どうやら僕は諦めが悪い様だ。もう散々この部屋の中を調べて、探したじゃないか。隈無く歩いて、隅々まで目を凝らして。だけど、この部屋には僕が求めていた物は一つもないんだ。欲しい物はなかったって事は証明済みじゃないか。それなのに、僕は部屋を出て、扉の前でまだじっと部屋の中を名残惜しそうに見つめている。何だか、スッキリしないなぁ……諦め切れないなぁ……踏ん切りが付かないなぁ……「トントン。」誰かが僕の肩を叩いた。振り返ってみると、「チャンスさん」と「可能性さん」がタッグを組んで僕の後ろに立っていた。「チ