ブログ記事539件
「いや、何かが起こったわけではない。ただ、このままだと確実に何かが起こる。ヒバリの首輪が外されたからね。もって二時間、あれば良い方かな」二時間。それが首輪を外されてからカウントしてのものであれば、確かに猶予など存在しない。むしろ、もはや間に合わないのではないかとさえ思ってしまう。「敵が何人いるかわからないが、あの子に持たせた即効性の睡眠薬で凌ぐにしても限度がある。大勢の敵には向かない。危険がわずかでも残っていたら、きっとヒバリは己を殺すだろう」「何かしらの方法でヒバリ殿が敵を殺める、とい
「では同行させてもらおうか。ティゼットも私の車でついてきなさい。何かわかればすぐに報告を」トントン、と自らの耳元を軽く叩いて命じた閣下に、ティゼットと呼ばれた女性は力強く頷く。それを見届けてサーミフは閣下と侍従長、そして閣下の執事と共に車に乗り込んだ。「できるだけ隠れて移動せよ。下手に刺激しては何が起こるかわからないからな」サーミフの命令に運転するディーディア兵が緊張を滲ませながらも頷いた。本当はサイレンでも鳴らして最速に指し示された場所へ向かいたいところだが、ヒバリと凪があちらにいる
見せた方が早い、と閣下はサーミフに端末の画面を差し出す。駆け寄ってきた小隊長と共に画面を覗き込み、揃って先程の閣下と同じように眉根を寄せた。画面には建物の一つ一つまで詳細に載っている地図が映されている。しかし、ここにいると示す赤い点滅がある場所に建物はない。空き地と同じく空白が広がるばかりだ。「建物が無い、か……。警戒して車を乗り捨てたか、あるいは――」権力のある誰かがわざとに建物が無いよう地図を作成したか。どちらの可能性も否定できないが、確認しなくては何も始まらない。時間は惜し
盗聴器が壊されて少しばかり後手に回っている自分たちにどれほどの猶予が与えられるのか。兵の動きにチラと視線を向けつつも頭を働かせ続けるサーミフに、閣下は苦笑した。「君を思えば安心材料をあげたいところだけど、残念ながらそれはできそうにない」悲しいことにね、と呟いた閣下にサーミフは瞼を伏せる。ヒバリも戦えないとあっては、救出の仕方も考えなければならないだろう。そう考えていた時、建物の影から誰かが飛び出してきた。突然のことにディーディアの兵たちが身構える。しかしそれを片手で制し前に出たのはウォル
そこにきっと凪もいる。無意識のうちに零れたそれに閣下はチラと視線を向け、そうだろうねと頷いた。「盗聴器が壊される前に聞き取れた会話をみるに、どうやら凪殿の方が目をつけられていたらしい。ヒバリは偶然バレたと言ったところかな。どのみち、ヒバリの正体はあちらに知られていないようだから凪殿と別にする理由もないし、おそらく一緒にいるだろう。ただ、だからこそ少し急がなければならない」ティゼットはまだか、と閣下が執事に視線を向ける。その間にサーミフも侍従長に視線を向けた。しかし彼は無言で首を横に振る。
アーリー8:30開園一般8:45開園この日は私は一般4組目の荷物検査待ち運よくニモケン引っかからずに通過ゲート2組目待ち↑基本レジャシ1本勝負。ニモケンに命かける。が、カチューシャと旗持ってきました。これ引っかかったらキレそうになります実質3人目夫の分と通したので3人目4人目として通過いろんなことを終えて↑いろんなこととはDPAやら抽選やらモバイルオーダーやらカプセルトイなどのスタンバイとか。で、諸々やり終えてトプ画
「閣下、失礼ながらヒバリ殿がどちらにいらっしゃるかご存知なのですか?」ヒバリは閣下にとって大切な小鳥。使用人以外にも何かしら着けている可能性は大いにあるが、流石に面と向かって盗聴器を着けさせていましたか?とは訊けない。しかしサーミフの言わんとしていることは理解したのだろう、執事と話していた閣下はサーミフに視線を向けた。「わかるはずだったが、馬鹿は馬鹿なりに知恵を働かせたらしくてね。首元に付けさせていた盗聴器の類は外され、破壊されてしまったらしい。おかげで位置情報も掴めない」なるほど、
〝あなたに――出会わなければ良かった〟そう聞こえた次の瞬間、サーミフの耳に何とも言えぬ鈍くて重い雑音が鳴り響いた。凪の服にコッソリと仕込んでいた盗聴器が何らかの衝撃で破壊されたのだろう。もはやノイズがうるさく響くばかりで実のあるものは何も聞こえない。技術の限りを尽くして作られた超小型の盗聴器であるが、それでも万能ではない。何かの弾みで服から落ちてしまったという可能性もあるが、それにしては衝撃音が凄まじく、なによりたった一度の衝撃で壊れてしまったことが気に掛かる。落ちることも想定して作られ
