ブログ記事182件
ボイトレ界で最も多くの人を迷わせている言葉、それが「ミックスボイス」かもしれません。「裏声に地声を混ぜて…」「裏声だけど力を抜いて…」「喉を開いて…」そんな抽象的なイメージに、何年も振り回されていませんか?物理的に見れば、ミックスボイスの正体はもっとシンプルです。それは、地声を出す筋肉(TA筋)と、裏声を出す筋肉(CT筋)が、「同時に、かつ強力に、バランスを取っている状態」です。感覚で出そうとしてもできないのは当然です。なぜなら、それぞれの筋肉が十分に育ってなければ、バランス
「感覚」という名の不確かなギャンブルから卒業しませんか?「今日は喉の調子が良いから、きっといい歌が歌える」。……そんな運任せの状態でステージに立つのは、プロとして危険過ぎます。その「調子」という曖昧(適当とも言う)な感覚は、前日の睡眠時間、当日の湿度や体温、さらにはちょっとした心の状態で、簡単に変わるからです。私が伝統的な「イメージの指導」を一度横に置いて、物理学を徹底的に学んだのは、大切な生徒さんたちに、そんな「博打」のような歌い方をさせたくないからです。声が響く仕組みは、肺からの圧
才能を言い訳にする前に気付いてほしいこと「あの人は生まれ持った楽器が違うから」。……そう言って諦めるのは、まだ早すぎます。確かに骨格や声帯の形には、個体差があります。でも、日本人としてのくくりでは、違いなんてほとんどありません。MISIAさんとあなた。体の違いも、声帯の違いも、ほぼないということです。あなたが、高い声が出ない、すぐに声が枯れてしまうなら、それはあなたの喉の「設定」が間違っているだけです。今の状態は、素晴らしいエンジンを積んでいるのに、サイドブレーキを全力で引
喉を休めるほど、あなたの声は引退へ近づく「喉を使いすぎたから、今日は休ませよう」。……その、自分を労わるような優しさが、実はプロとしての寿命を縮める一番の毒になっています。そのことに気づいている表現者って、驚くほど少ない。40歳を過ぎたプロが喉を「守り」に入った瞬間、声の退化は加速度的に始まります。声帯を支える筋肉は、本当に繊細。使わなければ、あっという間に痩せ細って、ハリを失っていきます。これを「年のせい」にして安静にするのは、衰えた足腰でずっと寝たきり生活を送るのと同じ。
「もう年だから…」その言葉、本心ですか?子供のころからやってないとダメなんじゃ?プロになる訳じゃないし今さら…そう思っていませんか?でもそれ、「本気じゃない自分」を正当化する言葉かも。「難しかった…」「時間がなかった…」やらない理由を他責にしてませんか?【どうにかしてやる】この姿勢が、歌だけじゃなく考え方も周りの環境も変えていく。【自分が動くしかない】憧れた世界は、自分が動いた先にしかない。10年後「あの時やっていれば…」と後悔しても、今より環境も体力も揃ってないかも
「好きなら続けられる」という幻想「好きなことなら、続けられるはず」そう信じて始めた音楽活動。でも今、正直しんどくない?好きなはずなのに楽しくない。練習は苦しい。準備は重い。本番前は吐きそうになる。「こんなに苦しいなら、本当は好きじゃないのかも」そんなふうに、自分を疑い始めていない?でも、違う。「好き」と「続けられる」は別物。むしろ、本気で好きだからこそ苦しくなる。理想があるから。妥協したくないから。「このままじゃ嫌だ」と分かってしまうから。プロの音楽家の多くが、一度は音楽を
大事な視点があります。歌でも、人生でも、仕事でも。伸びる人と、止まる人を分ける、たった一つの違い。▼伸びる人は【できない理由】を【自分の課題】として受け取ります。✔練習が足りない✔やり方を知らない✔まだ身についていない→【じゃあ、どうする?】に変換して自分で行動できる。▼伸びない人は【できない理由】を【誰かのせい】にしてしまいます。✔教え方が悪い✔環境が悪い✔時間がない✔認めてくれない→【周りが変わらない限り、自分は変われない】ことにしてしまった瞬間、
