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この本の著者のヘミングウェイ評の語り口を借りるのなら、わたしは20世紀初頭のパリを舞台にした本に甘いんです。映画『ミッドナイト・イン・パリ』(ウディ・アレン監督)で主人公たちがタイムスリップしたあの時代です。あの映画にも登場した、1903年から亡くなる1946年までパリを拠点に活動したユダヤ系アメリカ人の作家ガートルード・スタインの自伝です。自分の半生を、秘書でありパートナーでもあったアリス・B・トクラスが自分の半生を、文字どおり語るような文体で書いています。単なる苦労話と自慢
←生垣の剪定や草むしりをしていて気づいた。木の名前、忘れた。一昨日、梅雨入り。昨日はほぼ終日の雨。庭木などは潤って元気が復活。一方、雑草も元気モリモリ。数日前、せっせと草むしりしたけど、その日以上に草茫々。今日は休み。晴れ渡ったわけじゃないが、雨の心配はない。自転車を駆って、何処かへ(床屋か中元買いにか、展覧会か、書店か)外出するか。でも庭仕事もしないと。で、草むしり。生け垣など車道沿いに御堂も含め。二時間作業したけど、誰一人声掛けてくれなかったな。←ジョン・エヴァ
先日放送された「刑事コロンボ4時2分の銃声」の中で、思わぬ文学者の名前が出て来て思わず巻き戻して2度見した。ストーリーは、義理の娘を溺愛する父が、娘の自立を促す男を殺すというもの。娘は作家志望で、ある出版社から本を出版することになった。義理の父はこれを妨害し、自分の支配下に置いておくために殺人まで犯す。その時のセリフが上の字幕のとおり。「ガートルード・スタインのようにパリなどでふらつく生活はさせたくない」というもの。ガートルード・スタインは1920年代
FBで「7日間ブックカバーチャレンジ」というのをやっていて、富士山麓に住む知人のライターからバトンが渡ってきたので、FBにアップしたついでに、こちらにもアップしてみる。古い本ばかり。初回は、なんたってこの本。「アリス・B・トクラスの自伝〜私がパリで会った天才たち」(ガートルード・スタイン著金関寿夫訳1971年筑摩書房)。ピカソ、マチスなど当時無名の画家やアポリネール、ヘミングウェイなど、1920年代にスタインのサロンに集った天才たちの素顔を描いた本。何度読んでもお
先日(といってもだいぶ前)、新聞に村上春樹さんの近況が載っていた。写真を見て、あれっと思った。ここは、パリの「シェイクスピア書店」ではないか!私も、ずっと行きたかった場所で、念願叶って数年前に行ってきた。シェイクスピアの肖像画が掲げられたこの書店のオープンは1919年。開いたのは、アメリカ人女性シルヴィア・ビーチ。アーネスト・ヘミングウェイ、エズラ・パウンド、スコット・フィッツジェラルド、ガートルード・スタイン、ジェイムズ・ジョイスなどが、この書店で多くの時を過ごした。
ガートルード・スタイン"若きピカソのたたかい"植村鷹千代訳一時間文庫新潮社昭和三十年四月発行自分の書架をぼんやり眺めていてふと手にした新書版サイズの小冊子、いつどこで買ったのか、読んだのか、読んでいないのか、またそれがガートルード・スタインの著書であることにも気づいていないのだ。"若きピカソのたたかい"なる表題ばかりに気を取られていたように思う。この本がピカソの謎を、人間を一挙にときあかしてくれた。この名著に接した感動は相当の衝撃となった。ピカソがぐっと近
「ポタミ」という文芸同人誌があります。「ポタミ」とは、ギリシャ語で「河」の意味。「メソポタミア」は「河の間の文明」の意味だそうです。友人に頼まれて寄稿しました。タイトルは「PARISヘミングウェイとガートルード・スタイン」。興味が尽きない作家のガートルード・スタインと彼女が「あなたたちは失われた世代ね」と言ったヘミングウェイについて。ヘミングウェイの方が圧倒的に知名度がありますが、スタインの研究者からみると、ヘミングウェイは「へっぽこ野郎」。私は大好きな富岡多
別の支援者の方が四国八十八ヶ所(1番札所と2番札所)の写真を送ってきてくれた。この方の知人が重い病気にかかり現在闘病中のようで、その方の病気の快方を願う為、1番札所と2番札所にまで行ってきたそうだ。その際、俺のこともわざわざ祈ってくれたとのことで、その優しさ、心遣いに感謝だった。その祈りは必ず叶うと信じ、再審に向け頑張りたい。「起こってほしい奇跡を毎日書き出してみなさい。それは本当にやってくることになります。」
帆船を見ると、光村図書の国語の教科書を思い出します。「とびこめ!」って作品だったと思います。お猿に帽子をとられた男の子がマストの先まで夢中で追いかけていってしまうのね。我に返ってバランスを崩しそうになる。そうやって立ち往生する我が子を見て、下から船長が「とびこめっ!」と叫ぶ場面を挿絵で覚えています。…これで思い出された方は同年代でらっしゃるかしら(≧▽≦)きゃー。ありがとう。(笑)今日もブログを見に来てくださってありがとうございます。恋する紅茶のak
薔薇は薔薇であり薔薇であり薔薇であるガートルードスタインの言葉です。ありのまま、そのままということ。
偉大な画家たちは、その絵に特別なものがあるというだけで有名になるわけではありません。そこには作家を売り込む画商の力があったり、作家に惚れ込んだコレクターの力があったりします。マティスやピカソ、セザンヌといえば、いまや世界の誰もがその名を知る作家ですが、栄光の背景には、ある一家が大きくかかわっていました。というと、なにやらミステリアスな感じですが、いまパリのグランパレで開催中の展覧会「マティス、セザンヌ、ピカソ・・・スタイン家のアヴァンチュール」は、20世紀の