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↑1976年3月12日ストーク2度目の飛行(109.3m)■3月3日走行テスト2月29日ロールアウト式が終わり、3月に入っても小雨が続いた。天候の合間を見て塗装の上塗りを行い、戸外に出して初めての写真撮影も行った。3日から走行テストを開始。機体を動かしての試験はこれが最初なので、ゆっくり走らせてみた。速度は伴走者が小走りで付いていけるまでとし、走行時の直進性、各舵の反応を確認しながらパイロットの初期完熟を行った。尾部車輪(垂直尾翼下部)には小型のキャスターを使ったがこれは
↑1977年1月2日記録飛行直後の「STORK」■卒論機体製作のスケジュールは遅れに遅れ、卒業までに飛行試験を行えない可能性も見え隠れする中で、年明けを過ぎ卒業論文の提出期日が迫ってきた。論文なるものを書くのは初めてなので、論文とは何か、どういう立場や角度から書くべきなのかを最初に調べた。そしてある日、意を決して猛然と書き始めた。中身は設計に力点を置き担当ごと手分けして書き上げたのだが、私は頭に思い浮かぶ限りを殴り書きし、それをメンバーに清書してもらった。私の指は皮がむ
■応力集中金属部品の結合には多くの場合ピンあるいはボルトが使われ、作用する力は剪断荷重あるいは引張荷重として伝えられる。部品の強度を求める方法は、材料の性質と太さ(形状)から算出すればよいのだが、航空機のように無駄をギリギリまで省く設計ではそれだけでは強度不足を起こす。実際の部品には切り欠きやカド、異形部があり、その部分で応力が集中するから強度が低下する。場合によっては数分の一の力にさえ耐えられないこともある。また繰り返し作用する荷重の場合、より小さな力で亀裂が入り破壊する場合があ
NM-73NewEgretの先輩が来訪左より木内、中谷、一人おいて蔵、伊藤、手前は高見沢■9月進捗記録・1日就職戦線開始。・3日ポリスチレンシートサンプルの分析。・9日ポリスチレンシート1.5mm厚×100枚発注。・13日自作迎角計、速度計の検討。・16日バルサ材入手(石井、小原、大関で引き取り)。・17日0.5mm厚バルサ全数にサンディングし比重計測/木村先生にお会いする。↑バルサ材料の配分表・18日主翼矩形部リブ前半部の試作/0.8mm厚バルサ全数に
↑リブ製作治具は、アクリル板面にルートとティップの形状を描き、各点を放射状に結び、その線をリブ枚数に等分割する。これでプログレッシブ翼のリブは一枚の治具上で製作可能となる。位置決めのコマは、アクリル角材を両面テープで固定する。■主翼製作スケジュール検討記録を見ると、9月11日以降は製作メモで埋め尽くされている。それまでの設計計算の連続とは大違いだ。工具、材料、補助具など購入品リストに始まり、それぞれの必要数量算出、リブや桁の製作そして主翼全体の組み立てから完成までのスケジュール
■7月16日NM-75発表会連載31で触れたが、我々が何をしているのか学内で発表することになった。これは立場上も、科学あるいは技術的好奇心からも当然なことなのだが、問題は航空機設計を理解できる人が当日参加した若手の先生方の中には一人もおられず、理解できるのは戦前戦中の先生方に限られたことだ。本連載で既に述べたように、この段階における本機の設計は到達度あるいは進捗速度ともに、航空機設計の把握が甘い方には理解できないレベルに達していた。それで言葉尻とも取れる質問、指摘が続くこ
昨日の森林公園散歩の際、「そう言えば…科学館リニューアルしたよね?」と思い出して寄って見ました。いつもは正面の入口から入るのですが、裏から見るとドでかいですね~※展示は3~4Fで、1~2Fは実験室や収蔵庫らしいです受付は3Fのため、一汗かいて上りました。入口のある3Fから森林公園を振り返ると…仙台のど真ん中なのにガッツリ「森林」です!!地下鉄の駅も近くて最高のロケーションです。※大学時代の科学館は、確か青葉通りの「mont-bell」ビルの地下にあった様な記憶があります?入場料