あぁ…それは違うんだけどな、って話。歌ってると喉が乾く、声が枯れる、声が薄くなる、高音が不安定になる。こういう時、「空気が乾いてる」「水分が足りない」と思って、水を一気飲みしたりしていませんか?でも、それでは効果はありません。それに、たくさん飲んでいるつもりでも、逆に水分不足へ向かうものもあります。コーヒー、緑茶、紅茶、烏龍茶、エナジードリンク、甘い飲み物、お酒。これらは水分を摂っている“つもり”でも、体は脱水方向に進みます。はちみつ、飴、マヌカ。これらも悪いわけではありませんが
今日、120年以上前のルイ・ヴィトンのビジネスバッグを修理に出してきました。お正月に実家へ帰った時、「祖父が使っていたものだよ」と、母が私に渡してくれました。祖父は事業家で、戦中を生き抜いた、侍みたいな人でした。でも、その時代ではかなり変わった人でもありました。「男が音楽なんて」と言われる時代に、長男だった私の父に音楽教育を受けさせ、音大へ行かせたのです。父は音大で出会った母と結婚し、事業をしながらオペラ歌手としても活動していました。母もオペラ歌手でしたが、私と姉を産んだタイミングで
あなたは大丈夫ですか?【スマホ首】歌を歌う上で最大級の敵です。スマホやパソコンを見る時間が増えた私たち。背中は丸くなり、顔は前へ。いわゆる“スマホ首”の方が増えています。頭の重さは、だいたいボウリングの球くらい。それを骨ではなく、首の筋肉だけで支え続ける…。首に余計な力が入り、声帯の動きが止まるのは当然です。しかも影響は首だけじゃない。姿勢が崩れると、お腹まわりの支え(腹圧)ができなくなります。すると、横隔膜もゆるみ、息のコントロールができなくなる。結果、息漏れしやすくなり
25年末、紅白で話題になっている、あのステージ。「やりすぎだ」「最高だった」いろんな意見が飛び交っているけれど…ここで大事なのは、そもそも音楽に「正解」も「不正解」もないということ。歌は、声だけで成立するものじゃない。体も、表情も、視線も、動きも、衣装も、全部ひっくるめて“歌”になる。そして賛否が生まれるということは、私たち一人ひとりが心を動かされ、「自分は何を美しいと思うのか」「何を許せて、何を許せないのか」その問いに向き合わされた証拠。議論を
歌を覚える時、どうしていますか?そう。ほとんどの方は「耳コピ」。独学の方はそれしか方法がないし、歌を習っている人も、講師から「こんなふうに歌ってみて」と言われることが多いですよね。これも、広い意味では“耳コピ・モノマネ”です。そして私は、この方法を否定していません。頭で考えすぎて動けなくなるくらいなら、まずは耳コピやモノマネから入ることは、とても大事です。ただ、耳コピ・モノマネは、あくまで「ざっくり練習」。そのまま続けると、こんな問題が起こりやすくなります。
カラオケ高得点なのに、下手に聴こえる原因結論からお伝えすると、それは4拍子・表拍の呪縛であることが多いです。ポップスには、表で拍を取る曲と、裏で拍を取る曲があります。本来、裏でノらなければいけない曲を表で歌ってしまうと、音程やテンポが合っていても、雰囲気が崩れてしまう。絶妙にリズムやアクセントがズレ、聴いている側に「何か違う…」という違和感を与えてしまうのです。問題は、歌っている本人がそのズレに気づいていないこと。自分ではノれているつもり、正しく歌えているつもり。これが、4拍子表拍の呪
目標設定は「小さく!」そして「人を巻き込もう!」大きすぎる目標は、人を止めます。遠すぎて何から手をつければいいか分からなくなる。実感も湧きにくい。結果として動けなくなる。「今日これをやる」「今週ここまでやる」と、小さな目標の積み重ねの先にしか、大きな目標は叶わないんです。そして、抽象的な目標設定はしないこと。「○○を頑張る」「○○を意識する」ではなく、何を、いつ、どれくらいやるのかがはっきり分かる、具体的で小さな目標を立てること。それを一つずつ積み上げていっ