「何を考えているのか、なんとなくでしかわからないけど、そう責める必要はない。あなたは何も間違ってなどいないし、できないことを誇りこそすれ、駄目だと思うことはない。その心は、大切に持っていた方が良い。それを責めるよりも、覚えていてほしいことがある」そう言ってヒバリは静かに自分達を見上げていた子供の頭にそっと手を乗せた。ゆっくりとその髪を梳くかのように撫でる。「この子と一緒に逃げてほしい。何があったとしても、よほどのことがない限り私の命が消えることはない。だから、いざその時は、その時だけは、決
ズシリと小さな見た目に似合わぬ重さが手のひらに伝わる。「……そう深く考える必要はない。大丈夫、できる限り俺がやる。それで脅すのは最終手段だと思って、今は気にしなくて良い」きっと、自分は今ひどく頼りない顔をしているのだろうと凪は自嘲する。弾は抜かれているというのに、拳銃を手にしただけで、否、それで〝人〟を撃つかもしれないと想像しただけで血の気が引いて、立っていられることすら不思議なほどに全身の感覚がおぼつかない。そんな凪をヒバリは気遣わしげに見ている。その視線に耐え切れず、凪は俯いた。
「これもさほど良いものではないけど、それでもこの中では最上に位置するだろう。よほどの扱いをしなければ暴発はしないはず。何があるかわからないから、護身用に持っていてください。何かあっても俺が対処するけど、もしも俺が死ぬなりしてどうしようもなくなって、戦力にならなくて、もう逃げ切れないってなったら、迷わず撃って逃げて」人を撃つ。その言葉に凪は呆然とした。力を維持できず、抱えていた子供を床に下ろす。子供は意味をあまり理解していないのだろう、興味深そうに拳銃を見上げていた。「ぼ、ぼく、は……」
えーーめっちゃくちゃに嬉しいじゃないかーってお知らせがありましたー!!!なんとなんと2026年7月1日〜9月14日の期間限定ではあるけども‥ディズニーシーのハッピーエントリーに『東京ディズニーランドホテル』と『ディズニーアンバサダーホテル』が追加されるぞーーこれめっちゃくちゃ嬉しい&ありがたい今現在ですと、ディズニーシーにハッピーエントリーしようとするとホテルミラコスタかファンタジースプリングスホテルしかなかったんですよーーいいホテルなんだよ??いいホテルなんだけど‥なにせ高い
元々ヒバリは贋金の調査をしていたはずだ。自分はそれに監視の意味合いも込めて付いていたにすぎない。贋金、そう、問題は贋金だったはずで、銃や弾薬などでは決してなかったはずだ。なのに目の前に広がるのは武器が大量に積み上げられた部屋で、一歩ここから出れば何が起こっているのかわからないが悲鳴があちこちから聞こえる。それに、あの思考を喰わんとする霧は――、「考えない方が良い」いったい何なのか、沈み込もうとしていた思考を、ヒバリの声が引き留めた。それは強くしなやかで、沈み込む凪を引っ張り上げようと
「え!?ちょ――ッッ!」何をしているのだと思わず声をあげそうになった凪の口を、ヒバリは慌てることなくその手で塞いだ。意味のわからない行動の数々に凪はヒバリを凝視するが、彼は辺りを見渡すばかりで視線ひとつ寄越さない。「静かに。大丈夫、ここに窓は無いから、電気をつけたところでさしたる問題はない」それよりも防音でないのだから大声を出される方が問題だと言われ、ようやく混乱から戻った凪はコクコクと頷いた。そっと口元から手を離され、小さく息をつく。バクバクと心臓がうるさいくらいに脈打って、きっと
「わかってるって。これでも大事な金の卵なんだ。どんだけ簡単なお仕事でも、金の価値を忘れるほどボケちゃいねえよ」当たり前だろ?と笑う男に、それもそうかともう一人も笑う。金の卵とは一体何であるのだろうと凪が考え込んでいれば、いつの間にか男たちは電気を消して部屋を出ていた。やはり管理は杜撰なのだろう、鍵は開いたままである。「今のうちに……」また誰かが来る可能性は否定できない。一刻も早く地上へ、外へ逃げるべきだ。そろりと隙間から這い出て凪は扉を開けようとする。しかしそれをヒバリの手が止
