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「片方向思考」と「双方向思考」で読み解く英会話の違和感こんにちは!言葉というものは、書くか話すかだけでなく、「誰に対して発するか」で無意識に形を変えています。日本語で私たちが日常的に敬語、謙譲語、タメ口をTPOに応じて使い分けているように、言葉の根底には常に「片方向思考(自分本位・一方通行)」と「双方向思考(相手との関係性・場への配慮)」が存在します。この思考のベクトルは、文化や言語の壁を超えて英語の世界にも等しく存在していました。ただ、私たちが学校教育で「
ごきげんよう、ざらめの雨です。前回に引き続き、社会言語学者の井上先生がゲストの回です。今回は、主に日本語と英語の表現について、他者との距離感について着目した「ポライトネス」研究の文脈で比較するという内容になっています。▶動画のキーワード「ポライトネス」ポライトネスとはどのような概念なのでしょうか?そして、日英の表現の違いとは、どのようになっているのでしょうか?前回と同様に、井上先生の情報を適当にペタペタ貼っておきます。井上逸兵先生(慶應義塾大学文学部教授)
俵万智さんのベストセラー『生きる言葉』の読後記を昨年12月に、創価大学文学部の紀要『創価人間学論集』第21号に書評論文として投稿しました。昨年12月31日にその前半を先んじて本ブログに投稿させていただきました(読後記:俵万智著『生きる言葉』前半)。3月18日付けで本号が公刊され、創価大学中央図書館機関リポジトリにも登録されましたので、後半を投稿させていただきます。(後半)****************************************3.コミュニケーションと文脈依存
先日の卒論アンケートに引き続き、今度は大学院生のアンケートにご協力をお願いしたいと思います。研究者は博士後期課程の大学院生で、私と同じ配慮表現の研究をテーマにしています。今回は接続詞の使用実態調査です。あまり説明してしまうと回答内容に影響してしまいそうですが、興味を持っていただくために少しだけ説明しますと、接続詞の選択を決定づける要因は決して前後の論理関係だけではなく、それを使用する際の話者と聴者の対人関係を調整するポライトネスの機能もまた要因となっているのではないかとの問題意識に基づいて
フランスの出版社から出た研究書に拙論“Politesseetexpressionsdel’attentionàl’autre”(ポライトネスと配慮表現)を収録していただきました!2019年度、インドのデリー大学セントスティーブンス校でサバティカルを過ごし、日本へ帰国した直後の2020年3月、今度はパリへ赴いてフランス国立東洋言語文化大学(INALCO)で配慮表現をテーマに講演をさせていただきました。東洋の多彩な言語が学べるINALCOですが、最も人気なのが日本語科だそうで、大勢の優
このたび共編著『世界の配慮表現』(山岡政紀・西田光一・李奇楠編、ひつじ書房)が5月3日付で刊行されました。ひつじ書房のサイトより『世界の配慮表現』--------------------------------------------------------------(紹介文)コミュニケーションにおける対人関係調整機能としてのポライトネスはあらゆる言語に通じる普遍的現象とされている。日本語ではポライトネスが慣習化して成立する配慮表現の研究が近年盛んだが、ポライトネスが慣習化する
先日、取材とアンケートによる一次情報を届ける情報サイトSurveyを運営する株式会社5core様から取材を受け、私の記事「配慮表現の歴史と分類の概要について」が掲載されました。(下記バナーをクリックするとご覧になれます)今回は私の主要研究テーマである「配慮表現」について5つの質問を立ててインタビューしてくださり、言語学になじみのない一般の方々にも配慮表現について知っていただくよい機会になると思い、お受けしました。ぜひ多くの方にご一読いただき、私の研究に関心を持っていただけたら
