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「女賭博師鉄火場破り」(1968)人気シリーズ第7弾をAmazonプライムビデオで観ました。初見。監督は井上芳夫。予告編はありません。師匠の伸江(原知佐子)と一緒に渡り歩く全国各地の賭場でイカサマを次々と見破っている銀子(江波杏子)は、高い能力を賭場関係者に見せつけることで、女性参入が難しい壺振り師になろうと目論んでします。かつて壺振りをしていた伸江は、温泉町で按摩をやっていた銀子を一から育て上げてきたステージママ的存在。そんなある日、東京を拠点にする賭場の元締めである黒川
「関東女賭博師」(1968)人気シリーズ第5弾をAmazonプライムビデオで観ました。初見。監督は井上芳夫。予告編はありません。デパートでスリをしてるところを見られた銀子(江波杏子)が男に捕まります。この男は壷振りの名人だった辰吉(伊藤雄之助)で、壺振り師の素質を感じた彼女をスカウト。辰吉が自由自在に賽の目を出す技に驚いて弟子入りした銀子は、小料理屋の女中として働きながら、辰吉の指導でサイコロの腕を上達させていきます。実地の見学で訪れた賭場でも、一流の壺振り師のイカサマを全
『横溝正史シリーズ』『本陣殺人事件』テレビ映画計144分全三回(一話六十分枠各四十八分)トーキーカラー昭和五十二年(1977年)五月七日・十四日・二十一日放送製作国日本製作言語日本語放送局毎日放送系原作横溝正史制作毎日放送角川春樹事務所昭和二十三年(1948年)、岡山県旧本陣の末裔である一柳家において、長男元大学講師賢蔵と女学校教師久保克子の婚礼が行われた。一柳家には先代未亡人の糸子、次男で推理小説熱中者の三郎、長女鈴子が居住し
事は整然と進んでいるようだと西田(菅野忠彦)が北(三国連太郎)に報告する。真崎首班が西田の希望だった。革命軍というよりは正義軍と呼ぶのがふさわしいと北が言うと西田は同意し、皇道派のクーデターとして見られたくないと言う。北は革命軍と正義軍の違いを武力による脅迫か、正義による脅迫かだと正義軍と呼んだ真意を説明する。参内せずに静かにしている首謀者らはすでに六人を殺害していた。「動いた方が負ける」と北は言う。*****北宅に居続けている兵士(三宅康夫)と彼の妻(倉野章子)。夫は自分はスパイではないと
北(三国連太郎)を見かけて彼に声を掛けるあの兵士(三宅康夫)。海軍将校七人と陸軍将校五人、そして民間人六人が計画を練っている最中だと北は彼に話す。首相と内大臣を暗殺し、日本工業倶楽部、朝日新聞、警視庁を襲撃占拠、発電所を破壊して帝都を暗黒化するのがその計画で、五月十五日に決行されるが、陸軍将校はしばらくして引き上げることになると北は言う。「君は君の時機を君自身で選ぶ。…あとはすべて君がやれ。私は連絡したぞ」と言い残して彼は去っていく。敬礼して見送る兵士。*****兵士が軍曹を訪ねると、彼は妻
「煉獄エロイカ」を作った吉田喜重の監督作品だから、ちょっと見るのをためらったのだった。この映画では、北一輝の思想やクーデターの過程より、人としての弱みやおびえを見せる彼が描かれている。北一輝は日本のロシアやオーストラリアへの領土拡大を見越して、日本は比較的習得が容易なエスペラント語を採用すべきで、日本語はラテン語同様に研究対象の言語となるだろうと主張した人でもあった(日本語廃止を主張した人たち(3)ー「多民族国家日本」の共通語)。*****安田財閥の当主、善次郎を刺殺して自ら命を絶った男
千田武雄(中村翫右衛門)。元陸軍少佐。東南アジア開発公団役員を経て、いまは隠居して回顧録を執筆中との噂ありと大橋(内藤武敏)は言う。処刑は軍法会議の結果だったと千田はサキエ(左幸子)に言うが、判決文のことを問われて、紛失したか機密として焼却されたのだろうと話す。上官殺害と敵前投与逃亡が罪名だったと答える千田に、サキエが連名簿には敵前逃亡としか記されていないとさらに問うと、事務処理の誤りだろうと彼は言う。そして、軍法会議には直接関与していないが、秩序と規律を守るため処刑は正しかったと思うと。
