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人を愛すること欲すること第1次世界大戦下のパリ。15歳の「僕」はある日19歳の人妻マルトに出会う。マルトの夫は戦争へ出ており、その留守の間にマルトとの愛を育んでいた。時は流れ、マルトの夫が戻ろうとする頃、ある変化が・・・肉体の悪魔(新潮文庫)Amazon(アマゾン)15歳の少年が少年の身勝手さで人を愛することを丹念に捉えた作品。周囲をやや見下すこまっしゃくれたタイプ。それが愛や欲を持つとこうなるか。正直なところ相手のことなどどうでも良い自分のことばかりの愛し方にイ
レモン・ラディゲの小説はいい。観念的で読者が意識の流れを読み取っていかないといけないところが「文学」という香りがしていい。が、しかし─どうしても間で少し小休止を挟みたくなるので、久しぶりに国内SF作家、大原まり子さんの短編集を本棚から出してみる。表題作は読後スッカリ忘れてしまったのであるが、裏表紙のあらすじ紹介から次の所収の「地球の森の精」という話が面白そうだったので読んでみた。あらすじの「人生の敵を次々に倒してゆく」という点が気になって読んでみると、序盤からちょっと静かな気味悪
本(獣の戯れ)三島由紀夫の長編小説で、昭和36年6月から9月まで13回に渡って週刊新潮に連載され、その後単行本として出版されました。「文豪ナビ三島由紀夫」ではこの小説を、フランスの小説家ラディゲに対抗した作品との解説があり、その影響を受けたとも書いてあります。個人的にも大学生の頃、当時女子大生の間でラディゲブーム(多分)が起きており、私も読んでみましたが「ダイヤモンドのような硬質で華麗な文体」に衝撃を受けた記憶があります。ラディゲの「ドルジェル伯の舞踏会」は、青年フランソワと伯爵夫人マオ
【ジェラール·フィリップ生誕100年映画祭予告編セテラ·インターナショナル公式チャンネル2022/10/21公開:1分47秒】「ジェラール・フィリップ生誕100年映画祭」予告編11/25(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開――なぜ彼は<特別>だったのか――”フランス映画史上最も愛された夭折のスター”最新ドキュメンタリーと、珠玉の代表作が集結【映画公式HP】www.cetera.co.jp/gerardphilipey
セルジュ・ゲンズブール(SergeGainsbourg)は、ヘビースモーカーである理由を記者に訊かれ、「unsuicidelente(ゆっくりした自殺行為)なんだ。」と答えていました。「ゆっくりした」というのは、「時間のかかる」という意味です。つまり、煙草を吸うという体に悪いことを毎日頻繁にしていると、何もしないよりも早く死ねると言うわけです。このunsuicidelenteという言葉、どこかで読んだことがあるとずっと思っていました。面白い表現なので、頭の片隅にひっかか
ウォーキングのついでに老舗の古書店に立ち寄り、本を1冊買いました。買ったのは、レーモン・ラディゲ著「肉体の悪魔」(光文社古典新訳文庫)です。新訳版を見つけたので買ってみました。肉体の悪魔(光文社古典新訳文庫)/ラディゲ
『大岡昇平』日本文学全集18(河出書房新社)その3『大岡昇平』日本文学全集18(河出書房新社)その3となります。それでは早速いってみましょう。『大岡昇平』日本文学全集18(河出書房新社)その2アメーバブログ記事より『大岡昇平』日本文学全集18(河出書房新社)その2アメーバブログ記事『『大岡昇平』日本文学全集18(河出書房新社)その2』『大岡昇平』日本文学全集18(河出書房新社)その2『大岡昇平』日本文学全集18(河出書房新社)を読んでおります。今回
今日に少しだけ近づいたそうして今日に少しでも近づいて欲しいわたしは道に立つ辻看板でありそうしてそれを仕事としてなりわいをもって隣人を愛する満月の夜に真夏の太陽が月がとても輝いている
ジャン・コクトー「眠るレイモン・ラディゲ」1960年制作技法:リトグラフエディション:70部サイン:作品右下に自筆サインサイズ:33x25cmコクトーのかつてのパートナーで20歳の若さで他界したフランスの天才詩人レイモン・ラディゲの寝姿ですその表情や線から、コクトーがラディゲを慈しむような気持ちで描いたのが見て取れますラディゲが亡くなったのは1923年ですが、それから40年近く経って本作品が制作されてますから、コクトーの心の中では彼は永遠なんですねお問合せは
