ブログ記事36件
【哲学第86回】優しさは沈黙から生まれる──モンテーニュの人間性と思索の深みフランス・ルネサンス期の思想家ミシェル・ド・モンテーニュ(1533–1592)は、自らの人生と内面を丹念に見つめることで、まったく新しい哲学の形を生み出しました。その代表作『エセー(随想録)』は、哲学書でありながら、どこか私信のように親しみ深く、柔らかく語りかけてくるような響きを持ちます。本稿では、「モンテーニュという人間」をテーマに、彼の性格・人柄・思想の深みをたどります。彼の哲学の核心には、一人の父として
【哲学第84回】「正しさ」より「人間らしさ」へ──モラリストたちが見つめた“弱く賢い私たち”宗教改革の嵐が吹き荒れた16世紀。熱狂と分裂の波が去った後、ヨーロッパの思想界に訪れたのは、「正義」よりも「人間らしさ」を問い直す、静かな哲学の時代でした。それが、モラリストたちの登場です。彼らが見つめたのは、神ではなく「人間」でした。信仰でも制度でもない、「揺れ動く心」や「曖昧な真理」に耳を澄ませる姿勢。それはまるで、沈黙を貫いたイエスのまなざしにも似た、深く静かな知性の営みだったの
【哲学第82回】イエスの精神とキリスト教三派閥の歴史――愛と殺戮の矛盾を考える33年間の生涯を独身で過ごしたイエス・キリスト。その教えから誕生したキリスト教は、現在世界の主要宗教の一つとなっています。2020年の推計では、キリスト教の三大派閥は以下の通りです。カトリック:約13億人プロテスタント:約9億人正教会:約2.5億人しかし、この大きな宗教の歴史には、三派閥の分裂と激しい争いの歴史も刻まれています。キリスト教三派閥の分裂の流れカトリック:1世紀頃に起源をもち、ロー
「結婚式の4日後、なぜパリの街が血に染まったのか――あなたは知っていますか?」16世紀フランス。宗教対立で揺れる国に、ひとつの希望が生まれました。カトリック王女とプロテスタントの王との結婚。フランス王室とユグノーの和解の象徴とも言われたこの婚礼が、まさか史上最大級の宗教虐殺の引き金になるとは、誰が想像したでしょうか。それが、サン・バルテルミの虐殺。1572年8月24日、パリの未明――王の命令でユグノー指導者たちが一斉に襲撃され、市民までもが加わったこの暴動は、全国に飛び火し、数千人
ノンアル飲料、Amazonで箱買いしましたー。ノンアルが飲みたいというより、カロリーゼロの炭酸が飲みたくて購入です。お風呂上がりに罪悪感なく炭酸が飲めるのって、幸せー♡今日もベビーちゃんとシャボン玉遊びをしました。ハマってるようで、何度も何度もシャボン玉したがります。夜になってもまだやりたいというので、仕方なく玄関先でやりました。面白くて仕方ないらしい。NHKラジオ講座の「ニュースで学ぶ英会話」はスクリプトとか解説がネット公開されてるので、印刷して読みながら聴いてます。今日はアメ
フランス最大の英雄と呼ばれる人物、アンリ四世。なぜ、アンリ4世が英雄なのか?それはフランスを統一した乱世の英雄だからです。アンリ4世が生まれた時、フランスは王権とカトリックとユグノーの三つ巴の殺し合いで、大動乱が続きました。のちにユグノー戦争となります。国王がアンリ3世、カトリックの代表がギーズ公アンリ、そしてユグノーの盟主がアンリ4世、3勢力のすべての代表がアンリなので、『三アンリ戦争』とも呼ばれます。アンリ4世が幼少のころ、実権を握っていたのはアンリ3世の母后で摂政のカトリーヌ・メディシス
「歴史のなかの女たち名画に秘められたその生涯」高階秀爾箸文春文庫1984年刊(文庫版)1978年刊(単行本)改訂版岩波現代文庫↓歴史のなかの女たち―名画に秘められたその生涯(岩波現代文庫)Amazon(アマゾン)1〜4,800円こんばんは。この本で紹介されている女性の中から、エリザベス1世に近い世代の方をシリーズで書かせていただいています。昨日の記事では「カトリーヌ・ド・メディシス」を次回は書くと予告したのですが、
