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子供の頃、初めて列車に乗り、揺れるトイレで用を済ませた。子供心に、済ませた何はあと、どうするのか疑問に思った。溜まる一方だろうし。誰だったか忘れたが、尋ねた。彼曰く、「それはね、走りながら撒き散らしていくんだよ。ほら、ご覧、線路って、どこまで行っても茶色いだろ。」素直なボクは信じた。その日から、線路を見る目がかわった。丁寧に教えてくれた彼、今頃どこにいるだろう?一時は、さすがに冗談だと思った(思いたかった)。信じられなかったし。もしかしたら、鉄道員だった父に教えられたの
←イレーヌ・ネミロフスキー著『血の熱』(芝盛行訳未知谷)「田舎の生活の奥底に眠っていた情熱の、時を越えた驚くべき噴出を明らかにする(……)ほとんど何も起こらない、死んだような田園生活と、そこに眠り忘却されていた情熱の激しさのコントラストに、読者は唖然とすることになる」(塚本昌則氏評「週刊読書人」7月15日号)読ませる作品。負のマトリョーシカのような世界。フランスの片田舎の村が舞台。顔見知りの人ばかり。誰彼の素性や人間関係も知悉している。澱んだ空気が息苦しい。今日も明日も同じ
朝だね風が強くなってきたね。イレーヌ・ネミロフスキーの短篇集は、秋の雪、舞踏会、九月の午餐、幸福な岸辺、腹心の友が収録されてます。シャンパンが何回か登場します。シャンパンを口にするとき、イレーヌ・ネミロフスキーの事も考えてしまうでしょう。彼女は39歳で亡くなるまで、作家生活10年余りを過ごします。もともと彼女の父はロシア有数の銀行家で、彼女はロシアで育つものの、フランス人の乳母をつけてもらい、フランス語を話し不自由なく育ちます。ロシア革命時にはパリに移り住み、青春時代は本人いわく、い
ごみ捨てにジジと行きました。こちらは、そこまでは強い雨は降っていませんがこれから強くなってくる予報です。秋の台風。田原さんの番組もこれからヒートアップするのでしょうか。テレビをつけながら、読みます。選挙結果の番組を見ながら読む本ではないとは思いますが…先週のラフマニノフが家族と共に逃れたように、ロシア革命時にパリに逃れたイレーヌ・ネミロフスキーの短篇集です。昨夜のDVD2作品のように、ユダヤ系の小説家の彼女はアウシュビッツで獄中死してしまいます。私と同年齢くらいでの死です。
ここでネミロフスキー先生のことを少し説明したいと思います。先生はロシア系のフランス人で、その当時パリにお住まい。王立音楽院で教える為に、毎週ユーロスターでパリとロンドンを往復されていました。余談ですが、先生のお祖母様は、アウシュビッツで命を落とされた作家のイレーヌ・ネミロフスキーさんだそうです。先生のピアノの音色は、文字通り鳥肌が立つほど美しく、ご自分でも、「僕、ロイヤルで一番音が綺麗なんだ。」と仰っていたそうですが、先生が弾くとどんなボロのアップライトピアノでも、美しく歌うのです。
映画『フランス組曲』(’14)を観て、どうしても原作を読んでみたくなり・・・と同時に、原作者であるロシア系ユダヤ人イレーヌ・ネミロフスキーがアウシュヴィッツで絶命するまでの半生を辿ってみたくもなり・・・・父は別れ際、長女ドニーズに小型のトランクを託した「決して手放してはいけないよ、この中にはお母さんのノートが入っているのだから」憲兵の追跡をかわして逃げのびた長女ドニーズは、中に入っていたノートを読む勇気もなく母の形見として小型トランクを保管していた。
フランス組曲(’14)原作:イレーヌ・ネミロフスキーの同名小説監督:ソウル・ディブ“アウシュヴィッツに散った作家が残した一つのトランクそこには、命を削って書き続けた“愛の物語”が眠っていた”このフレーズだけで泣いちゃいそうです(笑)1942年にその生涯を閉じた女性作家イレーヌ・ネミロフスキーがアウシュヴィッツに送られる直前まで書き綴った未完の小説を映画化。1940年、ドイツ占領下にあるフランスの田舎町。出征中の夫の帰りを待つリュシル(ミシェル・ウィリア