ブログ記事13件
cheeseです💕今回ご紹介するのはこちらの一冊📘(アンソニー・ドーア『シェル・コレクター』新潮社、2003年)大した才能だ、と思う。著者、アンソニー・ドーアのことである。彼が本書を著したのは30歳になる前のこと。その若さですでに自分の文体も世界観も確立しているなんて驚くばかり。帯にある「怪物級」という言葉は誇張でもなんでもない。たとえば表題にもなっている「貝を集め
HT先生に捧げる本棚5冊目AnthonyDoerrAlltheLightWeCannotSee(2014)『すべての見えない光』藤井光訳(Amazonより)第二次世界大戦前パリで父親と暮らしていた視力を失った少女マリー=ロールと、ドイツの炭鉱町ツォルフェアアインの孤児院で妹と日々過ごすドイツ人少年ヴェルナー・ペニヒの人生の軌跡が、戦争によってサン・マロ(フランス)で交錯する物語。物語は、2人の人生を行き来するようにして進行する。1944年8月、ド
ピューリツァー賞受賞作(小説部門)500ページを超える大作です。久しぶりに…「本物」に出会えた気がしました。私にとって「本物」とは、情景が鮮やかに蘇り、いつまでもいつまでも…その後の生活を、ゆく道を照らし続けてくれる「光」のようなものです。本に限らず、映画でも、舞台でも、写真でも、絵画でも…本物とは人に寄り添い導くもの、癒すもの、時に刺激し誘うもの…結果的には豊かにするものであると思う。長く、長く、心に留まるもの…そういう意味で、この作品は…おそらく今年、最高の物語りだった。****
『理想的本箱君だけのブックガイド-NHK』の定時放送「EDITION愛-理想的本箱君だけのブックガイド-NHK」です。さまざまな愛を巡る珠玉の本たちとの出会い(NHKの『EDITION愛-理想的本箱君だけのブックガイド-NHK』のオープニング(C)NHK)「EDITION青春」の5冊ブックディレクターの幅允孝さんが、これまでに紹介した本からテーマ”愛”に合わせた3冊と、新たに2冊選んだ本が紹介されました。”愛”を書いていない本などがあるのだろうかというと
10月らしい涼しい一日でしたあっという間に月日が経ちますちょっといろいろお疲れ気味…です好きな番組が終わってしまいましたNHKEテレ土曜21時「理想的本箱君だけのブックガイド」漠然とした不安や悩み、好奇心に応えてくれる一冊を見つけてくれる小さな図書館「理想的本箱」出演∶吉岡里帆さん、太田緑ロランスさん、幅允孝さん(ブックディレクター)最終回は、既に放送された「愛」を再構成したスペシャル版。角田光代著「くまちゃん」夏目漱石著「それから」RYOJI+砂川秀樹編「カミングア
AlltheLightWeCannotSee|OfficialTrailer|Netflixhttps://www.youtube.com/watch?v=QdE-JvKqpBQ『すべての見えない光』予告編-Netflixhttps://www.youtube.com/watch?v=evJOVgR5Lncアンソニー・ドーア原作ドラマ「AlltheLightWeCannotSee(原作・ドラマ邦題「すべての見えない光」)」の第1弾本予告編が公開
AllTheLightWeCannotSee|TudumExclusive|Netflixhttps://www.youtube.com/watch?v=Hy6skssvnkoアンソニー・ドーア原作ドラマ「AlltheLightWeCannotSee(原作・ドラマ邦題「すべての見えない光」)」の第2弾ティーザーが公開されました。原作「すべての見えない光」は、アメリカの作家アンソニー・ドーアの2014年発表のベストセラー。サン・マロの町で出会った目が見え
AlltheLightWeCannotSee|OfficialTeaser|Netflixhttps://www.youtube.com/watch?v=ePLIObDy_HI『すべての見えない光』ティーザー予告編-Netflixhttps://www.youtube.com/watch?v=AOmLaNLi0f4アンソニー・ドーア原作ドラマ「AlltheLightWeCannotSee(原作・ドラマ邦題「すべての見えない光」)」の第1弾テ