小説のルーツを識ることは、小説より興味深い事もある。今朝レモン・ラディゲの小説「肉体の悪魔」に収められている全編を読み終わったのであるが、訳者のあとがきの一つ手前に「肉体の悪魔から生まれた悲劇」という、本編についての訳者江口清氏の考察がある。作者レモン自体は弱冠十七歳の若さで、「肉体の悪魔」を上梓しており、作者自身はこの自身の独白のような作品を事実に基づいたものではないとしているのだが、それにしては余りにもリアリティがあるようにも思える。当時のレモンの関係者の証言や、時代背景を元にし
未だ「地下生活者」の意識が抜け切らぬまま、読みかけていたラディゲの「肉体の悪魔」を昨夜読み終える。「地下生活者の手記」は「地下生活者」の意識に沈思黙考すべく、極力夜中を選って読むようにしていた。やはり「地下生活者」の意識を自分に移しこむには夜中暗い時に限る。お陰で、置いてけぼりの感覚がここ数日間残ったままなのである。如何に文学から受ける「共感」が、人に影響を及ぼすかが分かるようだ。ラディゲの醸し出す「禁断」の蜜の味は、そこにひとつの叙情的な趣が文体に滲んでおり、一種特異である。
現在、漸くラディゲの「肉体の悪魔」を半分弱読めている。内容の是非に関わらず、横道に逸れたりうたた寝してしまったりと、読本に注力出来ないのは普段の姿勢の悪さから来る疲れなのであろうか。この小説を読みながらまず持って驚くのは、これがこれから人生の酸いも甘いも経験してゆく当時未成年が書いたものだろうかということである。それからこの詩情めいてで少し気怠さを感じる文体は、いつか読んだレモンの年長の親友ジャン・コクトーの「恐るべき子供たち」のあの感覚に通ずるものがある。やはりこれは、互いを
ここ近年、「読書」が私のルーティンでありライフラインとなっている。大袈裟な話、食糧や水、電気や通信と肩を並べるぐらいかもしれない。テレビは滅多に自分から点けなくなった。「読書」のお陰で、想像力が映像の役目を十分に果たしてくれているからだ。そういう訳にはいかないが、この先テレビが無くても不足を感じないのではないかとも思う。ひとつ読み終えた後、本棚の森の中から今最も自分に合った一作を選び出すのが、苦労の時間でもあり、至福の時間でもある。そのような逡巡の中、漸く選びだしたレモン・ラ
一時期、とある書店さんの「一万円選書」が有名になったことがある。(今も流行っているかも。)読書経歴のカルテを書いて、書店さんに一万円文の本を選んでもらうというものである。それに因んでのような感じになるが、私は自選一万円選書をしてみている。単なる自分のための本選びというものだが。前回はその内の一冊、レイモンド・チャンドラーの傑作集異装版について綴ったのであるが、今回は内最も高額であったラディゲの「ドルヂェル伯の舞踏会」である。『自選約壱万円選書の1「チャンドラー傑作集2」』世
晴れた日心を洗い流したならわたしもあなたとはそうは違わないらしいそう聞いたがやはりわたしにはまだ心が残り足で歩くの天空の神殿をみつめながら
世界の名作がジュース一本買うより安く読める。煙草を買わなければ3〜4冊は買える(私は吸いませんが)。そんな正当化をしながら、日々読む速度以上に加速する古本積に、以前並べ直したカオスな本棚ユートピアが現時点で既に満席になってしまった。『強欲の限りを尽くした本の整理』以前から気になっていた増殖する本の積上げ状態。とにかく増えたもの、手に取ったものを正確には棚ではない場外に並べ積み上げるので、後で何がどこにあるのかが、最近…ameblo.jp『そして今日も混沌とした素晴らしい本棚を眺
三島由紀夫の文体は、15歳の時に書いた短編小説『彩絵硝子』の新感覚派的文体から始まり、17歳の『みのもの月』の日本古典の文体、23歳の『盗賊』のラディゲ的表現(フランスの20歳で世を去った天才的小説家RaymondRadiguet)、そして30歳前後の『禁色』『金閣寺』の森鴎外的文体と年齢と共に変わっているが、三島は最終的には森鴎外の文体を理想としていた。【三島由紀夫は森鷗外を作家としての前に人物として尊敬し
友達のAちゃんから「小説を一度書いてみたいあなたへ」というタイトルの講演会があるとLINEが来ました。なぜ、私が小説を書いてみたいと思っていることがわかったのだろう?Match-ing!辻仁成DesignStories主宰「地球カレッジ」match-ing2.jpすぐに申し込んで、受講日の今日を楽しみにしていました。講師は作家の辻仁成さんで、ご自分の読書歴から小説家になってから今に至るまでのこと、小説を書くにあたって大切なこと、などなど興味深いお話が満載の1時間半でした。
