少年はムシャクシャしていた。「ちぇっ、つまんねーな!」グチグチ言いながら、小石を足で蹴り上げる。「バカヤロー!」やるせない怒りを宇宙(てん)にぶちまける。それでも飽き足らず、「ペッ」と宇宙(てん)に向かってつばを吐いた。当然つばは自分めがけて落ちてくる。「きったね!」少年はつばから逃れるために素早く身を交わす。それは「一人コント」さながらの風景。しかし、そんな事を何度か続けているうちにつばが本当に宇宙(てん)まで届いた。「少年、これは威勢がいいな。」宇宙(てん)の声だ。「うへっ、空がしゃべった!