鳥人間コンテスト2025の出場チームを何日かかけて紹介していきます.4記事目はフライト順で4番の大阪工業大学人力飛行機プロジェクトです.チーム概要チーム名:大阪工業大学人力飛行機プロジェクト所在地:大阪工業大学(大阪府)出場回数:22回目パイロット:小野健悟部員:120人翼スパン(横幅):33m機体重量:39kg機体製作費:250万円設計機体速度:7.2m/sHP大阪工業大学人力飛行機プロジェクト大阪工業大学人力飛行機プロジェクト公式ホームページです
鳥人間コンテスト2025の出場チームを何日かかけて紹介していきます.1記事目はフライト順で1番の東海大学人力飛行機チームTUMPAです.チーム概要チーム名:東海大学人力飛行機チームTUMPA(TokaiUniversityManPowerAircraft)所在地:東海大学(神奈川県)出場回数:31回目(今大会最多)パイロット:鍵岡里桜部員:52人翼スパン(横幅):34m機体重量:50kg機体製作費:200万円東海大学人力飛行機チームTUMPAlit
■数値の見直しと整合本連載で述べてきた内容は、NM-75着手からの経緯について、記録をそのままの形で説明してきた。当初は飛行機設計に精通しているはずもなく、式や理論の不理解や見落としなどが多数発生した。その都度やり直しながら、機体形状と性能がある程度の自信を持って語れるようになったのは、6月終盤のこの段階である。数値と式を整合させ、パート間の整合も取った。今後主要項目に大きな変更をしない段階に達したとの判断から、三面図と主要諸元をまとめ、案(5)とした。↑三面図案(
修復完了の日廣澤会長と仲間達(左より、鈴木、高橋、大関、廣澤会長、石井、大江、生出、吉川、野口)■設計のための初期条件プロペラは、小原進さんと神原祥弘さんの2名で取り組んでもらうことになった。どちらも真面目で成績もよく数学や外国語もこなせた。具体的な設計に入る前の私の判断として、プロペラは理屈先行の領域ということもあり、取り組みの初動で筋の良い入り方をしないと、迷子になるかも知れないと思った。筋の良い、つまり素直な理屈の組み合わせだけで最高効率のプロペラを得られる、そういう
中禮さんによる旋回飛行本連載記事を読んで、あるいは書籍やネットの情報などからであろう問い合わせが届いているので、回答する。■問1日大STORK以前の歴代人力飛行機は、毎年一機新しく設計製作されていると理解している。➡概ね毎年一機と言うのが正しい。LINNETの初期と最終期あたりでは製作されなかった年もある。初号機は設計から製作まで3年かかっているし、大学紛争の時代は製作できる環境に無かった。■問2石井潤治が卒業後引き続きSTORKに関わったのは、「特別研修生」の立場だ
■6月16日プロペラ推力による頭下げ主翼上部にパイロンを立ち上げ、頂点にプロペラを配置する関係で、プロペラ推力による頭下げが発生する。このモーメントは水平尾翼の下向き揚力で釣り合わせれば、パワー一定のうちは何の問題もない。しかし上昇、下降、加減速などで推力が変動すると、ピッチングモーメントを誘発し機体は縦揺れする。このピッチング(縦揺れ)を一定範囲におさめるにはどうすればよいか検討した。結果は、1水平尾翼容積を大きくする2高速にする3パイロンを低く(プロペラ直径を小
↑大江完氏の「夢のイラスト」■1975年6月1日パイロット姿勢の決定自転車と脚力について、鳥山新一さんに土本さんが面会を申し入れ、アドバイスをいただいた。脚力だけを考えると、0.4~0.5馬力100~120回転/秒程度しか期待できないが、上半身の力(腕で引き付けようとする力と、体重)さらに足を引き上げる時の力の積極利用で、プロ競輪選手として1馬力弱30~60秒ギリギリが得られる、というものだ。リクライニング形式も調査したが、サイクリング方式を上回る、信頼に足るデータや見解は得ら
