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現地ですらすでに忘れられ始めている伝統武術を、まるまる持ち帰ることが出来そうです。おそらく、こういうことのために人生や資産をほとほとはたいている人間は、いまの日本社会ではきっとあまり多くはないことでしょう。そうすることによって、私は当然、日本社会での存在に関する資産を支払うことになる訳ですから、当然と言えば当然です。それだけの物を支払っても社会生活が揺らがないくらい、社会的資産があまりあるという人ならともかく、おおむねそうはいかないことでしょう。結果、私は日本社会における資産が
フィリピンからも撤退です。今後、何かのおりにグランド・マスターに通りすがりに表敬訪問をすることはあるかもしれませんが、定期的な物としてはこれが最後の来訪となることかと思われます。荷物を詰め込み、部屋を片付けて、残っていた食品をすべて食べています。少し侘しい感じもします。本当に、どうにか健康を大きくは損なわずにここまでこれました。どうしても大気汚染で喉がやられたりお腹を下したりする時期はあるのですが、体力を大きく落として寝込んだり練習に差し支えたりはしませんでした。これは
本日の練習を持って、今回の修行でのカリキュラムがすべて終わりました。新しい身分の叙勲の儀式を受けました。騎士への任命式のような物で、剣士らしいものでありました。これで、体験、文書、儀式という文化人類学で言う三つの再生の要素を経ました。これにてひとまず、ここまでの長い長い道のりは終わったともいえます。初めてフィリピン武術に触れたのは、いまから25年ほど前のアメリカ、セント・ルイスにてで、その後、在日外国人のグループの立ち上げに最初の一人として加わり、以来ずっと共に生きてきまし
以前から書いていたように、レッスンフィーの改訂を四月より施行いたしたく思います。つきましては、三月中に練習に初参加されたかたまでは、これまで通り入会費、年会費を無料のままに致したく思います。これまで練習への参加に踏み切れなかった皆様も、これを機にどうかご検討ください。
本日は、タピタピというループする対練のバストン二本持ちから。これが混乱する。しかも、途中での分岐もいくつか。それが終わると、今度はヴァージョン(ヴェルシオン)という組立ちに。そのあとは、ポルム3という一人型練習。このポルムがラプンティ・アルニスの特徴でもあって、あまり他ではみない独特の練習法なのだけれども、これは実は有名なドセ・パレス・オリジナルでもやっている物。というのも、恐らくはこの一連のポルム、エスパダ・イ・ダガの型であったようで、かつてラプンティ宗家のフェリモン
日曜日、グランド・マスターに買い物に連れていってもらいました。そこは、以前から聴いていた所で、エスクリマ道具が購入できると言うマーケットでした。その町の中心は大きな教会で、祀られているのは黒いキリストだということで有名だそうです。黒いキリスト、レゲエで言うJHA、ラスタファリズムに通じるものなのでしょうか。旧スペイン領で、フィリピンを中継としてジャマイカにまで貿易や布教が行われていたので、そうであったとしても不思議ではありません。その教会の周りに、なんというか、昔の駄菓子屋
明日、帰国します。こちらだと断片的な情報しか入ってきていないのですがコロナウィルスによる外出環境の変化などはいかがでしょうか?もし1日日曜日、希望者があれば代々木公園で練習会をしたいと思います。参加されたい方はご連絡ください。
土曜日には、ジムに練習生が増えます。彼らはバストンを振ったり、ムエタイの練習をしたりするのですが、どちらも日本人が知っている物とはだいぶ趣が違うように感じます。エスクリマにしても、日本人やアメリカ人がやって面白いと感じるのは恐らく、こちらでの中、上級以上の内容の物だと感じるのです。質朴なひたすらの素振りや戦う練習の部分ではない。ムエタイにしても、こちらの人たちはひたすら威力のある攻撃ばかりをしていて、進入角度やコンビネーション、フェイントの散らしをしない。ただただ一撃の威力
