幼い頃に近所に住んでいた「おてもやん」と呼ばれていたおばさんがいた。洋梨体型に天パで爆発した頭、朝昼晩いつお会いしても酒臭かったのをハッキリと覚えてる。ただパチンコ屋に行く時だけは慣れない化粧をする。くちびるの輪郭を無視した真っ赤な口紅にまっピンク色の頬紅、いつしか近所の大人達は彼女を「おてもやん」と呼ぶようになっていた。ある日小学校からの帰り道にある公園でおてもやんがタバコを吹かしていた。「…こんにちは」挨拶をすると「おうっ、オレっちだってあんたぐらいの時は夢見てたよ」って大人になった今この言