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一日に必要な「鉄」の推奨摂取量は、成人男性ですと1日あたり7.5㎎(7~7.5㎎)です。女性は、月経によって「鉄」が失われるために、もっとたくさんの鉄が要ります。女性では、1日あたり10.5㎎(10~11㎎)が推奨摂取量です。ここで細かいお話を始めますと、食事からとれる「鉄」には二種類あります。「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」という、二つの鉄です「ヘム鉄」はお肉のような動物性たんぱく質から、「非ヘム鉄」はホウレン草のような植物性たんぱく
今回は、大量の発汗で鉄とともに喪失されていく「ビタミンC」に着目してみますねブログ【その5】の補足として、鉄との共同作業を逆のサイド(ビタミンCの立場)から眺めてみましょうさて、鉄欠乏性貧血はただでさえ生理で毎月血液が失われる女性に多いのですが、スポーツが大好きな女性やガテン系女子や冬でもガンガン汗が流れるお仕事についておられる方では、大量発汗💦によって知らず知らずに鉄とビタミンCが失われていきます。この大量の発汗による
さて前回のブログに記したような事情から、前任の院長がむやみやたらと処方していた漢方薬を適正量に絞っていきたいと考えました。実際に患者さん達にお伺いしても、出される漢方薬が多すぎてまともに飲んだらこれだけでお腹いっぱいになるので3~6ヶ月分くらいの漢方薬にはほとんど手を付けていないとおっしゃる方が多数おられましたし、(飲み切れないから迷惑だけど、処方されるので仕方ないから持ち帰って、部屋の隅の転がしているとまでおっしゃ
「鉄」に関するお話がこれからしばらく続く予定なので、口直しと言うか、箸休めにときどき軽い雑談をさせてください。今回は漢方薬にまつわる雑談ですさて以前に漢方薬に関する副作用や(漢方薬にも副作用ってあるんですよhttps://ameblo.jp/cynthia-dr-ryo/entry-12884495176.html?frm=theme)だとか五苓散(ごれいさん)という漢方薬(漢方薬の五苓散(ごれいさん)は、「まぶたの術後」のダウン
男女を問わず特に問題のある疾患が無いのに貧血気味であるという場合は、過度のスポーツや激しい肉体労働による①大量の発汗💦によって鉄が流出した②筋肉の酷使で骨格筋が破壊されてミオグロビン(筋肉に存在するヘム蛋白)が流出したなどの原因による鉄欠乏性貧血も考慮しないといけません。汗を大量にかくと水分や塩分などが体からどんどん失われていきます。近年では、夏場の熱中症の対策には水分補給だけでは不十分であって、塩分の
健康を維持するためにはからだの隅々まで酸素がきちんと行きわたる必要があるので、貧血(赤血球に含まれるヘモグロビンの量が減っている状態)というのはとても恐ろしい状態です。貧血はさまざまな理由から起こりますが、特にこれといった疾患のない女性の場合ですと、生理による血液の喪失および食事からの鉄の摂取不足による「鉄欠乏性貧血」がやはり多いですね。女性はただでさえ毎月の生理で血液が失われていくのに、キレイになりたいからと過激なダイエ
ヒトの血液量は体重の7~8%弱ですから体重50㎏の女性の場合はおよそ4リットルです。血液4リットルのうち、体積で言うと1.6~2リットルを占めているのが赤血球です。そして赤血球の中身のほとんどは、体内で「酸素の運搬屋さん」として働くヘモグロビンというタンパク質です。このヘモグロビンは、①鉄を含んでいる「ヘム」という成分(ポルフィリン誘導体という、鉄をキープする籠のようなもの)②たんぱく質でできている「グロビ
