日の名残りを観た。強烈な個性俳優アンソニーホプキンスが従順な執事長で、米国の実業家がクリストファーリーヴ、新聞記者がヒューグラントで、メイド長がエマトンプソン。何という魅力的な配役か。ベンチに座る主人公が、電飾に沸く通行人に対して『電気が点くと、なぜ皆は拍手を?』と尋ねる。生涯執事でしか過ごして来なかった彼には、一般人の自然な感情が理解できないのを表現する見事な場面だ。バーでは、あたかも自分を要人の様に触れ回ったり、反ナチスらしい会話には用心したりの、人間的描写も秀逸。ラスト、エマとの別れ際、遠