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高野和明さんの「犯人と二人きり」を読みました。高野さん先月の作品。7話のホラーミステリー短編集。表紙の絵が各話のモチーフにもなっています。高野さんは前作「踏切の幽霊」が面白かったので期待大でした。怖い話はリアルティーあると怖くて💦読みたい様な読みたくない様な(笑)この作品も絶妙でした。お話は、、7つのミステリを横断する、著者初の短編集面白い小説をお探しのあなた、この本はいかがですか?謎が謎を呼ぶ、7つの怪事件……ミステリー界のグランドスラム(江戸川乱歩賞、日本推理
五十嵐律人さんの「真夜中法律事務所」を読みました。五十嵐さん、先月の新刊。霊が見える検事と弁護士。犯人が罰を受けないと成仏出来ない霊。設定が絶妙ですね。冤罪が必ずわかるけど、証明ができない。でも💦霊が見えるのは嫌だなぁ💧お話は、、実写映画『法廷遊戯』原作者が贈る司法×心霊×復讐×密室〈その日から僕は、死者が視えるようになったのである──〉それは暗い夜のことだった。検事である僕・印藤累(いんどうるい)は、夜道に立ち尽くす幽霊の存在に気づいた。動揺する僕の前に現れたのは「
ダン・ブラウンの「シークレット・オブ・シークレッツ」を読みました。ダン・ブラウン、先月の新刊。ラングドン教授シリーズの6作目ですね。上巻下巻で800ページ以上と💦読み応えありました。映画のダビンチ・コードとか見ていたので、どうしても頭の中の映像でトム・ハンクスが出てくる(笑)ハラハラドキドキの800ページでした。お話は、、象徴学を専門とする著名な大学教授ロバート・ラングドンは、プラハを訪れていた。最近恋仲になった気鋭の純粋知性科学者キャサリン・ソロモンの講演を聴くためだ。講
金子玲介さんの「流星と吐き気」を読みました。金子さん、今年5月の作品。振られた方は引きずっても、振った方は忘れてたり。人の気持ちってなかなか💦思うようには行きませんよね💧お話は、、登場人物は皆、身勝手でクズ。でも、そこに人間の本質があるーー。・偶然の再会を「運命」と勘違いして、安全圏から告白をしようとするアーティスト。――流星と吐き気・アニメにもなった作品の主人公のモデルは自分?サイン会で作者が元カレか確かめる高校教師。――リビングデッドの呼び声・担当編集者に振られたにもかか
葉真中顕さんの「家族」を読みました。葉真中さん、今年10月の作品。いやぁ💦後味悪いなぁ💧フィクションとありましたが、「尼崎殺人事件」がモチーフでしょうか。人を支配するって、意外と簡単に出来てしまうのか?支配されやすい人を嗅ぎ分けるのか?自分ならどうだろう?と色々考えてしまいました。お話は、、「現実の世界では、すんなり完全犯罪を達成できてしまうこともあるんだって学んだんです」2011年11月3日、裸の女性が交番に駆け込み、「事件」が発覚した。奥平美乃(おくだいら・みの)と名
貫井徳郎さんの「不等辺五角形」を読みました。貫井さん、今年6月の作品。さすが貫井さん、一筋縄では行かない‼️ラストで答えが出た気がしていましたが、よくよく事実を確認していくと、被害者は被害者の部屋で死んでいて。あれれ?結局誰が犯人?誰でも犯人でありうる状態?となり💦読了後にスルメを噛む様に、じわじわと楽しめました。お話は、、五人に何があったのか事件はなぜ起きたのか関係者の証言から展開される、息を呑む心理劇『慟哭』『愚行録』の著者、新たなる到達点避暑地の別荘で、事件
朝井リョウさんの「イン・ザ・メガチャーチ」を読みました。朝井さん、今年9月の作品。流石だなぁ。面白かったー。タイトルの言葉も初めて知りました。現代の問題を浮き彫りに。朝井さん、大丈夫かなぁ。こんなバラして闇の組織に狙われないかなぁ(笑)お話は、、沈みゆく列島で、“界隈”は沸騰する――。あるアイドルグループの運営に参画することになった、家族と離れて暮らす男。内向的で繊細な気質ゆえ積み重なる心労を癒やしたい大学生。仲間と楽しく舞台俳優を応援していたが、とある報道で状況が一変す
