合う先生方がいらっしゃるのは嬉しい限りでした。(当たり前ですね^^)特に最近GSM関連の診療では、手詰まりになっておられた印象があります。第二次ベビーブーム世代が更年期を迎えたこと、ピルや乳がんのホルモン療法が尿路にも影響があることなど、日常診療で治療戦略に難渋されているケースが増えているのだと思います。膀胱炎治療は「膀胱炎にならない身体づくり」を強調したいと思います。
繰り返す膀胱炎はGSMによるものと、講演などでお話ししてきました。先日、「皆川クリニック」の皆川先生から、レーザー治療後半年以上、膀胱炎にならず!患者さんはとても喜ばれていたのですが、半年ぶりの膀胱炎に対してどう対処すべきか話し合いました。膀胱炎について熱く語れる先生は乏しく、楽しい時間です^^少しずつですが、「反復性膀胱」を抗生剤で治療するのではなく膀胱炎にならない身体作りの治療方法を模索する「輪」が広がってきています^^膀胱炎の治療でお勧め治療院皆川クリニック
70代の女性で毎月のように膀胱炎になり、膀胱炎になる「心配」と、「膀胱炎症状」で悩まされていたのが、レーザー治療後、一度も膀胱炎になる事なく、「定期受診を忘れてました」と元気よくいらっしゃいました。嬉しい悲鳴です。「膀胱炎にならない身体作り」病院に行かなくて良いのが1番です^^
40代の女性の繰り返す膀胱炎。10年前からピルの内服がありました。1年前から膀胱炎を繰り返すため受診されました。膀胱鏡所見は膀胱炎が治りきっておらず、膀胱鏡で腟内を観察すると腟粘膜はかなり薄く、血管が透見できました。陰部の乾燥、PH6.5とアルカリ化しており繰り返す膀胱炎の原因と推察されました。腟粘膜は60代という印象です。性交痛もあり、粘膜萎縮が原因と考えられます。内閉鎖筋にトリガーポイントがあり、骨盤筋筋膜性疼痛症候群。骨盤底筋の動きも悪く、リハビリテーションをお勧め。保湿、
更年期以降の膀胱炎についての診断と治療法について講演しました。膀胱炎が起こるたびに抗生剤の投与を考えることが主流でしたが、「膀胱炎にならない身体作り」についてお話ししました。「腟年齢」や「腟こり」などの新しい目線を取り入れ、たくさんの質問、とても興味深い話であったと言って頂き、日々の診療をお伝えできたとホッとしました^^
【繰り返す膀胱炎のメカニズム】GSM(閉経関連尿路性器症候群)により、尿道周囲「粘膜」、腟内の粘膜の萎縮がおこり、粘液が減少、乾燥のため、乳酸菌類(マイクロバイオーム)活性低下がおこる。更年期以降に発症しやすくなる「膀胱炎」についてはご理解頂けたと思います。【基本的治療】陰部が乾いた状態ではマイクロバイオームの活性(乳酸菌類)を低下させるため、保湿が大事です。手や顔を洗いすぎるとカサカサする方は、ハンドクリーム、乳液など保護されると思います。【陰部粘膜の再生】
膀胱炎を繰り返す方は、女性の陰部の免疫機構を知る事が重要です。正常な陰部粘膜は潤いを保ちます。マイクロバイオーム(乳酸菌類)は強力な酸性状態を保ち、雑菌を寄せ付けません。しかし、洗いすぎ、更年期以降のホルモン低下で潤い低下などで、乾燥によりマイクロバイオームの活性が低下します。PHがアルカリ化し雑菌が尿道周囲に常在するのです。陰部の環境整備(ケア)を整え、膀胱炎にならない身体作りをしましょう♪