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以上、膨大な量になったがこれが私なりの『サクラクエスト』回顧録である。監督やプロデューサーらの立場で見るとまた違うだろうし私の記憶違いもあると思うが、それらは公式インタビュー等を参照して欲しい。私としてはオリジナルで2クール、じっくり関わることが出来たのは僥倖である。脚本を大事にしてくれる増井監督、ビジョンが明確でブレないJUMBO齋藤氏、そしてアニメ界ではレジェンド級のPA堀川社長。錚々たるメンバーと仕事が出来たのもいい経験になった。何よりPAワークスのアニメ制作能力の高さには驚
では本編のエア実況&解説。今回は特殊オープニング。尺に収まりきらなかったのだろう。いつもすみません監督。冒頭の怪しい三人は計三回出てくる。例の出店計画の下見かと思わせておいて……というミスリード。龍の唄の舞台稽古。着ぐるみ凛々ちゃんがとても可愛い。がおー。隣の富蔵市は初出だっけ。間野山に店を出してもいいという奇特な社長が登場。前回の閉校式がここで活きている。こんな風に縁は広がっていくのだ。まさかパステル・デ・ナタが日本のアニメに出てくるなんて、とポルトガル人が感激した
【商店街編】第23話「雪解けのクリスタル」本来は廃校編で卒業のはずだったのだが、現場のスケジュールが厳しくなり急遽もう一本書くことに。23~25話のラスト3本の大まかな流れは横谷さんが作成していたので、それをベースに着手。必要な要素は既に織り込まれていたのでプロットにはせず、そのまま初稿に入った。私の中で流れは完全に見えていたので大きな修正もなく、初稿からほぼ完成形に近かった。最終回までに決着をつけておかねばならないことは由乃らの生き方以外にもある。ずっと観光協会と対置する
#20「聖夜のフェニックス」エア実況&解説。冒頭のオーディション、恐らくほとんどの視聴者が驚いたことだろう。あんな落とし方をする主催者がいるか。酷すぎではないか、と。ここはもう私は覚悟を持って描いたつもりだ。真希は「負けに行った」のだ。本人としては負けるつもりは微塵もないだろうが、間野山へ逃げ帰ってからこっち、ろくに発声練習もダンスもやっていない。負けるべくして負けたのだ。真希にはとても残酷な仕打ちだと思ったが、真綿で首を絞めるより刀でばっさり斬られる痛みを味わう必要がある。屈辱と
さて、前説がかなり長くなったが、ここから本編エア実況。#19「霧のフォークロア」より。放送時期は夏だったが、作中の季節は冬。サンタの話題も出したいなと思っていたらJUMBO齋藤氏が「血まみれサンタ」と言い出し、即採用。当初は冒頭の小ネタ程度に考えていたのだが、思った以上に重要なモチーフになっていく。嬉々として怪談話を始める凛々子。最近活き活きしてきてるな。また廃校になったのを第二中、しおりと凛々子の母校は第一中とし、当事者は真希だけという設定にした。その理由は前項で述べ
というわけでもう一本だけ途中のプロットを披露しよう。由乃のドラマについてはこれといった答えの出ないまま、ひとまず真希の再生を主眼に直したものである(19話は既にシナリオ作業に入っていたため、ここでは後半の20話のみ)。『サクラクエスト』第20話プロット1(2017/01/02)<概要>真希編。中途半端な生き方を脱却し、なおかつ自分の好きなことを貫くため龍の唄を芝居で見せることを思いつく。廃校の体育館でかぶら座を立ち上げる。<ゲストキャラ>緑川巌……真希の父。間野山
苦吟の末にひねり出したのが以下のプロットである。どこが変わったのか前稿と比較しつつ読んで頂きたい。『サクラクエスト』第19話&20話プロット1(2016/12/01)<概要>真希編。祭具の一つ、楽太鼓があるとの情報を得て廃校へ。そこで父親と鉢合わせし、いよいよ自分の生き方と向き合わざるを得なくなる真希。具体的なテーマとしては廃校再利用問題、祭りの継承と更新。<ゲストキャラ>緑川巌……真希の父。間野山西小学校の教頭関根百合……間野山市教育委員会委員。<プ