当ブログは、自閉スペクトラム症の当事者である僕が、いつも見ている世界をできるだけ詳細に言葉にしていくことで、皆さんに他者の価値観を鑑賞していただく試みです。どうもクリハロです。僕の見ている世界を少し覗いてみませんか?コメントや各種SNSのフォロー(XYouTube)よろしくお願いします。僕の名前はDec25Oct31です。クリハロくんと呼んでください!と、いつも言っているんだけど、クリハロ“くん”…クリハロ“さん”…。別に僕はなんでもいいんだけど、日本語って敬称がとても
今週末に開催される日本語学会(6月1日(土)・2日(日)、東京外国語大学)にてワークショップで研究発表を行います。我々のグループは宇佐美まゆみ(東京外国語大学名誉教授)を主催者・司会として、山岡政紀(創価大学)、牧原功(群馬大学)、小野正樹(筑波大学)の計4名です。我々の出番は幸か不幸か大会全体のトップバッターで、6月1日(土)9:30です。あまり集客の見込めない時間帯ですが、果たしてどうなることやら。日本語学会2024年度春季大会↑クリックするとプログラムが開きます。ワーク
ブログご訪問ありがとうございますフリーランス日本語教師❤️naonaoです「はじめまして」の方はこちらから『私がフリーランス日本語教師になったわけ』いつもブログご訪問いただき、ありがとうございますフリーランス日本語教師naonaoです【募集中】日本語教師のための実践勉強会「生教材を使った授業を考えよう…ameblo.jpフォトジャーナリストの阿佐部伸一さんの取材を受け、Yahoo!ニュースに掲載されましたベトナム人が見た日本~実習生・留学生急増の陰で~(阿佐部伸一
ブログご訪問ありがとうございますフリーランス日本語教師❤️naonaoです「はじめまして」の方はこちらから『私がフリーランス日本語教師になったわけ』いつもブログご訪問いただき、ありがとうございますフリーランス日本語教師naonaoです【募集中】日本語教師のための実践勉強会「生教材を使った授業を考えよう…ameblo.jpフォトジャーナリストの阿佐部伸一さんの取材を受け、Yahoo!ニュースに掲載されましたベトナム人が見た日本~実習生・留学生急増の陰で~(阿佐部伸一)
これもまた、名古屋城復元の市民討論会の話。エレベーター反対派の発言に敬意は感じられませんでした。敬意のない議論はただの口喧嘩です。それでは、敬意ある議論(ポライトディベート)をするにはどうしたらいいでしょうか。ポライトディベートのポライトは礼儀正しいという意味です。ブラウン&レビンソンによると、ポライトネスとは相手の面子を大切にすることです。穿った言い方をすれば、相手の自尊心とか虚栄心を扱うことになります。具体的には、人に邪魔されたくない気持ちと、大切に思われたい気持ちの二つに
私たちはいつまでたっても横文字の言葉に弱いようです。横文字の言葉を使うと、新しいこと/高級なこと/深遠なことを言っていると「勘違い」しがちです1)。言語学ではポライトネス理論というものがあり、医学教育でもそれを用いる人がいるのですが、日本では敬語や敬意の表現について長い歴史があり、私はこの言葉を聞いても「いまさら」という気がしました(アサーションという言葉にも同じような感じを抱いています)。ポライトネス理論では、ポジティブ・ポライトネス、ネガティブ・ポライトネスという言葉が出てきます。
8月27日。創価大学の夏季大学講座を3年ぶりに担当しました。大勢の方にご参加いただき、誠にありがとうございました。今回のテーマは「楽しく学ぶ日本語の配慮表現」。4年前の講座でも配慮表現のテーマで講義しているので、リピーターの方に「同じ話だ」と思われないよう、①新しい話題を採り入れること、②よりわかりやすく楽しい講座にすること、この2点を心がけました。聴講された皆様の反応もよく、全体として成功だったと思います。惜しむらくは張り切って多く準備しすぎて、用意した内容の9割ぐらいで終了時間
例年、地域の皆様に親しまれてきた創価大学の「夏季大学講座」ですが、コロナ禍の2020年は中止、そして昨年2021年はオンラインのみでの開催となりました。私もオンデマンドで開講された全講座を拝聴し、その感想をブログにも投稿しました。創価大学の「夏季大学講座」2021.9.5本年2022年は3年ぶりでの対面開催となる第48回夏季大学講座が8月27日(土)、28日(日)の二日間にわたって創価大学で開催されます!第48回創価大学夏季大学講座私の講座「楽しく学ぶ日本語の配慮表現」は8月
