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makegoodの思想。経済問題を学問で解決できると思うのは、浅薄である。本質的に呪い(まじない)だから。日本の名目GDP5位転落へインドが抜く(テレビ朝日系(ANN))-Yahoo!ニュースIMF=国際通貨基金の推計によりますと、2025年の日本の名目GDP=国内総生産は、およそ4兆3100億ドルとなることが分かりました。インドの名目GDPは、来年およそ4兆3400億ドルとなるたnews.yahoo.co.jp先日もご紹介した通り、今、我が国は絶賛滅亡に
今もあるのかは知らないが、かつて女性向け職探しの雑誌で、「とらばーゆ」というものがあった。私はスペイン語が専門なので、フランス語には興味はないのだが、これは明らかにスペイン語のtrabajo(トラバホ)のことで、フランス語のとらばーゆとよく似ているのは、語源が同じだからである。意味は、仕事というスペイン語なのだが、もとは同じラテン語から来ている。ただし、日本人がこのラテン語の意味を知ってしまうと、暗澹たる気分になる。まず、スペイン語のtrabajoの最初のtraと
第3節経済的精神の不在について(2)本来の目的や方向性を見失った経済発展は、どんなに外観的に繁栄しようとも、砂上の楼閣である。資本主義の拠って立つ所の基盤そのものが、そもそも不毛なる砂の大地であったのである。その影響は、様々な所に派生している。例えば、プロテスタンティズムの世俗内禁欲においては、あくまでも、利他行としての仕事の結果としての利潤が肯定されたのであって、その目的に利潤の追求を置くこと自体は、あくまでも悪徳とされていたのである。ところが、戦後七十年の日本の企業の
「勤勉な売笑婦」の矛盾。ヴィリエ・ド・リラダンの短編に、『オランプとアンリエット』という作品がある。オーギュスト・ヴィリエ・ド・リラダン-Wikipediaja.wikipedia.orgこの作品は、非常に面白い。簡単に筋をかいつまむと、あるところに、オランプとアリエットという名の姉妹がおり、彼女らは、貧しい家の生計を助けるため、年端もいかない頃から、売笑をして、稼いでいた。ある時、妹のオランプが若い学生(マクシム)と恋仲になり、家を飛び出して
またまた断捨離の一環としてこの文庫本を捨てようとして、「まてよ、いままでちゃんと読んでなかった。そういえば、禁欲を根幹とするプロテスタンティズムの倫理と世界で営利を貪るグローバル資本主義と結びついているんだろうか」といった単純な理由が読み始めた。しかし、生半可な知識や態度では読み進めない。そこで本書の最後に掲載されている訳者の大塚久雄の解説の手を借りることにした。この解説自体を読み解くことも難しいので、興味深いところだけを抜き書きしたり、まとめたりしておく。プロテスタンティズムの倫理
『橋爪大三郎/大澤真幸『アメリカ』(河出新書)』今のアメリカを動かしているのがリベラル派ではなく,中道~宗教右派の人たちであることは,大方の合意が得られるのではないだろうか。民主党のバイデンが大統領になっ…ameblo.jp前回,アメリカのプロテスタンティズムと中国共産党の権威主義は永久に対立し続けるのではないかと書いたのだが,それはアメリカ側から見ると,アメリカで社会主義や福祉国家が根づかないことと深く関わっている。なぜアメリカで社会主義や福祉国家のイデオロギーが広まらないのか――ひ
ドイツの社会学者マックス・ヴェーバー(1864~1920)が6月24日に没後100年を迎え、スペイン風邪に倒れた学者の事績が改めて注目されている。5月20日には野口雅弘と今野元が中公新書と岩波新書からヴェーバーの評伝を同時刊行した。副題『近代と格闘した思想家』の中公新書版は、『職業としての政治』『職業としての学問』などの著作解説が軸。ドイツ歴史学派の流派を引き継ぐ思想紹介のほか、エルベ川のポーランド移民排斥などを含む著書を、ハンナ・アレントら後世の学者がどのように読み込んだかにも力を注いで
一日、2億円使える人と飢餓。今日、こんな記事を見つけた。日本長者番付、首位は再び柳井正上位50人の資産総額5%減少日本長者番付、首位は再び柳井正上位50人の資産総額5%減少2020年4月30日─フォーブスの2020年版「日本長者番付」では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによる影響は比較的小さく、番付入りした富豪50人の資産総額は前年比わずか5%減の1680億ドル(約18兆円)となっforbesjapan.com長者番付、トップは、ユニクロな
社会科学の古典、ウェーバーの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」も、最近の研究によってこの仮説は否定されている。迷信だった。訳書の紹介文にあるように「仕事に没頭することが天命であり、神に選ばれた証であるとするプロテスタンティズムの職業倫理が、資本主義の精神へと転化し、近代資本主義を生み出していく。」というのが、ウェーバーの仮説だった。この仮説に乗っかって、日本で資本主義が発展したのは、石田梅岩の心学が広まっていたからだ、といった主張もされていた。でもプロシアの国勢調査によって
