ブログ記事150件
ベートーヴェンの「大公トリオ」。その気宇壮大な音楽が好きでずっとスーク・トリオのレコードを聴いて満足していました。だから敢えて他の演奏を求めることは無かったのですが、父親の残したCDが何種類かあるのでちょっと聴いてみようかな、と云う軽い気持ちで聴いてみたのが、ケンプ、シェリング、フルニエといった名手たちが共演したもの。これは”ちょっとした発見”とでも言えそうな演奏です。🔷ベートーヴェン「ピアノ三重奏曲第7番”大公トリオ”」ベートーヴェンのピアノ三重奏曲は弦楽四重奏曲と
清々しく爽やかな演奏。バイオリンは勿論、私の憧れのシェリング、そしてピアノはイングリッド・ヘブラー。彼女の素直な誠実な演奏、私は大好きなのですが、現在どれくらいの人がヘブラーの事をご存知なんでしょう?オーストリア、モーツァルトテウム音楽院出身の彼女は、昨年93歳で亡くなってしまいましたが、日本にも数多く来日なさっていました。残念ながら、彼女をコンサートで聴く機会には恵まれませんでしたが、久しぶりにこの録音を聴いて、本当に爽やかな気持ちになりました。彼女のレッスン受けたかったな、私の大の
”懐かしい”と書いたのは、以前よく聴いたという意味です。何十年も前のことですが、買った当時は本当によく聴いた思い出のレコードです。シェリングが弾いたベートーヴェンとブラームスの協奏曲が入った徳用盤です。バックはハイティンク/コンセルトヘボウ。🔷ヴァイオリン協奏曲について協奏曲の中では「ヴァイオリン協奏曲」が一番好きで色々聴いてきました。それに比べれば協奏曲の花形である「ピアノ協奏曲」で聴いたことこのある曲数はグッと下がります。もちろん自分でも少々かじった経験があるとい
いっきに聴いてしまう。気品と深さに引き込まれてしまう。「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」は厳しくも難しいのだが、厳しさの中に、明るい希望のような暖かさを感じる。さりげないような、鮮やかな技巧。私の中ではベストと思う。ヨハン・ゼバスティアン・バッハの作曲した無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(SeiSoloaViolinosenzaBassoaccompagnato)BWV1001-1006は、3曲ずつのソナタ(BWV番号は奇数)とパルティ
Kästnerケストナーの自伝AlsicheinkleinerJungewar.(AtriumVerlag,2023)「ぼくが子どもだったころ」を辞書をひきながら、少しずつ読み進めている。ドイツ語力があやしいので翻訳で独文解釈の正解を確かめながらの、いわば補助輪付の読書である。今朝読んでいたら、57頁にgefroreneMusikという言葉が出てきた。「凍れる音楽」」である。「凍れる音楽」は「黙せる音楽亭」の思い出とつながっていた。ドレースデンに住んでいた頃、あ
偉大な演奏家のインタビュー記事を読むのが大好きです。テクニック的に雲泥の差があるのは仕方ないとしても、偉大な演奏家達がどういうスタンスで曲と向き合っているのか理解していければ、もう少しマシな演奏が出来るのでは、と期待して。以前も書きましたが、私には3人の憧れる尊敬してやまない音楽家がいます。我が家の音楽室に飾ってある3人の写真。私にとっては、聖域です。この3人が同様に言っている言葉が、作曲家、自分、そして作品に対して誠実である事が一番大切!(私にとって)最高のバイオリニスト・シェリン
芸能人や政治家の決まり文句ですが、私の場合は、ちょっと違ってこの曲、演奏したことがあるのかないのかたしかproのオケのviolinistの伴奏で弾いたことがあるような・・・でも勘違いかも?シェリング独奏、ギブソン指揮、ニューフィルハーモニア管演奏モーツアルト作曲、ヴァイオリン協奏曲第4番あれっ?こんなに厳しい曲だったっけ?もう少し遊び心があったような気が・・・と、切り替えてこっちを聴いてみるとグリューミオー独奏、コリン・デイヴィス指揮