3日前(5日)、急に、閃きというか、何故か、ジャーナリストの文字が頭に浮かんできたので、記事を下書きに書き、保存してました。今日はやっと落ち着いたので書きますね。キリスト教界の代表といえば、ユダヤ教、キリスト教(カトリックとプロテスタント)、イスラム教ぐらいだよね?それ以外は異端とされるキリスト系教派(エホバの証人、モルモン教、統一教会など)も含む。しかし、現在ではユダヤ教、キリスト教、イスラム教以外の教派は全て異端だ❗️とされているようだが、私から見れば、カトリック
カトリーヌ・ド・メディシス。王冠を持たない王家、と言われたイタリア、メディチ家本家の生まれであり、フランス王妃。(メディシスはメディチの仏語読み)今のフランス文化は彼女が作ったと言っても過言ではないかもしれません。フランス宮廷にカトラリーに食器類、食事のマナーを持ち込みます。(それまでは手づかみ)マカロンにアイスクリーム、フィナンシェにシュークリームなどお菓子文化を根付かせる。芸術への理解も深く、フランス・ルネッサンスをもたらしたのです。彫刻や陶芸の収集
あなたが好きな納豆の銘柄、教えて!▼本日限定!ブログスタンプあなたもスタンプをGETしよう<お勉強>―――試験にでる日本史―――710年平城京遷都納豆ネバネバ(orなんと綺麗な)平城京藤原京から平城京に、都が移される。※元明天皇ちなみに、1582年と言えば・・・本能寺の変(諸説あり?)Σ\( ̄ー ̄;)(観てないけど・・・)大河ドラマ『麒麟がくる
(2020年5月24日放送分)問題1ジーンズでおなじみのブランド「REPLAY」、「GAS」、「DIESEL」といえば何という国で生まれたブランドでしょう?1…イギリス2…イタリア3…スペイン正解…2解説3つ立て続けて説明します。1978年にクラウディオ・ブジオールが創立したという「リプレイ(REPLAY)」はイタリアンデニムのリーディングブランドで、スマートカジュアルのトータルウェアを手掛け、ヨーロッパでは絶大な人気があります。トレンドを取り入れつつワ
フランス絶対王政ーゲルマン民族の大移動・百年戦争・三十年戦争フランスはイギリスと百年戦争を行った。これについては前章でもふれたが百年戦争への至るまでの過程と百年戦争後のフランス絶対王政の成立、ドイツを戦場にして起こった新教派(プロテスタント)と旧教派(カトリック)の三十年戦争について述べる。また百年戦争以前のゲルマン民族の大移動によるヨーロッパ諸国の形成から述べる。(ゲルマン民族の大移動)ゲルマン人はバルト海沿岸が原住地であったが、だんだん勢力を拡大して、ヨーロッパ各地に
【闇思想諸久】★歴史学No.382✳️西洋16世紀〜19世紀33イギリス11066年にノルマンディー公であったウィリアム征服王(WilliamtheConqueror)がイングランドを征服し、大陸の進んだ封建制を導入して、王国の体制を整えていった。人口と経済力に勝るイングランドがウェールズとスコットランドを圧倒していった。13世紀、第一次バロン戦争・第二次バロン戦争でフランスに政治を左右された。1282年にウェールズ地方にもイングランドの州制度がしかれた。14-15世
人生を、自分自身が舵をとって進もうとするすべての人のことをリーダーと言ってます。歴史は教養ですよ〜で、ただの教養にしないのが「リーダーのための歴史教室」。あなたはリーダーで、あなたが歴史を作る主人公なのです。<今日のあらすじ>ヨーロッパ各国の絶対王政が確立し、それぞれが国を意識しだして勢力争いが始まりました。今日はイギリスとフランスの話。前回、勢い余って奴隷の話からジュエリーやスマホに飛んでしまったのですが、ヨーロッパではその後
