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米国のガソリンも日本と同じくオクタン価でレギュラー、プレミアムに分かれますが、中西部などでは、とうもろこしから作られたエタノールがブレンドされたE10、E15、E85等と表示されたガソリンが安く売られています。E15ガソリンは約15%のエタノールを含み、気温が高いと揮発量が多くなるので大気汚染の懸念から殆どの州で6月以降の夏場は売られませんでした。EPA、環境保護庁は、2022年にガソリンが1ガロン5ドル(リッター200円)を超えた際、供給を増やす為にE15ガソリンの通年販売を一時的
一月ほど前、乳牛が鳥インフルエンザに感染し、その乳牛から人に鳥インフルエンザが感染した事例が米国でありました。この後、米国では乳牛の移動時に検査が義務付けられました。又、牛乳から鳥インフルエンザウィルスの残渣が見つかったとの報道がありました。低温殺菌でもウィルスは死滅するので、牛乳は安全との声明を農務省が出しています。鳥インフルエンザが様々な動物に広まると感染経路が広まるので嫌な感じです。米政府、他州へ移動する乳牛に鳥インフル検査義務付け米政府は24日、州と州の境界を越
イリノイは、雨の多い一週間となりました。月曜日は種まきが出来、5エーカーの”泥の穴”を除き大豆の種まきを終えました。火曜日の朝に雨が降る前には450エーカーのとうもろこしも播けました。チャドは木曜日の午後に台地の畑で種が播けるくらい乾いた場所を幾つか見つけ、金曜日の朝に再び雨が降る前に種まき出来ました。週末は土砂降りで夜に28ミリも降り金曜からの合計は75ミリに達しそうですが、今日の午後(日曜日)も雨になりそうです。聞けば私たちの倍も降った場所があるので、私たちは幸運でした。
食糧自給を考えると先進国の中で日本は特殊な国。国土はEUの国々より大きいのに国土の7割が森林で、一人当たりの農地は先進国の中で圧倒的に少ない。農水省の資料一人当たりの農地で比べると、山ばっかりと思っていたスイスの五分の一しかない!日本は、人が多く、農地は少ない。でも、具体策の無い食糧自給の声が上がり、輸入穀物を悪者にする意見も見ます。きっと、人々の耳に快く聞え予算も付きやすくなるからでしょう。耕作放棄地を増やさず、食料の自給率を上げる事はとても大切。でも自給はできない
今週のナスダックのニュースに”ムーレック社、植物由来の動物性タンパク質について米国農務省の承認を取得した初の分子農業企業となる”とありました。ムーレック社は農業スタートアップで動物蛋白を植物で作る研究をしています。豚の遺伝子を大豆に組み込んだムーレック社の大豆、PiggySooyは、豚ミオグロビンを大豆中に蓄積するとあります。ミオグロビンは動物性の色素たんぱくで、筋肉中に多く存在します。ムーレック社によればPiggySooy大豆の全溶解性タンパク質の26.6%が豚蛋白ミオグ
センチュリーコーンの新穀第2船StarElizabethが4月14日に鹿島港に到着しました。新穀第1船は水不足のパナマ運河を通らず、戦乱のスエズ運河を経て日本に来ましたが今回はスエズ運河も通らず、遥々アフリカ南端の喜望峰を回って日本に来ました。赤道を2回超える長旅で、品質劣化を心配しましたが、ハッチを開けて一安心。品質管理は当然ですが、人生、運も大切。茨城県鹿島港に到着したStarElizabethとうもろこしを吸い上げる巨大な荷役装置が船倉の上に移動してきます。SK
先週はメールをお休みしました。温かい日が続き、30℃を超えた日もあったので、週末も作業に追われました。プランターの問題を片付けながら11日に種まきを始め、12日午後には3台全てのプランターが稼働していました。2台は大豆、24条蒔きの高速プランター1台はとうもろこしに使いました。チャドは24条蒔きプランターでとうもろこしを植えていましたが雨が降って気温が下がる予報だったので、月曜に種まきを中止しました。大豆の種まきは18日木曜日に雨が降るまで2台のプランターで続けました。雨量
