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「サラリーマンなんて、哀れなもんだよ」門田が、自嘲の笑みを浮かべる。「社畜という言葉があるが、俺達は、まさにそれさ。給料という餌を与えられて、会社のいいなりになる。そして、いらなくなったら、なんの温情もなくお払い箱だ」かなり酔っているのか、門田のろれつが怪しくなっている。無理もないと、米田は思った。つい昨日、門田はリストラに遭ったのだ。これまで、会社のためにと、労を厭わず働いてきた門田にとっては、かなりの衝撃を受けたはずだ。早くに企業というものを見切り、独立してやってきた