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大川社長(清水将夫)は長引く争議は赤色攻勢であり、ゼネストの可能性もあると考えていた。*****王子製紙などが組合幹部の解雇を始めるという情報を萩村(二本柳寛)が高枝(日高澄子)に伝える。二人が会う喫茶店に暴力団の男(花沢徳衛)たちが殴り込んできて萩村と乱闘になる。本部に知らせるために急いで店を出る高枝。萩村は頭部から流血する。*****王子製紙の労組員が大川の乗る車を取り囲んで抗議文を渡そうとして警官に捕らえられ、拘留される。一方、争議団には大同印刷からの最後通牒が届いていた。争議団の
『日本戦没学生の手記きけ、わだつみの声』映画トーキー107分白黒昭和二十五年(1950年)六月十五日封切製作会社東横映画製作マキノ満男製作担当岡田茂脚本舟橋和郎構成八木保太郎音楽伊福部昭撮影大塚新吉配給東京映画社青地軍曹伊豆肇岸野中尉原保美河西一等兵河野秋武大木二等兵信欣三箕田の母杉村春子河西の母英百合子牧見習士官沼田曜一柴山少佐上代勇吉野々村中尉林孝一根岸兵長月京介衛生兵
阪急芦屋川駅近くにある分家を訪ねてきた三女の雪子(山本富士子)には本家とともに東京へ転居する話があるが、気乗りがしないと彼女が「なかあんちゃん」と呼ぶ次女、幸子(京マチ子)に相談する。幸子は、そんなことよりと言って雪子に見合いをすすめるが、「考えとくわ」と雪子。本家に長姉、鶴子(轟夕紀子)を訪ねる幸子。鶴子は東京への引っ越し準備に忙しい。蒔岡家は大阪の商家だったが、いまは商売をたたんでしまい、転居を機に鶴子は本家を売却して父の残した借金を返済したのだ。鶴子の夫、辰雄(信欣三)は婿養子で、すで
<ストーリー>連れ込み宿で男と女が死んでいた。男は竹下公一、現職の刑事だった。数日後、盛り場のチンピラたちをやっつけてまわるカッコいい風来坊が現われた。ジョー(宍戸錠)というその男は野本組の用心棒におさまり、野本組と睨み合っている三光組の小野寺(信欣三)や武智(郷えい治)をひどく刺激した。野本組には麻薬につながるコールガールの大がかりな組織があり、それを操る謎の支配者がいるらしい。竹下の四十九日の法事の日ジョーが未亡人のくみ子(渡辺美佐子)に
《ストーリー》西海道とは現在の九州である当時九州は幕府の威光も遠く群雄はいまだにその牙を失わない謎と伝説に満ちた未踏の地であったこのドラマは数奇な運命の糸に操られて西海道に足を踏み入れた一人の男の波乱の物語である――あらすじ――文化文政の時代作州(岡山県)勝山藩の山方(鉱山)の藩士伊丹恵之助(松平健)は上司である用人服部源左衛門(浜田寅彦)の仲人で半年前に結婚した妻(風祭ゆき)が実は源左衛門の妾で今もその関係が続いていることを知り騙された!二人とも許せない
吉原公一郎の原作を映画化した作品「日本列島」に続き、熊井啓が脚色・監督した社会派ドラマ。犯人として逮捕された平沢貞通さんは、死刑が確定するが刑の執行も釈放もされないまま、逮捕から死ぬまでの39年間を獄中で過ごすことになった。歴代法務大臣が刑の執行に署名しなかったのは、誰も彼を犯人だと思っていなかったから。小学生の頃に読んだ小説にもあったが、この事件に関してはこの映画の内容が定説となっている。要は731部隊の実験データをアメリカが欲しかった、ほぼこれは事実で、今は否定する人はいないだろう。