なかなか思うようにお出かけがしにくい日々が続く。先週の土日は天気が悪かったので、おとなしく巣ごもりしていたものの、今週となると気温もあがり好天に恵まれてしまった。憲法第9条の解釈のごとく、”不要不急”をいいように捉えて、せめて気持ちの上でだけでも、何かしら外へ行っても差し支えないようにしたい。それが多くの人たちの心情ではなかろうか。そんな折、自分のところへあるメールがきた。献血センターからである。「きっと皆外出自粛で献血も集まっていないのだろう。こういう時こそ、
前にも書きましたが、私は金融系企業の社内システム屋でしたが、お金がらみのトラブルを出すと、システムと営業の人間がお客様を一件ずつ回って謝罪してました。それくらいやるのは金融系の世界であれば当たり前です。システムを外部委託する事もありますが、信用ならないし、何かあるとこっちの信用に関わるから、納品物はソースコードレベルで確認してました(今回も外注会社にバックドアを仕掛けられた可能性があると思う。二次受け三次受けで中国に発注するのは良くある事だし)。永松文彦社長は7payのシステムのソ
東洋英和の院長を懲戒解雇に著書での捏造や盗用を認定https://t.co/7SSzI6ENa1学校法人・東洋英和女学院(東京都港区)の深井智朗院長(54)の著書などに不正行為の疑いが指摘されていた問題で、同学院は10日、学内の調査委員会が捏造(ねつぞう)や盗用があったと認定した、と発表した。—朝日新聞名古屋編集局(@asahi_nagoya)2019年5月10日ちょっと前に報道された,この研究不正の問題についてずっと考え続けているのだが,なかなか結論が出ない。私は2年ほど前に深
阿Q正伝魯迅ヰタセクスアリス森鴎外Xへの手紙小林秀雄プロテスタンティズム倫理と資本主義の精神マックスウェーバー
少し堅苦しい書き出しになってしまって申し訳ありませんが、マックス・ヴェーバーは、キリスト新教が近代資本主義の産みの親であることを書いたその著書『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(1904‐05年)の中で、「カルヴィニズム(つまりキリスト新教;筆者註)が社会的に圧迫を受けるようになりますと、その信徒として最後まで残ったのは職人層でした」と書いています。そして、フランス皇帝ルイ・ナポレオン(在位:1852-70年)の懐刀となるミシェル・シュヴァリエは、1934、5年に鉄道視察のため
誕生日カードまだ、いささか早いのですが、春節もあって一足先に誕生日カード。従業員の互助会的組織からいただきました。現ナマ入り。毛沢東さんが4枚。社会学史I(マックス・ウェバー、プロ倫)プロ倫の読み込みに並行して、文献集め。レポート構想中。今日は、冷たい雨。しかも、寒い。こんな日は、刹那さMAXのこの曲。大切な人を失いそうな時の焦燥のような激しい情動に駆られます。よくこんな曲作れたなぁ。天才。
語学を勉強していると各言語における色々な違いに気づきます。その中でも、一番悩ましいのは表現方法の違いです。英語と日本語の間でも、日本語は物を主語に置くことはありませんが、英語では物が主語になったりしていて、英語を翻訳する時に、直訳では変な日本語になってしまいます。他にも、その表現方法そのものがないという場合もあります。「両方の」という言葉、英語では「both」がありますし、イタリア語には「ambedue」、スペイン語には「ambos」がありますが、フランス語にはありません。日本語には「
前回のブログ(1月10日付『戦後の日本人は、心の規範を持つことを止めた!』〈下記URL〉)では、17世紀に実現した世界初の人民主権の民主主義国家がキリスト新教(カルヴィニズム、あるいはプロテスタンティズム)が宣言した神の前でのすべての個人の平等という真理を素に初めて実現されたものだということを紹介しました。https://ameblo.jp/koshioheikuroh/day-20180110.htmlさらに付け加えて言えば、このキリスト新教は個人の平等のほか、同じ信仰を持つ者を同
何がきっかけでアマゾンでポチったのか忘れたが、たぶんお金の使い方や経済観念の在り方ってのは主義に基づくだろうなーてゆー事が頭の中でグルグルして調べてたら行き着いたんだと思う。経済学のなんたるかなんて何も知らないまま読み始めてみたら、面白かったんだよ。これはバンドのメンバーが坊さんだってゆーことを手伝ったんだと思う。仏教徒が身近にいると、色々と気になること(どんな音楽きくのか?とか食べ物は?とかくだらないこと含め)をリアルに教えてもらったからね。そんでプリミティブな原始宗教やユダヤ教、キ