【廃校編】第19話「霧のフォークロア」第20話「聖夜のフェニックス」前回の蕨矢集落編に引き続き、私の担当。この話数はホントに死ぬほど苦労した。前回の出来が良すぎただけに、それを超えなきゃというプレッシャーもあった。いやそれ以上にこの題材をどう料理すればいいのかと途方に暮れたのだった。前回は早苗、今回は真希の総決算の意味合いがある。これに「廃校問題」をどう絡めるべきか。真希が東京から逃げてきた話と廃校の再利用がどう繋がるんだ?さらに父・巌との確執も解決しなければならない。実写も含め、これ
10月クールの放送作品の告知です。10/5(金)より放送開始!『火ノ丸相撲』【放送情報】TOKYOMX毎週金曜22:00~AbemaTV毎週金曜22:00~BS11毎週金曜23:30~サンテレビ毎週金曜23:30~テレビ愛知毎週土曜26:50~TVQ九州放送毎週金曜25:58~とちぎテレビ毎週水曜日23:00~ANIMAX毎週日曜日19:30~(ほかリピート放送あり
第18話「ミネルヴァの杯」実況&解説。鈴原教授率いる蕨矢集落の老人らによる「在宅クーデター」。間野山からではなく、チュパカブラ王国からの離脱というのが洒落が効いている。政治色はなるべく廃したうえで、やることと言えばまず宴会。「しかめっ面で一方的に叫んでいるだけでは見向きもされないからね。人は楽しそうなところに集まってくる」という教授の予言通り、まのやまチャンネルは注目を集め、国王を奪還に来たつもりの真希もミイラ取りがミイラになる。教授は鋭いだけではなく茶目っ気もある人物なのだ。
第17話「スフィンクスの戯れ」エア実況&解説。どのような変遷を経て完成品に至ったか、興味のある方は前項のプロットを参照するとより深く楽しめると思う。さて冒頭。祭り復活のため三種の祭具を探すことにした由乃ら。手分けして当たっている。2クール目からの活動を描くにあたり、シリーズ構成の横谷さんが考案した祭具ネタは見事な発明だと思う。町おこしはただ観光客を増やすだけではダメだ、と1クールかけて気付いた由乃ら。祭具探しという名目があるおかげで、観光協会の立場では踏み込めなかった町の諸問
【蕨矢集落編】第17話「スフィンクスの戯れ」(2017/07/26)第18話「ミネルヴァの杯」(2017/08/02)さて2クール目、信楽さんが初めて喋って「三種の祭具」集めが始まったところから。初めに言ってしまうが、このエピソードは私にとっての最高傑作だ。書いている最中から手応えを感じていた。全ての要素が有機的に無駄なく絡み合い、呼応するかのように作画も演出もキャストも私のイメージをはるかに上回ってくれた。たった二話しか登場しない鈴原教授も強烈な印象を残したと思う。「あなたの
第13話「マリオネットの饗宴」エア実況。建国祭当日、プトレマイオス現地入り。このバンド名にしたのにはワケがある。今や地動説が常識ではあるが、天動説を唱えたプトレマイオスにちなみ、「俺たちが世界の中心なんだよ!」というロック魂の表明のためだ。メンバーの自己紹介シーンは三段オチを狙った。「木下です」「藤吉郎です」「秀吉です」みんな太閤殿下(笑)ちなみに元々は別バンド所属で、現在の編成がたまたまこうなっているだけという設定である。あと「ウナギの方向で」というのは三谷幸喜監督『
第12話「夜明けのギルド」エア実況。王宮で幼少期の自分の写真を見て決意を新たにする由乃。王国10万人目の来場者として戴冠したエピソード。これまで殆ど触れてこなかったが、回収するなら今がベストだろう。チュパカブラ王国25周年建国祭の旗揚げをする由乃ら。北陸きときとテレビの久米と雨宮を連れてきた丑松。語尾がおかしいのは監督の意向(笑)。さてこの雨宮というキャラ、初めはもっとチャラいキャラだったのだが、それだといかにも建国祭が失敗しそうな雰囲気に見えるので有能クール寄りにした。「
