イタリアの片田舎。町外れにある工房では一人の老人が悲しみに暮れていた。すっかり憔悴し、頬もこけた。彼には息子夫婦が居たが、二人とも不慮の事故で死亡。二人の間には子供が居て、奇跡的に命が守られた。そして、この老人「ジュゼッペ」が親代りとなり、「忘れ形見」の「マテウス」を育ててきた。しかし、運命とは残酷だ。この「マテウス」も病気でこの世を去ってしまった。それが冒頭のシーン。「おぉ、神よ……どうしてこんな無慈悲な事をなさるのです。私から息子夫婦だけではなく、マテウスまでも奪うなんて……」ジュゼッペは庭