2026年4月8日〜9日は東京ディズニーシー25周年グッズなどなどのお迎え&諸々プレビューを観たくてお泊まりディズニーしてきましたスーベニアケース『オススメ!!影までかわいい!かわいすぎるスーベニアケース♡♡♡』2026年4月8日〜9日は東京ディズニーシー25周年グッズなどなどのお迎え&諸々プレビューを観たくてお泊まりディズニーしてきました初日ショップレポ『ショップ内…ameblo.jpアブーズバザールの景品『アブーズバザールの景品がかわいすぎた!!!!!』2026年4月8日〜9日
「あれ?鍵が開いてらぁ。まーた誰か閉め忘れたか?」「何言ってんだ。新入り以外の部屋は鍵が閉まってる方が珍しいだろうがよ」それは警備上どうなんだ?と思わずにはいられない会話をしながら男が二人入ってくる。パチリと電気がつけられ、一気に視界が明るくなった。その眩しさに思わず凪と子供はギュッと目を閉じる。しかしヒバリは明るくなったがゆえに見えるようになった様々なモノに目を細めた。「で、これはどこに置いときゃ良いんだ?」隙間から覗けば、中年の男がこの部屋にあるものと同じ箱を両手で抱えていた
彼の本心など凪にはわからない。わからないが、なぜだかそう確信さえ抱く。子供をしっかりと抱きながら前に進むヒバリを見つめる。彼が言った、〝俺は、もう後悔したくないから〟という言葉が耳について離れない。それこそが、ひとつとして知ることのない彼の本心なのではないかと、だから、だか、ら――、「止まって、静かに」数歩先を歩いていたヒバリが急に足を止める。ヒバリの声にどこかへ飛んでいた思考が戻って、凪もハッと慌てて足を止めた。ヒバリは前を睨みつけながら何かを探るように耳を澄ませているが、あいにく
慈愛だけがそこにあった。優しく、途切れ途切れであるのにどこか力強い言葉に、子供は泣きそうになりながら女性を見る。口をへの字に曲げて、今にもその瞳からは涙が溢れそうであるのに、幼いながら女性が何を思い何を願っているのかを察したのか、子供は指が白くなるほど握りしめていた女性の服を離した。ゆっくりと立ち上がる姿に女性は小さく微笑む。そしてそっと、その視線をヒバリに向けた。どうするのだろう、と凪もヒバリに視線を向ける。ヒバリはジッと立ち尽くし、首元を探った。しかし、そこに縋れるものはない。「……
「あなたは、逃げなくていいのか?」子供だけ姿を消したとなればどんな馬鹿であろうと疑いの目を向けるだろう。何をしたのかと拷問を受けるかもしれない。待ち受けるのは死か、死が極楽に思えるほどの地獄かもしれない。わかっているのかとヒバリは言うが、彼女はやっぱりクスリと笑った。「さすがに、これじゃぁ無理ね……。でも、これでもきっと、正気を、たもってる方、よ……」それでも限界は近い。「だがこの子はあなたの子ではないだろう。それなのに、命を賭けて良いのか?」ヒバリの言葉に凪は思わず子供を見た。
「だいじょうぶ、ですか?」いつの間にかヒバリを掴んでいた手は解かれ、立ち尽くす凪を他所にヒバリは女性の一人に近づいた。特に縛られている様子もないが、力無く横たわっている彼女は一見眠っているようにも見える。しかしその瞳は凪と同様ボンヤリとしながらも、真っ直ぐにヒバリを見ていた。「おね、がい……、この子、たすけてあげて……」この子を、と女性は腕に抱いていた五歳くらいの子供をほんの少し撫でる素振りを見せる。子供は泣きそうな顔をして女性の胸元にしがみついていた。「まよい、こんで、しまったみた
もう少しで完全に扉が閉まるその瞬間に、中から声が響いた。決して大きくはない、むしろか細く消えてしまいそうだというのに、その声はやけに二人の耳に響く。まるで縛り付けられるようにヒバリの手が止まった。チラと見ればヒバリは心配になるほど顔を青ざめさせている。その額からは汗がつたった。「……おねが、い……、まって……、たすけて……」中から懇願するような声が聞こえる。今、不用意に誰かと接触するのは危険だ。声の主がヒバリと凪を攫った者の仲間ではないという保証もない。それは言葉に出さずともヒバリも凪も