米国の大使館には農務担当官が駐在し、各国の最新情報を伝えますが、アルゼンチンの担当官は先週の報告書で今年穫れるとうもろこし生産量を5700万トンから5100万トンに1割下方修正しました。現地の取引所は、生産量が5000万トンを下回る可能性に言及しています。生産量減少の原因は、ヨコバイの一種、コーンリーフホッパーが媒介する細菌によって引き起こされるコーンスタントという病気です。これはアルゼンチンの農家にとって新しい病気です。この病気の影響で、今年の生産量が減るだけでなく来年のとうもろこ
動物愛護団体、ヒューメインリーグが米国の外食チェーンのケージフリー評価レポートを出しています。ケージフリー化完了、取り組み中、取り組んでいない、のカテゴリーでブランドロゴを表示し、後半には、業態ごとにイケてるブランド、イケてないブランド対比をしています。米国の外食ブランドが網羅されているので、米国の外食業界を知るのにも役立ちます。レポートへのリンクhttps://downloads.ctfassets.net/ww1ie0z745y7/2hGlwx9Bv7suMs7EkWl0
とうもろこしが高収量を上げる為に必須の条件があります。十分な数の種が一斉に発芽する事です。出来れば、すべての芽が24時間以内の時間差で発芽する事は望まれます。発芽で失敗すると、もう取り返すことはできません。均一に発芽したとうもろこしは一斉に受粉期を迎えるので受粉が失敗する可能性が下がります。また施肥や害虫被害の点でも利点があります。均一な発芽の為には、いつ種を蒔くかも重要です。地温、畑の湿り具合、種まき後の天気がポイントです。焦りは禁物で、種まきは農家の忍耐が試されます。
農務省は予算不足で今年から肉牛や綿花、郡単位の収量予想などの報告を止めるそうです。予算上限の制約で政府機関が閉鎖される国なので驚きはしませんが。米国連邦政府の債務は、約25兆ドル、3867兆円、米国のGDPとほぼ一緒です。因みに、日本政府の債務は、1286兆円でGDPの2倍。日本は債務上限が無いので米国のように国の機関閉鎖とか起きないけど、米国でさえ持続不可能と言われているのに日本は大丈夫?USDAfacescriticismforcancelingagricultu
パナマ運河とスエズ運河は、同じ運河でもかなり違います。パナマ運河は全長82キロ、海抜26メートルの人造湖ガテゥン湖を抜ける為3つの閘門があります。水位差がある為、事故に備えて閘門は多重化されています。スエズ運河は全長193キロ、地中海と紅海を結びますが、水位が無く、閘門もありません。下の動画を見ても、場所柄もありますが、閘門が無いスエズとパナマでは風景が違います。パナマ運河は雨不足で去年8月から航行制限され、穀物船は通過しませんでしたが、やっと雨季が来ます。雨が降り始めていま
ロイター記者のカレンさん、中国の国営メディアが中国の食糧増産は障害に突き当たっていると報道した事にコメントしています。中国の後ろ向きコメントは珍しいので、何か裏がある?とも書いています。記事には中国が穀物備蓄の予算も増やすとありますが、世界のとうもろこし期末在庫は約3億2千万トン。そのうち2億1千万トンの在庫が中国にあります。これは、中国のとうもろこし使用量の8か月分。お米だって、世界の期末在庫の6割が中国にあります。備蓄予算を増やすべきは、とうもろこし在庫がひと月分有るか
米国最大手の養鶏業者カルメインフーズが第三四半期の決算を発表しています。卵の販売個数は前年比で1%増、過去最高となりましたが、営業利益は前年の5分の1、1億7千万ドル(260億円)でした。鳥インフルエンザとインフレの影響が無くなって卵の販売単価が去年同期に比べ33%下がったのが原因です。決算資料を見ると特殊卵(ケージフリー含む)の販売割合は34%、特殊卵からの利益は42%になっています。米国の卵価格チャート。鳥インフルエンザで2022年から始まった米国の鶏卵価格の高騰も終わ
ドローンの農業での活用は急速に広まっていますが、中西部でも規制緩和が進んで、一人のオペレーターで複数のドローンを操作できるようになれば、5千万円もする大型の農薬散布機と同じ効率で散布が出来ます。又、ドローンが農村部の若者たちに新たな仕事を提供するとの見方もあります。確かに去年オハイオ州でドローンによる散布サービスを行っていたのは、大学生くらいの農家出身の子たちでした。ドローンの一番人気、DJI社の製品は米国のいたるところで使われています。DJIは中国の会社なので、中国政府の命令が