眠れない近藤(三船敏郎)が寝床を離れたとき、刃物で襲い掛かったのはお考(星由里子)だった。近藤がすぐに取り押さえるが、彼女は「人殺しはみな嫌いや!こんな世の中、大嫌いや」と言って深雪、いやお雪(池内淳子)にすがりついて泣く。お考はお雪の妹だった。近藤は沈痛な面持ちで二人を見つめていた。土方(小林桂樹)が近藤に河合(中村嘉葎雄)や山南(中村梅之助)の死に振り回されているときではない、公武合体を目指した天皇と将軍が死去し、薩摩と長州は新天皇を擁して倒幕を企てていると話すが、近藤はいまの幕府軍に勝つ
今井正監督は「青い山脈(1949)」「また逢う日まで(1950)」「ひめゆりの塔(1953)」「にごりえ(1953)」「真昼の暗黒(1956)」など日本映画史に残る数々の名作を撮っているが、この「仇討(1964)」は一般にはあまり知られていない。そして東映時代劇が徐々に衰退していく中でだんだんと歌舞伎調の大げさな演技になって終いには萬家錦之介になってしまう前の中村錦之助の熱演。二人とも、当時、全盛期を過ぎていたが両者の熱量の高さが妙にマッチして、この「仇討ち」は今井正にとっても、中村錦之
最高に格好いい宍戸錠スーツに赤いネクタイ、サングラスで2シーターのオープンカーに乗る宍戸錠。この作品あたりから「危いことなら銭になる(1962)」「野獣の青春(1963)」「拳銃は俺のパスポート(1967)」「殺しの烙印(1967)」までの宍戸錠は最高に格好いい。探偵事務所に白のオープンカーで乗り付ける宍戸錠:全盛期監督は鈴木清順監督は鈴木清順だが次回作「野獣の青春」から始まる日活後期の独特の作品群の個性的な演出や色彩感覚はまだ控え目
『新必殺仕置人』「宣伝無用」(『新・必殺仕置人』「宣伝無用」)テレビ映画トーキー54分カラー(一部白黒)昭和五十二年(1977年)九月二十三日放送製作国日本製作言語日本語◎オープニングナレーションのさばる悪をなんとする天の裁きは待ってはおれぬこの世の正義もあてにはならぬ闇に裁いて仕置する南無阿弥陀仏浜田屋平蔵・ゆみ親子は能登から江戸へやってきた。輪島塗漆器を広めることを課題にしている平蔵は血の繋がらない兄宇之
『足摺岬』映画トーキー118分白黒昭和二十九年(1954年)五月十八日封切製作国日本製作言語日本語製作会社近代映画協会配給北星原作田宮虎彦脚本新藤兼人音楽伊福部昭撮影宮島義勇出演木村功(浅井政夫)津島恵子(福井八重)砂川啓介(福井義治)信欣三(松木)内藤武敏(坪内)斎藤雄一(緒方)庄司永建(香椎)金子信雄(西野)日高澄子(さよ子)森川信(広瀬隆剛)赤木蘭子(ユキ)河原崎建三(文春)原ひさ子(トヨ)野辺かほ
「燃えつきた地図」(1968)勝新主演のフィルムノワール調作品を観ました。初見。監督は勅使河原宏。予告編はコチラ。ある女から失踪した夫の調査を依頼された興信所に勤める探偵(勝新太郎)が主人公。頼んでおきながら協力的じゃない女(市原悦子)の対応にとまどう探偵。彼女の弟であるヤクザ(大川修)は捜査の協力に積極的で、耳寄りな情報をくれるようになります。失踪者が残していた運転手募集広告から喫茶店「椿」を突き止めますが、オーナー(信欣三)やバイト店員(吉田日出子)は非協力的。失踪者の
三島由紀夫原作市川崑監督雷蔵さん27歳の時の作品。デビューから4年、初の現代劇です。実際に起こった金閣寺放火事件を題材に書かれた三島由紀夫の長編小説『金閣寺』の映画化。映画では、金閣寺を驟閣寺(しゅうかくじ)としています。冒頭、警察の取り調べ室で溝口吾市(市川雷蔵)が驟閣寺放火犯として取り調べを受けている。一言も発せず刑事を手こずらせる吾市。ここから映画は回想に入ります。舞鶴の貧しい寺の僧侶の子として生まれた吾市は父(浜村
