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・通読二回目。・先月に『観応の擾乱』の再読(通読二回目)、先週『南朝の真実』を再読(通読三回目)していたので本書を深く理解できたと思う。日本中世史は面白い。・高師直は無血秩序回復(クーデタ)の成功例を作ってくれたのだな。・亀田氏の『高一族と南北朝内乱室町幕府草創の立役者』(戎光祥出版中世武士選書)に興味を持つ。・佐藤進一の『南北朝の動乱』を読んだ方が良いだろうか。
・『南朝の真実』を買った書店で購入する。・鎌倉時代末期~建武政権~室町時代初期についてもっと知りたいと思い読む。・亀田氏の師直への敬意に満ちた文章が良い。・機会があれば真如寺や彦部家住宅を訪れてみたい。執事施行状。これこそが、政治家としての高師直の最大の発明であった。そしてすでに述べたように、これを発給する権限を独占したことが、師直が幕閣内で強大な権勢を有した大きな理由であると考える。(中略)合戦に強い武将なら当時の室町幕府には、師直以外にもたくさん存在した。だが、彼らはそれだ
・『高師直』を読む前に3回目の通読を終える。・佐藤進一の『南北朝の動乱』を読んでみたい。『日本の中世国家』よりこちらを先に読んだ方が良いか。・平泉澄の全集は編まれるべきだと思う。・「ヴィルトゥ(力量)」はどうすれば身に付くのだろう。・平泉澄ら南朝正統史観を是とする人々は南朝の称揚=皇室(北朝・持明院統)の否定と考えなかったのだろうか。
一度目の読了後、日を置かずに再読する。良い本だと思う。次は同著者の『高師直』を読んでみよう。
・平山優氏の『天正壬午の乱』を買った書店で購入する。・吉川弘文館の本を購入するのは初めてである。・先月、亀田氏の『観応の擾乱』(中公新書)を再読して南北朝時代(室町時代前期)をもっと知りたいと考え手に取る。・南朝が北朝と同じ位内紛が多発していた事を知る。・足利尊氏は楠木正成同様傑物であり、真の忠臣だと思う。・戦前の日本人は、楠木氏からは、現実性と合理性、そしていい意味での狡猾さをこそ本当は学ぶべきだったと筆者は考えている。その真価を正しく学び、生かしていたならば、特攻のような無謀な戦
・『蒙古襲来と神風』は天野忠幸著『三好一族』を買った本屋で2年前に購入。・『観応の擾乱』は谷口克広著『織田信長合戦全録』を買った本屋で2年前に購入。・両方通読するのは二回目である。・通夜に読む本ではないだろうと自分にツッコミながら読み終える。・二年前より日本中世史への理解が深まった気がする。服部英雄著『蒙古襲来と神風中世の対外戦争の真実』260㌻中央公論新社中公新書2461860円(税抜)日本地図主要参考文献一覧有り2017年11月25日発行亀田俊和著上
日本史上まれにみる分裂の時代であった南北朝時代(だいたい後嵯峨上皇のせい)。本書はそんな南北朝時代を大覚寺統の後醍醐天皇を正当な皇統と推す南朝方に付いた31名の武将を後世の「忠臣」という評価を排して紹介した列伝です。南朝方として有名な楠木正成や新田義貞、北畠親房・顕家親子が必ずしも「忠臣」とは言えないことは編者の一人である亀田俊和先生による『南朝の真実』で示された通りです。『『南朝の真実忠臣という幻想』亀田俊和・著』南北朝時代。歴史の教科書で必ず登場する割には、人間関係が複雑で
2023年5月20日土曜日東京経済政策研究会の勉強会に参加した後で夜7時半から9時まで友人のKさんが主催するオンライン読書会に参加しました。Kさんにはこれまで3回お会いしています。いずれも井手英策さんの講演会で司会者あるいはスタッフを務められています。そしてZoomでの井手英策さんのイベントで司会者を務められたこともあります。このブログでも井手英策さんと一緒に何回か登場しています。Kさんの登場する一番最近のブログはこちら。トークイベント「さあ、語ろう。変