シニア・マスターのライセンスと証明証、そしてグランド・マスターとして日本で教えることの許し状が与えられました。知らなかったのですが、シニア・マスターというのがランクで、グランド・マスターというのは役職であるようです。シニア・マスターの中から選ばれたグランド・マスターが、その地域を統括し、指導の責任者となり、段位の発行をします。当然、全体のグランド・マスターは私のグランド・マスターなのですが、日本のグランド・マスターに私が任命されたという形です。かといって、役職に就きたくてやって
段階の上部の内容にまで至れたのは幸いだという話を書きましたが、こちらに居て、毎朝ジムに向かう時に思うのが「みんなもつれてきたかったな」ということです。もちろん、技術で言うならここから持ち帰って皆さんに分けるのが私の仕事です。それはグランド・マスターも練習の度に言ってくれています。そうなのですが、それだけではなくて、この、未知の道をたどって最後に行きついた宝に直面するという体験を共に分かつことが出来ていたなら、と思ったのです。特に、うちはエスクリマで脱落した人にはひどい人が多い。
グランド・マスターのジムにはいろいろな人が勝手に出入りしている。小さな子供が入ってきて遊ぶこともあれば、若者がひとしきりサンドバッグを蹴っていることもあるし、大人が入ってきて立ち話をしてゆくこともある。イヴァンも練習をするわけではなくて、なぜか中でウロウロしている一人だ。彼が居てくれるとタガログ語を日本語に翻訳してもらえるので助かる。その中で練習をしているのだけれど、前回練習していた時に、今回の技術的なテーマを二つもらっていました。一つはペルソピアで、もう一つはバストン・ド
毎朝夜明けに起きて、満員電車に乗ってジムに向かい、昼過ぎまで稽古をつけてもらっています。ものすごく暑いのでそれで充分体力は消耗。それでも、三日ほど経った辺りから少しづつ環境に調和が出来始めてきました。最初にフィリピンに来た時も、一週間か二週間経った辺りで、日本にいたころと同じように環境に身体が馴染みました。その時から日本に居たときと同じく、ただ居るだけで気持ちが良い、という幸福感に満ちた気功をしている人間の常態が戻ったのですが、いま現在は、またその再調整中の感じがしています。
西洋文化圏にまで達したムスリムは、次々と聖戦の手を広げてゆき、エジプトにまで教区を広げました。そうして取られた領土を奪還しようとして起こったのが、スペイン語でレコンキスタと呼ばれる運動です。これをする人をレコンキスタドールと呼びますが、彼らが用いた剣術がエスクリマの西洋側のルーツとなっています。この、西洋圏とイスラムの対立はその後も延々と続きます。エジプトから始まった北アフリカのイスラム勢力はその後も強さをましてゆき、ヨーロッパ勢はその海域を通行するのが難しくなってゆきます。
今回の渡比において、まず感じたのが町のきれいさでした。フィリピンと言えば道中にゴミと言われていたのですが、それが消えていました。聞いてみれば、ドゥテルテ大統領が法令をだして浄化したのだそうです。いまでは道の端々にゴミ袋と箒が置いて有り、定期的に清掃がされています。前回に来た時はストリート・チルドレンと野良犬が姿を消していましたが、今回はそこまで進んでいました。強硬ではありますが、これは明確な効果が出ていました。下手をすると、もはや日本よりきれいです。さらに聴くと、
2月2日日曜日都内練習会11時より代々木公園にて一般3500事前予約3000です。よろしくお願いいたします。
今回の練習で、以前にフィリピンで習った「ペルソピア」という物を解禁しました。これは両手にバストン(棒)を持ったバストン・ドブレのカテゴリーの物です。アメリカにおけるイメージとは違って、実はフィリピンでのエスクリマにおいては両手にバストンを持ったテクニックはあまりありません。左手を使うための練習としてはあっても、戦うための想定はしていないことが多いと聞きます。というのも、多くの現代エスクリマの流派が大戦後に起きた決闘流行りの影響で実戦ではなくて剣士同士の一対一の決闘のための技術に
1月19日日曜日都内練習会代々木公園にて11時より事前予約3000当日参加3500
本日も、良い練習が出来ました。来てくださった方々様々によい物が見られていて、大変に心地の良い練習が出来たように思います。それぞれに、得意な物が見つかったり、新しい段階に進んだり、また新しく入ってくださったり、あるいは遠方からたびたびいらして下さったりしました。伝統武術、特に本物の中国武術というのはこの国ではとても珍しい存在です。そのために、すべてのこと、すべての段階が皆さんにとっては未知の次元の物となります。それまでに経験していた日常生活や、想定内の武道や格技とは全く違った