まさきとしかさんの「スピーチ」を読みました。まさきさん、今年9月の作品。イヤミス?になるのかな?読了後に後味悪かったですね💦新シリーズ始動との事なので、このバディで次作もあるのかな?非常に魅力的なキャラクターの2人。楽しみです。お話は、、川岸で見つかった女性の遺体。犯人はーー私の息子だ。殺人犯の母が残した手記、それは最愛の息子への決死の応援演説。札幌、豊平川の川岸で見つかった女性の遺体。〝寄り添い型〞の刑事、天道環奈と、その上司であり〝人の不幸が見たい〞緑川ミキは事件
森沢明夫さんの「ハレーション」を読みました。森沢さん、先月の新刊。非常に甘酸っぱく、そして炭酸飲料を飲んだ様な爽やかさ。そしてサプライズのエミリやカッキー登場はファンからするとたまりませんね。お話は、、離島「子泣き島」で暮らす小学生の拓海は、家の手伝いで釣りに出かけたところ、同級生・涼子の飼い猫が海に転落したのを目撃する。防波堤にいた、親友・風太の父である亮平に助けを求めるも、台風一過の海に飛び込んだ彼は帰らぬ人となってしまう。成長した拓海は島を出て働いていたが、忘れも
伊坂幸太郎さんの「さよならジャバウォック」を読みました。伊坂さん、先月の新刊で、デビュー25周年になる本格ミステリーの長編。いや、さすがですねぇ❗️寝転んで読んでいたんですけど、後半はえっ⁉️と思わず起き上がってしまいました(笑)お話は、、<デビュー25周年>渾身の書き下ろし長編ミステリー!結婚直後の妊娠と夫の転勤。その頃から夫は別人のように冷たくなった。彼からの暴言にも耐え、息子を育ててきたが、ついに暴力をふるわれた。そして今、自宅マンションの浴室で夫が倒れている。夫は死んだ
誉田哲也、葉間中顕、真梨幸子、荻堂顕、五十嵐律人、中山七里さんらによる「Jミステリー2025」を読みました。先月の新刊。オールスター勢揃いといった所でしょうか。それぞれの作家さんの個性が出ていて良かったなぁ。特に五十嵐さんは、弁護士さんなので法律知識がちりばめられていて、勉強になりました。お話は、、今読みたいミステリー作家陣による、全編書き下ろしの超豪華アンソロジー「Jミステリー」。第8弾も最前線で活躍する作家たちが競演!日本ミステリーの旬が詰まった一冊!『Jミステリー2025
田丸雅智さんの「もしも料理店」を読みました。田丸さん、今年7月の作品。SF?ファンタジー?意外なものが食材になるという、面白いアイディア。この表紙絵のように小さな灯台がイカみたいな味で、パエリアにして食べると美味しいという⁉️ちょっと食べてみたい気もしますね(笑)お話は、、今日のメニューは?美味ショートショート。路地裏にたたずむ“OGATA”という看板を掲げたお店――通称、「もしも料理店」。その日やってきたのは、仕事のプレッシャーに悩む男性だった。彼の話をじっくりと聞いた
堂場瞬一さんの「罪と罪」を読みました。堂場さん、今年9月の作品。12話の短編集。色々な罪が描かれていて。良くても悪くても、罪は犯さない方が良いに決まってますね。。お話は、、「今日、自分の人生は変わってしまった。先の見えない日々が始まってしまった。」――通り魔・殺人・資金洗浄・特高の罪・迷惑運転・泥棒・毒親・掏摸・盗撮・選挙違反・復讐・子どもの罪……辿り着く先は後悔か、それとも解放か?発行部数は世界累計1400万部!2025年末に著書発売累計200冊を達成予定の堂場瞬一
滝羽麻子さんの「妻はりんごを食べない」を読みました。滝羽さん、今年6月の作品。奥さんが家を出て、帰って来ないという💦夫側からすると、何とも恐ろしい話(笑)いやね💦いかに妻の事がわかってないか‼️という事では、自分に置き換えても、考えさえられる話でした。お話は、、友達のように仲のいい夫婦に訪れた、突然の「妻の不在」。スマホではこんなにも簡単に「つながる」のに、こんなにも手がかりが無いなんて。そこはどこ?あなたは誰?不安は、不信になり、不穏へ――。日本を北に南に、夫は”
小西マサテルさんの「名探偵にさよならを」を読みました。小西さん、今年9月の作品で名探偵シリーズの3作目。これで完結?なのか?ちょっと寂しい気もします。ラストに向けての犯人は。。。まさかまさか⁉️はさすがでした!お話は、、おじいちゃん、まだそばにいてよ。もっと物語を聞かせて――累計25万部突破!『このミス』大賞受賞作『名探偵のままでいて』シリーズ完結レビー小体型認知症を患う祖父の「最後」の名推理!『赤い館の秘密』『ユダの窓』『暁の死線』など古典作品が彩る感涙の安