努力家ほとどハマりやすい。あーじゃなきゃ、こーじゃなきゃ論ちゃんとやろうとする人ほど、準備にこだわる。体調管理、ルーティン、環境、持ち物、食べ物…「これ食べなきゃ」「何時間寝なきゃ」「あれが必要」あれやらなきゃ、これはダメだ…あーじゃなきゃ、こーじゃなきゃ…と準備に必死。本人は真面目で、努力家。むしろ、頑張り屋。でも、その条件がひとつでも崩れた瞬間、不安になり、焦り、本来の力が出せなくなる。なぜか。それは、整った状態でしか出せない力に依存しているから。だがしかし、現実の
感覚で上手くいく人は、正直に言ってしまうと、頂点中の頂点の、さらにその上にいる人たちです。でも、その「感覚でできているように見える人」ほど、実は何年も、生活のすべてを歌に捧げるレベルで、異常なまでにやり込んでいる。ただ本人は、「勉強した」「練習した」という自覚がないだけ。夢中すぎて、“努力している感覚”を持っていないだけなんです。でも現実は、誰よりも圧倒的にやっている。一方で、「感覚で上手くなれると思っている人」がいます。はっきり言います。この人たちの言う“感覚”の正体は、ただの言葉の置
練習をしていると、ついこう思ってしまうことはありませんか?「こうした方ができるかも」「前に習ったやり方も混ぜたら、もっと効果が出るかも」「この順番よりこっちの方がやりやすいかも」そう感じて、指導された方法にアレンジを加えてしまう。でも、実はこれが最も危険なんです。今まで伸び悩み、変化できない人の共通点は、“努力しなかったこと”ではなく、自分のアレンジや判断を加えてきたことにあります。レッスンで伝えた方法が最初からしっくりこないのは当然です。なぜなら、その動きや考えが今までのあな
歌の練習は時間じゃない。どれだけ長く練習したか、どれだけ頑張ったか。そこは、実は成果とほとんど関係ありません。変わる人は、“やみくもに積み重ねる人”ではなく、意味のある練習だけに集中できる人。そのひとつひとつが、声の癖を外し、体の使い方を変え、未来の歌い方を静かに書き換えていく。だからこそ大事なのは、「どれだけやったか」ではなく、“何をどう練習したか”。ただ時間を埋める練習は、努力した気持ちだけが残って、結果は変わりません。だけど、意味ある1分は、意味ない1時間を簡単に越えてく
「オンラインレッスンは成果が出にくい…?!」こう言う方に、率直にお伝えします。このタイプの人は、対面レッスンでも結果は出ません。コロナ禍以降、オンラインレッスンは普通になりました。先生の生の声が聞けるとか、身体を触って教えてくれるとか、そんな“対面ならでは”にこだわる必要はありません。対面とオンラインの決定的な差は、実はその程度です。本当に大切なのは、距離ではなく、つながりの濃さと中身。どんな環境より、講師との関係値です。私は、対面とオンラインのハイブリッド型で長年指導し、「いつ
厳しいですよ。私は。やらない人には、厳しくしません。相手も不快になるし、私も疲れるだけだから。でもね「この人は、今何かを壊さなきゃいけない」そう感じる瞬間があるんです。メンタルのブレーキがかかっている時。本当はできるのに、一歩が踏み出せない時。そんな時、私はあえて厳しくします。お客さん気分のままでいる人にも厳しいですよ。締切を平気で過ぎたり、「家庭が」「仕事が」と特別扱いを求める人。だめです。そういう人は育たない。嫌われてもいいんです。どうぞ、私を蹴り上げて登りなさい。
チャンスを逃す人の特徴。それは「やりたい」と思っているのに、動けない人。「準備ができてから…」「落ち着いたら…」「家族が…」そう言いながら、その“タイミング”を待ち続け、気づけばチャンスの方が通り過ぎている。完璧な準備なんて永遠に来ない。“やりながら”整えればいい。動きながらしか見えない景色って、あるんだよ。
【高音発声ができる人とできない人の違い】多くの人が高音に憧れます。理由はシンプルで、声が上手く出せると“自分をもっと表現できる”と感じるからです。でも、ほとんどの人はその方法を知りません。高音が出ないのは才能の問題ではなく、「どんな体の使い方をすれば良いか」「どれくらい息を吸えば良いか」「どのタイミングで声を切り替えるか」その“スイッチ”を知らないだけです。出せる人は、この切り替えがうまい。力で押さず、体を変える流れを知っている。だから喉に負担がかからず、気持ち良く声が抜け