■主翼重量の概算5月21日、主翼の詳細な部品表に基づき、全品の重量をこの段階で可能な限り詳細かつ無駄無く集計した(図1)。他3機から試算した値は、形状とスペックを本機と同じとした場合の推定重量である。今回集計した主翼重量17.95kgLINNET-Ⅰからの試算19.23kgLINNET-Ⅲからの試算21.73kg外国機並みとして試算23.22kg結果は他機に比べ思いのほか小さい値で、先輩方の苦労や、海外の実績に比べあまりにも軽く、数値
あのさぁ、「人力飛行機」って知ってる?「人力飛行機」って、”人間の筋力のみを動力源として飛行する飛行機”のことを言うんだよね。琵琶湖で「鳥人間コンテスト」っているのをやっているのをテレビで見たことがあるけれど、あれも「人力飛行機」だよね。そんな「人力飛行機」だけど、1966年の今日(2月27日)、日本で始めての人力飛行機が飛んだんだって。飛んだのは日本大学理工学部が制作した「リネット1」だったそうだよ。1963年から人力飛行機を学生の卒業研究に取り入れて、1966
↑PUFFIN-Ⅱエルロン構造図■5月2日事故5月に入り、新しい機体の外観が少しずつ姿を現しはじめ、メンバーの間にも一体感が広がってきた。なかなか出席できなかった中禮さんが久しぶりに登場、皆の元気づけもありロードレース仕様の自転車でタイムを計ってみようという事になった。訓練不十分な段階で中禮さんがいくらのタイムを出すか、皆興味津々だった。習志野校舎格納庫前に広がる交通総合試験路は、30m×618mの整備された滑走路だ。準備に入ったのは夜8時過ぎ、飛び飛びに続く街路灯の
■計算式と微係数機体形状を少しずつ変化させながら性能を知り最適値を探すためには、算出に用いる理論と計算式が安定しなければならない。「安定」とは多量の計算の途中で、当初の計算の流れに乗らない微係数や、式を介在させてはならないということだ。実際の計算は、計算結果を利用して次の計算を、さらにその結果を利用して次の計算と、積み重ねながら長い期間に渡って進めることになる。その途中、流れに乗らない値や式を混入させたくなる場面に遭遇するのだが、事前に論理をよくよく吟味し押さえておかないと、悪魔
◤ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄今日は1月20日_______◢120dbは、飛行機のエンジンを近くで聞くほどの大きな音だそうです。「#人力飛行機」https://t.co/vj5LLnCQiW—Hey!Sɑy!JUMP/StormLabels❕(@JUMP_Storm)January20,2025
『素晴らしい光景(ストーク修復㉞)』2021年9月16日水曜日きのうの雨も何処へやら、ここ茨城県筑西市では、爽やかな秋晴れだ、今日は格納庫で、桁にリブを通す本番の日、昨日の予…ameblo.jp
↑習志野校舎交通総合試験路上で実施したS字飛行の様子■一般的な手法連載30で述べた、野口先生の一般的手法について解説を加える。本手法の手順は、1要求性能を固める。2類似機のうち、成功した機体のデータを手掛かりに、スペックの概要を決める。3動力を絞り込み、機体サイズを変えながら要求性能を満たすか否か調べる。4この結果をグラフ上に表し、goodpointを見つける。多くの場合goodpointとして採用されるのは小型かつ低コストなものになる。というものだ。
【ポルトガル版】鳥人間コンテスト(動画)[R6/10/05]※自演防止@jien1:■忍【LV17,しんりゅう,JK】第13艦隊◆IpxlQ2BXrcdb:24/10/05(土)12:51:36ID:???AFPBBNews@afpbbcom懸命な助走で大空へ?人力飛行機コンテストポルトガル参加したのは37組。港に設営されたプラットホームから海へと飛び出して観客を沸かせた。9月7日撮影。9月25日https://x.com/afpbbcom/status/1838684
