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これまで10回にわたって『ついに現われた幻の奉納文伊勢神宮の古代文字』(丹代貞太郎・小島末喜:著、小島末喜:1977年刊)という本の内容をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?こういった貴重な資料を、内容を精査することなく頭からニセモノと決めつけてしまう人が多いことは残念ですが、これまでの調査によって、これらの「かみのみたから」が国宝級の文化財であることが明かになったのではないかと思います。さて、この調査をあまり長く続けるのは読者の皆さんを退屈させてしまうと思われるので、こ
『ついに現われた幻の奉納文伊勢神宮の古代文字』(丹代貞太郎・小島末喜:著、小島末喜:1977年刊)という本の内容をご紹介しています。今回ご紹介するのは、和気清麻呂の2枚目の奉納文ですが、これは前々回ご紹介した、道鏡事件が『続日本紀』編集者の創作であるという説に関係すると思われるものです。【和気清麻呂の2枚目の奉納文】番号読み解釈古代文字の種類15わかみかとはあめつちのは我がみかどは天地のは阿比留文字しめよりこのかた和気清麿(花押)じめよりこのかた和気清麻呂
『ついに現われた幻の奉納文伊勢神宮の古代文字』(丹代貞太郎・小島末喜:著、小島末喜:1977年刊)という本の内容をご紹介しています。今回は、本来なら「13」という番号が割り当てられている藤原千常という人物の奉納文ですが、この人は10世紀後半に活躍した武将で、弓削道鏡よりも200年ほど後の時代の人なので省略し、より歴史的価値が高い、次の和気清麻呂の奉納文をご紹介します。【和気清麻呂の奉納文】番号読み解釈古代文字の種類14とほつみおやのみたまよよのおやたちうからやか遠皇祖
『ついに現われた幻の奉納文伊勢神宮の古代文字』(丹代貞太郎・小島末喜:著、小島末喜:1977年刊)という本の内容をご紹介しています。今回は、弓削道鏡の奉納文ですが、実は彼の奉納文だけは日本の古代文字ではなく漢字で書かれていて、2枚奉納されていますが、それらをまとめて「12」という番号が割り当てられています。【弓削道鏡の奉納文】番号順番内容121枚目天平神護元年道鏡法師三月2枚目應神天皇(姿絵)天平神護元年三月大政大臣道鏡法師なお、この時代のこ
『ついに現われた幻の奉納文伊勢神宮の古代文字』(丹代貞太郎・小島末喜:著、小島末喜:1977年刊)という本の内容をご紹介しています。(以下、『伊勢神宮の古代文字』と略す)今回は、順番が前後しますが、舎人親王の2枚の奉納文です。これらは、太安萬侶や稗田阿礼の奉納文と同じく、倭建命(やまとたけるのみこと)に関するもので、古事記によると、1枚目は倭建命が能煩野(のぼの)に到着したときに詠んだ歌、2枚目は倭建命が臨終前に詠んだ歌とされています。なお、舎人親王は第四十代天武天皇の皇子で、天武
『ついに現われた幻の奉納文伊勢神宮の古代文字』(丹代貞太郎・小島末喜:著、小島末喜:1977年刊)という本の内容をご紹介しています。今回は前回の続きで、稗田阿礼の2枚目の奉納文をご紹介します。【稗田阿礼の2枚目の奉納文】番号読み古代文字の種類11うみかゆけはこしなつむおほかはらのうゑくさ阿比留文字うみかはいさよふ阿比留文字はまつちとりはまよはゆかすいしつたふ阿比留文字やまとほこあまつみしろとよくむなりひめみこと肥人書つちのへさる和銅元(記号)稗田阿礼(花
『ついに現われた幻の奉納文伊勢神宮の古代文字』(丹代貞太郎・小島末喜:著、小島末喜:1977年刊)という本の内容をご紹介しています。この本の順番にしたがうと、次は舎人親王の番なのですが、前回との関係を重視して、今回は、太安萬侶とともに古事記の完成に尽力した稗田阿礼の奉納文をご紹介します。なお、「伊勢神宮奉納文神代文字保存委員会」というサイトにこの奉納文の画像が掲載されていますので、よかったらご覧ください。【稗田阿礼の奉納文】番号読み古代文字の種類10につきのたのいな
『ついに現われた幻の奉納文伊勢神宮の古代文字』(丹代貞太郎・小島末喜:著、小島末喜:1977年刊)という本の内容をご紹介しています。今回は、古事記の編集者として有名な太安萬侶の奉納文です。なお、「伊勢神宮奉納文神代文字保存委員会」というサイトに奉納文の画像が掲載されていましたので、よかったらご覧ください。また、以前ご紹介した「ものべおほむらじをこし」と「なかおみむらじかまこ」の奉納文も掲載されているので、あわせて参考にしてください。【太安萬侶の奉納文】番号読み解釈
『ついに現われた幻の奉納文伊勢神宮の古代文字』(丹代貞太郎・小島末喜:著、小島末喜:1977年刊)という本の内容をご紹介しています。今回は藤原不比等の2枚の奉納文です。現代では、この人物は「ふじわらのふひと」とよばれていますが、実はこれが間違いであることがこの奉納文から明らかになります。【藤原不比等の奉納文】・1枚目番号読み解釈古代文字の種類5あまてらすおほみかみ天照大御神肥人書ふしはらふひら藤原不比等肥人書・2枚目番号読み解釈古代文字の種類
『ついに現われた幻の奉納文伊勢神宮の古代文字』(丹代貞太郎・小島末喜:著、小島末喜:1977年刊)という本の内容をご紹介しています。今回は中臣連鎌子の3枚の奉納文です。【中臣連鎌子の奉納文】・1枚目番号読み解釈古代文字の種類2あめのみはしらのかみ天御柱神阿比留文字なかおみむらしかまこ中臣連鎌子阿比留文字・2枚目番号読み解釈古代文字の種類3くにのみはしらのかみ国御柱神阿比留文字なかおみむらしかまこ中臣連鎌子阿比留文字・3枚目
今回からしばらくは、『ついに現われた幻の奉納文伊勢神宮の古代文字』(丹代貞太郎・小島末喜:著、小島末喜:1977年刊)という本の内容を詳しくご紹介していきたいと思います。この本は、伊勢神宮に奉納され、神宮文庫に保管されていた「神代文字」を丹代貞太郎氏が模写して解読し、小島末喜氏が実物を写真撮影して出版したもので、これらの資料は古来「かみのみたから」とよばれて大切に継承されてきたものだそうです。小島氏の序文によると、奉納文にわざわざ判り難い古代文字を使った理由は、「日本の神代の神々は