「生で聴いたマーラーの「千人」の大音響の中からもルチア・ポップの声が突き抜けてきた」と書いた。その詳細である。そのときの「千人」は、サントリーホールのこけら落としの際の一連の演し物のひとつとして若杉弘が都響を振ったマーラーの交響曲第8番だが、あのぞろぞろ並ぶソリストがルチア・ポップを初めとした超豪華メンバーだった(第二部の天使の声は、故佐藤しのぶさんであった)。私、当時、この曲のことをほとんど知らず、一番安い席をゲットしたのだが、それがステージの真横で、すぐ隣が合唱席。オルガンも目と鼻の先。これ