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製作:韓国監督・脚本:イ・チャンドン撮影:チェ・ヨンテク美術:シン・チョミ音楽:イ・ジェンジ出演:ソル・ギョングムン・ソリアン・ネサンチュ・グィジョンリュ・スンワン2004年2月7日公開29歳の青年ホン・ジョンドゥ(ソル・ギョング)は、轢き逃げによる過失致死で2年6ヶ月の刑期を終えて出所します。ジョンドゥは実家に帰るものの、家族は既に引越しをしており、引っ越し先を彼に知らせていなかったために、途方に暮れます。ジョンドゥが飲食店で無銭飲食をして警察に捕まり、弟のジョン
2018年カンヌで、最高評価を出しながらパルムドールを逃した、イ・チャンドン監督の映画。ドラマ版とまるで違う印象。NHK版では、セックスシーンをカットして、すべてが観念の世界にあるかの印象。ただあれでは、彼女の映画的実存がない。「ミカンが有ると思うんじゃなく、ミカンが無いことをわすれるの」というキーワード。この言いまわしは、村上春樹だが、「最初からなかったように、消えて行きたい」であったり、「腹の減った人には二種類あって、単にお腹のすいている人と、全てに渇望している人」の話。あるいは、
村上春樹の「納屋を焼く」を基にしたことは明らかだ。ただ、それにイ・チャンドンの解釈が加わって、この作品になっている。小説に得たものは、着想だけなのかもしれない。ストーリーは、貧しい作家志望の青年ジョンスと幼馴染のヘミに、若くして無職の金持ちベンが絡むサスペンスで、内容は「納屋を焼く」に酷似している。ただ、映像にすると、抽象性がなくなり、イメージが具体化してサスペンス性が強調される。自由奔放なヘミを愛してしまうジョンス。その関係は、どことなく曖昧で、お互いに確固たる確信がないまま、ヘミが行方不
遅ればせながら、上半期必見の『バーニング劇場版』観たいと思いつつ見逃してた作品。ようやくユジク阿佐ヶ谷で観ました。うん、これはひさびさにストライク・ゾーン来ました!自分の中の、表現したいけれどできずに抱え続けている思いと驚くほど響き合うものがありましたね。大学は卒業したものの不況で定職に就けずにいるジョンス(ユ・アイン)は、1人農業を営む父親が暴力沙汰で逮捕されたため、牛の世話をするために実家に戻ります。その同じ頃、ジョンスは偶然再会した幼馴染みのヘミ(チョン・ジョンソ)に旅行中
イ・チャンドンの新作「バーニング」の公開に合わせ、旧作の「ペパーミント・キャンディー」「オアシス」も4Kレストア・デジタルリマスター版で公開されました。この機会に旧作2本は観ましたが、肝心の新作は未見のままです・・・。製作:韓国監督・脚本:イ・チャンドン撮影:キム・ヒョングナ・スンヨン美術:パク・イルヒョン音楽:イ・ジェジン出演:ソル・ギョングムン・ソリキム・ヨジンキム・ヒウォン2000年10月21日公開ピクニック:1999年春鉄橋の下の河原で、同窓会
あのイ・チャンドンが見出した新進気鋭の女性監督、ユン・ガウンの初長編作品。かなりの秀作。小学校高学年の子どもたちの世界を、彼らの視線で描いている。BGMを排除し、しっかりと見つめる監督の眼差しを共有する喜びすら感じてしまう。リアルな世界を作るため、台本を無くし、俳優の子どもたちが感じたことを話し合って撮影を進めたという。日本では河瀨直美監督、フランスではクロード・ルルーシュなどの方法を踏襲している。もちろん是枝裕和監督の「誰も知らない」も影響を与えている。見終わった後の満足感も十分だ。是非
HDデジタルリマスター版Oasis2002年韓国監督・脚本イ・チャンドン主演ソル・ギョング(ジョンドゥ)、ムン・ソリ(コンジュ)他交通事故を起こして服役していたジョンドゥ出所すると、冬だというのに半袖のまま街を歩き回り、無銭飲食をしなぜか事故の被害者の家を訪ねるそこには身体の不自由なコンジュが一人で住んでいたこの映画、何を書いてもネタバレになると思います。そしてこの感動をあらわす言葉が見つからないジョンドゥは軽い知的障害というのか発達障害というのか、悪気なく周囲に迷惑を
【ペパーミントキャンディデジタルリマスター版】シネマート心斎橋さんにて鑑賞。『4Kデジタルリマスター版』、との事ですが、劇場の都合により今回は2K相当のデジタルリマスター版での鑑賞となりました。原作、監督、脚本を名匠イ・チャンドン監督、撮影はキム・ヒョング。そしてNHKの上田信さんが共同プロデューサーとして製作に携わった作品。主演は『オアシス』、『1987.ある闘いの真実』などのソル・ギョング、妻役に『お嬢さん』などのムン・ソリ。ある一人の男の人生を、走馬灯のように、またベル
