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驚くべき奇跡的な本。驚くべきというのはこの本で描かれた田舎医者ジョン・ササルの超人的な医療活動にであり、それを描くジョン・バージャーの筆致と誠実な考察にであり、そのバージャーの文章とがっぷり四つに組んで確実な世界を浮かび上がらせているジャン・モアの写真にである。この本を読んでみようと思ったのは、「本書を読んで心を動かされないものは、医師になるべきではない」というTheNation誌の書評にひかれたからだが、その書評子に同意する。しかし、それは必ずしも、医師たるもの須らくササルたれ、ということ
「G.」ジョン・バージャー著・・・★★★1972年ブッカー賞受賞作品。図書館(閉架)で本書を受け取り、中をチラッと見て嗚呼(心の声)。。。(><;)2段組みでそれも字が小さ~い!300ページ程だが、普通の本で換算すれば1.5倍位になりそう。これは、ちと手強そうだぞと・・・物語の舞台は1800年代後半~1900年前半(第一次世界大戦の開戦頃)のイギリス。イタリア人で”野獣”と呼ばれた貿易商の父と、イギリス人の愛人との間に生まれた男(G)の生涯を描いた物語である。Gは少年