今年も例年通り、年末年始の31日から3日までの間、プライベート・レッスンを5000で承ります。よろしくお願いいたします。
これを書いている29日、都内練習会を行いました。普通だとここで、稽古納めなどと言ったりするのでしょうが、うちはそうとも限らないのです。功夫を始めたばかりの頃、師父から「カンフーは生活のなかにある」と教わりました。日常と功夫を分けてはいけません。練習着に着替えもしないし、一礼して道場に入ったりもしない。普段の状態で常に練習をします。気合を入れたり練習用の心構えを取ったりしてもいけない。普通のままでいる心こそが大切だからです。また、アルニスのグランド・マスタルからは
「うちのおかんが練習したい言ってるけど、好きなマーシャル・アーツの名前を忘れてまったゆーてんねん」「わからへんの。ほなおかんの好きなマーシャル・アーツ、俺も一緒に一緒に考えてあげるから特徴とか言ってみ」「なんか、両手に棒もって振り回すらしいねん」「アルニスやろ。その特徴はアルニスやないか」「俺もアルニス思ったけどな、どうもアメリカの西海岸が本場扱いされてる言うねん」「ほなアルニスとちゃうな。アルニスはフィリピン武術言うくらいやからな」「でもな、フィリピンではもうほとんど現地の人はやっ
まずはこちらの動画をご覧いただきましょうか。https://www.youtube.com/watch?v=F4VMz5SOCJgこれは、私がフィリピン渡航までの間によく見ていた動画です。フィリピンとはこういうところなんだなあと思って眺めていました。この動画の中で、頻繁に観られる軽妙なやり取りはフィリピン武術の持ち味です。とくにこのマスタル・マランガのところはこれを重視している。これに比べるとうちのエスクリマはだいぶどっしりしていてゴツいところがあるのですが、私は
12月29日日曜日都内練習会代々木公園にて11時より事前予約3000当日35001月5日日曜日都内練習会代々木公園にて11時より事前予約3000当日3500お年玉あり1月19日日曜日都内練習会代々木公園にて11時より事前予約3000当日参加3500
12月29日日曜日都内練習会代々木公園にて11時より予約3000一般3500です。よろしくお願いいたします。
ここまで書いてきたことをまとめてみましょう。中国武術は、明代で一度廃れていると言います。その前、元代を探ると、そこで巨大な攻城兵器と火器、騎射で戦争を行う時代があります。これにより、元の時代にモンゴル男児のたしなみである、乗馬と弓とブフがその時代の武術の基礎となったというアップデートが起きたものではないかと思われます。ブフとはいわゆるモンゴル相撲のことですが、これはモンゴルでは武術ではないと言われています。実用の武術というより、体育であるようです。この、体育の発想と言う
戚継光将軍は倭寇について「刀を頭上できらめかせている。これを胡蝶の陣と呼ぶ」と書いてあります。これだけでは、なぜそれが胡蝶なのかはよくわかりません。その後、きらめかせて威嚇しておいて右に左に剽悍に飛び回って距離を詰めてくるので、槍などの官軍の常備兵器はすぐに手元まで切り込まれてしまう、と書いてありますので、この、ひらひらと左右に飛び回って捉えがたい様が蝶に例えられたのかとは納得させられます。しかし、一般に引用されるこの部分とは別に、倭寇は両刀を用いるとも書いてあります。そして頭
17日日曜日関内練習会18時より関内駅五分フレンドダンス教室さんにて予約3000当日3500と、なります。よろしくお願いいたします。
https://www.youtube.com/watch?v=sexc72Xf6bQ功夫伝奇さんの新しいのが放送されるようです。それだけでも興味深いのですが、今回のレーベルはクレシュ、マレーシアのシラット、カンボジアの棉拳(ムエボラン)、陰流、エスクリマと、クレシュを除けばいつもここで書いている海賊武術の特集です。日本ではほとんど認知されていない海上文化と海賊貿易の文化的価値ですが、ほかの国では当然のこととして知られているので、このような企画が出てくるのでしょう。ち
残念ですがまた雨のため、本日の練習も中止とさせていただきます。みなさままた次回よろしくお願いいたします。