南北朝時代を専門とする亀田俊和先生を編者とする個性豊かな執筆陣による初期室町幕府(主に南北朝統一前)の最新研究の成果を述べた一冊です。この時代は戦前は南朝正当史観により後醍醐天皇から離反した足利尊氏が逆族とされ、戦後も尊氏が弟・忠義や執事の高師直といった個性の強い人物により影の薄い存在となってしまったこともあり、あまり研究が進まない時代が続きました。尊氏の嫡男義詮も影の薄い存在で、孫で三代将軍の義満にしても今谷明先生の皇位簒奪説など評判のよくない存在と見られていました。し
7月の下旬に読んだ本の紹介です。独断と偏見による読書評の様なものです。文中は敬称略としました。2021.8.15初版第1刷発行となっております。昨年発行の新しい本です。本屋で見つけて買いました。歴史学者6名による最新研究の共著となっております。最新の研究とは広範囲の古文書の解読を中心に、客観的に何が起きたかを考える方法です。また航空レーザー測量と赤外立体地図を基に古戦場を復元し陣地や城郭の配置から当時の戦を紐解く新技術です。:千田嘉博従来は主に勝者が書いた戦記や後の世
衒学的な話なんですが、老子第十八章の有名な言葉、、、、というか反語的レトリック。大道廃れて仁義あり六親和せずして孝慈あり国家昏乱して忠臣あり要するに、仁義がはびこり、孝行者が目立ち、忠臣が脚光を浴びる時代は......不幸な時代だ。無為自然な理想は失われ、家族がいがみ合い、国家が乱れる.....ような時代よりも、そんな目立ちたがりに誰も歯牙もかけない時代の方が幸せってこと。大抵の古典引用では、最初の一行だけ。従って三行目のコンテンツは史記なんかではむしろ肯定的解釈として使われている
今に始まったジョブではない。文筆で身を立てようと思う程度の才が有れば、代筆に手を染めるのは至極当然のこと。今様ならば、政治家本、タレント本でゴーストライターが全くいない事例は皆無といわれる。ベストセラーになった時に紛糾しないように、守秘義務と知財権の所属だけをちゃんとしておけば良い。恋文の代筆ならば、シラノドベルジュラックのロクサーヌにあてた恋文があまりにも有名だが、倭国だって、、、でもこれは横恋慕だわ。通俗的には仮名手本忠臣蔵のエピソードにもあるように、塩谷判官の美人妻に高師直が横恋
史家の亀井俊和さんの著作を読む。真面目に書評をやるような柄じゃないから、非学術的に騒乱や争乱は良く聞くが「擾乱」は珍しい。入り乱れ騒がしいこととされるが、他の用例は知らない。ウィキには気象用語でもあると書いてますが、聞き及ばない。加えて「観応」は北朝の元号。南北朝正潤論からしても、南朝元号を使い「正平の擾乱」と言うべきだが、、、この時代は万世一系なんだが、元号は併立なんですよねえ。台灣政府も同じで、正統であっても地方政権だもん。世界は北京天動説だし、南北朝時代もよく似たもの。大部の一次
*この「二著物語」シリーズの趣旨については、プロフィールを参照して下さい。「二著物語:足利直義(その1)」及び「二著物語:足利直義(その2)」では、国宝指定を受けている伝源頼朝像の像主が実は足利直義であったことを論証した黒田日出男『国宝神護寺三像とは何か』、角川選書、2012年の内容を概観し、前回「二著物語:足利直義(その3)」では、亀田俊和『足利直義―下知、件のごとし』、ミネルヴァ書房、2016年(以下、『直義』)同『観応の擾乱―室町幕府を二つに裂いた足利尊氏・直義兄弟の