先日、日曜の夕方に「サザエさん」を観ていたら「タラちゃんほんの気持ち」という回がありました。磯野家に訪れたお客さんにタラちゃんがお茶を出したところ、お礼にと言って「ほんのきもち」と書かれたポチ袋入りのお小遣いをもらったタラちゃんはとても嬉しそうです。その後、磯野家では「ほんのきもち」のポチ袋をめぐる微笑ましい出来事が展開されていくという話でした。他者に金品の贈り物をする文化はどの言語文化にもあります。その際に贈り手は、贈る金品の価値を低めて言うということが諸言語共通の現象として見られます
「第14回日本語コミュニケーション研究会」を下記の日程、プログラムにて開催することとなりました。この研究会は山岡政紀(創価大学教授)、牧原功(群馬大学准教授)、小野正樹(筑波大学教授)が取得している科研費補助金3研究課題の合同研究会です。参加をご希望される方は山岡政紀(myamaoka11@gmail.com)宛にお名前、ご所属、ご希望の旨をお寄せください。山岡または幹事の者からお返事いたします。-------------------------------------------------
東京オリンピック2020大会、極限に挑戦する選手たちの姿に連日感動をいただいています。卓球の伊藤美誠選手は混合ダブルスの金メダル、女子シングルスの銅メダルに続き、女子団体で銀メダル以上が確定し、今大会3個めのメダル獲得となりました。女子団体の準決勝では香港を相手に快勝。スポーツ報知によると、伊藤美誠選手は記者インタビューにこう答えたそうです。(1)「自分らしくいけました。いい試合が繰り広げられたと思います。って、自分で言うのも何ですけど」ちなみにスポーツ報知はこの発言を「自賛」
TheInternationalPragmaticsAssociation(IPrA),17thConferenceisnowinprogresstotallyonline.Yesterday,ourresearchprojectheldthePanel"ContrastiveStudyforConsiderateExpressions".(29th/June10:30am(CEST)=5:30pm(JST)).Wehaveperf
Aninterviewarticleintroducingourresearchproject"Constructionofadatabaseforthecorrectandincorrectuseofconsiderationexpressions,fortheformationofaJapaneseconsiderationexpressiondictionary"intheacademicjournal"Impact"of
このたび、英国ScienceImpact社の学術誌"Impact"に私が現在取り組んでいる研究プロジェクト「日本語配慮表現辞典の基盤形成のための配慮表現正用・誤用データベースの構築」の内容を紹介するインタビュー記事が掲載されましたので、ご報告いたします。紙面の雑誌は現在、国際便でこちらに向かっているようですが、ひと足先にIngentaConnectにオープンアクセスが公開されました。Constructionofadatabaseforthecorrectand
近代科学の要素還元主義は学問の専門分化をもたらした。人間を探究する人文科学もまた、哲学、言語学、人類学、宗教学等の専門分野に分化している。各分野は人間に表れる論理、言語、文化、宗教といった個別の現象を考察対象としている。だが、それらの諸現象の奥にある人間という一つの総合体の本質を探究しようとするならば、どの現象から入っても共通の真理に接近していくはずである。本質に迫れば迫るほど専門分化の壁を越えざるを得ず、自ずと学際的になっていく。私の専門は言語学である。院生時代には文の構造というミクロ視
昨日の一読は「〔座談ニ〕機械翻訳が普及した未来社会」でした。全体的にわかりやすくて、すんなり読めました。著者たちが描く未来社会が基本的に肯定的に描かれていた点も注目したいところです。ただ、座談会といっても締めの段階だったので、あまり深く考えてないような感じだったという見方もできるとは思います。それでも、本の終盤として機械翻訳に関して悲観論が先行しなかったという事実はかなり大事だったと感じました。ここで書かれている内容に関して詳しく書いてしまうと本書を読む楽しみがなくなるので、省きたいと思いま