3月1日の○○1562年のこの日、ヴァシーの虐殺が発生しました。ヴァシーの虐殺1562年3月1日、フランスのヴァシーでプロテスタントが大量虐殺されました。この事件で虐殺された者は30人におよび、負傷者は120人以上でした。これにより、ユグノー戦争が勃発しました。
2018年2月10日夜です。今日、ユゼスとアビニヨンへ行くツアーに参加して来ました!語学学校からの斡旋で、他の学校の方々も含め、老若男女総勢24人ぐらい。3台のミニバスに乗って、まずはユゼスへ。ユゼス、大変気に入りました!こじんまりとした街ですが、見所いっぱいの旧市街は、まさに中世の趣を残した可愛らしさ。フネストレル塔とサン・テオドリ大聖堂大聖堂は17〜19世紀製ですが、塔は12世紀のロマネスク様式。私の大好物です。同じく、フネストレル塔とサン・テオドリ大聖堂ガイドさんが英語で
最近毎度、戊戌の年について書いてますが、今回は1598年について書きます。・豊臣秀吉死去。これにより朝鮮出兵中断。日本の対外拡大方針が一気に消滅。・ナント勅令がアンリ4世により発布。ヨーロッパで初めて信仰の自由が認められる。40年にわたるユグノー戦争終結。フランスの宗教戦争の時代が終わった。・スペイン人、ニューメキシコ、カリフォルニア等進出。スペインの世紀の絶頂と終わりの始まり。・フランス、スペインの間でヴェルヴァン条約結ばれる。スペインの、フランスへの内政干渉をやめさせる。・
骸骨が出て来るか金貨が出て来るか(3)息子の友人でオリヴィエと言う好青年がいる。彼は息子が大道芸人時代にチームを組んで金魚の糞の様にいつも行動を共にしていた。息子より3歳程歳下なので当時は18歳位だったのではないか。小柄で細身、色白で金髪、透き通る様な青い眼をもつ2枚目だった。しかも性格が明るくモテモテの好青年だった。息子も性格が良く、よくもてていたのでそこは良く似ていた。それでもオリヴィエは過去には相当に荒れていた様な事は聞いている。その後、息子が団員10名程のミニサーカスを結成
骸骨が出るか金貨が出るか?(2)さて本題の骸骨と金貨の話しをこれからしよう。実はこの地方一帯はカトリックが主流のフランスでは珍しいプロテスタントが住む地域で息子の村もプロテスタント村。カルヴィン派でフランスではユグノーと呼ばれイギリスでは清教徒、ピューリタンと呼ばれていた一派。ユグノー戦争と呼ばれる宗教戦争が吹き荒れた16世紀の中頃から終わりまでの40年間でこの地方のプロテスタントの村々は焼かれたり彼方此方で弾圧と虐殺が堂々と行われた。当時は反カトリック運動がフランス全体で吹き荒れ多
YouTube動画も公開しています!↓↓↓↓↓↓↓清く図太くしたたかに!3日で読める!リーダーが強運であり続けるための人間学読本ヨーロッパ英雄史小説作家小園崇文です!ミシェル・ド・モンテーニュ(1533年~1592年)フランスの哲学者『そのうちやろう、ということのほとんどは、その日のうちに出来る』多くの人は、自分が好きで言われなくても積極的に取り組めることと、仕事上の関係で半ば強制的にやらされること以外の、興味関心の対象外のことは、無意識のうちに後
YouTube動画も公開しています!↓↓↓↓↓↓↓清く図太くしたたかに!3日で読める!リーダーが強運であり続けるための人間学読本ヨーロッパ英雄史小説作家小園崇文です!アンリ4世(1553年~1610年)フランス国王『神が我々に平和を与えて下さった以上、我々はこの富を増やせるような手段を臣下に与えるべきだと思う』自分が富を得たいなら、まずは相手に富を与える。ビジネスならお客様を富ませれば、それは自分に返ってきます。リーダーの富は、会社の顧客とスタ