斬り込んでいったのか、イモ泥棒だったのか、何の確証も得られずサキエ(左幸子)は落胆する。*****憲兵軍曹だった越智信行(市川祥之助)。按摩師。豪州軍に捕らえられ戦犯として銃殺されるところを何とか逃れて復員したものの、元憲兵だったことから米軍に追われることになる。そんな精神的負担から飲み過ぎた「バクダン」で失明したのだった。厚生省から照会を受けたとき、話すべきか迷った事件があったと言う。それは人肉食だった。海岸でたむろしていた十人ほどの兵隊。そのうちの一人、軍曹が「野ブタ」だと言って部隊に持
『地獄に堕ちた勇者ども』日本語吹替版を学ぶ。主人公フリードリヒの声を内藤武敏が語った。『地獄に堕ちた勇者ども』TheDamnedLacadutaDegliDieVerdammten映画トーキー157分カラー1969年10月4日イタリア封切1970年1月27日西ドイツ封切昭和四十五年(1970年)四月十一日日本封切製作国イタリア西ドイツスイス製作言語英語製作アルフレッド・レヴィエヴェール・アギャッグ製作総指揮アルフレ
吉原公一郎の原作を映画化した作品「日本列島」に続き、熊井啓が脚色・監督した社会派ドラマ。犯人として逮捕された平沢貞通さんは、死刑が確定するが刑の執行も釈放もされないまま、逮捕から死ぬまでの39年間を獄中で過ごすことになった。歴代法務大臣が刑の執行に署名しなかったのは、誰も彼を犯人だと思っていなかったから。小学生の頃に読んだ小説にもあったが、この事件に関してはこの映画の内容が定説となっている。要は731部隊の実験データをアメリカが欲しかった、ほぼこれは事実で、今は否定する人はいないだろう。
1955年日活映画公開作品劇団民芸監督:若杉光夫出演:山田五十鈴宇野重吉小沢栄太郎内藤武敏高田敏江浜田光曠(浜田光夫)浜田光夫さんが劇団東童で、子役として本名の浜田光曠で、初めて出演した映画です。因習と封建の村社会での生活を通して、一人の少年竹丸(浜田光夫)の成長ぶりを描いた作品です。二つの集落の子供たちが、川での石合戦で、自分達の水泳場を奪い合っていました。石合戦は源平の時代から合戦を模して、子供たちが石合戦をしていたとの記録もあり、今でも行事
『地獄に堕ちた勇者ども』と『刑事コロンボロンドンの傘』の日本語吹替版を学ぶ。『地獄に堕ちた勇者ども』TheDamnedLacadutaDegliDieVerdammten映画トーキー157分カラー1969年10月4日イタリア封切1970年1月27日西ドイツ封切昭和四十五年(1970年)四月十一日日本封切製作国イタリア西ドイツスイス製作言語英語製作アルフレッド・レヴィエヴェール・アギャッグ製作総指揮アルフレッド・レ
『千利休本覺坊遺文』映画トーキー107分カラー平成元年(1989年)十月七日封切製作国日本製作言語日本語製作会社西友配給東宝製作山口一信製作総指揮高丘季昭原作井上靖(『本覺坊遺文』)脚本依田義賢音楽松村偵三撮影栃沢松夫編集井上治照明岩木保夫美術木村威夫録音久保田幸男編集井上治生花川瀬敏郎助監督原一男製作補大場正弘指導・考証井上靖小松茂美熊倉功夫戸田
半世紀前の昭和48年2月25日(日曜)、森田健作と石橋正次のW主演による青春ドラマおこれ!男だ(日本テレビ)の番宣広告。同じくシリーズのおれは男だ!から、剣道部の小林君(森田)と柔道同好会の岩田君(石橋)がスピンオフしてコンビを結成したような形となるが、ドラマ自体の設定は学校というより、三浦半島にある私塾望洋塾がベースとなっており、その寮生活のドタバタなどが中心となっている。主役の2人だけでなく、内藤武敏演じる塾長や、塾生たちの世話をする長女(佐藤オリエ)と、塾生たちに
