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自分の席にすわり、たった今起きたことを考えた。まだ興奮が残り、頭も混乱している。ここに就職したばかりの頃の明子だったら、エラに大いに賛成したはずだ。コーヒータイムを、出勤早々ふんだんにとり、話すことがあろうがなかろうが、いつまでもだらだらする。休憩が長引いても、「さ、そろそろ仕事よ」と声をかけて、打ち切る人もいない。朝から集団で平然とサボる神経に呆れ、「何といい加減な職場」と、怒りさえ覚えた。しかし、時が経つにつれ、それだけではないことも、少しずつわかってきた。ウガンダでの医療活動を続ける
ある日のコーヒータイムで、ディアドリのおめでたのニュースが発表された。お祝いムードの中で、心配ごとがひとつあった。ディアドリは高齢出産のため、妊婦の羊水検査を受けねばならない。胎児の異常の有無を知る手だてとなるが、検査そのもののリスクが比較的高い。マデリン医師の他の研究のひとつにこの「羊水検査のリスク」があり、シーラがそのレポートのタイプをしながらよく話をしてくれるので、明子も関心を持ってきいていた。羊水検査を受けた翌日のコーヒータイムで、ディアドリはみなに報告した。「終わってほっとした
十二月に入り、クリスマスがもうすぐだ。研究所恒例のクリスマスパーティがあるという。明子も招待された。パーティは正午からなので、明子は仕事を終えたあと、そのまま居残ることになった。当日は十一時頃から、ざわざわしだし、「アキコも、準備を手伝ってね」とアリスに頼まれる。会場は二階のメアリたちの部屋の奥で、ふだんは使っていない、がらんとした部屋だった。中央に大きなテーブル、壁際にいくつか椅子が置かれている。明子が入っていくと、すでにスーザン、アンナ、リリーなどが用意を始めていた。パーティといっ
相変わらずコーヒータイムは続いている。たいした話題がなくても、時間は伸びても、縮まることはない。エラはこの頃では、「ながーい休憩」と皮肉っぽく呼んで、明らかに批判的だ。明子もコーヒーを受け取ると、そこにいるのは少しだけにして、早々に部屋へ戻るようになっていた。ただ、コーヒータイムがあってよかったと思うこともある。明子がタイプの仕事を通して接するのは、所長さん、トニー、バート、メアリ、ヘレンぐらいだが、コーヒータイムで知り合って話すようになった人たちもいる。最初、なぜ十七人が、建物の地下
ある朝、コーヒータイムが終わって間もなく、トニーが慌てて明子たちの部屋へ飛び込んで来た。すぐに数枚タイプしてほしいそうだ。明子は昨日からエラに頼まれた、所長さんの手紙の清書をしている。所長さんは一度タイプした手紙を、何度も推敲するので、清書の仕事をよくもらう。自らの考えをより正確に伝えるために、これほどの情熱をかけることに、明子は敬服している。「アキコは、所長さんので忙しいけど」と、エラ。「いや、うちのほうも急を要するんだけど。今日中に投函しないと」トニーも必死だ。「それなら、もっと早く
これまでのところ、エラから頼まれる所長さんの手紙なども順調にこなせている。やはり気になるのは、あの朝一番のコーヒータイムだ。相変わらず毎日二十分以上続いている。アリスたちの総務室の大きなテーブルを囲んで、椅子にかける人も、立ったままの人もいる。最初、仕事の話や打ち合わせがあるのでは、と思っていたが、それと呼べるようなものは何もなかった。そうなると、話は、イギリス人が得意とされる「ユーモアあふれる会話」や、「機知に富んだ愉快な話」と言いたいところだが、それにはほど遠い。誰かのひと言に、二言、