YouTube動画も公開しています!↓↓↓↓↓↓↓清く図太くしたたかに!3日で読める!リーダーが強運であり続けるための人間学読本ヨーロッパ英雄史小説作家小園崇文です!カトリーヌ・ド・メディシス(1519年~1589年)フランス王妃・王太后『毎日寒くなり、暑くなり、雨が降り、霰(あられ)が降り、そして太陽が戻って来るのです。脳も同じふうに働くのです』親しい貴族婦人に送った手紙の中の一節。天候がめまぐるしく変わるように、脳は目の前の状況に影響されや
清く図太くしたたかに!3日で読めるトップが強運であり続けるための『人間学読本』ヨーロッパ英雄史小説作家・小園崇文です。「デキるリーダーは歴史に学ぶ!ヨーロッパ史を図太くしぶとく生き抜いた強運な王たちの物語」バックナンバーをご覧になりたい方は、「物語」のテーマから閲覧ください。●アンリ4世がしぶとく図太く強運に生き抜いた理由「ユグノー戦争」という、フランス史においては後のフランス革命と並ぶ大乱の時期を生き抜いたアンリ4世。幾多の困難に遭遇しながらも内戦を勝ち抜いて王位に就き、分
清く図太くしたたかに!3日で読めるトップが強運であり続けるための『人間学読本』ヨーロッパ英雄史小説作家・小園崇文です。「デキるリーダーは歴史に学ぶ!ヨーロッパ史を図太くしぶとく生き抜いた強運な王たちの物語」バックナンバーをご覧になりたい方は、「物語」のテーマから閲覧ください。●離婚、再婚、そして…国王即位から内戦終結と激動の人生に隠れがちですが、アンリ4世にはマルグリート・ド・ヴァロワというれっきとした妃がいます。しかしもう何年も顔を合わせていない、完全な「仮面夫婦」。お互い
清く図太くしたたかに!3日で読めるトップが強運であり続けるための『人間学読本』ヨーロッパ英雄史小説作家・小園崇文です。「デキるリーダーは歴史に学ぶ!ヨーロッパ史を図太くしぶとく生き抜いた強運な王たちの物語」バックナンバーをご覧になりたい方は、「物語」のテーマから閲覧ください。アンリ4世●遂に終わった!改宗の一大決心をしたアンリ4世は1593年7月25日、サンドニの教会で改宗の儀式を行います。その儀式を終えたアンリ4世に対して、群衆からは大歓声。この一世一代の改宗の儀式が分岐
清く図太くしたたかに!3日で読めるトップが強運であり続けるための『人間学読本』ヨーロッパ英雄史小説作家・小園崇文です。「デキるリーダーは歴史に学ぶ!ヨーロッパ史を図太くしぶとく生き抜いた強運な王たちの物語」バックナンバーをご覧になりたい方は、「物語」のテーマから閲覧ください。アンリ4世●とんぼ返りを打つ!アンリ3世が跡継ぎを遺さずに死去したことにより、名実ともにヴァロワ朝は断絶。ここで遂に王位継承順位の筆頭にあるアンリが即位。「アンリ4世」となってブルボン王朝が創始されます
清く図太くしたたかに!3日で読めるトップが強運であり続けるための『人間学読本』ヨーロッパ英雄史小説作家・小園崇文です。「デキるリーダーは歴史に学ぶ!ヨーロッパ史を図太くしぶとく生き抜いた強運な王たちの物語」バックナンバーをご覧になりたい方は、「物語」のテーマから閲覧ください。●三人の「アンリ」1584年にアンリ3世の弟フランソワが死去して、アンリが筆頭王位継承者となった時点から、フランス史上では「三アンリの闘い」と呼ばれる事態になります。偶然にも同じく国の同じ時代に、同じ
[歴史上のおもなできごと]ソロンの改革。バビロン捕囚。ローマ共和制。ペルシア戦争。ペリクレス。ペロポネソス戦争。アカデメイア。アレクサンドロス大王。諸子百家。ヘレニズム。アショーカ王。仏教。秦。『旧約聖書』武帝。『史記』帝政ローマ。キリスト教。ネロの迫害。仏教伝来。(後漢)大乗仏教。ガンダーラ美術。『新約聖書』卑弥呼。ディオクレティアヌスの迫害。ミラノ勅令。大和朝廷。ゲルマン民族の大移動。テオドシウス。西ローマ帝国の滅亡。聖徳