前回【その1】でも申しましたように健やかな体を維持するためにはどの栄養素にもすべて、大切な役割があります。しかし✨美しい肌や艶やかな髪✨という美的観点から着目しますと、①タンパク質(アミノ酸)②鉄・亜鉛・マンガンなどの微量ミネラル③ビタミンB2、ビタミンB6(ピリドキシン)、ナイアシン、パントテン酸、ビオチンなどのビタミンB群④ビタミンCは特に大切な栄養素と言えます。大昔から昆布
「美と健康に欠かせないものは何ですか?」と尋ねられたら「それは良質な睡眠と、良質な栄養ですね」と、いつも私は答えています。当たり前すぎる?ありきたりの回答?いや、その当たり前がほんとうに大切なんです昨今のSNSの世界特に炎上上等インパクト重視の動画では話をおおげさに盛ったり極論をズバリ断言するのが流行のようでして、身体はタンパク質でできているのだからプロテインだけ取っていれば安心だのビタミン類ならCとEをたっぷりとれば十分
31日(金)の卦『火雷噬嗑』障害物あり!徹底的に取り除いて解決へ!九星『六白金星中宮癸酉』変な考えに時間取られてる場合じゃない!真っ向勝負で掴み取る!本日、一粒万倍日です!先日買ったビンゴ5、2列当たりまして400円、2口買ったのでプラス・マイナスゼロ。また、挑みます!9個のマス(真ん中はFREE)なのと、抽選日が水曜日なのも気に入っているビンゴ5であります!善き金曜日を✨️#易経#九星氣学#火雷噬嗑#神戸りょう先生の丸い易タロットカード
前回のブログでお伝えした『分子整合栄養医学講座』では、・分子栄養学研究所の創立者である金子雅俊先生(https://orthomolecular-lab.jp/laboratory/founder/)・鶴純明先生(医師、元・防衛医大細菌学教室助教授)・内野栄香先生(栄養士)といった先生方が1,000ページ超のテキストを縦横無尽に操りながら細胞生物学・生化学・栄養学・臨床検査学・生理学を横断して駆け抜けていく「分子栄養学」の面白さを教
いよいよ、ここからが本番となった『分子整合栄養医学講座』では・分子栄養学研究所の創立者である金子雅俊先生(https://orthomolecular-lab.jp/laboratory/founder/)・鶴純明先生(医師、元・防衛医大細菌学教室助教授)・内野栄香先生(栄養士)といった分子栄養学研究所の猛者の先生方が魂を震わすような熱弁を振るってくださり、分子栄養学に関連した「細胞生物学+生化学+栄養学+臨床検査学+生理
12~13年前に受講した分子栄養学の一連の講義は新宿溝口クリニック(当時)の院長である溝口徹先生が主宰されており、入門編や初級編に相当する単発の講義では、・臨床検査の意義・不定愁訴と栄養障害(主としてビタミン・ミネラル・たんぱく質の不足)・血糖調整と糖質制限食の有用性などについて、ざっと広く浅く学びました。これらの講義は分子栄養学に興味を持ってもらうためのウォーミングアップ的な意味合いのとっつきやすい内容でしたし、何度も出席
最近の私のブログは、「美容外科や美容皮膚科に関するブログというよりもだんだん栄養学っぽい内容に片寄ってきているね」とよく言われます。いやいや、このブログの方向性から外れたことをやっているつもりは全くなくて、ビタミンやミネラルといった栄養素は美と健康に大いに関連性があるのですよさて前回のブログにも書きましたように、代謝に欠かせないビタミンやミネラルについては学生時代に生化学の授業で興味を持ったのがそもそものきっかけです。また
健康のためにビタミン剤や、鉄や亜鉛などのサプリなどを毎日きちんと摂取する人が増えていますが「そもそもビタミンとミネラルって、どうして必要なの」って、お考えになったことはありませんか?ヒトの体の中では、エネルギーの産生・蛋白質の合成や分解・神経の伝達といった生命を維持するための複雑な化学反応が24時間休むことなく起こっています。こうした化学反応を「代謝(たいしゃ)」と呼びます。さまざまな代謝(生命維持のための化学反応)にはその特
