僕の村は戦場だったを観た。この世に"瑞々しい戦争映画"なんてモノがあるかどうかは分からないが、巨匠タルコフスキー長編第1作は噂通りの傑作だ。晩年に比べて、カット割も多く、不明で冗長な演出もほとんど無くてとても見やすい。それでいて美しいイマジネーションは天才的。モノクロでも綺麗な金髪とわかる少年の美しさ、大人の醜さと戦争の悲惨さ、自由と平和の貴重さなどがとてもストレートに描かれる。特に敵陣に向かう夜間の水際描写は、黒・グレーの配置があたかも雨月物語の様で美しい。逆にピーカンの海辺で強い補助光を当て