暴力も詐欺も使わずに他人の資源を吸い上げる技術がある。殴らず、騙さず、ただ「相手はきっと礼儀正しく振る舞ってくれる」という一点に全賭けする技術だ。この種の搾取者は二種類に分けて論じる価値がある。特定の相手から継続的に利得だけを引き出す低エネルギー型テイカーと、集団的なインフラや善意に最小限だけ寄生する低コスト型フリーライダーである。前者は二者間の交換経済に属し、後者はマンサー・オルソンが定式化した集合財問題、あるいはギャレット・ハーディンの言う「共有地の悲劇」、に属する。だが両者の作動原理は一つ