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今回もドイツの指揮者、ヴィルヘルム・フルトヴェングラーの「音楽を語る」という本を読んで考えたことを書きます。↓フルトベングラーの文章。(演奏者が)自分で理解している状態からしか、語られたことは、正しいひびきをおびることはできないのです。演奏者自身の感じていることだけからしか、歌われたものや演奏されたものは、他の人に理解させる正しい色彩や正しい姿を得ることができないのです。前にお話した演奏(几帳面で正確に歌われていたが無味乾燥で退屈なバッハのマタイ受難曲の演奏)には、こうした正しい色彩や正
今回もドイツの指揮者、ヴィルヘルム・フルトヴェングラーの「音楽を語る」という本を読んで考えたことを書きます。↓フルトベングラーの文章。現今の音楽家は(技巧的な)【素材面の征服】にふけり、いわばそれだけを自分の目的とし、自分の課題は素材を複雑化することにあるとして、発展のためにつくしていると信じてます。その結果、必然的に感情に即した全体の関連を、多少ともあきらめてしまうことになるのです。ところが、なお極端な場合になると、全体の関連は、もう何もなくなってしまいます。もはや、上級裁判所も、枠
その中で断然気持ち悪く演奏されたのが、12月17日〜18日にNHKBSで放送されたヘルベルト・フォン・カラヤン指揮のブラームス交響曲第1番〜第4番である。ヴィジュアルを気にするはずのカラヤンが実にだらしなく気持ち悪い演奏をしていた。目を瞑るのはともかく、タクトではなく両腕の造形で曲を構築していくのは、20世紀の後半には時代遅れとなったスタイルである。〈ホンマかいな?〉しかも、フィルハーモニアで演奏されていたされた割には映像にも奥行きがなく遠近法も活かせてなかった。子供の頃から、英雄も田園
今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。往年の大指揮者、ヴィルヘルム・フルトヴェングラーの有名な「バイロイトの第九」のカットなしの全貌を唯一収めているとされる、スウェーデン放送所蔵音源が初発売された(AppleMusic/CD)。詳細は以下の通り。フルトヴェングラー生誕135年の掉尾を飾る世紀の大発見!「全人類の至宝」とまで讃えられてきた、フルトヴェングラー至高の名演ライヴ『バイロイトの第九』、その真実がついに明らかにされる!まさに1951年7月29日、
11月30日が命日・忌日の有名人・著名人1863年満29歳没(気管支喘息)カメハメハ4世さんハワイ王国第4代国王1900年満46歳没(梅毒による脳髄膜炎)オスカー・ワイルドさん小説家『ドリアン・グレイの肖像』1947年満55歳没(心臓発作)エルンスト・ルビッチさん映画監督『生きるべきか死ぬべきか』⇒『エルンスト・ルビッチ(1892年1月28日生~1947年11月30日没、映画監督)』1954年満68歳没(肺炎)ヴィルヘルム・フルトヴェングラーさん指揮
今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。大指揮者ヴィルヘルム・フルトヴェングラーの、レーベルの垣根を超えたセッション録音(およびレコード用ライヴ録音)の大全集が発売された(CD)。それも、おそらく久しぶりとなる初出音源が含まれている。詳細は以下の通り。フルトヴェングラー生誕135年記念!フランス・フルトヴェングラー協会協力商用リリース用として録音された音源すべてを収録した完全セット限定盤ヴィルヘルム・フルトヴェングラー[1886-1954]は、20世紀で
今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。昨日は名指揮者ヴィルヘルム・フルトヴェングラーの命日であり、ブロ友さんが関連記事を書いておられた。その記事に一つ、「フルトヴェングラーはヒンデミット事件の後、なぜナチスに歩み寄ったのか」という問題提起があった。私はそのあたりのことに詳しいわけではないし、実際のところは当人にしか分からないけれど、自分勝手に想像してみたい。ヒンデミット事件とは、1934年11月にヒンデミットのオペラ「画家マティス」初演がナチスによって禁止された際、フルトヴェン
『4つの最後の歌』(VierletzteLieder)は、リヒャルト・ゲオルク・シュトラウス(RichardGeorgStrauss、1864年6月11日-1949年9月8日が最晩年に作曲した管弦楽伴奏歌曲集。ソプラノのための作品で、作曲者84歳の1948年に作曲された。初演は作曲者の死後、1950年5月22日にロンドンにおいて行われ、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮フィルハーモニア管弦楽団、キルステン・フラグスタートのソプラノによる。初演時は「眠りにつくとき」「九月」「春