チェットさんも今週は大豆を植えたいと言っていましたが、今年も種まきのシーズンが来ました。コーンベルトでも南部を中心に種まきが始まったようです。農務省のレポートが出始めています。4月7日時点で、ミズーリで7%、イリノイでも2%種まきが進みました。今週の中西部は、水曜日、木曜日と雨が降りそうですが、その後は天気が回復しそうです。種まきと月曜日の日蝕を伝える農業メディアhttps://www.agweb.com/news/crops/corn/corn-planting-now-a
先週も50ミリの雨が降り、夜は0℃近い日もありました。畑は湿っていて今週も雨がありそうなので、週終わりまでに畑に入れるか分かりません。気温は上がりそうで、それは良い知らせです。川は洪水水位を超えていますが、北イリノイで150ミリもの雨が降ったので週半ばまでに5.2メートルまで水位が上がる予報です。穀物相場は下がっています。5月とうもろこしは7.75セント、5月大豆は6.5セント、株式は900ポイント以上下がりました。先週は相場が上がった時に売ったとうもろこしを運び、農機具
米国中西部から積み出され、輸出されるとうもろこしや大豆はロックンドダムと呼ばれる閘門(こうもん)を幾つも通過してニューオリンズに着きます。米国のロックアンドダムは川の水位を維持して船舶が航行できるよう作られ、陸軍工兵隊が管理しています。それと同じものが東京にもあります。都営新宿線住吉近くの扇橋閘門と東大島駅下流にある荒川ゲート。ミシシッピー河と違って川の水位を低く保つための施設です。荒川と隅田川に挟まれた江東地区は海抜ゼロメートル地帯の為、河川を水門で締め切って排水し水位を
農務省は卵関係の統計も充実していて、ケージフリー卵の統計もあります。米国には有機飼育を含め1億2400万羽の鶏がケージフリーで飼われています。産卵率も出ていて有機のケージフリー鶏が83.8%、有機でないケージフリーが82.6%。有機の鶏の方が産卵率が高い。値段は、普通の卵が12個で2.19ドル(331円)ケージフリーの赤玉が2.59ドル(391円、普通卵に対して18%高)(ミネアポリス郊外のスーパー、ターゲットの今朝の価格)日本だと普通の卵10個で250円位でしょうか。
米国やヨーロッパでは鳥インフルエンザの感染が続いています。2週間ほど前、米国でヤギが鳥インフルエンザに感染との記事がありました。鳥インフルエンザは鳥類だけの病気ではなく、哺乳類の多く、猫からイルカに至るまで感染が報告されています。今週は、テキサスで乳牛から人にN1H5鳥インフルエンザに感染したとの報道がありました。牛も鳥インフルエンザに感染しますが、人への感染は稀です。幸い?なことに、人から人に感染する変異は起きていないようです。(もしそうならパンデミックが起きますが。。)
先週は、農務省が作物の作付け面積予想を出しました。レポートを見ると今年は、作物全体の作付け面積が減り(前年比-2%)、減少が大きいのはとうもろこし(-4.9%)と冬小麦(-7%)、増えるのが大豆(+3.5%)です。作付けの本当の姿が見えるのは6月なので、今回の予想は変わる可能性が大きいですが、穀物価格が下がると、コストの高い作物の面積は減るという事でしょう。主要作物の作付面積減少しているのはオガララ帯水層からの地下水依存度が高い地域と重なります。とうもろこしの作付け。
先週は50ミリの雨が降り、今晩と明日で更に50ミリ降りそうです!川沿いの低地は、乾燥状態から少し雨が多い位に変わってきました。気温は変化が大きく、夜に氷点下になる日もあれば、日中は20℃を超える日もあります。このような天気が今週も続くようです。先週の穀物相場は農務省の植え付け予想が木曜日に出るまで下がっていました。5月とうもろこしは週の半ばで2.75セントしか上がっていませんでしたが木曜日の取引が終わった時には15セント上がっていました。大豆は一週間で1セントの下げです。ラ