*この「二著物語」シリーズの趣旨については、プロフィールを参照して下さい。前々回「二著物語:足利直義(その1)」及び前回「二著物語:足利直義(その2)」では、黒田日出男『国宝神護寺三像とは何か』、角川選書、2012年の内容を概観して、長らく源頼朝像とされてきた肖像画の像主が、実は足利直義であったことを説得力のある論証の跡を辿った。黒田書は飽くまで神護寺三像の中で伝源頼朝像とされるものの像主が足利直義であったことを論証することを主題としており、直義自身の歴史上の活動に関しての
新編西尾市史執筆員の谷口雄太さんが、戎光祥出版(東京都千代田区)から5月に出版された『南北朝武将列伝北朝編』(四六判・454㌻)で、吉良貞義・満義・貞家らについて11㌻にわたって執筆しています。2970円。同書は、苛烈を極めた対南朝戦・観応の擾乱の中で、獅子奮迅の活躍をした武将53名の戦いの軌跡を収録。裏切り・離反が日常の変革期に、彼らはどのようにして家名を守ったのかについて、気鋭の研究者たちによる最新研究で、武将たちの実像を明らかにしています。編者として、国立台湾大学日本語文学系助理教
女性英米文学者へのハラスメントが発覚した歴史学者呉座勇一氏と、それに同調した亀田俊和氏の著書に関するブログ記事3遍をロック🔐いたしました悪しからずご了承ください🙇ErikaToh(藤えりか)@erika_asahiもうだめだ見ていて耐えられないものが次々特定の女性研究者を、鍵つきとはいえ数千人?フォロワーのいるらしいアカウントで実名で何度も中傷する「著名学者」の業績は今後まともに見られない中世史は全く明るくないが、いやだからこそベストセ…https://t.co/xvJrjQKp
こんにちはゆみこですこのブログにお越しいただき、ありがとうございます本年14回目、本日2回目の投稿です本年2冊目レビュー。「高師直室町新秩序の創造者」亀田俊和実は、「高師直」という人物は、仮に歴史で習っていたとしても記憶にない人でした現代でも一般の人間が知っているほど有名な人は、歴史を動かした人間のうちのほんの一握りかもしれませんでも、名を残した人だけが現代を作ったのではない歴史を学んでいると、むしろ今に名前
先日、Twitterにて、「呉座(勇一)先生・亀田(俊和)先生の歴史解説本は易しい」という意見を見付けた。結論から言えば、私は、その意見に賛成である。しかし、これだけでは、それが意味する処が伝わり難いのではないかと思う。Twitterの文字制限の為に簡潔に結論だけを書いたのであろうが、これだけ読んで判る人が世の中にどれくらい居るだろうか。で、私なりに、解説してみようと思う。井沢型(所謂「歴史オカルト」)や百田型(愛国商法)のなんちゃって歴史本の
鎌倉時代後期~南北朝時代に征夷大将軍に就いた悲劇の皇子・護良親王。本書はただでさえ史料に恵まれず、軍記物である『太平記』を引用せざるを得ないこの時代において、母親の出自さえあやふやな情報しか残っていない護良親王を気鋭のドルヲタ研究者が実証的に紹介した一冊です。戎光祥出版の「シリーズ実像に迫る」の特徴である、100ページ前後の薄さで最新の研究に基づく解説が描かれている点も健在です。もとより父・後醍醐天皇の後継者とはみなされず、征夷大将軍を自称(正式に任官するもすぐに解任され
本題に入る前に、2点お断りさせていただく。まず、私は、歴史学者の呉座勇一(ござ・ゆういち)氏の「応仁の乱」も、同亀田俊和(かめだ・としたか)氏の「観応の擾乱」も買って読んだし、お二人の「フォロワー」でもある。だから、以下に書くことは、井沢元彦氏のファンとかソッチ系の人達にとって不愉快なことであろうと思われる。それから、私は、《その言葉の語源はXXで、本来YYという意味で使うものだ》という事に拘る質の者である、ということも予め断っておきたい。私は、言葉の第1の