「帝銀事件死刑囚」「帝銀事件死刑囚」プレビュー1964年4月12日公開。死刑囚が無実かも知れないという帝銀事件を追った異色作。社会派異色監督・熊井啓の監督デビュー作。監督・脚本:熊井啓キャスト:平沢貞通:信欣三志乃:高野由美俊子:柳川慶子大野木:鈴木瑞穂笠原:庄司永建武井:内藤武敏阿形:井上昭文鹿島:木浦佑三北川:平田大三郎小田:藤岡重慶稲垣:平田未喜三夏堀:小泉郁之助梨岡:伊藤寿章山藤:高品格木村:松下達夫国木田:陶隆森田
7月は岐阜・柳ケ瀬の“昭和の映画館”ロイヤル劇場へ3度出かけ、3本の旧作日本映画を鑑賞しました。1本目はすでに記事にした川島雄三監督の『喜劇とんかつ一代』。2本目が熊井啓監督のデビュー作の『帝銀事件死刑囚』です。この映画はスクリーン未見でした。少し日にちをおいて7月末に俳優・田中邦衛さんの追悼上映で、山田洋次監督の『学校』を鑑賞しています。この映画はロイヤル劇場では珍しい“平成”の作品ですが、まさに田中邦衛さんの“追悼”向きの作品に仕上がっていました。ロイヤル劇場(料金は一律600
ラピュタ阿佐ヶ谷実話にもとづく・・・BasedOnTrueStoriesより製作:日活監督・脚本:熊井啓撮影:岩佐一泉美術:千葉和彦音楽:伊福部昭出演:信欣三内藤武敏井上昭文笹森礼子柳川慶子平田大三郎庄司永建藤岡重慶木浦佑三草薙幸二郎北林谷栄高品格垂水悟郎鈴木瑞穂佐野浅夫1964年4月12日公開昭和23年1月26日の午後3時すぎ、閉店後の豊島区の帝国銀行椎名町支店に中年の男が訪れます。男は東京都衛生課、厚生省医学博士の
どぶ監督:新藤兼人製作:近代映画協会作年:1954年出演:乙羽信子/宇野重吉/殿山泰司/信欣三このときの、乙羽信子の笑顔ばかりはなかなか忘れられるものではありません。この少し前に久松静児監督『浅草紅団』(大映1952年)ではまさに百万弗のえくぼが吹きこぼれるようなくりくりと照り輝く笑顔を突き上げて(宝塚でもかくやと見惚れる)レヴューの華を飾っていたものです。それが着の身着のままの(というか辛うじて鼻紙のように薄い布がひと巻き体を包んだよう
このところ暑すぎてだるだるなので字幕無しで眼に優しい少し前の日本映画をいくつか見ました。「忍ぶ川」1972年日本監督/脚本:熊井啓原作:三浦哲郎美術:木村威夫出演:加藤剛:栗原小巻:信欣三(おはなし)大学生の哲郎(加藤剛)は送別会の流れで行った料亭「忍ぶ川」で働く志乃(栗原小巻)という美しい娘に一目惚れする。志乃も以来ずっと通って来るちょっと強引だが真面目そうな哲郎に好感をいだく。ある日ふたりは志乃の生まれた深川、哲郎の兄が勤めていた木場を訪ねる。志乃は
『黒い潮』映画トーキー白黒113分昭和二十九年(1954年)八月三十一日公開製作国日本製作日活製作高木雅行原作井上靖脚色菊島隆三音楽塚原哲夫撮影横山実編集近藤光雄照明藤林甲助監督鈴木清太郎美術木村威夫製作主任林本博佳協賛毎日新聞社出演山村聰(速水卓夫)津島恵子(佐竹景子)左幸子(伊藤節子)滝沢修(山名部長)東野英治郎(佐竹雨三)
土曜ワイド劇場『田舎刑事まぼろしの特攻隊』放映日1979年7月7日制作テレビ朝日、テレパック脚本早坂暁出演渥美清(杉山刑事)宇津宮雅代(幸子)浜村純(山中刑事)西村晃(深沢)高峰三枝子(真理子)監督森崎東三十四年と一日前の今日昭和五十四年(1979年)七月七日にこの番組が放映されました。それから四年後の昭和五十六年(1981年)十二月十二日に再放送されていますね。1979年の本