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谷崎潤一郎「人魚の嘆き・魔術師」今振り返ってみると、代表的な作家の作品で読んでいないものがたくさんある。少しでも読んでみようと思っているところです。今回は、谷崎潤一郎の作品。「細雪」は好きな作品ですが、それを読んで満足しちゃった感じが否めない。この「人魚の嘆き・魔術師」はオスカー・ワイルドの「サロメ」のような雰囲気。ワイルドの「サロメ」と言えば、原田マハさんの「サロメ」の挿絵を描いたビアズレー。その雰囲気を踏襲しているのが、この谷崎の本に挿絵を描いた水島井爾保布(におい)。この名は本名で学
『人魚の嘆き・魔術師』谷崎潤一郎中公文庫本棚を見て、ふと、この本いつ読んだんだっけ?なんで買ったんだっけ?…と思うことが多々あるこれもその一冊。てか、半年ほど前に、同じく谷崎の『卍』読んだときも、同じことを書いた気が…奥付見ると、20年くらい前に買っているみたいなんだけど…『人魚の嘆き』南京に住むセレブなイケメン、金にあかせて散々放蕩しまくり、刺激に飢えている。ある日、阿蘭陀の商人から世にも珍しい人魚を高額で買い取る。が、生まれ育った地中海の海を懐かしむ人魚の