大韓民国で発生した大規模山火事に際し被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。韓国語に翻訳しようかと思いましたけど、変な文章になってはダメなので・・・さて、この映画を観てまいりましたペパーミント・キャンディーペパーミント・キャンディー原題:박하사탕英語題:PeppermintCandy(1999年、韓国・日本合作映画、130分)監督・原作・脚本:イ・チャンドン製作:ミョン・ゲナム、上田
***ところで劇場版『バーニング』を観た。村上春樹の短編『納屋を焼く』をもとに、韓国で制作された映画だ。率直に言うと、主人公や彼女の性格やビジュアルが小説とは結構異なる印象。彼女ヘミはどこにでもいそうな今どきの女性で魅力がパッとしない。主人公ジョンスはうだつの上がらない青年で「僕はヘミを愛しているんだ!」、なんて台詞を言うが、ちょっと・・・って思ってしまった。原作に比べて、主人公が彼女に傾き
PEPPERMINTCANDY1999年韓国・日本原作・脚本・監督イ・チャンドン主演ソル・ギョング、ムン・ソリ、キム・ヨジン他「バーニング」公開に併せて、「オアシス」とこちらが再上映されています。4Kレストア・デジタルリマスター版(ネタバレです)1999年河原でピクニックをする昔の仲間のもとにスーツ姿でフラリと現れたキム・ヨンホどこか様子がおかしく、自暴自棄になっているそして記憶をさかのぼるとヨンホは小さな会社の経営者その前は警察官結婚と破綻娘、犬
京都シネマ「ペパーミント・キャンディー」「バーニング劇場版」が自分のタイプの作品だったので、わくわくしながら観てきました(監督が同じ)「オアシス」(同じくイ・チャンドン監督)も上映してくれる…すでにもうにやけそう時系列がずれますがこちらも少し前に京都シネマ「金子文子と朴烈」このポスター見直したら泣いてしまう〜〜一枚でかなりこの作品を表現してくれてると思うんです(私にはキュートで力強い恋愛物語が大イメージ)上映中もこの場面で涙腺爆発してしまいました手が冷たくてさっきiPhon
「バーニング劇場版」を観てきました。村上春樹の小説「納屋を焼く」をモチーフに、イ・チャンドン監督により映画化した作品。小説家志望のフリーターのジョンス(ユ・アイン)は幼なじみの女性ヘミ(チョン・ジョンソ)と偶然再会し、彼女のアフリカ旅行の間の猫の世話を頼まれる。ジョンスがヘミを迎へに空港に行くと、彼女は旅先で知り合つたといふ男性のベン(スティーブン・ユァン)と一緒に現れる。高級マンションに住み、ポルシェを乗り回すベンだが、ある日北朝鮮の国境近くにあるジョンスの家にヘミを連れてきたベン
バーニング劇場版※ムービーウォッチメンのリンクなどを追記しました(6/4)原題:Burning2018/韓国上映時間148分監督・製作・脚本:イ・チャンドン製作:イ・ジュンドン原作:村上春樹脚本:オ・ジョンミ撮影:ホン・ギョンピョ美術:シン・ジョムヒ衣装:イ・チュンヨン音楽:モグ出演:ユ・アイン、スティーブン・ユァン、チョン・ジョンソパンフレット:★★★☆(800円/コラムが3本収録。監督インタビューなども良し)(あらすじ)アルバイトで生計を立てる小説家志望の青年
あると思い込むのではなく、ない事を忘れる。村上春樹の原作を無性に読みたい衝動に駆られるくらい良くできた脚本、名場面である夕暮れのシーンは何日も掛けた撮影であろう、三人の登場人物の演技も印象深い、8年ぶりにつくられたイ・チャンドン監督の傑作。実家に戻るも引き継いた農業の仕事がままならぬ小説家志望の主人公ジョンス、街中で偶然出会った幼馴染のヘミ、ヘミが旅行先で知り合った裕福な生活をするベン、彼ら三人とも方向性が定まらぬモラトリアムな若者として醸し出す雰囲気が"あるよねー"と頷ける
【バーニング】村上春樹原作の『納屋を焼く』から物語を大きくアレンジし、韓国を舞台にして描いたサスペンス。とか言いながら原作未読、イ監督作品は、恥ずかしながら初見となるのですが、『シークレット・サンシャイン』、『オアシス』などで評価される名匠との事。脚本も兼務。意見の分かれるところかと思いますが、これは原作を読まないまま観た事が逆に良かったと思います。画力の逞しさ、俳優の存在感に引き込まれ、翻弄された。衝撃のラストに至るまでのスパイラル感には完全にやられました。この飄々