今年最後の一日一読は第1章の羽成氏の論文に対して、紙面上で生田少子氏がコメントをつけて、そのコメントに対して羽成氏本人が応答したものでした。これは著者たちによれば、読者の頭の中の対話を促す狙いがあって、それ自体は興味深いと感じました。ただ基本的に学術討論なので、その観点での読む価値はあると思いましたが、専門的に研究するつもりがない私のような読者からすると、あまり面白さは感じませんでした。それでも羽成氏の応答の中で触れられていた「インポライトネス」に関しては若干関心を持ちました。というのも、ポ
今日の一日一読は第1章を最後まで読みました。内容的には、ポライトネスの学術研究が丁寧にレビューされていて、それ自体価値があると感じましたが、私自身の関心には当てはまらなかったので、流し読みをしました。懸念事項であった人間関係を悪化させるような翻訳自体はわざわざ機械が翻訳する必要がないということを考慮すれば、さほど難しいことではないことが書かれていました。問題はポジティブな人間関係を築こうとして発した言葉を機械翻訳が反映できるかという点です。逐次的には当人が翻訳を事後的に修正すれば可能かもしれ
昨日の一読は「第一章機械翻訳とポライトネスー機械翻訳に反映させるべきポライトネスとその手法に関する一考察」(羽成拓史著)の「ニ機械翻訳の発展と現状そして今後」まででした。「ポライトネス」という聞きなれない概念がメインの話になっていましたが、冒頭の部分を読んだだけでも、その重要性がよくわかるほど、羽成氏の文章はわかりやすかったです。機械翻訳を技術的に可能にするかということはもちろん大事なことなのですが、忘れてはいけないのは、単に言語を翻訳すればいいということではないことです。人間関係を円滑
リーチイギリスの言語学者グライスの「協調の原理」と共に機能する丁寧さの原理を唱えたポライトネス理論(1987)相手との関係を保つための配慮(敬語ではない)気配りの公理(TactMaxim)相手の負担(小)利益(大)寛大性の公理(GenerosityMaxim)自分の負担(大)利益(小)是認の公理(ApprobationMaxim)相手の非難(小)称賛(大)謙遜の公理(ModestyMaxim)自分の非難(大)称賛(大)合意の公理(Agree
ちょっとしたコミュニケーション上の行き違いは誰でもちょくちょく経験することです。言語学の語用論分野ではこれを「ディスコミュニケーション」と呼びますが、そのことを研究対象としている研究者もいます。ディスコミュニケーションを調べることによって、暗黙の前提になっていた解釈原理が浮かび上がったりすることもあるからです。いつだったか、大学で勤務中のある日、用事があって急ぎ作成した郵便物を大学のキャンパス内のポストに投函しようと思い、たしか売店のある学生ホール内にポストがあったような気がしたので学生ホ
「いつできますか」と人に尋ねるのは、相手を不快にさせるFTA(フェイス侵害行為)となるので気をつけなければいけません。もうだいぶ前のことです。大学の業務で事務のAさんと共同である書類を作成する必要がありました。Aさんがまず作成した後に、その内容を踏まえて続きの部分を私が作成することになっていたので、スケジューリングの関係上、私の作業がいつ頃発生するのかを知りたいと思い、私はAさんに「例の書類、いつできますか」と尋ねたのです。すると、Aさんからはやや困ったような表情で、「今やっていますので、
《賞賛》(=人をほめること)は相手に好意を示し、気分よくさせる行為ですから、リーチのポライトネスの原理で言えば、是認の原則「他者への賞賛を最大限にせよ」に適う発話機能であり、好ましい発話のはずです。しかし、《賞賛》を受けた側の応答は意外に難しく、困ってしまうことがあります。皆さんもそんな経験がおありではないでしょうか。(1)A「成績優秀で、すばらしいですね!」B「ありがとうございます。うれしいです」(1)Bはほめられて素直に喜んでいるのですが、自分が成績優秀だと認めたことになってし