現地木曜日に農務省は植え付け予想と穀物在庫などのレポートを出しました。2024年のとうもろこしの植え付け面積予想は、去年比で4.9%減少と、市場の予想より低かったため新穀12月とうもろこしは久々に高騰しました。ロイター記者のカレンさんもXで報告しています。一方、2024年3月1日時点のとうもろこし在庫は、去年同時期より13%増加し、特に農家保有の在庫が24%も増えています。大豆の在庫は去年比で9%増、麦類は16%の増加でした。チェットさんは良い天気のせいで農家がとうもろこし
今月、SEC米国証券取引委員会は、上場企業に対し温室効果ガス排出量を投資家に開示することを義務付け、大企業は2026年から情報開示が求められます。SECが公開義務付けするのはスコープ1と2(*)排出量のみで、企業の排出量の7割以上を占めると言われるスコープ3排出量は含まれません。一方、カリフォルニア州は2027年からスコープ3を含めた排出量開示を大企業に求める法案を可決しているので、カリフォルニア州に製品を出荷している日本企業もスコープ3の排出量測定が求められます。飼料業界紙に
去年の10月、農務省は遺伝子組み換え作物の状況についてレポートを出しました。遺伝子組み換えとうもろこしの比率は過去9年間92~93%で、変わっていません。非遺伝子組み換えとうもろこし品種の割合は7%あり、生産量で約2700万トンに相当しますが、米国は国内、輸出を合わせてもそれほどの需要はないので、その多くは分別されていない、つまり非遺伝子組み換えとうもろこしとして売られていない物です。米国で日本向けの遺伝子組み換えとうもろこしの生産が続いているのは日本の顧客が米国の農家に購入意思
米国穀物協会は毎年輸出向けとうもろこしの品質レポートを出しています。今年も23/24クロップイヤーの品質レポートが出来ました。内容をまとめるとBCFM、割れ粒と夾雑物は2.5%で前年比で低下。被害粒の割合も低下。但し、ひびの入ったとうもろこしの割合は増加。100粒重量は前年比で増加。蛋白高めで、でんぷん質低め。カビ毒の懸念はなさそうです。心配するような品質でなくて良かった。レポート(和訳)は以下からダウンロードできます。23-24-USGC-Export-C
先週のイリノイ中部は、週半ばに僅かな雨が降りましたが、平年より気温が高く良い天気でした。北のミネソタ、アイオワ、ウィスコンシンでは冬の間ずっと降らなかった雪に見舞われました。スマホの天気を見ると、これらの地域はここ数日雪を示す青色になっています。明日(月曜日)のイリノイは雨になりそうですがその後は天気が回復し夜は寒くなりそうです。穀物相場は先週の前半は上がって農家が大豆を12ドルで売る場を提供しましたが、それも長くは続かず、木曜日、金曜日と下げました。とうもろこしは動きが少なか
世界最大級のライフサイエンス企業バイエル社は、農業向け生成AIの試験導入を始めました。バイエルは、2018年にモンサントを買収し農業分野で圧倒的知識を持ちます。そのバイエルがChat-GPTを持つマイクロソフトと組み、自社の持つ農業知識をAIに学習させ生成AIを開発しました。農業の課題、生育環境や病気、除草を適切に判断するには、複雑な状況を考慮し農学者のアドバイスなどが必要でしたが、農家がAIに訊いたり画像を見せるだけでアドバイスが得られる世界がそこまで来ています。農業でもA
共和党エコノミスト、ニュートンさんのXに各国の農産品貿易収支が載っています。表が示すのは、ブラジル、EU、カナダ、ウクライナ、メキシコの貿易黒字。中国は144ビリオンドル(22兆円弱)の貿易赤字。表では中国の隣に去年から農産品の輸入超過になった米国を載せ、米国の貿易黒字はどこに行った?と民主党政策を批判しています。EUは、農産品貿易で81ビリオンドル、13兆円近い黒字ですが、これには付加価値の高い食品、お酒やお菓子、チョコレートなどが貢献しています。日本は農産品(
とうもろこしは日本までバラ積み貨物船で運ばれますが、海運業界でも脱炭素に向けた技術開発がすすめられ、水素やアンモニアを燃料とする技術が研究されています。風力推進もその一つです。9万トン級のバラ積み貨物船、PyxisOceanは英国BARテクノロジーによる風力推進を備えた貨物船です。鋼鉄とグラスファイバーからなる高さ37メートの帆はコンピュータ制御され推進力を生みます。去年8月からテストをしてきましたが、一日平均3トンの燃料を節約でき、最良の条件では一日11トンの燃料を節約でき