山口未桜さんの「白魔の檻」を読みました。山口さん、今年8月の作品。前作「禁忌の子」にも出ていた城崎と研修医春田が北海道の病院で発生する犯罪を解き明かしていくミステリー。さすが現役のお医者さんなので、医療シーンの描写はとてもリアル。テレビ番組「あの本読みました?」にも出演されていて、あんな可愛らしい方がこんな本格ミステリーを考えているの⁉️と驚きました。お話は、、研修医の春田は実習のため北海道へ行くことになり、過疎地医療協力で派遣される城崎と、温泉湖の近くにある山奥の病院へと向
芦沢央さんの「おまえレベルの話はしてない」を読みました。好きな作家芦沢さんの今年9月の新刊。友達、ライバル。嫉妬もするけど、心配もする。相手を認める、認めない。自分を許す、許さない。複雑な感情を、さすが芦沢さんでしょうか。描き出しています。お話は、、夢を叶え孤独に壊れ続ける芝と、夢を諦めて社会的には成功した大島。夢に青春を食われた二人の、身をよじるほどの嫉妬、羨望、そして侮蔑――暗い激情の奔流に飲み込まれる著者の最高傑作!良いなぁ、芦沢さん。きれいごとだけではない、人
夏木志朋さんの「Nの逸脱」を読みました。夏木さん、今年1月の作品。第173回直木賞候補作でした。日常に潜む「逸脱」をテーマにした、3話の短編集。いや、かなり好みの本です。自分でもその場面なら、そんな風に思ってしまうかも?とも。展開が上手いなぁ、とも思いました。お話は、、爬虫類のペットショップでアルバイトをする金本篤は、売れ残ったフトアゴヒゲトカゲが処分されそうになるのを見て、店長に譲ってくれと頼む。だが、提示された金額はあまりに高額で、「ある男」を強請って金を得ようと一
矢樹純さんの「彼女たちの舌と牙」を読みました。矢樹さん、今年5月の作品。やはりね💦女性は怖いです(笑)それぞれの女性の目線で話が進みますが、それぞれに何か訳ありで。。それに、何かをふりきった後の女性は強い💪そう感じた1冊でした‼️お話は、、母親4人が語り合うのは,中学受験対策と犯罪計画!?年代も仕事も家庭環境も異なる母親4人が出会ったのは、進学塾の保護者説明会だった。それをきっかけに、定期的に集うようになるが、ある日、詐欺事件に巻き込まれ……。笑顔の裏に隠された嘘、嫉妬
今村翔吾さんの「イクサガミ神」を読みました。今村さん、今年8月の作品で、いよいよの完結編。ラストは、、これしかないかなぁと思う収まり具合。ただ💦殺し合いとは、なんというか虚しいというか。寂しささえも感じますね。お話は、、最終決戦、開幕。東京は瞬く間に地獄絵図に染まった。血と慟哭にまみれる都心の一角で双葉は京八流の仇敵、幻刀斎に出くわしてしまった。一方の愁二郎は当代最強の剣士と相まみえることに――。戦う者の矜持を懸けた「蠱毒」がとうとう終わる。八人の化物と、少女一人。
櫛木理宇さんの「七月の鋭利な破片」を読みました。櫛木さん、今年6月の作品。今回はあまりムカつく要素が少なかった様な?残虐シーンも控えめでした(笑)最初主人公が怪しいかな?と思いましたがむむむ。意外な人が犯人なのはさすがでした。お話は、、市立中学で英語を教える青哉は、久しぶりに小学校の同級生と集まった。武丸、凪、若葉、そして青哉の4人は、14年前の林間学校で起きた壮絶な事件を振り返る。4人と同じ班だった乃江瑠が、近所の危険人物・須藤に殺害されたあの日のことをーーそれぞれが、わ
阿津川辰海さんの「最後のあいさつ」を読みました。阿津川さん、今年8月の作品。テレビドラマ「相棒」を思い出させるような主人公。阿津川さん、劇場型犯罪小説を書きたかったそうで、狙い通りの展開ではないでしょうか。お話は、、30年前の国民的刑事ドラマ『左右田警部補』。最終回目前に、主演俳優・雪宗衛が妻殺しの容疑で逮捕され、打ち切りとなる。雪宗は緊急記者会見を開き、役柄さながらに真犯人の正体を暴く“推理”を披露。無罪を勝ち取るも、世間の目は厳しく疑惑は完全には晴れなかった。時を経て、