いつも私のブログを訪れて下さって、有難うございます。そんな皆様に、クリスマスプレゼントを。私が自分で気分転換に聴いている、大好きな小品を、独断と偏見で選ばせていただきました。お掃除の合間やお茶の時間にでも、どうぞ!TambourinChinoisinEMajor,Op.14/1ProvidedtoYouTubebyMangoraClassicalTambourinChinoisinEMajor,Op.14/1·HenrykSzeryng·Char
我が家の音楽室に飾ってある、3人の写真。昔からずっと憧れ、尊敬し、好きでたまらない音楽家達です。今日はその3人目、バイオリニストのヘンリク・シェリングについてです。今までのブログはこちら『憧れの人達その1』今の家に引っ越してから、はや22年。ピアノの部屋が我が家で1番大きな、明るい部屋なのですが、その部屋の壁にずっと3枚の写真が飾ってあります。音楽学生になる前か…ameblo.jp『憧れの人その2』憧れの人その2本日登場して頂くのは、ウィーンっ子のバリトン歌手エバーハルト
日本浪漫派とは何であったのだろうか。迂闊にも僕は、保田與重郎がドイツ浪漫派の影響下にあったことを忘れていた。あまりにも時局に関した評論ばかりを読んでいて、そこまで考えが及ばなかったのである。それだけに、保田の『英雄と詩人』に収録されている「清らかな詩人—ヘルダーリン覚書」は衝撃的であった。隠された秘密がそこにあるように思えたからだ。ドイツ語のまったく読めない僕であっても、保田の語り口には魅了されてしまった。ドイツ浪漫派とフランス革命は、まさしく同根であるという再確認もまた、なぜか新鮮であり
バイオリニストのシェリングが、「あと1時間で人生が終わると分かった時、何をしたいか?」と聞かれた時の答えが、「ブラームスのコンチェルトを弾く」だったそうです。残念ながら、いや、彼の思い通り、コンサートでブラームスを弾いた数時間後に意識不明に落ち入り、そのまま意識が戻る事なく、急逝なさってしまいました。私は何をしたい?好きな音楽を聴きながら、静かな時間を送りたいかな。何を聴きたいか…勿論シェリングのシューマンコンチェルトとバルトークコンチェルト、ワイセンベルクのフランク、マーラーのシンフォ
もちろんタイ―スなんかは当たり前!celloで弾いていますが、sulGならずsulCの所がなかなか野太い音なので、やっぱVnでないと、合わんな~で、もし、Vnを弾く能力が備わっていたら弾いてみたい曲第1位はこれです!シェリング独奏バッハ作曲、パルティータ第3番この厳しくかっちりした演奏が、この曲に合っているような気がします。もちろんグリューミオーさんの、エコーの効いたパルティータも決して悪くはないのですが、グリューミオー独奏、バ
前回の投稿からだいぶ時間が経ってしまい、もうすぐ12月!ベルリンはついに雪が積もりました。久しぶりの投稿、本職の音楽について書く事にします。私の(多分)1番好きなシューマンのバイオリンコンチェルト。難曲で映えないと言われています。実際、シューマンの亡くなる3年前(1853年)にヨゼフ・ヨアヒムの為に作曲されたものの、彼が初演する事はなく、1937年にベルリンのヨアヒムの蔵書の中から楽譜が発見され、ようやく初演の運びとなりました。ところが、初演したバイオリニストのクーレンカンプが、演奏不可能な
わが家のバッハ無伴奏CD先日◯mazonで楽譜と一緒に新しいCDもポチっておりました。ともに24時間以内に届く安定の迅速さ!(もう少しゆっくりで大丈夫ですよ…a◯azonさん、、、)今回購入したのはコチラ↓新しく購入した楽譜がシェリング編ということもあり、これまで持っていなかった1955年録音のCDを購入してみました。これまでわが家にあったのは、コチラの1967年録音のもの。とりあえずパルティータ3番プレリュードを聴き比べてみましたが、1955年版の方が音程
