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おはようございます。外科医の横山です。乳癌について続けます。放射線療法を省略しても乳房内再発の危険性が変わらないのであれば、それに越したことはありません。・70歳以上・2cm以下のしこり・ホルモン療法が有効なタイプの患者さんに対してホルモン療法を行った後で放射線療法を行った場合と放射線療法を行わなかった場合を比較した研究があります。結果はやはり放射線療法を行った方の患者さんで乳房内再発が少なかったですが、その差は小さなもので生存率にも差は
おはようございます。外科医の横山です。乳癌について続けます。乳房温存手術後に・腋窩リンパ節転移が4個以上あった場合・腋窩リンパ節転移が1~3個でも年齢が50歳未満の場合・腋窩リンパ節転移が1~3個でも病理学的悪性度が高い場合は鎖骨上窩(首の付け根で鎖骨の上部)リンパ節への転移が多いため、鎖骨上窩への照射もお勧めします。それではお大事にどうぞ!追伸:このブログは参加型です。言いたいこと、知りたいこと、悩みごとな
おはようございます。外科医の横山です。乳癌について続けます。乳房温存手術後放射線療法である全乳房照射後にしこりのあった周囲に追加照射(ブースト照射)を行うことは乳房内再発を減少させるのに効果があります。乳房内の再発の多くはしこりのあった周囲に起こるのでこの部位に追加照射をしておくことで再発を減らすことができます。特に・年齢が50歳未満・腋窩リンパ節に転移があった場合には乳房内再発率がやや高くなるので追加照射が必要になることがありま
おはようございます。外科医の横山です。乳癌について続けます。乳房温存手術後放射線療法は温存した乳房全体に照射するのが一般的です(全乳房照射)。方法は1回線量2.0グレイで総線量50グレイを約5週間かけて行います。一度にすべての線量をかけるのではなく、少しずつ分割してかけるのは正常細胞への影響を小さくして癌細胞を弱らせて死滅させるためです。1回の照射時間は1~3分程度です。それではお大事にどうぞ!追伸:このブログは参加型
おはようございます。外科医の横山です。乳癌について続けます。乳房温存手術後放射線療法では放射線療法を行った場合と行わなかった場合を比較した研究で放射線療法を行うことにより乳房内再発が約3分の1に減ることが明らかになっています。さらに、生存率も向上させることがわかっています。ただし、乳房内再発を100%防ぐことはできません。それではお大事にどうぞ!追伸:このブログは参加型です。言いたいこと、知りたいこと、悩みごとなど、何