アンニョン(^-^)ノいつも、ありがとうですこの映画を観てきましたカンヌ映画祭で歴代最高評価を獲得した、究極のミステリー。バーニング劇場版2月1日(金)よりTOHOシネマズシャンテ他にて全国ロードショー!バーニング劇場版原題:버닝英語題:Burning(2018年、韓国、148分、PG12)監督・脚本:イ・チャンドン脚本:オ・ジョンミ村上春樹「蛍・納屋を焼く・その他の短編」(新潮文庫)PD:オク・クァンヒ助監督:
村上春樹原作の韓国映画「バーニング劇場版」観てきました。SawtheKoreanmovie“Burning”basedonanovelwrittenbyHarukiMurakami僕はハルキの原作「納屋を焼く」はもちろん読んでないです。映画は、非常に面白かった!!淡々としたトーンで描かれますが、非常に激しい映画です、、。yahoo!映画のレビューは低いけど、僕はとても面白かったです!75点◾️本作はスリラーです。でも、叙情的な描写が多く、現代韓
原作とはかなり雰囲気が違う作品です。というより、ラストをあんなに分かりやすく観客に見せてしまうことについて、私は???と思ってしまいました。映画は監督のものなので、文句を言うつもりはないし、原作とは主人公の年齢含めかなり設定が違っていたのでそれはそれで、と納得しましたが、少なくとも、私ならあんな終わり方はさせないかな…私の頭の中にある「納屋を焼く」は、目に見える悲劇ではなく、なんとなく謎のまま終わっていく話なのです。とはいえ、原作を考えずに観れば、かなり面白かったのも事実。
村上春樹の短編を元に映画化した「シークレット・サンシャイン」のイ・チャンドン監督の8年ぶりの新作です。小説家志望のジョンスは幼なじみのヘミと街角で偶然再会し、アフリカへ旅行する間の猫の世話を頼まれる。ヘミが帰国するとアフリカで出会ったという金持ち男ベンを紹介される。ヘミと一緒にベンの家を訪問したとき、ベンから時々ビニールハウスを燃やしていると秘密を打ち明けられ…先日NHKで吹替版が放送されましたが1時間近く尺が短くてどこがそんなに違うのか気になって観に来たら結末部分がまるまるカットされてい
NHKのアジアの巨匠監督が村上春樹の短編小説を映像化するというプロジェクトの第1弾として韓国のイ・チャンドン監督が「納屋を焼く」を映像化した作品です。来年2月に劇場版公開に先駆けてテレビ版が放送されました。テレビ版は劇場版より53分短い吹替版です。アルバイトで生活している小説家志望の青年ジョンスは幼なじみのヘミと偶然再会し彼女がアフリカ旅行する間、猫の世話を頼まれる。旅行から帰ったヘミはアフリカで知り合ったという男ベンをジョンスに紹介。ベンはヘミとジョンスの家に訪れある秘密を打ち明ける。な
ああ、すみません!「これから観たい映画」に本作をうっかり入れそびれていました(他にも…それらについてはまた後日)やはり映画が多すぎるせいかもしれません。で、初日前夜に慌てて押さえたのでいつもの席ではなかったけど仕方がない(サービスデーと初日とハルキストの皆さんが重なり夜の部は満席)…感じでまたしても無理押し鑑賞@TOHOシネマズシャンテ。しばらく映画鑑賞はお休みしなければいけなくなりそうです…それはさておき、とりあえずほぼ前情報無しで鑑賞しました。イ・チャンドンの8年ぶり
しかし、フラクタルな世界に光は見えた。ユ・アイン、スティーヴン・ユァン(연상엽)、チョン・ジョンソ主演村上春樹「納屋を焼く」原作イ・チャンドン監督『バーニング劇場版버닝Burning』(2018年)(以下、映画の核心に触れる部分もございます)小説の構造を超え奥深く引きずり込む、メズマライズさせる世界の描写が究極の映画表現。主人公ジョンス自身の部屋、ジョンス自身の家が出てこないことを見澄ました。ジョンス自身の家が描写されないナラティブを通して、偶さか文芸創作科を卒業して小
2019年2月1日(金)公開スタートカンヌ映画祭で歴代最高評価を獲得した、究極のミステリー。彼女は一体、なぜ消えたのか?待ち受ける衝撃のラストは、想像を絶する――バーニング「劇場版」『バーニング劇場版』公式サイトバーニング劇場版TOHOシネマズ映画『バーニング劇場版』予告編カンヌ映画祭で歴代最高評価を獲得した、究極のミステリー。2月1日(金)よりTOHOシネマズシャンテ他にて全国ロードショー!