飢餓状態(慢性の低栄養状態)にある人が急激な栄養補給によって一気に高血糖になってしまうと、その結果として細胞内でのさまざまな代謝を回していくのに必要なビタミンやミネラルや電解質が「血液中」から「細胞内」へと次々に移動していきます。そして重要なビタミンやミネラルや電解質が致命的なレベルまで「血中」から失われると、生体システムに恐ろしい機能障害が起きてしまい死に至ることもあります。これがリフィーディング症候群です。リフィーディング症候
前回の【その6】では極度の低栄養状態(飢餓状態)にある体に糖質(ご飯・パン・うどんなど)が一気に入ると急激な高血糖が「インスリン」分泌を招いてしまい、そこから始まる連鎖反応の結果として血管内のカリウムが枯渇してしまって(重度の低カリウム血症)重要な臓器などが正常に働かなくなり呼吸不全・心不全・致死性の不整脈といった症状で「死に至ることもある」とご説明しました。これだけでも寒気がしますが、血中カリウムただひとつだけをうまくコントロールすれば
極度の低栄養状態(飢餓状態)にある人に一気に栄養補給の再開(リ・フィーディング、Re-feeding、栄養の再開)をしてしまうと、急激な高血糖が「インスリン」分泌を招きます。この「インスリン」分泌が撃鉄となって、体内の電解質やミネラルやビタミンが「細胞内に移動」してしてしまうと、「血液中」の電解質やミネラルやビタミンが枯渇する。その結果、心不全・呼吸不全・腎不全などの命に関わるような病態に陥って、時には死に至るというリフィーディング症
人間の体を作ったり、正常に動かすには家庭科の授業で習った3大栄養素(炭水化物・タンパク質・脂肪)だけでは無理でして、5大栄養素として教わったビタミンやミネラル(ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウム・リン・鉄・亜鉛・銅・マンガン・ヨウ素・セレン・クロム・モリブデンなど)も絶対に欠かせませんちなみに電解質(イオン)とは一般に水に溶けると電気を通す物質のことを指しますが、体内においては電解質はすべての細胞の働きにとって非
中学や高校の家庭科では3大栄養素として炭水化物・タンパク質・脂肪を習ったと思いますが、炭水化物(米や小麦粉や果実など)からはグルコース(ブドウ糖)という超効率の良いエネルギー源が作られます。グルコースは優れたエネルギー源であり、これを材料とする「糖代謝」は通常のエネルギー代謝の基本です。ところがグルコースのもとになる炭水化物が体の中にろくすっぽ入ってこない慢性的な栄養失調や長期間の絶食が続くと体内ではグルコースの著しい不足が進行します
「フィーディング(feeding)」とは、食べ物や栄養を摂取することです。「リフィーディング(Re-feeding)」とは何らかの理由で途絶えていた栄養摂取(feeding)を「再開(Re-)」することを意味します。健康な人が仕事や遊びで大忙しで一日くらい食事を抜かしても腹ペコで死にそうな気持ちになるだけで命に関わることはほぼありません。しかし、前回の【その2】でお示ししたような高リスクな人たちが糖質たっぷりの食事を急激に摂取する
前回の【その1】でご説明したようにリフィーディング症候群(RefeedingSyndrome)とは低栄養状態にある患者さんに急激に栄養補給を再開すると発症する合併症です。慢性の低栄養や飢餓状態が続いたあとに急に栄養を補給されると体液や電解質のバランスが大きく崩れてしまって、心不全、不整脈、呼吸不全、意識障害、ほか多彩な症状を呈して死に至ることもあるという怖ろしい病態ですさてリフィーディング症候群がおこるメカニズムをご説明する前に、まずは
