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歴史的に有名な棗としては、松平不昧公が原羊遊斎に造らせた八重菊蒔絵大棗を取り上げたが、もう一つ、原羊遊斎の作とされている棗に「片車輪螺(らでん)鈿蒔絵大棗」がある。この図は、鎌倉時代の「片車輪螺(らでん)手箱」の図を模したものとされている。この棗は、松平不昧公の13回忌のため造られたものとされていて、静嘉堂文庫美術館に「響きあう名宝」という図録に掲載されている。甲は複数の片車輪がある。ところが、蒔絵の技法について「茶席の蒔絵」(淡交別冊)を眺めていたら、こ
この前いしかわ伝統工芸フェアに出かけてから、漆器の美しさから頭が離れない。利休は、黒真塗の棗を好んだようだが、蒔絵の美しいものが茶席に出されると、お客様の目を引いて一気に席が華やかになる。ただ、棗は、いろんな美術館の図録をみても、一つか二つしか、掲載されていない。そういう意味では、茶道具としての重みはないのかもしれない。歴史的に有名な棗としては、松平不昧公が所持していたことで知られる原羊遊斎の棗があって、静嘉堂文庫美術館に「響きあう名宝」という図録に八
少し前のことだけれど会期短縮だった、特別展「江戸ものづくり列伝-ニッポンの美は職人の技と心に宿る-」https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/sp/s-exhibition/special/26889/%E7%89%B9%E5%88%A5%E5%B1%95%E3%80%8C%E6%B1%9F%E6%88%B8%E3%82%82%E3%81%AE%E3%81%A5%E3%81%8F%E3%82%8A%E5%88%97%E4%BC%9D%EF%BC%8D%E3%8
挿し櫛そのものは日本に限らず、中国をはじめヨーロッパなど海外にもあります。でも、日本の挿し櫛に関しては、櫛に装飾が付け加えられているのではなく、櫛に花鳥風月などの美しい文様が描かれているのですよ。そのため私は、日本の挿し櫛は他に類を見ない、世界に誇れる芸術品だと思っております。蒔絵や象嵌(ぞうがん)、螺鈿などで美しい装飾が施された挿し櫛は、見る者を惹き付け、恍惚とさせる場合もあるでしょう。描かれている文様はいずれも豪奢だったり品があったり、華やかだったりして、
実家から帰ってきております!ようやく「細雪学園秋の読書会」に参加できますよー!大遅刻私は乙川優三郎の「麗しき花実」でエントリーです。(細雪さんにお教えいただいた本)本の内容紹介から引用しますね。原羊遊斎、酒井抱一、鈴木其一など、実在の人物の間に虚構の女性主人公を泳がせ、女性の眼から見た蒔絵職人の世界や出会った人々、やるせない恋心などを描く。『朝日新聞』連載を単行本化。題名にある花実には外観と実質という意味もあり、江戸工芸の素晴らしさと内実を掘り下げながら、美とともに自
こちらへ伺いました。酒井抱一・原羊遊斎蒔絵の特別出棟があります。これから先、何度お目にかかれるかな建築もお見事お庭のお手入れもお見事癒しのひとときでした
2017.4.2は「花の美術-季節の彩り-」に行ってきました(´▽`)ノ大和文華館に行ってみたくて応募し、たまたまゲットした招待券がこの展示でした。会期は4/9までです。因みに、大和文華館は、近鉄5代目社長さんの趣意に基づいて近鉄創業50周年記念事業の一環として設立されたのだそうです。中国、朝鮮半島、日本の絵画や工芸品で、花を中心に植物を描いたものを展示していました。東洋陶磁美術館で見た青磁が美しすぎたので、もはや青磁を見ても逆に心が動かない(⌒-⌒;)でも、中国エリアの青
出光美術館の開館50周年記念展。いよいよ、第3期。江戸絵画のの華やぎというテーマ。歌麿、北斎の肉筆画から、琳派、羊遊斎まで盛りだくさん。圧巻だったのは、抱一の紅白梅図屏風。光琳のあの屏風は、川の流れの左右に紅白梅を描きわけるが、抱一は、銀地に着色した上に、右隻、左隻に紅白の梅を一本ずつ。銀色も鮮やかに残っていて、昨日出来上がったみたい。清謐とはこういうものをさすのか。華やかな、洛中洛外図、目を奪われる八ッ橋図屏風、国立劇場の緞帳をおもわせる四季花木屏風など見所満載。原羊遊斎