アーノルド・ファン・デ・ラール著「黒衣の外科医たち」晶文社刊を読みました.黒衣の外科医たちとは誰なのか,意味が分かりにくいと思います.かつての外科医が血液が付着しても目立たない黒いフロックコートを着て手術をしていた事に因むと思われますが,必ずしも本の内容を示しているとは思えません.また写真を見ると分かるように,装丁もおどろおどろしさを前面に出していますが,この本自体はエピソード中心ですが,きわめて真っ当な外科の歴史の本ですので,残酷さやおどろおどろしさを前面に出した出版社の方針にはいささか疑問を