↑海上自衛隊下総航空基地にて■作業の進捗NM-75ストークの開発作業は複雑なので、文章化には工夫が必要だ。時系列に忠実であれば全体の作業の進み具合は掴みやすいが、特定のパートの流れはあちこちに点在し、分かりにくい。またパート毎に章を分けて記述すれば、パート単独の流れは掴みやすいが、全体の中での進捗や関連などの位置づけは、分かりにくくなる。各パートの最新データは、他パートでも共有され、必要に応じ数値の置き直し、再設計が行われた。都合三回の大幅設計やり直しを行った。二度目の設
日テレで鳥人間コンテストやってましたね(これ書いた当初は進行形でした)鳥人間コンテスト|読売テレビ鳥人間コンテスト公式サイトwww.ytv.co.jp今年はSnowManの阿部ちゃんが出てる今年8月東工大を訪れる機会がありその時にキャンパスツアーに参加し見せていただきました東工大Meister鳥人間コンテストに出た東工大の機体これがもうすぐTVに出てくるかな(番組の最初にかなり長い時間やってましたね)東工大とは縁もゆかりもないのですが応援しています
7月27日・28日に滋賀県彦根市にある松原水泳場で行われた『鳥人間コンテスト2024』の結果についてまとめました。人力プロペラ機部門フライト距離、フライト開始時刻・終了時刻,フライトしていた時間,フライト距離,フライト時間から算出した平均機体速度についてまとめています。(平均機体速度は風の影響を考慮していないため参考程度にお願いします.)今大会では,「早稲田大学宇宙航空研究会WASA」・「大阪大学飛行機製作研究会albatross」・「横浜国立大学横浜AEROSPACE」の3
"鳥人間コンテスト2024!"北海道大学早稲田大学大阪公立大学大阪大学東京都立大学人力飛行機研究会"YouTube:Afeel496""Instagram:Afeel496""Homepage:Afeel496"
鳥人間コンテストのテレビ放送日がついに決定しました.放送日は9月4日(水)19:00~読売テレビ日本テレビ系全国ネットです.ついに大会本番は明日に迫っていますのでYouTube配信も見つつテレビ放送も楽しみにしましょう.鳥人間コンテスト2024に出場するチームはこちら↓『鳥人間コンテスト2024のフライト順が発表されました。』今回は、鳥人間コンテスト2024のフライト順が発表されたので紹介いたします。今回の大会は、人力プロペラ機部門が16チーム、滑空機部門も1
今回は、鳥人間コンテスト2024のフライト順が発表されたので紹介いたします。今回の大会は、人力プロペラ機部門が16チーム、滑空機部門も16チームの計32チームが参加します。人力プロペラ機部門北海道大学NorthernWings早稲田大学宇宙航空研究会WASA大阪公立大学堺・風車の会大阪大学飛行機製作研究会albatross横浜国立大学横浜AEROSPACE東京都立大学鳥人間部T-MIT立命館大学飛行機研究会RAPTUrawaRevolbirds名古屋
■オペレーションズ・リサーチから仕様決定へこれまで取り組んできた事前勉強と、これからしばらくの間行う調査の結果、人力飛行機として理想に近い仕様を見つけ出すことができた。これを具体的な形にまとめ「モデル機」と名付けることにした。次にこのモデル機を使って機体形状を少しずつ変えながら、性能を最大にする真に正しい最適解を探さなければならない。思案しながら進めた道筋は次の通りだ。↑人力飛行機の比較■1目標「人間にとって、飛行距離500mを最も楽に飛べる人力飛行機」「楽に」
↑EGRET-Ⅲ■3月14日卒業研究希望者集合NM-75卒業研究の希望者が格納庫に集合した。枠は12名だが、集まったのは10名で2名の空き枠があった。私が用意したものは、これまでの検討内容の概要と、取り組む姿勢についてまとめたレポートで、これをベースに概要の説明をした。■希望者10名の内訳。生出富久夫、大関登、小原進、小美濃芳喜、香月康彦、金井修二、神原祥弘、土本忠、中禮一彦、私石井潤治。空き枠2名については、周辺から全部で11名になるとのうわさ話もあり、ミス