ジェラール・フィリップは惜しくも37歳で他界しましたが、幾多の優れた作品を残しています。白痴1945、肉体の悪魔1947、七つの大罪1952、夜ごとの美女1952、しのび逢い1954、夜の騎士道1955、モンパルナスの灯1958、危険な関係1959。私のお薦めは、なんと言っても「肉体の悪魔」と「モンパルナスの灯」です。「モンパルナスの灯」は、パリの画家モディリアーニの伝記的映画で、実に哀愁深い感動の名作です。この画家は、不遇の内に死を迎えます。貧乏のど
映画「肉体の悪魔」、レイモン・ラディゲ原作。1947年仏。監督:クロード・オータン・ララ出演者:ジェラール・フィリップ、ミシュリーヌ・プレール第1次世界大戦末期のパリ。ジェラール・フィリップが演じる高校生フランソワと看護婦マルトの哀しい愛の物語です。ラディゲの原作の素晴らしさが実によく映像化されています。この原作は、後にオーストラリアで1985年に、1986年にはイタリア・フランスの合作でリメイクされていますが、ジェラール・フィリップ主演の第1作目にはとてもかなわない
3月よろしく😃✌️
東映特撮チャンネルで鳥人戦隊ジェットマンの第49話と第50話を観ました✨マリアことリエは死んでしまった😢そしてレッドホークとラディゲ、ブラックコンドルとグレイの戦い❗ブラックコンドルとグレイは、マスク割れなど負傷しながらもブラックコンドルの勝利☀️で、倒れたグレイに凱がそっとタバコに火をつけて…。その後全員集合し、ラディゲと対決❗しかし、ラディゲの真の力…ラゲムに姿を変える😱
オレ様満足だ機嫌がよいぞヌハハハハ🚬📘戦禍にも花は欲は罪は咲く
わたしは深く落ちてゆく深く暗いところへと鈍化してゆく夢は楽しげ楽しめればそれで良いさわたしは再び落ちてゆくしかしこんどは光の筋がみえるのだ方向はわからないもうそんな意識もないのさ地上に出た頃わたしは人となり次には鳥へなっていた
東映特撮チャンネルで鳥人戦隊ジェットマンの第41話と第42話を観ました✨隕石ベムはラディゲ達の元からトランザへの元へ😨変身能力を失っていたジェットマンのメンバーはネオジェットマンのメンバーにバードニックウェーブの力を譲り受けて復活❗隕石ベムを倒す❗そしてジェットマンとネオジェットマンは和解したようだ☺️
戦争とは。革命、時代の変化、、、しかし現状は、多くの血が流れるしたくさんの人が死ぬ、物資が足りなくなる、貧困…。常識的に考えれば、避けたいものである。ダメ!である。『肉体の悪魔』の舞台は第一次世界大戦が終わるころが舞台。大砲の音は日常茶飯事だった。やがて、終戦兆しのニュース。勿論多くの民は終戦に歓喜する。しかし、この作品に登場する男女はひどく落ち込むのだ…。戦争が終わってほしくない、永遠に続いてほしい、などと思うのだ!!男女とは、フランソワ(男子高校生)とマルト(人妻
東映特撮チャンネルで鳥人戦隊ジェットマンの第17話と第18話を観ました✨バイラムの支配者…女帝ジュウザの登場❗と、思ったら合計2話で退場💦バイラムの幹部ラディゲ…シュウザに人間にされたけど復活し、ジュウザを倒す❗ジュウザが残していったセミマルの卵…そしてセミマルが生まれたけど、育つと大変な事になりそう😰
フランスの戦争に関わる本で探して↓を読みました。肉体の悪魔(光文社古典新訳文庫)Amazon(アマゾン)495円強烈なタイトルですが、内容はそれほどでもありません。15歳の少年が父親の用事で年上の結婚を控えた女性と出会い、恋に落ちる話です。レポートには使えそうにありませんでしが、好きなタイプの作風でした。『肉体の悪魔』ラディゲ著、中条省平訳光文社、2008年
[海外の小説]Vol.8<ラディゲ、ランボー、ベーコン>22.「レーモン・ラディゲ全集」レーモン・ラディゲ江口清:訳東京創元社【目次】◯レーモン・ラディゲ(ジャン・コクトー)◯燃える頬◯ドニーズ◯肉体の悪魔◯ドルジェル伯爵の舞踏会◯燃える頬(初版本)◯休暇中の宿題◯自由詩◯雑詠◯ポールとヴィルジニー◯ペリカン家の人びと◯二つの手帳◯芸の規律◯文芸批評、随想◯書簡◯補遺◯ラディゲの生涯とそ
GW。仕事もちょっとあったけど、基本、平和だったので本も読めました。しつこいけど、外に出ちゃいけなかったし。仕事関連の本と平行して、あれやこれ。その一冊。面白かった!あっという間に読み終わりました。本作は横光が「純粋小説」という不思議な呼称をした作品。「純文学にして通俗小説」なのだそうです(解説p236)。登場人物は、すこしぼんやりしている夫の丹羽を小馬鹿にしている奈奈江が主人公。そして奈奈江が好意を抱く、幼馴染の梶。梶がうっすらと好