柚月裕子さんの「逃亡者は北へ向かう」を読みました。今年2月の作品。後半はもう号泣でした💦人生ってなんでしょうね。上手くいく、いかない、運、不運。心の持ち様もあるでしょうが、なんともやるせない気持ちになりました。お話は、、震災直後に殺人を犯し、死刑を覚悟しながらもある人物を探すため姿を消した青年・真柴亮。刑事の陣内康介は津波で娘を失いながらも容疑者を追う。ふたりはどこへ辿り着くのか──。『孤狼の血』『盤上の向日葵』の著者が地元・東北を舞台に描く震災クライムサスペンス。201
伊予原新さんの「翠雨の人」を読みました。伊予原さん、今年7月の作品。不勉強で私、主人公の猿橋勝子さんを知らなくて💦しかしとても魅力的で、女性の地位を高めてこられた1人。後半の渡米シーンでは、目頭が熱くなりました。お話は、、「雨は、なぜ降るのだろう」。少女時代に雨の原理に素朴な疑問を抱いて、戦前、女性が理系の教育を受ける機会に恵まれない時代から、科学の道を志した猿橋勝子。戦後、アメリカのビキニ水爆実験で降った「死の灰」による放射能汚染の測定にたずさわり、後年、核実験の抑止に影響を
七名の作家さんによる「七つの大罪」を読みました。岡崎琢磨、カモシダせぶん、川瀬七緒、中山七里、七尾与史、三上幸四郎、若竹七海さんらによる、今年7月のミステリー作品。「7」にまつわる豪華メンバーですねー。七尾さんの自虐ネタも面白かったですし、若竹さんからは、「葉村晶」が出てくるしと!濃ゆーい内容でした。お話は、、人を罪に陥れる七つの悪徳を「七」に縁のあるミステリー作家が描く。驚愕、恐怖、狂気……一気読みの七編!【七つの大罪】「傲慢」「嫉妬」「憤怒」「怠惰」「強欲」「暴食」「色
小野寺文宜さんの「あなたが僕の父」を読みました。小野寺さん、今年8月の作品。良かったなぁ。さすが小野寺さん、泣かせ方上手いなぁと。あと、主人公が羨ましいなぁとも。僕の父はもう亡くなったので、本当に本の通りにもっと話しておけば良かったと思う事ばかりです。。お話は、、富生が故郷の館山を離れ上京してから20年以上が経った。母が亡くなってからほとんど帰省することがなくなった実家には、78歳の父が一人で暮らしている。その父の様子が最近おかしい。久しぶりに実家を訪ねた富生が目の当たりに
中山七里さんの「バンクハザードにようこそ」を読みました。中山さん、今年8月の作品。銀行への復讐劇という事で「半沢直樹」を思い起こしました。もう少しダークで、ラストはえっ?でしたーー。その辺りはさすが中山さんですね。読み終えての爽快感はいつものイヤミスとは少し違うかな?お話は、、司法書士の東雲は、箱根銀行に勤める友人、燎原が多額の金を横領して自殺したと、燎原の妹の杏子から聞く。二人は燎原が死ぬ前に残した、「箱根銀行は二百億もの金を粉飾しており、その責任を自分一人に押し付けようとし
塩谷験さんの「誘拐劇場」を読みました。塩谷さん、今年8月の作品。塩谷さんを読んだのは「スイッチ」以来かな?前回とはちょっと違ったテイスト?かなぁ。何が本当で、何が嘘なのか?怪しい国会議員は本当に悪なのか?ミステリー小説?なのかな?謎解きを一緒に考える感じでは無かったかな?展開は面白かったです。お話は、、近畿地方のベッドタウン・水倉地区で起きた薬物事件。バニッシュと呼ばれるペーパーアシッド、最初の被害者は小学生だった。県では薬物撲滅キャンペーンが展開され、イメージキャラク
誉田哲也さんの「イノセンス」を読みました。好きな作家、誉田さん先月の作品。軽快な語り口、誉田節が心地よく。今回は誰も死なずに、エロティックでもなく(笑)とても爽やかなのが、新鮮でした。お話は、、俺の人生に、俺たちの音楽に、罪はなかったのか――。かつて夢を追いかけていた、すべての大人たちへ贈る青春小説。失踪した孤高の天才ギタリスト彼に憧れるスランプ中のシンガーソングライター音楽活動に行き詰まった立石梨紅は、数年前に業界から消えた人気ロックバンドのギタリスト・伊丹孔善の楽曲
恩田陸さんの「酒亭DARKNESS」を読みました。恩田さん、先月の作品。全国の酒場で語られる不穏で不思議な短編集。14話もあるので、1話ずつが短いのですが、そこは恩田さん、上手くオチ作るなぁと。個人的には5話目の「黒の欠片」がファンタジーで良かったなぁ。お話は、、全国各地の酒場の片隅でふと語られる、ちょっと不思議で不穏な話。酒を片手にした謎解きの果てに見えてくるものとは──・老舗の居酒屋を譲られた三代目が、二代目から提示された奇妙な条件とは?(「跡継ぎの条件」)・オカ