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プログラムがヤブウォンスキの強い希望により直前に変更になったが、10曲中4曲は当初予定された曲だった。ヤブウォンスキは1985年ショパン国際ピアノコンクール第3位。この年はブーニンが優勝、小山実稚恵が第4位、ジャン=マルク・ルイサダが第5位という激戦だった。これまで二度聴いたが、2017年2月の新日本フィルと共演した時のアンコールが最も印象が強い。『ショパン「ワルツ第2番」は、優雅さと沸き立つ喜びの背後に哀しみが影を落とす。「ノクターン第20番」は、ショパンが一人ピアノに向か
モーツァルト歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』K.588序曲ショパンピアノ協奏曲第2番ヘ短調op.21*チャイコフスキー交響曲第1番ト短調op.13「冬の日の幻想」指揮:ヤン・パスカル・トルトゥリエピアノ:クシシュトフ・ヤブウォンスキ*コンサートマスター:西江辰郎今夜のコンサートをひと言で表すなら『至福の時間』♪トルトゥリエがこんな素晴らしい指揮者とは思わなかった!!彼の指揮は、エレガント♪それは指揮姿とかではなく、彼がオケから引き出す音色が正にエレガント♪美し
(1月24日、サントリーホール)全くノーマークだったヤン・パスカル・トルトゥリエ。何と素晴らしい指揮者だろう!1曲目のモーツァルト「歌劇《コシ・ファン・トゥッテ》序曲」を聴いて驚嘆した。まぎれもなく本物のヨーロッパの音、モーツァルトの響き。モーツァルトの気品、洗練、貴族趣味すべてが含まれている。音楽用語で言えば「様式感が完璧」。それは彼の由緒正しい家柄から見れば至極当然かもしれない。名前から分かる通り、父は高名なフランスのチェロ奏者、作曲家、指揮者ポール・トルトゥリエ(1914~1
今夜はサントリーで、トルトゥリエ新日本を聴きました。曲目は、モツ《コジ》序曲、ショパンPf協2(w/ヤブウォンスキ)、チャイコ1《冬の日の幻想》。楽しかった!トルトゥリエはフランス出身の71歳。フランス音楽だけでなく、幅広いレパートリーを誇る指揮者です。歌い回しが上手く、チャイコ1ではロシア民謡風の旋律が生き生きと立ち上がります。トルトゥリエ、本当に良い指揮者です。第2楽章は滅茶美しい。金子さんのObの音色が味わい深い。それに絡む、荒川さん
今夜聴く、トルトゥリエ新日本。後半に演奏されるチャイコ1については、既に書きました。前半は、ショパンのPf協2。演奏時間は約35分。協奏曲ですけど、それらしいのは第1楽章だけ。徹頭徹尾ピアノが主役で、オケは添え物。第2楽章なんて、ほぼピアノの一人舞台。オケは添え物ですらない。どうして協奏曲という形式を選んだのか不思議です。あと、興味深いのが、ショパンの楽器の好み。何故かファゴットへの拘りが見られるんですよね。第1楽章の美しいトリオ
1.ベートーヴェン:ピアノソナタ第8番「悲愴」、第14番「月光」、第23番「熱情」ヤブウォンスキ(ピアノ)オーソドックスというか普通というか。だがそれがいい。でもこの演奏は響きが物凄くクリアーで爽やかささえ感じる。ペダリングを工夫しているんだと思う。今年のライヴでもショパンの録音でも思ったが、スターというわけではないがこの人は本当に素晴らしいピアニスト。絶対にまたライヴで聴きたい。1回目のブッフビンダーの全集と近い雰囲気を感じたので、近いうちに聴き比べしてみようかな。2.ブラ
「今、ご挨拶に伺うのはさすがに新人として張り切り過ぎかと失笑を買うのは承知の上ではあったのですけれど」僕の隣で佐智さんが微笑んで言葉を切り出す「今日のコンサートは僕も本当に楽しみにしてまして、後学のためにと葉山を誘ったので、この際、今年には共演をしていただくのですから、まずはご挨拶をと」「いや、井上佐智くんの愛弟子とはあの時は知らなかったよ。さすがだね。葉山託生くん。とても心に残るTchaikovskyだった」日フィルのコンマス木野さんが僕に微笑んでくれた「来季の演目はまだ未定ですが、
2017.02.27クシシュトフ・ヤブウォンスキピアノリサイタル@宗次ホール1.ドビュッシー:子供の領分2.ラヴェル:水の戯れ3.ラヴェル:夜のガスパール休憩4.ムソルグスキー(ホロヴィッツ/ヤブウォンスキ編):展覧会の絵アンコール5.ショパン:ノクターン嬰ハ短調遺作6.ショパン:エチュードop.10-5黒鍵7.ショパン:エチュードop.10-12革命凄い。衝撃受けた。ドビュッシー、ラヴェルが素晴らしい。録音してほしい。もっとライヴ
今年も東京ではいろいろと楽しみなコンサートがあります。一番待ち遠しいのは11月のカンブルラン/読響のメシアン/アッシジの聖フランチェスコですが、曲目・指揮者・ソリストの組み合わせでは一番楽しみにしていた、というくらい魅力的なコンサートに行ってきました。作曲者、指揮者、ピアノとすべてポーランドの方。正にポーランド尽くしのコンサートです。先日亡くなられたスクロヴァチェフスキさんもポーランドの方なので、スクロヴァチェフスキさん追悼の意味合いも帯びました。新日本フィルハーモニー交響楽団トリフォ