映画解説者として名を馳せた水野晴郎が晩年に取り組んだ『シベリア超特急シリーズ』シベリア超特急1(1996年)シベリア超特急2(2000年)シベリア超特急3(2003年)シベリア超特急4(2003年)シベリア超特急5(2005年)シベリア超特急7(2003年)で4作目と7作目は舞台での上演されたものである。シリーズ6作目は撮影準備中に水野が亡くなり、企画が流れた。あらすじシベリア超特急4の撮影中に監督の水野晴郎(水野晴郎)が何者かによって毒殺される。スタッフ
新劇で鍛えた演技力で、役者の良心を感じさせる芝居に定評があった内藤武敏(1926~2012)は、戦時中陸軍船舶兵の特攻隊員として原爆投下直後の広島に入市するが、まもなく終戦。復員後の46年、日本大学予科文科に入学。在学中の48年民衆芸術劇場(第一次民芸)の養成所に入所。当初は文芸部ないし、演出部志望であったが、指導者の勧めで演技コースに入る。50年12月の劇団民芸創立に研究生として参加(70年末退団)数多くの舞台に出演、堅実な演技をみせる。映画初出演は『暴力』(東映52)独立プ
日本舞踊家・二代目花柳寿楽(人間国宝)を父に、二代目花柳錦之輔を兄に持つ青山良彦(1943~)は4歳の時から日本舞踊を習い、64年には花柳嶽(はなやぎがく)の名で名取りとなる。学習院高等科2年終了時の62年、大映演技研究所に16期生として入所、翌年大映入社。デビュー作は『わたしを深く埋めて』(63)続いて『十七歳は一度だけ』(64)で初主演を果たす。以後『あゝ零戦』(65)『泥棒番付』(66)『座頭市鉄火旅』(67)『秘剣破り』(68)などに出演。71年末の大映倒産後はフリー
スタッフ監督…小林正樹脚本…小林正樹、松山善三原作…五味川純平「人間の條件」音楽…木下忠司撮影…宮島義勇撮影助手…川又昂製作…細谷辰雄企画…若槻繁美術…戸田重昌編集…浦岡敬一録音…西崎英雄その他IMAGICA(現像)キャスト梶…仲代達矢弘中伍長…諸角啓二郎土肥中尉…浜村純参謀…渡辺文雄増井一等兵…井川比佐志赤星上等兵…井上昭文寺田二等兵
『人間の條件第五部死の脱出篇第六部曠野の彷徨篇』映画トーキー190分白黒昭和三十六年(1961年)一月二十八日封切製作国日本製作言語日本語中国語ロシア語製作にんじんクラブ文芸坐配給松竹製作若槻繁小林正樹原作五味川純平脚色松山善三稲垣公一小林正樹撮影宮島義勇美術平高主計録音西崎英雄音楽木下忠司照明青松明編
『人間の條件第三部望郷篇第四部戦雲篇』映画トーキー175分白黒昭和三十四年(1959年)十一月二十日封切製作国日本製作言語日本語中国語製作人間プロダクション配給松竹企画若槻繁製作細谷辰男原作五味川純平脚色松山善三小林正樹撮影宮島義勇美術平高主計録音西崎英雄音楽木下忠司照明青松明編集浦岡敬一製作補小梶正男録音技術金子盈
ひとつ前の当ブログの続きです。2019年に織本順吉さんが92歳で亡くなられたとき、新聞の訃報欄に「映画デビューは『美わしい歳月』(1955小林正樹監督)」と書かれていて、僕は驚きました。織本さんはそれより前の映画に出ているからです。はっきり覚えているのは『女ひとり大地を行く』(1953亀井文夫監督)です。北海道の炭坑が舞台で、夫(宇野重吉さん)が行方不明になってしまった妻(山田五十鈴さん)が二人の子どもを抱えて、炭坑で働く感動の物語です。戦前からの大女優、山田五十鈴さんが実際に炭坑に住み
シネマヴェーラ渋谷才気と洒脱中原康の世界より製作:日活監督:中平康脚本:新藤兼人撮影:中尾駿一美術:松山崇音楽:川上義彦出演:牧真介天路圭子南寿美子市村俊幸内藤武敏北林谷栄殿山泰司下條正巳松下達夫近藤宏1956年9月11日公開民子(泉圭子)は外出先から銀座裏のアパートに戻ると、美容院のマダムである母親の遺体を発見し、思わず叫び声をあげます。民子の悲鳴に近所の住民が続々と駆け付けます。やがて、安本警部(内藤武敏)が現場に到着し現場検