ブラームスのヴァイオリン協奏曲は、ヴァイオリン協奏曲というジャンルの多くの名曲の中でも好きな曲の一つです。きょうは久しぶりにシェリングのヴァイオリン、ピエール・モントゥー指揮ロンドン交響楽団の演奏で聴きました。ゆったりと始まるオーケストラの響き。大好きなブラームスの音楽を慈しむようにオーケストラから豊かで柔らかな音を引き出していくモントゥーの微笑みが見えるようです。そして、その響きの上に乗っていくシェリングのヴァイオリンの音の美しさ。彼のヴァイオリンは音楽を少しも崩すことなく丹念
ベートーヴェンの「ヴァイオリン協奏曲」、随分長い間聴いていない。ベートーヴェンの、特に「交響曲」は、後進たち、ブラームス、シューマン、ブルックナー、マーラー、ショスタコーヴィチらが束になってかかってきても、確固たる存在感があると思いますが、こと「協奏曲」に関しては後進たちに道を譲っているように思えます。ティンパニがひそやかに”トン・トン・トン・トン”に鳴らす開始の仕方の素晴らしさ、これは「ピアノ協奏曲第4番」でいきなりピアノの弱音から始めたのと同じくらい天才的なひらめき。そして堂
東海地方の梅雨入りも発表され、雨の多い季節になりました。ということで、今回はブラームスのヴァイオリン・ソナタ「雨の歌」を紹介します。「雨の歌」というタイトルは、ブラームス自身の歌曲「雨の歌」の旋律を第3楽章に引用していることから来ています。その歌詞の一部は以下のようなもの。「降れ、雨よ降れ。砂が雨で泡立つ、あの子供の頃の思い出をもう一度。裸足で雨に打たれながら草の雨粒をかき集める。なんて幸せなんだろう。もう一度あの優しい雨音に耳を澄ませたい。美しい自然の不
つづきです。目次1.ジャンク教養がなぜ教養とは言えないのか2.イケてる有用人、陰キャの教養人3.芭蕉と荘子――東洋の役立たず4.役に立つのは機械や奴隷、暇こそ人間だ――アリストテレス5.ルソー「いやまて。もっとシンプルで本能的なもんだろ」6.情報不足の中世から情報過多の近代へ――ベーコンの危惧7.分業と細分化、技術化と狭視野――シェリングの危惧8.資本主義下こそ教養が大事――アダム・スミスの教育9.過分業・過専門で人間が迷走を――ミルと大学
どないなっとんねん?と言いたくなるほど気温がばらついていますね?!こんな時、せめて気持ちだけでも落ち着かせようと、時節柄の音楽を聴いてみました。マズア指揮、ゲヴァ管演奏シューマン作曲、交響曲第1番「春」第1楽章だいたいこの曲、春は春でも、まだ朝は少し暗いような早春を思わせるようなゲヴァ管の響きによく合っているような気がします。で、次!シェリング独奏、ヘブラー伴奏ベートーヴェン作曲、ヴァイオリンソナタ第5番印象的にはきびきびしていて、むし
時々やるのですが、「今日は何を聴こうかな~」と言いながら、iTunesでジャケットを並べた状態から画面を見ずにクリック!で、聴き始めました。最初の一音を聴いて「ふーん、チャイコン(チャイコのVn協奏曲)か~」と、その時・・・「ぜんぜんちゃうやん!なに?この曲?」となったのがこれです!チェリビダッケ指揮、ロンドン響演奏コダーイ作曲、「ガランタ舞曲」いやいや、これまであまり聴いていなかったけど、なかなかいい曲じゃありませんか?これは動画に
聴いていて懐かしさを感じるのはなぜでしょうか?フレーズに聴きなじみがある?そう!なんだか歌詞をつけたくなるような「赤い鳥」が歌ってましたっけ?(爆恥)細かな転調もそんなに違和感もなく、まあ、冒頭はヴィヴァルディもちょっと入っているかもね?シェリング独奏、ギブソン指揮、ロンドン響演奏パガニーニ作曲、ヴァイオリン協奏曲第4番結構技巧的な曲ですが、まあパガニーニなので当然と言えば当然、しかし正確無比のシェリングさんなら、こんなの朝飯前とばかりに