「……仕方ない。声が聞こえない扉を開けていきましょうか。残念ながら、気配を探るのは得意じゃないから」苦笑するヒバリは片足を上げて靴底を開ける。そしてまた小瓶を取り出し、靴を元に戻すと歩き出した。時折トントン、と小瓶を持った手がヒバリの首元を叩く。無意識にしていたのだろう、そこに触れるたびにヒバリは悲しそうな顔をした。〝セオ〟〝セオ〟とうわ言のように呟いている。凪はウォルメンという名しか知らないが、おそらくセオというのは閣下の名前なのだろう。「ここ……は、ダメか……」セオ、と呼びながらも
「地下であれば、とりあえず地上に出なければ話にならないけど、でもあまり無謀なことはできない。この状態なら、周りの助けは望めないかもしれないから」さほど響きはしないが、それでも無視できない程度にはあちこちから悲鳴のような声が聞こえる。凪は先程からそれが聞こえるたびにビクリと肩を跳ねさせているが、おかげで少しだけ頭も回るようにもなった。おそらく、こんなに声が聞こえているということは周りに建物や人の通りが無い場所にあるか、あるいは建物は完全防音になっているかのどちらかだとヒバリは言いたいのだろ
ボンヤリと、まるで夢の中に落とさんとする霧に抗うように強く唇を噛む。プツリと破れた痛みと口内に広がる鉄の味がほんの少し凪の思考を明るくした。大丈夫、頭は働かないけど立ち上がれる。足も、手も動く。だから――、「泣かないで」一緒に行くよ、と言えばヒバリはくしゃりと顔を歪めた。今にも泣きそうになりながら、ありがとうと何度も呟く。互いに手を握りあって、そして何もない部屋をそっと抜け出した。逃げようと決意したものの、凪はもちろんヒバリもここに無理矢理つれてこられた立場だ。当然のこと
(泣かないで……)ハッとして見つめてくるヒバリに、凪は殊更ゆっくりと瞬きをひとつした。肯定するそれに、ヒバリはほんの少し口端を上げる。なんとも不器用で拙い笑顔だ。普段はあんなにも完璧な美しさをもつ微笑みを見せるというのに、今の彼は笑うことを忘れた幼子のよう。だからこそ、と凪はヒバリの手を強く握って起き上がる。だからこそ、帰らなければならないだろう。自分が帰るためではない。彼を――ヒバリを閣下の元へ帰してあげなければ。「行かないことが後悔になるなら、僕も行きましょう」どうやら後悔
苦しいのは、嫌いなんだ。「何が正しいのかは、わからない。ナギ殿を連れていくことで、違う後悔をするかもしれない。けれど、セオは約束してくれた。何があっても側にいると。怖いことからは、守ってくれると。だから、心のままに振る舞っても、すべてを許そうと」きっと凪からすれば何を馬鹿なことをと嗤われる。そのことをヒバリは理解している。だが、ヒバリにとっては閣下がすべて。「だから……、だから、一緒に……」それがきっと今のヒバリにとって、後悔しない道だから。ヒバリの手が何かを探すように首元を彷
「……置いていって、ください。足手纏いにしかならない」ヒバリは何度も言っていた。彼は自分の身しか守れないと。凪の身を守るだけのものは持っていないと。それなのにヒバリを追いかけたのは自分だ。それも今回はサーミフの命令ではなく、私情で。霧が濃くなる。なぜだろう、わからないというのに、今を逃せば全てが消えていくような気がした。「あなたを危険に晒したのは……僕だから」だから、置いていってほしい。何もわかっていない凪は全てにおいて足手纏いだ。ヒバリを余計な危険に晒してしまう。先程の男の言葉が
「もう、起きて、大丈夫ですよ」ふわり、ふわりと覚束ない口調でヒバリが言う。反射のように起き上がり、ヒバリの方へ顔を向けて、凪は目を見開いた。ボンヤリ、というよりはどこか酒に酔っているかのような顔で立つヒバリは構えた様子も何も無いというのに、その足元には先程聞こえた声の主だろう二人の男が倒れ落ちている。ほんの微かに胸が動いていることから息の根は止まっていないようだが、その瞼はしっかりと閉じられていた。「少し時間がかかってしまったかな……」そんなことを呟きながら、ヒバリは倒れた男の胸元
フルなタイトルは、『さようなら、私の白すぎた結婚「いい嫁」をやめたら本当の愛が待っているなんて聞いてません』です。KindleUnlimitedさんで読ませていただきました。さようなら、私の白すぎた結婚「いい嫁」をやめたら本当の愛が待っているなんて聞いてません【電子限定SS付き】(ベリーズファンタジー)Amazon(アマゾン)あらすじ:実家への援助を約束されて、貧乏伯爵令嬢エルシャは、女性嫌いと噂のある、若き公爵、リヒターと契約結婚した。結婚して2年、食事も一