海軍兵学校出身(第75期)にして、広島の原爆投下を目撃した新劇界の名優・鈴木瑞穂(1927~)は戦後京都大学経済学部に入学するが、劇団民藝の第1回公演「かもめ」を観て、「人間というのは一人ひとり、こんなに多彩な生き方ができるものか」と衝撃を受け、役者になることを決意して大学を中退。劇団民藝に入団。入団後は舞台、映画、テレビで活躍。役柄は正義派の弁護士(『白い巨塔』)刑事(『新幹線大爆破』)新聞記者(『帝銀事件・死刑囚』)を貫禄ある芝居で、熱っぽく演じる。テレビでは大河ドラマ、時代
美濃と飛騨の山間では、吹雪の日には雪の精が雪女郎となって彷徨い、姿を見た者は殺されるという言い伝えが。ある日、仏師の茂朝と弟子の与作はこれぞという大木を発見したが、猛吹雪に遭い山小屋で一夜を明かすことになったところ、真夜中に雪女郎が現れて茂朝は凍死した。ところが与作に近づいた雪女郎は彼を助け、もし今夜のことを他言したら、必ずや殺しに来ると言い姿を消した。生き延びた与作の前に例の大木が切り出され、師の代役として仏像を作ることになるが、ある日軒下に雨宿りの美女が現
2012年に悪性リンパ腫のため86歳で死去した、俳優でナレーターの内藤武敏さんを、趣味の姓名判断で、占ってみました。内藤さんには、初めは苦労する事もある。才能や知恵がある。引き立てがある。晩年は要注意。伸び悩みや急変に注意。といった暗示があります。常盤英文です。フォロー厳禁です。皆の幸せを願います。
黄金の日日を思う番外編勝手にプレゼンテーションNHKBS2にて日曜朝に再放送されていた大河ドラマ「黄金の日日」様々な皆様がご覧になり、40年前のドラマにハッシュタグツイートで感想や情報交換をしたり。『徒然備忘録「黄金の日日」を思う・その1』徒然備忘録「黄金の日日」を思うその1一年に渡り再放送中の大河ドラマ黄金の日日こちらのblogでは備忘録的に複数回に渡り、書く事に致しました🙇あらすじはこちら…ameblo.jp『徒然備忘録「黄金の日日」を思うその2・2021年のハリーナカヨ』徒然備忘録
井上靖原作熊井啓監督「せんのりきゅう・ほんかくぼういぶん」『日本の熱い日々』『日本列島』『海と毒薬』などなど熊井監督の見応えのある作品が好きですがこの作品の素晴らしさはそれらとはまったく趣きが違います。息が詰まるほどの映像美そのひとつひとつに感銘を受ける台詞、そして名優の圧倒的存在感。題字は日本にシュルリアリスムを紹介した画家として知られる福沢一郎さん。本覺坊・ほんかくぼう(奥田英二)千利休(三船敏郎)織田信長の弟であり
『樅ノ木は残った』テレビ約106分トーキーカラー昭和五十八年(1983年)十二月一日フジテレビ系にて放送主演仲代達矢原作山本周五郎脚本隆巴監督井上昭☆感想文では、物語の結末に言及します。原作と脚本の関わりを分析する為です。ご了承下さい。原作未読・ドラマ未見の方はご注意下さい。2015年8月31日・2021年10月23日の記事を再編しています。☆万治三年(1660年)七月十九日。大雨の夜。伊達家家臣坂
『樅ノ木は残った』テレビ約106分トーキーカラー昭和五十八年(1983年)十二月一日フジテレビ系にて放送主演仲代達矢原作山本周五郎脚本隆巴監督井上昭☆☆☆感想文では、物語の結末に言及します。原作と脚本の関わりを分析する為です。ご了承下さい。原作未読・ドラマ未見の方はご注意下さい。2015年8月31日の記事を再編しています。☆☆☆万治三年(1660年)七月十九日。大雨の夜。伊達家家臣坂本八郎左衛門・渡辺
「真昼の暗黒」「真昼の暗黒」全編1956年3月27日公開。各賞総なめの大ヒット作。受賞歴および順位:キネマ旬報ベストテン第1位、監督賞。毎日映画コンクール日本映画大賞・監督賞・脚本賞・音楽賞。ブルーリボン賞作品賞・脚本賞・脚本賞・音楽賞。チェコスロバキアでのカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭「世界の進歩に最も貢献した映画賞」。原作:正木ひろし「裁判官・人の命は権力で奪えるものか」脚本:橋本忍監督:今井正キャスト:植村清治演-草薙幸二郎小島