こんばんは〜つんです。ご訪問ありがとうございます。2日前の12/29に放送されたNHK特集ドラマ。直前に気がついて観てみました。村上春樹の短編小説「納屋を焼く」を韓国人監督&俳優で映像化したミステリー『バーニング』あとはウォーキング・デッドのグレン役スティーブン・ユアンが出てるくらいの前情報しかなく・・・なんだこれ!!∑(゚Д゚)まぁ予想通りいかにもハルキムラカミっぽい世界観で・・・メタファーだらけだわっ一体どういうことーと頭ぐるぐる観終わってから『バーニング
作品の構成は変わっている。1999年から始まり、94年、87年、84年、80年、79年と遡っていく。分かりづらい構成だが、冒頭で、鉄道自殺するヨンホの「帰りたい」という叫びが、そうさせたのだ。ヨンホが、こんなに狂気に満ちた人生を歩むことになったのは何でだろう。その元凶をたどっていく。誰でも、振り返った時、あの事がなかったら、人生変わっていたと感じる出来事がある。この時間の逆行は、そんな後悔の念も交錯する。ヨンホの心が折れたのは、80年の光州事件での少女誤射から始まる。なぜ軍に入隊したかは理解し
映画の世界にどっぷりと入り込めていれば、多分、これ以上の切なさは考えられないって程、大きな感動に浸れたかもしれない。そんなストーリー。多くの人が本作を韓流映画のベスト1に上げているように。でもな~、残念ながら、何かしっくりこなかった!将来への希望に胸を膨らませていた心優しい青年が、抗い難い国の歴史の荒波に翻弄され、ちょっとしたボタンの掛け違いの繰返しが、彼を容赦のない破滅へと追い込む。破滅の瞬間から、希望に満ちた青年期まで、時系列を遡りながら、主人公の心
「ペパーミント・キャンディー」(2000年)ペパーミント・キャンディー[DVD]5,076円Amazonあらすじ1999年、一人の男が鉄橋に立って自殺を図る。男は全財産を失い、妻子にも逃げられて列車の前に立ちはだかり、涙を流し「戻りたい!」と叫ぶ。自ら死を選ばなければならなかった一人の男の20年を辿っていく。以下ネタバレあります。■人は一体どこで間違えてしまうのでしょうか…ソル・ギョングさん主演のヒューマン・ドラマです。冒頭、い
「もう真実を話してみて」●原作は村上春樹さんの短編小説『納屋を焼く』名匠イ・チャンドン監督の『バーニング(버닝)』です。今月の初めに観たのですが、演技実力派のユ・アインさんとスティーヴン・ユァンさんが主演で、ヒロインのチョン・ジョンソさんもとても新人とは思えない、すばらしい演技でよかったと思います。♪ヽ(´▽`)/イ・チャンドン監督というと、いつもとても重い問題作を世に投げかけている印象で、2000年のソル・ギョングさん主演の鮮烈なヒット作『ペパーミント・キャンディー(박하사탕)』しかり、
イルシンオイルシン、日々新しくなって、昨日よりも良い私になるとは決して容易ではない。変わったり難しいそれ後ろに行くし、足ではなく、明日に向かって踏み出す一歩であると、さらに難しい。25年の映画を作ってきた監督と15年のキャリアの俳優が映画「バーニング」を通じて「一歩進ん」した。監督イ・チャンドンと俳優ユ・アインの話だ。イ・チャンドン、8年ぶりの「華麗帰還」16日午後(以下、現地時間)、第71回カンヌ国際映画祭競争部門に招請された「バーニング」がフランスのカンヌリュミエール大劇場でワールドプレ