トランプ現象に見られるように、民主主義が危機に瀕している現状を見て、同じ問題意識を持つ他の研究者と共に、7月に古賀敬太・長谷川一年編『岐路に立つ民主主義』(法政大学出版会、2026年)を刊行しました。私の担当は、序文と第二章「カール・シュミットー自由主義なき民主主義の危険性」です。第二章は、民意の名の下に指導者に権力が集中し、個人の尊厳・人権が踏み躙られ、権力の分立が破壊されるさまを、シュミットの政治思想に即して診断したものです。序文では、民主主義の危機の六つの原因として、第一に「自由主義なき民