前回は、中世ヨーロッパの修道院が堕落して大農業・商業資本になったという話をしました。ただ、ヨーロッパの人々がそのことについてまったく無批判であったというわけではありません。10世紀から11世紀にかけて最も有力であったのは、クリューニ修道院です。クリューニ修道院は単独の修道院としてあったというのではなく、フランスのブルゴーニュ地方のクリューニにあった拠点の他(今に残る聖堂の一部の画像を下記URLに載せています)、最盛期には1,200の修道院と修道士2万人を管轄下に置く大宗教勢力でした。延暦寺
昨日の続きのような話になるのだが,プロテスタンティズムの伝統が乏しいからといって,日本のリベラルや保守に可能性がないと悲観するのは早計であろう。確かにリベラルなり保守なり,その政治思想の背骨にプロテスタンティズムの倫理が貫いているのは有利な条件かもしれないが,それは必ずしも必要条件ではないと思う。大切なのは,日本にプロテスタンティズムを根づかせるということではなくて,健全で良質な政治思想を育てていくことである。プロテスタンティズムから学べるものは学び,それを政治思想・運動に生かしていけばよいの
マクロンという人物が一体何者なのか,その全体像を私はまだよく把握できていないのだけれども,とりあえずフランス国民は今回の大統領選で極右の排外的で不寛容な政策に「待った」をかけたという理解でよいのではないだろうか。フランス国民の真っ当な判断・選択と見るのは安直だろうか。だが,変態ウエルベックが『服従』で描いたようなミゼラブルな崩壊状況にならなかったことだけは確かである。すなわちウエルベックの小説では,大統領の決選投票で極右・国民戦線とイスラム政党が争い,しかもその選挙戦のさなかにはテロが頻発し,
本書の真骨頂は,ルターによるキリスト教のリフォーム(宗教改革)から始まったプロテスタンティズムが大本の宗教を超えて現代政治とも深く連関していることを説き明かしたところであろう。すなわちプロテスタンティズムは,保守主義やリベラリズム,ナショナリズムの源流として現代にも強い影響を及ぼしているのである。ドイツ保守主義への影響については前回少し触れたが,リベラリズムへの影響も重要である。本書の第7章は「リベラリズムとしてのプロテスタンティズム」と題されて,主に米国で主流のリベラリズムへの影響が論じ
日本の保守派には改憲論者が多いのだろうが,そういう彼らは,私にはどうもエセ保守のような気がしてならない。そのことは,ドイツの保守主義と比較してみるとよくわかる。深井智朗さんの新著『プロテスタンティズム』で教えられたことなのだが,ルター派プロテスタンティズムの伝統が,ドイツ保守主義の懐の深さというか寛容さを支えているように思われる。それは,例えばドイツ独特の大統領制を見るとわかりやすい。ドイツで実際に政治を動かすのは首相だが,他方,大統領はいわば国の象徴的存在であり,ある種の宗教的もしくは啓
竹原市歴史民俗資料館ひろしま観光ナビ「竹原市歴史民俗資料館」の情報は「ひろしま観光ナビ」で。昭和の初期、図書館として建てられたレトロモダンな洋風建築。もともとは江戸時代中期の儒学者、..【歴史】いまだ解明されていない世界史の謎Wondertrip大昔、確かに存在していたはずの国や都市や、多くの人々。どんな暮らしをして、どんな歴史を紡いでいたのでしょうか。現代人を魅了し続ける世界史の謎の数々。4月12日は「パンの日」!日本独自の進化を遂げた「パン文化」をひも解くdot.
ルターによる「宗教改革」の意味、当初のルターの目指したもの…贖宥について聖書の立場から提起した疑問から始まり、さまざまな思想を取り込み、さまざまな流派に分かれて政治や文化に影響を与へ続けてゐるプロテスタンティズムについて論じたテキスト。領主の信仰と結びつき、地域の住民の統治機構としての性格もある教会のあり方から、同じ信仰を持つ信者の集まる組織としての教会、さらにドイツのキリスト教政党などに見られる保守主義としてのプロテスタンティズム、ナチズムとの関係、米国に見られるリベラリズムと
現在国会では、共謀罪という名で、国民の自由についての権利を今以上に制約しようという法律が審議されています。ちなみに改正されようとしている法律の正式名は、「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律」というのですが、法律の名前が長ったらしくてわかりにくいのは、法律の内容をできるだけ国民に正確に知られたくないと官僚や政治家が考えているということの証〈あかし〉です。今日の記事で書きたいと思っていることは、国民の政治に参画する自由と市場の自由は、互いに切っても切れない一体のものである
トランプを批判するにせよ支持するにせよ,トランプ大統領誕生の背景や意味について,「中間層の没落」とか「経済グローバリズム」といった政治経済のワードで語ることは,もちろん重要なことで私もそれが好きだが,少し視点を変えてアメリカ社会を内側から支える宗教的・倫理的・文化的な側面から考えることも,事態を精確にとらえる上で大切なことではないかと思う。『世界』1月号のトランプ特集でも,当然のことながら政治経済的なアプローチの記事が並ぶが,その中で異色だったのは掲題の記事である。私にとっては教えられることの