さっそく、月曜日から働き始めた。明子は三階の総務の部屋(コーヒータイムの部屋)の隣室で、所長さんの秘書であるエラと、二階に居室がある産婦人科医マデリン付きの秘書のシーラと一緒だ。シーラは火水木の三日間だけの出勤だ。この部屋の奥が所長室になっている。明子は月曜日から金曜日の午前中三時間だけの勤務で、エラの仕事の一部を手伝う。あとは、所員で、自分の秘書を持たない人が、タイプを頼んでくるそうだ。そんな人が三、四人いるらしい。エラは五十代と思われる、イングランド北部出身の元気のよい独身女性で、
今日はキリリとした空気と青空。これぞ冬。って感じです。この時期は年度末に近づいていることもあって、占星術から観る、仕事に関するご相談も多くなります。~~~ホロスコープで仕事関連をみていく場合、2ハウス・6ハウス・10ハウスやMCサイン、また天体が集中しているハウスやサインなどを検証していくのがベースでもありますが、やはり、まず基本は、ご本人自身がやってみたい職種、なんだか興味がわく分野に思いきってトライすることがいちばんと、常々思
「神戸ニニンガ日誌」(第3,037号)○映画「ミッション:インポッシブル」。61歳のトムが疾走する。63歳の私があれだけ走るためには淀川キリスト教病院の谷先生67歳の伴走が要る。○トムは「敵」と「それ」を支配する鍵を奪い合う。Entityを「それ」と訳す戸田奈津子87歳。もう何だっていいんだ、こうなったら。「敵」が「それ」を「あれ」したらどうなるのか。アレ目前の岡田監督に聞いても無駄だろう。とにかくトムは命懸けで「それ」のために鍵を取りにいく。○思えば「スパイ大作戦」は、196
あなたにも書ける恋愛小説2004年5月22日(土)公開ギャンブル好きで借金におわれる小説家と、彼が雇った速記タイピストとの恋を描いたラブストーリー。あらすじかつて結婚恐怖症をテーマにした小説で人気を博した新進作家アレックス。その彼も今ではスランプに陥り借金もかさんだ挙げ句、取り立てに来た連中に商売道具のパソコンを壊される始末。アレックスは、30日間で小説を書き上げるからと、何とか返済の猶予をもらう。期限内に小説を完成させるため口述筆記を思いついたアレックスは、速記係を雇うことに。やっ
チャーチルの首相就任から究極の選択の決断に至るまでの4週間を描いた戦争作品「レオン」で演じた麻取の刑事の印象が"良い意味"で強すぎるゲイリー・オールドマンが本作での圧巻の演技で彼の印象をアップグレードしたドハマり役だカズ・ヒロ(辻一弘)による精巧な特殊メイクのゲイリーが妻から"豚ちゃん呼び"される萌えポイントも良き地下鉄から演説までの流れは神ってるチャーチルを観ているとウクライナのゼレンスキー大統領を彷彿とさせる
オードリー・ヘプバーンとウィリアム・ホールデンによるロマンティック・コメディパリのホテルでの現実と脚本の世界が交錯する設定は面白いのに総じて残念な仕上がりに二人が楽しそうに演じているのは伝わってくる大勢の当時のスターによるチョイ役や歌のみ参加はプチサプライズ
ブレット・トレインいやー、面白かったですこういうタラちゃんみたいな話大好きですよ。ふざけたブラピも好きこれだけハチャメチャだとかえってスッキリしますね。米原京都が遠すぎるのですが全くそういうことも気にならないです。やっぱり、映画はこうでなくちゃ難しいことは考えたらダメタイピスト!映画が公開された時からずっと見たかったのに早10年経過…やっと見ることができましたとっても面白かったです。これ『ピグマリオン』ですね~(『マイ・フェア・レディ』の原作)だから、何故社長が
「英雄になりたい」原題:THERINGERある街で戦闘中サンダース軍曹、ケーリー、カービー、リトルジョン、ジョンソン達に迷子になったというF中隊のアダムスが合流した。次の十字路を確保する任務へ出発した。途中アダムスが勝手にドイツ兵に飛びかかった。また十字路に到着すると勝手に手りゅう弾を投げ機関銃に釘付けになったが、軍曹が手りゅう弾で無事つぶし、十字路を確保した。無線で本部に問い合わせた所、後方部隊のタイピストの脱走兵とわかった。父親が話をでっち上げて英雄にしたとのこと。その後装甲車がや