一部で「観応小説」と呼ばれることもある(あらゆる意味で小説ではありませんが)『観応の擾乱』(中公新書)のヒットで知られる亀田俊和先生による擾乱の一方の主役・足利直義の伝記です。直義は足利尊氏の実弟であり、初期の室町幕府の実質的主導者とも呼ばれることのある人物ですが、最終的に兄・尊氏と戦うことになり、南北朝の動乱を長引かせた史上稀に見る兄弟ゲンカが「観応の擾乱」として知られています。この時代の人物は、楠木正成のように戦前の皇国史観や敗戦の反動により評価が激変することが多いので
前回の続きです。龍安寺を出て、南の方向に10分ほど歩いて次の場所に到着。等持院。室町幕府歴代将軍15人の菩提寺です。本堂には歴代将軍の木像があることでも知られています。等持院公式サイト残念なことに本堂・霊光堂が工事中のため歴代将軍の木像は現在見ることはできませんが、夢窓国師の作庭した庭園を見ることが出来ます。そして私が今回見たかったのがこのお墓。室町幕府初代征夷大将軍足利尊氏の墓です。私が初めてこ
高校日本史の教科書には必ず掲載され(下線を引く程度には重要な単語)、室町時代初期の足利氏の兄弟喧嘩として知られていない(=知名度が低い)ものの実は南北朝時代でも最大規模の影響をもたらした大乱の解説本。「足利氏の兄弟喧嘩」と書きましたが、その実情は室町幕府初代将軍・尊氏とその弟で幕府を主導した直義の関係がメイン…と思いきや尊氏の息子である義詮(嫡子・後の二代将軍)と直冬(庶子・直義養子)の戦いでもあり、背景となる南北朝の動乱をも巻き込んだ結果、最終的な乱の終結は直冬の没落が契機と
南北朝時代の北朝の内紛を活写する学術系新書『観応の擾乱――室町幕府を二つに裂いた足利尊氏・直義兄弟の戦い』が、同じレーベルから刊行された呉座勇一『応仁の乱』に続く話題書として注目されている。7月の刊行から間もなく3万部が捌け、発売元の中央公論新社は応仁の乱に続いて、石ノ森章太郎『マンガ日本史』の擾乱の部分を取り出して刊行した。台湾大学に8月から赴任している著者の亀田俊和日本語文学系助理教授は、吉川弘文館の歴史文化ライブラリーから『高師直――室町新秩序の創造者』(表紙は足利尊氏とされて
日本史上もっとも地味な武家政権・室町幕府。その創成期に国を二分した兄弟喧嘩があった事を知る者は少ない……。中世史、南北朝時代を中心に意欲作を執筆しておられる著者さん。既に何冊か読ませていただいてます。長年通説となっていたものをあっさりと覆してしまう筆致にいつも驚かされます。今回の「観応の擾乱」は室町幕府初代将軍・足利尊氏とその実弟直義の兄弟喧嘩……と言ってもいいと思います。そこに全国の武士や敵対している南朝の思惑も入り乱れるため、実態をより分かりにくくしているのです。この
南北朝時代。歴史の教科書で必ず登場する割には、人間関係が複雑で詳細があまり知られていないという点は後の応仁の乱と通じるところがあります。応仁の乱と大きく違うところは英雄的存在がいることと、応仁の乱よりはるかに長い期間戦乱が続いていますが勝敗がはっきりしているところの二点が挙げられます。「楠木正成・正行親子をはじめとする南朝の重臣は忠臣で、室町幕府を構成した武家は内紛が絶えないダメ政権だという。これは事実だろうか?」本書のテーマを簡単に述べるならこのようなものです。
日経書評2017/8/26予約件数233杉並区図書館蔵書7冊予約件数24世田谷区図書館蔵書6冊予約件数40千代田区図書館蔵書2冊予約件数10横浜市図書館蔵書9冊予約件数41さいたま市図書館蔵書1冊予約件数36京都市図書館蔵書3冊予約件数9大阪市図書館蔵書5冊予約件数46神戸市図書館蔵書1冊予約件数27