日本史大好きな歴女の皆さんなら、天正9年(1581年)に羽柴秀吉(のちの豊臣秀吉)が行った凄惨過酷な兵糧攻め「鳥取城の渇え(かつえ)殺し」はよくご存じですよね。鳥取城の兵糧の輸送ルートを完全遮断した包囲戦をなんと3か月以上も続け続け、城内では餓死者が続出したという史上最悪の、あの兵糧攻めです落城後にふるまわれた粥(かゆ)を一度に大量摂取した城兵は数時間で亡くなり、粥を少しづつ食した人は生き延びたことが、織田信長の伝記「信長公記(
みなさまこんにちは今月の美肌キャンペーンを紹介します色ムラを整えたり、シミやくすみに効果が期待できるメニューとなっていますさらに古い角質を取り除いたり、有効成分を肌の奥まで入れ込むことでフルコースの美肌管理ができますぜひこの機会にご相談くださいお問い合わせ診療時間10:00~20:00年中無休シンシアHP03-5550-0567(銀座)03-6809-0029(渋谷)又吉総院長ブログ村住院長ブログ野口
マンジャロってどんな薬なの?【その10】マンジャロの副作用(4)副題:糖尿病ではないが、高脂血症や膝関節症の治療の一助としてマンジャロを利用したい方々が知っておいて損のない副作用(後編)さて、マンジャロの副作用に関するお話も終わりが近づいてきました。ではラストスパートです【体重減少に関する安全性】絶対にお願いしたいのは、マンジャロで食欲が簡単に抑制されるからといって「基礎代謝を下回るような低カロリーの食事をとってはいけない」
マンジャロってどんな薬なの?【その9】マンジャロの副作用(3)副題:糖尿病ではないが、高脂血症や膝関節症の治療の一助としてマンジャロを利用したい方へ(中編)さて前回のブログ(【その8】マンジャロの副作用(2))からの続きです【胃腸障害】(5%以上)マンジャロの副作用と言えば、「胃腸障害ですか?」というくらい一番よくある副作用ですね。胃腸障害の多くは、マンジャロによる胃の動きの抑制(→胃内容物の、腸への排出遅延作
マンジャロってどんな薬なの?【その8】マンジャロの副作用(2)副題:糖尿病ではないが、高脂血症や膝関節症の治療の一助としてマンジャロを利用したい方々が知っておいて損のない副作用(前編)さて前回のブログマンジャロってどんな薬なの?【その7】マンジャロの副作用(1)副題:「糖尿病治療中の方」が主治医に内緒で、マンジャロを自由診療で勝手に入手して、使用するのは絶対にやめてください!!(https://ameb
マンジャロってどんな薬なの?【その7】マンジャロの副作用(1)副題:「糖尿病治療中の方」が主治医に内緒でマンジャロを自由診療で勝手に入手して、使用するのは絶対にやめてください!!今回からしばらくは、退屈にお感じになるかもしれませんがマンジャロの副作用について頻度がわりと少ない副作用も含めて最低限これだけは知っておいてほしいものをあげていこうと思います。どの順番で話そうかなぁ~といろいろ考えたのですが、やはり「これだけは絶対
マンジャロってどんな薬なの?【その6】副題:自由診療でのマンジャロの処方は副作用をきちんと説明してくれる医療機関で受けましょうさて【その1】から【その5】にかけて、一般名(薬剤としての有効成分の名称)をチルゼパチド(Tirzepatide)というお薬について(ちなみに糖尿病治療薬としての商品名はマンジャロで、肥満症治療薬としての商品名はゼップバウンドです。繰り返しになりますが、このふたつは全く同一成分の薬です)について、作用機序
マンジャロってどんな薬なの?【その5】副題:「肥満症」は積極的に治療すべき慢性疾患であって、単なる意志の弱さの問題ではありません。肥満症というと「肥満は自己管理の問題なのに、病気みたいな言い方をするな」という無神経なことをいう人が必ず現れるんですが、肥満「症」というのは、治療を要するれっきとした「疾患」です。厚生労働省が出しているチルゼパチド(商品名ゼップバウンド)の最適使用推進ガイドラインから肥満症に関する知識を要約しますと、ま