デヴィッド・エアー監督による戦争映画。主演はブラッド・ピット。ドイツ国内へ侵攻した連合軍は、敵の激しい抵抗に遭っていた。元タイピストのノーマン・エリソンはそんなところに配属された。彼はM4シャーマン・フューリーの乗組員となって戦闘に参加する。最初の戦闘で臆病な態度を取った彼は、捕虜の処刑を命じられ嫌がるのを無理やり撃たされた。ノーマンとブラッド・ピットが仲良くなり(役名忘れた)、女性のことがきっかけでノーマンは立派な人殺しとなり、作戦中にブラッド・ピットが死んで、ノーマンだけ生き残る。
頚肩腕症候群とは、頚部や肩から上肢にわたって連鎖的なしびれや疼痛を生じるが、特に原因(胸郭出口症候群や五十肩など)が明確でないものをさします。ネッター解剖学アトラス原書第3版図170より抜粋若年女性や長時間パソコンを使用する人に好発する。かつてはキーパンチャー症候群と呼ばれていた。(キーパンチャーやタイピストの労働災害として知られていたため)原因は座位での前傾姿勢など、一定の姿勢で長時間手指を使う作業や単調なデスクワーク。その他、ストレスなどが考えられます。主な症状は頚部、肩
今日は木曜日で耳鼻科がお休みだったので、久しぶりにお医者さんに会わない1日でした。最近、病院をはしごしてますから。でもね、フルタイムで仕事をしていると、行ける時に行かないと…となりますよね。昨日のブログで「最近、後鼻漏が悪化している」と書きましたが、今日はそうでもなく…コロナの後遺症はその日によって症状が出たりそうでもなかったり。不思議です。もっとも私の場合は、どこからどこまでがコロナの後遺症で、どこからどこまでがバセドウ病なのかわかりません。体の中がカオス。今夜は、「タイピスト!」
笑ってやってください😌パソコンを初めて購入したのが、およそ28年前?そこから今までタイピングは一本指打法😎キーボードを見ながら一本指の早打ち😂当時、『特打』というソフトを買って練習しようとしたのですが、仕事が忙しくて挫折😓なぜ今頃また思い立ったのか?Windowsユーザーだった私が一年前にMacBookAirに買い替え。なんとも微妙にキーボードが違う😅予想はしていたけれど慣れないので、SNS発信の時など文章を入力するのはスマホという体たらくな状況です。そこで、仕事もリタイヤし
どこから始めていいかわからないそんな片付け迷子さんが自分の家がまるごと大好きになれるように一緒に楽しくお片付けを伴走する整理収納コンサルタントかとうあこです。実家でめったに掃除機をかけない父の趣味の部屋を掃除していました。机の下にいろいろなモノが置いてある。いちいちどけて掃除機かけるのが大変。机の下のモノをどけているとこの物体を発見なんだろうこれとにかく重い、、、。出して見ると私が学生時代に使ってい
こんばんは😃🌃オードリーヘプバーン出演映画は、オードリーのチャーミングさと身のこなしやセンスの良さに尽きると思います。特にロマンチックコメディ作品は、顕著です。✨先日の【ティファニーで朝食を】、【昼下がりの情事】、【麗しのサブリナ】に引き続き、オードリーヘプバーン、ウイリアム・ホールデン共演の【パリで一緒に】画像は、お借りしました🙇やはり、この作品もオードリーのシンプルかつ大人可愛いエレガンスなファッションに釘付け😍勿論、デザイナーであるジバンシーのワンピース、アンサンブル等、今着て
久々の新作です😊ちょうど『タイピスト!』って何年か前のフランス映画をみてて。王道中の王道のロマンチックコメディで、50年代の衣装やヘアスタイルがめちゃめちゃかわいいの💕💕💕そこからイメージして作ってみましたヨ😉気にいって頂けるといいなぁ。。映画の内容は、田舎の雑貨店でパパと娘の二人暮らし。パパは早く結婚してもらって安心したいと、勝手に村の青年との婚約話を進めてるもよう。娘は何言ってんのって感じで、いわゆる職業婦人になるべく都会に飛び出して…ってところから始まります。田舎娘が少しず