割に合わないことをやりなさい!コスパ、タイパ。早く、簡単に、効率よく。そんな価値観が溢れる時代だからこそ、“時間をかけること”“遠回りに見えること”に耐えられない心が育ってしまう。それは若い世代だけの話じゃない。大人でさえ、いつの間にかスマホの中の「都合の良さ」に慣れてしまっている。けれどね、掌サイズの世界で手に入るのは、掌サイズの結果だけ。地味で、まわり道に見えて、時に「これ意味あるの?」と疑いたくなる道を進めた人だけが、いつか宝石のような光を放つ。コスパとタ
今日は、メジャーアーティストさんからのご依頼でパーソナル対応をさせていただきました。すでに圧倒的な実力をお持ちの方ですが、そんな方にも「誰にも言えない悩み」がある。どんなお悩みを抱え、どうなりたいと願っているのか。深くお話を伺い、今後のスケジュールを組ませていただきました。視座の高い方とお話していると、こちらまで心が震えるようなワクワクを感じます。あらためて思いました。天才は“才能”ではなく、努力・行動力、そして圧倒的なマインドの強さから生まれる。最近、劇団四季の団員さんや芸能関係の
「歌が上手い」って、具体的に何だと思いますか?表現力?声量?高音?音程?もちろん全部大事だけど、本当に大事なのは「声が良い」こと。「声なんて生まれつきでしょ?」って思うかもしれないけど、違うんです。声の良さは、自分で作れる。口の開け方、舌の位置、響かせ方。この3つを整Glass、声は驚くほど変わる。第一声で「この人上手い!」と感じるのは、「声の良さが全て」と言っても過言じゃない。声は、声帯の振動をどんな空間(口・喉・鼻)で響かせるかで決まる。つまり“声の通り道”をどう作るかが重要
春夏秋冬理論×ボイストレーニング冬(スタートの季節)だいたいの方は冬からスタートしたと思って間違いありません。冬は「一見、何も動いていないように見える時期」。でも実は、土の中で根がぐんぐん育っている時期です。ボイトレで言えば、基礎練習の積み重ねのとき。「感覚がイマイチ分からない」「上達してる気がしない」…そんな停滞感を覚える人も多い。でも、ここでの練習は絶対に無駄になりません。発声の土台は、外からは見えにくいけれど、確実に内側で育っています。春春は「芽吹きの季節」。冬に積み重ねた
待て待て。数ヶ月でミ○スや、MI○IAになれるわけないよ?!数回やった程度で「できない」「上手くなる気がしない」って落ち込まないで。そうやって、すぐ止めちゃうからいつも変われない。そもそも、その「諦め癖」が一番ダメなの。まぁ…それでもね、あなたをいかに早く簡単に、望む世界へ連れて行くかが私達の企業努力なわけです。でもね、ここだけの話、私は何十年も生徒を見てきたから、どういう人が結果を出すか知っている。やらない人にね、厳しくしても、泣いて頼んでも、褒めておだてても、一瞬は行動してもまた数
それは練習になってないよ?!ってこと。「発声練習でリップロールしてます!」そう言う人、多いですよね。まるで万能薬みたいに…。でもね、ただリップロールしてるだけじゃ、ほぼ効果はゼロ。リップロールの本当の効果は何か?✔︎喉まわりの余計な力みを取る✔︎息と声のバランスを整える✔︎地声と裏声の切り替えをスムーズにするつまり、声が“自然に流れる”状態を確認できるツールなんです。じゃあ、どうやってやるのが正しいのか?・息を押し出すんじゃなく、軽い息の流れで「プルルル」と続ける・声
「やらなかった後悔は、一生忘れられない。」これは私が何度も味わった痛みです。チャンスはあったのに何かに負けて声を出すのを止めた日。あとで振り返ると、技術以前に“あのときの自分”を変えるチャンスを逃していたことが一番辛かった。逆に、泥臭くても行動したときは違いました。最初は下手で、恥をかいて、思った通りにならないことばかり。でも、その一つ一つが積み重なって確実に変わっていく。声に芯ができ、響きが増し、表情が変わり、自分への信頼が育ち、自信に変わる。失敗は消えないけれど、「やった」という事実が