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『般若心経秘鍵』(空海著・加藤精一編)を読了。真言宗の開祖である弘法大師(空海さん)が書いた、般若心経の注釈本。般若心経の意味を説いているというよりも、空海さんはなぜ、教えの中で般若心経を重視したのか、その理由が語られている。2、3年前に読んだが、このときは雲を掴むような感覚だった。だが、とある出来事をきっかけに再読したところ、少しだけ空海さんの思いに触れられたような気がしている。とある出来事──別にどうという話ではないけれど。最近、一日に1、2回は覗いているYo
☆〜〜〜〜〜☆〜〜〜〜〜☆〜〜〜〜〜☆☆私の本棚☆読んだ本について思うところを書いています。あくまでも個人の感想です。☆〜〜〜〜〜☆〜〜〜〜〜☆〜〜〜〜〜☆空海や真言密教に関する本を結構読んだので、備忘録を兼ねて、少しずつ記していこうと思う。弘法大師空海に関する本は、種々様々、トンデモなモノ、真面目なもの、お子さま向け、マニア向け、伝記、小説、マンガ、それはもう沢山出ている。その中で第1回で紹介するのは、加藤精一先生の『空海入門』。空海入門(角川ソフィア文庫)720
こうなりゃついでだ。愛読書は空海シリーズ第六弾。(完)性霊集は空海が折々に書いた文章を弟子の真済が十巻に編纂したもの。朝廷への願文や、書簡、碑文など、空海の人柄が垣間見えて、微笑ましい。歯の浮くお世辞もあり、人たらしあり、だけど、処世術だけではない空海独特の明るさと可笑しみを感じるんだ。その現れか、、密教以外の宗派を全て密教より格下にランク付けしたにも拘わらず当の他宗派高僧の為の文章が多い。奈良仏教の長老の心もバッチリ掴んでいる。特に嬉しいのは、鑑真と共に来た青い眼の
またまだ続くよ愛読書は空海。第五弾。「即身成仏義」そくしんじょうぶつぎ「声字実相義」しょうじじっそうぎ「吽字義」うんじぎは、「即声吽の三部」(そくしょううん)と呼ばれる密教必読のテキスト。それぞれ議題は違うが、言わんとする趣旨は共通で、広大無辺なる大日如来の説明だ。空海の難しい理論は理解できないけれど、結論だけを見れば意外に簡単で。。貴方も私も、この世の全ては大日如来と同一だ。自分の中の大日に気付け!自分の素晴らしさに気付け!
もっと知りたい!愛読書は空海シリーズ第四弾。タイトルの意味は、「顕教と密教の二つの教えを明確に区別する論書」空海の言う、真言密教の概略がさらに明らかになる。そしてさらなる驚嘆!空海半端ないドコの騒ぎじゃございません。まず、基本的な理解として空海の密教は中国密教、チベット密教等と、形は似ていても内容が全然違う。空海の頭脳で構築した「十住心思想」に基づく、日本だけの「真言密教」であり、その他の宗派を全て「顕教」と位置付けている。護摩をたいて加持祈祷高野山密教と顕教の一番
愛読書は空海シリーズ第三弾に至ってようやく、私は空海の尋常じゃない偉大さに気づき、若干呆然としている。。。空海、密教、般若心経は他の宗教者等と同列に考えるものではない!曼荼羅なら中央に位置すべきもの3Dなら富士山の、いや、エベレストの頂上にあって、全世界を見下ろす存在。全く別格なのだ、、と思い知らされる。般若心経ひけん空海によれば、この世の中心は唯一法身たる大日如来のみで、かの釈尊も、普賢、観音、その他ぜーんぶ!の仏様は、大日如来が身を変えて出現した「応化身」なのだ、と
愛読書は空海シリーズ、第二弾。三教指帰では儒教、道教、仏教の三つを説明・比較した空海先生が、今度は無明の私達が、密教に到達するまでを十段階に分け、儒教→道教→小乗仏教→大乗仏教(法相、三論、天台、華厳)→密教それぞれ丁寧に説明してくれるぞ。ひぞうほうやくこの十段階の区分けが、「十住心思想」。33才で唐から帰り、経典と両界曼荼羅を研究思索して構築した、空海思想の集大成で、これを「十住心論」と、それを簡潔にまとめた「秘蔵宝鑰」に著した。印象的なのは、空海がどの段階も全然否定