愛よもう一度1977年5月21日公開暗い獄窓に不毛の歳月を数えた一女性の出獄後の第二の人生に賭ける生きざまを描く。あらすじ南フランスの小さな町。今、一人の女が刑務所を立ち去ろうとしていた。後ろ姿に歳月の重みを感じさせる女--カトリーヌ、三十五歳。獄中に青春を埋没させた悲しみは、濃い化粧の下に隠せない。タクシーをひろったカトリーヌはエクス・アンプロバンスに向かった。国立孤児院にいる一人息子シモンに会うためだ。院長の配慮で十五年ぶりに再会することのできたシモンは、逞しく成長していた。感動で
住宅の役員の仕事もいよいよ年度末🗓️『立つ鳥跡を濁さず』🦜引き継ぎもほとんど終わったー📝🖥️でも最後に〰️その①『会計おかしいです。9円って端数ないのに何ですか❔』と聞かれて〰️わっわたしの間違い❔調べれば0を押したつもりが9を押してました事務職向いてないです❌パソコン雨垂れタイピスト🎹その②新役員に決まった方が急病で役が出来なくなりましたとお電話📱『アサイさんという方が急病なんです
恋愛小説ができるまで1992年2月29日公開パリの左岸、美しいサンジェルマンの街を舞台に、恋愛をゲームに見立て、わざと悲劇に終わらせてその小説を書かせようとするあくどい書店店主と、それを実行に移す青年の物語。あらすじパリのサンジェルマン。恋人に振られたばかりのアントワーヌは、友人の書店主ジャンからとんでもない仕事を依頼される。新しい恋人を探し、恋の一部始終を記録したものを恋愛小説として発表しろと言うのだ。引き受けたアントワーヌはまずタイピスト募集の広告を出し、応募してきた語学学校師教
タイピスト!(U-NEXT)Populaire(2012)唯一の特技であるタイピングを武器に頂上まで駆け上がるおしゃれなスポ根フランス映画。一本指打法!ロマコメかと思いきやスポ根。決勝の対戦相手がいかにも!な女で、世界共通で王道なのか。色使いがとてもかわいい。ローズもかわいい。バースデーケーキもかわいい。Jet’aimeからのいろんな国の愛してる。良き。
監督:レジス・ロワンサル2013年公開所要時間:1時間51分1950年代のフランスが舞台で、タイピストを目指す主人公の奮闘を描いた映画です。全体的にパステルカラーで非常にかわいらしい雰囲気ですが、主人公のローズはタイプライター世界大会に挑むというかなりスポコンな内容です🔥当時女性の仕事として確立していっていたタイピストという仕事にスポットライトを当てた映画なんです。現代においてパソコンは打ち間違えても消せますが、タイプライターはそうはいきません。ミスが一切修正で
あらすじ1950年代のフランスを舞台に“タイプライター早打ち世界大会”に挑むヒロインを描くエンターテインメント作品。脚本・監督は本作が長編映画デビューとなるレジス・ロワンサル。主演はロマン・デュリスとデボラ・フワンソワ。田舎から都会へ出てきたローズ・パンフィルは、ルイ・エシャールの経営する保険会社に秘書として採用された。ドジで不器用なローズはたった一週間で解雇の危機を迎えるが、ルイは彼女の特技である“タイプの早打ち”に注目し、タイプライター早打ち世界大会への出場を持ちかける。地方予選
タイピストタイピストは、「タイプライター」という機械を使って、手書きの文書を印字し印刷文字のようにする仕事です。タイプライターは明治時代に外国から伝わり、最初はアルファベットの鍵盤を打って英文を作成する外国製のものだけでした。その後、1915(大正4)年に、漢字とかなを印字できるタイプライターが発明され、役所や企業で公文書作成に用いられるようになりました。また、活版印刷より手軽な雑誌・広告の印刷原版用にも普及しました。就職先は、官公庁や商社、銀行などで、給料がよく、大正から昭和初期にかけて