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今世界にいくつの国があるかわかりませんが、単民族国家なんて多分ひとつもないと思います。日本や韓国は比較的単民族国家に近いとは思いますが、ただ程度だけの問題です。W杯出場チームの民族構成を見てみることは私にとっては大変興味があるところです。いまサッカー(とは限らないが)のナショナルチームの多民族化は進行する一方であるような気がします。例えばドイツ、1974年の自国開催で優勝した当時の西ドイツ(当時)の選手は全員白人のゲルマン系ドイツ人でした(ひとりユルゲン・グラボウスキーだけはポ
「僕は反対だな!やっぱりどうしても反対だ!」「あなたは黙ってなさい!」「いや、黙ってるなんてできないよ!僕は反対だ!こんな男じゃカミラちゃんがかわいそうだ。そうだろ?」「はっ!あなただって似たようなものだったでしょ?偉そうに人のこと言えるの?」「いや、ソフィア、そういうことじゃないだろ」ソフィア?篠崎ソフィアってことか。アゼルバイジャン人を母に持つ、ハーフの篠崎ソフィア。まあ、確かに彫りの深い顔をしてるよな。そう考えてる
僕は腕を組んだ。これはどういう話なんだ?全体的になにかがおかしいのだ。突然消える街灯、なぜか見つめてくる犬、それに奇妙な女まで出てきた。しかもその女は「重要なこと」を伝えたいと言ってきた。僕になにが起こったか、そしてなにが起こるのか知ってると。「なんなんだよ、その顔は。パッとしねえぞ。まったくパッとしねえ。――で、お前も名前くらいは訊いたんだろ?」「ん?ああ、篠崎カミラっていってたな」「カミラ?ハーフか?」「いや、クォーターらしい。お祖母さ
「あの、失礼かもしれませんが、お名前は?」「あっ、い、いえ、すっ、すみません。な、な、名乗りも、し、しないで、こ、こんなこと、い、い、言うなんて。そ、その、わ、私、すっ、すっ、すこしだけ、きっ、きっ、緊張して、い、いたものでして、」勢いよく顔をあげ、彼女はまじまじと見つめてきた。眼鏡の度がきついようで目はそのものより大きく見える。しかし、もともと大きそうだった。鼻は高く、薄く、筋が通ってる。痩せてるせいか顎はV字になっていて、頬にはもうすこし膨らみがあっていいけど全
ナゴルノ・カラバフ自治州の領有をめぐって、アゼルバイジャン人とアルメニア人は長年、争ってきた。両者の対立は泥沼化し、ソ連邦崩壊後の混乱のなかで、ナゴルノ・カラバフ戦争へと発展した。その戦争の最中、アルメニア人がアゼルバイジャン人を大量に惨殺した「ホジャリ大虐殺」は起きた。アルメニア人武装勢力と独立国家共同体の第366自動車化狙撃兵連隊所属の一部将兵によって実行されたという。アルメニア軍は電気と水を止められたホジャリ市に対して、数週間にわたってアルメニア側の自軍基地内から砲撃を繰り返していた
「あっ、あっ、あの、さ、さ、佐々木さんで、よっ、よ、よろしいんですよね?」さらに頭を下へ向けながら彼女は言った。僕は彼女のつむじ辺りを見ながら(どうしてもそうなってしまうのだ)、顔をしかめさせた。なぜ名前を知ってるんだ?と思っていたのだ。「ええ、佐々木ですけど?」「あっ、あの、」彼女は勢いよく頭をあげた。頬にかかった髪が後ろへと流れ、顔全体がやっとのことであらわれた。だけど、一瞬だった。すぐにうつむいてしまった。「わ、わ、私、お、お伝え、し、し、しなければ、な、な、ならないことが
ソビエト連邦から独立した国々っつーのは、独特の文化を築いていることが多くて、日々新たな発見があります。中でも一番厄介なのは、やはり言葉の壁です。この辺の人々の共通語は、英語じゃなくてロシア語。それもまた面白いのですが。でもよ。今日帰りのチケット買うために駅に行ったら、チケットカウンターのおばはんたちに、ことごとくフラれたわけです。まず英語が話せるかどうか聞きます。私「キャンユ…」婆「ノー!」……。お願いだから「ユー」まで言わせて。もうね、すんごいこっちに来るなオーラ出して
今いるゲストハウスは移転してきたばっかりで、工事中だったりするんですが、部屋は新築なんですね。んで、私のいるドミトリーは4人部屋で、たぶん私だけなんです。隣にはアフリカ人のグループが泊まってます。なんか今日、手作りご飯分けてくれたのが超美味しかったです。まあ、そんなことはいいんですが。それよりも事件です。各ベッドにカーテンがついているのですが、1つだけずっと閉まってるんです。てっきり誰か寝てるんだと…。でもあまりにも物音ひとつしないんで、すんごい不思議に思って、夜そーーーっ