【建国祭編】第12話「夜明けのギルド」(2017/06/21)第13話「マリオネットの饗宴」(2017/06/28)1クール目のラストを飾る、重要なエピソードを任せてもらった。由乃らの町おこし活動の集大成、幸運にも恵まれ建国祭は間野山史上かつてない賑わいを見せるが……。書いていて心が痛んだ。物語の折り返し地点でここまで苦い話にして視聴者から見放されるんじゃないかという不安もあった。しかし心を鬼にせねばならない。町おこしに本当に大切なものは何か、身を以て体験しなければ後半戦からの由乃
【C級グルメ編】第8話「妖精のレシピ」(2017/05/24)第9話「淑女の天秤」(2017/05/31)続くエピソードも私が連投することに。「しおりがメイン」「ご当地グルメ」「農業の衰退」といったお題。さて、困った。ご当地グルメを扱うにあたって、いよいよ架空の町ではやりようがないからである。映画ロケ編は割と汎用性の高いネタだったため、フィクションと現実のすり合わせにそれほど苦労はなかった。だが今回は地方の特産物がどうしても話題に上ってくる。架空の町の架空の特産物でご当地グルメ
2017年4月より半年に亘り放送されたアニメ『サクラクエスト』。脚本家として参加した立場から、個人的に回顧録を残しておこうと思う。『花咲くいろは』『SHIROBAKO』に続く、P.A.WORKSの「お仕事シリーズ」第3弾。ひょんなことから田舎町の観光大使に就任した女の子の一年間の奮闘を描く。私にとって初のオリジナルアニメ。とにかく苦労したし楽しかったので思い入れもひとしお。シリーズ構成は横谷昌宏さん。サブは私一人だったので全25話中11本担当できた。テーマはずばり「町おこし」。
福岡県、能古島で撮影された『なつやすみの巨匠』がドイツで上映されます♪色んな国で上映して貰えてます(*^^)vめっちゃ嬉しいです(*^_^*)なつやすみの巨匠!家族写真もう、3年4ヶ月前の僕だからちっちゃい❗入江さんが言っていた、世界に羽ばたくように❗って事が少しずつおきているー(´⊙ω⊙`)凄ーΣ(o゚д゚oノ)ノ凄ッ!野上天翔です(*^_^*)これからも宜しくお願いしますm(__)m
こんばんは。ご訪問ありがとうございます、ぷくままです(*^^*)22日(土)の夜は私がスピリチュアル占いや手相人相読み取り講座の開催でお世話になっている、M’sコミュニティで「映画でまちおこししませんか?」の座談会があり、参加してきました‼2015年に公開されたオール福岡ロケの映画「なつやすみの巨匠」の中島良監督と脚本家の入江信吾さんが来てくださり、撮影エピソードや、キャストの話、宣伝の話やお金の話、舞台が福岡市西区能古島だったので井上陽水さんの「能古島の片想い」を主題歌にお願いした話
「なつやすみの巨匠」中島監督の衝撃のデビュー作品『俺たちの世界』(PG12・世界7か国映画祭招待)、全編石川県ロケの青春ラブストーリー「RIZEUP」の豪華2本立ての映画と中島監督、脚本家の入江さんのトークショーを楽しんできましたなんと入り口に中島監督立っていてびっくり!!『俺たちの世界』は10年くらい前の作品ですが、今の社会にもぴったり当てはまるようで”監督は予見していたのかな?”って思
こんにちは(^-^)/昨日は案内状をもらっていた映画上映会とトークショーに行ってきました。プログラムは映画2本上映のあとに脚本家入江信吾さんとのトークショーたったのですが、その日は嫁さんを病院に連れて行く用ができたために、トークショーに間に合うのがやっとだったのでした。自分は、中島監督と入江さんのコンビを嫁さんがちょい役で映っている「なつやすみの巨匠」で知ることになったのですが、トークショーでは今回上映された、一作目のコンビ作である「RISEUP」の話を聞くことが