廣田尚敬プロの名著は多々あれど、蒸機全廃直後に出版された『永遠の蒸気機関車』(日本交通公社出版事業局刊)は僕にとってバイブルとなった。同書には僕が実際に訪れてこの目で見た風景が多く掲載されていて、あの風景をこのように切り取るのかとセンスと構成力に大いに驚きながら頁をめくったものである。特に僕が気に入ったのは82番の写真、荒天のモノトーンの中を宗谷本線324列車が走り去るシーンを道路橋あたりから見下ろして撮ったもの。廣田作品としては代表作とは言えないかもしれないが、カラーなのにモノクロの味わいがあ