今日から3年ぶりの「神田古本まつり」が始まりました!神保町ファンのみならず、全国の本好きが待ち望んでいたと言っても過言ではないでしょう。例年よりも規模は縮小されましたが、街のあちこちに古本のぎっしり詰まったワゴンが並んでいる様子は、見ているだけで嬉しくなってきます。さくら通りのオカメザクラも満開です。古本まつりの開催に合わせ、猫の本棚にあるBooksHIROKUMAの本も一部入れ替えてきました。まずはアンソニー・ドーアの「すべての見えない光」。
毎週月曜日にぐいっとおすすめしたい本を取りあげる「月曜日の一冊」。今回の一冊は、アンソニー・ドーアさんの「すべての見えない光」です。いつものように発行元新潮社からの内容のコピペ。なにせ生まれついての説明下手なもので。孤児院で幼い日を過ごし、ナチスドイツの技術兵となった少年。パリの博物館に勤める父のもとで育った、目の見えない少女。戦時下のフランス、サン・マロでの、二人の短い邂逅。そして彼らの運命を動かす伝説のダイヤモンド――。時代に翻弄される人々の苦闘を、彼らを包む自然の荘厳さとともに、
∂すべての見えない光アンソニー・ドーア∂ドーアは本書に関するインタビュー(「波」2016年9月号)の中で「僕は昔から、大学で科学と芸術を分けてしまうことに疑問を感じていました。今までに書いた五冊の本はどれも、そのふたつを結びつける方法を模索するものです」と語っています。科学と芸術・文学の融合は、短編集にも本書にも共通する、ドーア作品の大きな魅力のひとつ。すべての見えない光(新潮クレスト・ブックス)[アンソニー・ドーア]2,916円楽天∂内容紹介ラジ
ちょっと前に、読んでいた本を横取りされた記事を書いた。(→コレ)昨日の朝ようやく取り返せたので続きを読んだ。珍しく遅い時間まで読んでいたから、今日は眠い眠い。で、息子。僕から奪い取ったくせに、結局全部は読んでいなかったらしい。読んだのは半分(1、2、5、6)。一番面白かったのは「世話係」だったとか。僕も同感。息子には気が向けば残りの作品も読んでほしいので、どんな話なのかあらすじを書いておきたい。ついでに、ひょっとしてひょっとしたら興味を持って下さる方がおられるかもしれな
今日、息子はクラブがなかった。春休みに入ってから体調が優れない日が多いため、ちょうどいい。ゆっくりできる。僕も今日は仕事の都合で一日休み。息子の隣で、ゆっくり本を読むことにした。アンソニー・ドーアの『シェル・コレクター』。短編集。最近知った小説家だが、とても好きな世界観。さっき息子にどんな話なのか聞かれたので、読み終えたばかりの「thecaretaker」のあらすじを説明する。「アフリカ人が内戦から逃れてアメリカにやってきて、人の敷地にクジラを埋葬して畑を作って怒
読み終えました。518ページ…途中辛くて、ページが進まない時もありましたが、最後は一気でした。新潮クレストブックスシリーズから発行されている「すべての見えない光AlltheLightWeCannotSee」あまりにも素晴らし過ぎて、感想を書くのが難しいです。盲目のフランス人少女マリー=ロール。孤児のドイツ人少年ヴェルナー。大戦の渦に巻き込まれていく2人…良心、誠実、優しさ、勇気…人として大切なものが、逆に自分らの命を危険にさらすことになる戦争というものの恐ろしさ。平和
アンソニー・ドーア著『すべての見えない光』(新潮クレストブックス)を読みました。**第二次世界大戦中のドイツ占領下のフランスで、アメリカ率いる連合国軍の爆撃によりほぼ壊滅状態にあった町サン・マロ。パリで父親と暮らしていた盲目の少女マリー・ロールは、戦火を逃れ大叔父を頼ってパリからサン・マロへと移り住んでいた。一方、ドイツの孤児院で育ったヴェルナーは、炭鉱で命を落とした父親とは違った人生をと願い難関の士官学校に入学し、兵士となって同じくサン・マロへとやって来た。別々の人生を送って
メール、LINE、ゲーム、通話、テレビ、ラジオ、ドローンetc.もし、電波が目に見えたら、さぞかし空間は乱雑に色々な波行き交っていることでしょう。むかしは電波を使うのは特殊な人だけ。仕事以外で使うのはアマチュア無線愛好家くらいだったのでは。見えても電波はまばらだったでしょう。◆◆◆1934年ドイツの孤児院に暮らす少年が、拾ってきたラジオを修理して物理について語るフランスの放送をこっそり聞いていました。すべての見えない光/アンソニー・ドーア