みなさんこんにちは😃本日ご紹介していくのはヘンリク・シェリングがベルナルド・ハイティンク、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団と録音したベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲、ロマンス第1番と第2番のエソテリック盤をみていきます。ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を取り上げるのは大分久しぶりな気がしますが、まだシェリングとハイティンクによるエソテリック盤を取り上げていなかったので今回取り上げたいと思います。当盤はすでに廃盤となっているエソテリック盤のため少々手に入れづらい代物かもしれませんが、それ相
まずは・・・゛ヘアバーム気になる人多すぎた件”のお詫びからすみません、残りわずかです11/19に追加分入荷予定欲し過ぎる方、少しお待ちください石田に出た恐ろしい影響の件お話します石田、本日20cmほど断髪しましたえ~みなさんご存じの「アレ」です。「あれの影響が諸に髪に出ておどろく程ひどい状態に・・・」まだまだ、影響は出ますよこんな声がng'aaguguにたくさん届いています髪が大量に抜ける髪が大量に切れる髪の量が確実に減った髪質が
「マルバノキ」が色変わりしてひょうきんなモービル飾り今日は昨日ほどの澄んだ秋空ではなかったが、三上山の山裾歩きを兼ねて花緑公園まで行ってきました。ここ数日の冷気で、秋の色づきがだいぶ進んでいました。普段あまり目立たない「マルバノキ」(マンサク科)が色変わりしていて、モービル(飾り)のようで、ひょうきんな構成に意外性があって、楽しめました。バラは花数は多くないものの、逆に、ゆっくりひと花ひと花楽しむことができました。ミシェル・オークレールの情感豊かな演奏メンデル
✳︎この記事は以前公開していたものを元に書き直ししたものです✴︎「クラシックはこれを聴け」、今回はバッハの大傑作、「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」から「パルティータ第2番」です。(最初にお断りしたように、書き直しして改めて公開しています)この「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」にはシェリングという、無宗教の私にも宗教的な高みを感じさせてくれた超名演がありますが、今はより人間的なヒラリー・ハーンの演奏を好むようになりました。歳を取ったということでしょうか
僕が哲学としてイメージするのは、シェリングの「一切はかの一者から流れ出なくてはならぬ」という思想である。彼が『学問論』(勝田守一訳)で述べた言葉だが、僕の物の見方としっくりいくのである。大学で何を学ぶべきかを主題にした本である。根本知に拠らないものは、まったく意味をなさないと論じている。知識には段階があるが、それは、ヘーゲルのような知の遍歴を意味するのではなく、個々人の直観によって把握されるのである。しかも、シェリングにおいては、知識や行為についても、根本知の表現ではないような知識がないよ
もう10年前になるんですね、この記事書いたのは・・・今回はおけいこというより、自主練でした(笑)昨日家に帰ってみると、メモ用紙に妻(音楽はズブの素人)の走り書きがありました。ハイフェッツ独奏、ライナー指揮、シカゴ響演奏チャイコフスキー作曲、ヴァイオリン協奏曲第1楽章:後半のテクニックは見事だが、前半はさらっとしすぎ感ありオケのレベルなのかオケとの相性なのか演奏が素晴らしいのに心が鳴らないのは何故か?第2楽章:テクニックは素晴らしいけど、ちょっと奇麗すぎやし
と言うのと同様に、「名指揮者必ずしも名作曲家ならず」バンスタさんなど一部を除いて当てはまるようにも思えます。もちろんその逆で、「名作曲者必ずしも・・・」と言うのもあるかもしれませんが・・・ただ、今回のこの演奏を聴く限り、指揮者のジャン・マルティノンさん、素晴らしい作曲家だったと言えよう!(爆恥)終わってどないすんねん?!(再爆恥)シェリング独奏、クーベリック指揮、バイエルン放送響演奏マルティノン作曲、ヴァイオリン協奏曲第2番より